『澪つくし』あらすじ（ネタバレ）第６９話
文吉の四十九日法要に出席するためるいが吉武家を訪れた。
るいはかをるが吉武家に慣れたかを聞くと、とねは１０年前から家にいるようだと笑って答えた。
とねはるいに一人暮らしで寂しいならいっそのこと一緒に暮らしてしまえばとも言う、
そこに漁業組合の組長から電話が。
善吉の漁業組合の採用決定の連絡だった。
その知らせの電話だった。
惣吉は漁業組合は漁師の命綱だからしっかりやれと善吉を励ました。
善吉とアミは浜へ。
アミは外川を出ていくと善吉に伝える。
善吉は、事故は網元の責任、アミの家の面倒をすべて見ると言うと、アミはそれを言い出したらこれまで遭難した漁師たちが黙っていない。
全ての面倒を見ると網元がつぶれてしまうと言った。
善吉はいたたまれず、アミが好きだ、アミの面倒は自分が見ると伝えた。
しかしアミは叔父の家に行くことになっていた。
アミは善吉のことは一生忘れないと感謝の気持ちを伝えた。
一方入兆は、不況の煽りで久兵衛の愛車を手放さねばならないほど経営はひっ迫。
久兵衛は８００円と売却金額を希望するが４５０円にしかならない。
久兵衛は売却する車で千代、英一郎とハマを伴い花見に。
ハマは久々に千代の世話ができて喜ぶ。
すると千代は、今日ハマも連れてきたのはワケがあるとかしこまり、久兵衛にお願い。
千代は、自分が死んだらるいを後添いに迎えてほしいと。
ハマーは、お囲さんを後妻に迎えたら千代の本妻としての誇りが傷つくと千代の提案に反論。
すると千代は、最初は自分もハマと同じ思いだったが、るいの誠実さに自分が死んだ後、るいに夫を任せたいと悟ったと。
久兵衛は、今日は花見に来たのだと言ってそれ以上何も言わなかった。
吉武家では、鯉沼の事故の後、漁師たちは態度を硬化させていたが、惣吉の根気強い説得の従来通りの操業を始めることになった。
源八は惣吉の人望を評価。
沖合である源八のお墨付きならそろそろ跡目披露をしようかと話が出る。
善吉とアミの別れ
漁師は“てんでんしのぎ”。
銚子の海は難所が多く遭難者が絶えないそうで。
だから自分の命は自分で守るしかないという意味の言葉だそうです。
アミちゃん、叔父さんの家に行くことになったそうです。
他の家族も散り散りばらばらに。
昔は大黒柱がいなくなると家族も途端に…。
これはせつないですよね。
善吉は漁業組合に就職が決まりましたが、漁師さんたちの環境改善に努めることになるのかもしれませんね。
善吉の恋は、残念ながら失恋に終わりそう…。
善吉も、惣吉と同じように自分の好きな人と結婚して欲しいなあ～。
善吉、就職して落ち着いたらぜひアミちゃんを迎えに行ってほしいわ！
善吉とアミちゃんのカップルは、素朴で可愛らしい感じだったから、こういう２人の別れは寂しいですね。
でも「善吉さんのことは忘れねえよ！」っていうアミちゃんは…棒！！爆
入兆の経済状態は…
久兵衛さん、車を売却。
これまでも不景気で大変そうでしたが、とうとう車を売るとは！
この車、久兵衛さんの成功の証のような物だったでしょうに。
アメリカ車。
当時は高かったでしょうねえ～。
なのに、半額に値切られてしまう始末。
大正時代の好景気も完全に影もなく。
そして約半年後には世界恐慌が…。
入兆、そんなギリギリ状態では世界恐慌なんて、持ちこたえられないのでは…？？
じわじわと忍び寄る影。
当時も実際こんな感じだったんでしょうね…怖いわ。
千代さんの“女の業”に涙
千代さん、これまで上品で優しい皮を被りながらのドロドロな千代さん。
しかし、ここで急展開。
千代さんから久兵衛さんに、るいさんを後添いにとリクエスト。
るいの誠実な性格に惚れ込んだ。
「これなら旦那さんを引き渡しても大事無いって…」
笑顔に隠れてのドロドロの駆け引き、怖いけど面白かった～。
でもでも、それも終わり。
千代さんに対しても、陰険にしっぱなしで終わりにしないジェームスの優しさ、品の良さ！
千代さんも、この心境になるまでいろいろあったなあと察するに余りある。
千代さん、今はそんな心境になってはいますが、様々なプレッシャーをるいさんに与えてやりきった感もあるだろうし笑
そして、るいさんの人柄がよく分かって、久兵衛さんが好きになったのも悔しいけど納得もして。
そして、自分の死の前に、怒りを残すのはやめようと思ったのでしょうね…。
最期にそういった心境になれたのも、幸せとも言える。
舞散る桜の花びらを眺めながらの「女の業ですかいのぉ…」って言った時の千代さんの目が心に刺さります。
自分の死を予感して。
これまでの思い出がよみがえりは消え。
るいへの様々な思いも去来して…。
岩本多代さんの静かな演技がたまらなく素敵。
久兵衛さんの、どう答えていいか分からない演技も、全身丸ごと見ごたえがあるわｗｗｗ
るいさん、どう反応するのかしら？
吉武家の同居案も魅力的だしね…。
惣吉さんの跡継ぎ話
惣吉さん、鯉沼の事故の騒動を収めた様子。
源八さんに高評価。
文吉さん譲りの器らしいです。
しかしやっぱり善吉の気持ちにはわだかまりが。
鯉沼一家は泣き寝入りさせられただけだと。
善吉、カワイイ善吉が…涙
いろいろ兄弟も立場が変わると大変だよ…涙。
それに対してとねさんは、漁師は半分が遭難で死んでるんだから仕方がない！って。
とねさんー。
漁師のギョーカイでは当然のことだろうけど。
かをるにとったら怖くて仕方ないっすよ…。
この漁師の遭難率５０％は惣吉さんへのフラグだよねえ…汗
鯉沼の死が漁師ならあたりまえだって済ませたんだから惣吉もそうって。
惣吉さん、網元の主となっても当分船を降りないつもりだしねえ。
もう怖い予感しかないよー。