【澪つくし】感想ネタバレ 第161話 惣吉さんは不死身!

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第161話

昭和21年6月、かをるは梅木を手厚く葬った。

丁度その頃、外川では時ならぬ歓声が。
惣吉が生還したのだ。

惣吉の生還はかをるに複雑な感情を抱かせた。
かつての夫の幸運を素直に喜びながら梅木の戦士を同情されたくないという気持ちが微妙に働いた。

 

7月には、久兵衛の夢だった兆創業300周年記念の式典が行われた。

式典は戦没者への黙とうに始まる。
その後12代目 坂東久兵衛を襲名した英一郎が挨拶。

来賓の真鍋が挨拶。
真鍋は東京で進駐軍相手に商売をして成功。

乾杯の音頭は入兆の長老、小畑が。

出席したハマは、かをるに惣吉が帰ってきたこといついてのかをるの気持ちを確認。
かをるは、自分は梅木の妻だと会うつもりがないことを示した。

 

さらに神山は赤川とツエの婚約を発表。
昔は従業員の結婚はご法度だったが、民主主義となった今は解禁。
一同、赤川とツエのために再度乾杯。

そこにとね、善吉をはじめとする吉武一家が祝いに、どぶろくと魚を持参して駆け付けてくれた。

吉武家の飛び入り参加は英一郎と善吉が示し合わせたことだった。
本当は惣吉にも声を掛けたが惣吉は辞退したととねはかをるに伝えた。

 

宴も盛り上がる中、小浜が戻ってきた。

「旦那様はどちらですか?」
かをると英一郎は、久兵衛もるいも梅木も亡くなったことを告げると小浜は呆然。
さらに小浜は、律子がまだ帰ってこないかと聞く。
律子は帰ってきたが結核で亡くなったことをかをるが伝えると、小浜は涙を流した。

「皆で胴当てしよう」
広敷の職員たちは、小浜の生還を祝って胴上げをした。

 

 

 

 

 

不死身の惣吉さん!

やった!
惣吉さんが帰って来たーーーーー!!

英一郎に、栄二も生還。
戦前報われない思いをしていた人たちのラスボス、惣吉さんの生還!!!

惣吉派としてはホント、嬉しい…(;_;)

とねさんが惣吉は不死身だったっけ?必ず帰ってくると言ってたのが当たった。
惣吉さんは地べたを這ってでも帰ってきた言った梅木の言葉が、皮肉にもまた再び!

 

今回の惣吉さん、まるで海から戻って来たみたいに海を背景に登場。
最初の生還もそうでした。
かをると船に乗って記憶が戻ったところで外川の海の人に目撃されて、もうれんやっさと騒がれてwww

そして今回も背景は海。
でも今回はもうれんやっさじゃない!
幽霊じゃないぞ!

皆も今回はさすがにもうれんやっさとは恐れずに、すぐに駆け付けて生還を喜んでますwww
これはこれまで幽霊として生きていた惣吉さんが、今度こそ人生を再出発することの暗示でもあるわけだ。

前の生還で「もうれんやっさ」と騒がれたのは、その後の「幽霊として生きる」惣吉さんにかかり、そして今回の生還と対比していたとは…!!!
そんなことまで仕込んでいたのね、ジェームスは!

ジェームス、ほんとあらゆる方面に、網を仕掛けるようにきめ細かく伏線を張っているのね…!
いやあそのきめ細やかさに感動しまくりです!ジェームス先生!

 

 

惣吉さんのテーマ曲に震える

ちなみに、この惣吉さんのテーマみたいな曲、すごく昭和っぽい音ですが、すごく好き!
澪つくしのBGMの中で一番好きかも。
雄大な青い海
素朴で大らかな漁師の気質
誠実でまっすぐな惣吉さんのイメージにピッタリ。

入兆でのBGMに対してこの曲が流れると、なんだかこっちももっとのんびりでいいよー、大丈夫だよって言って貰えてるような気分になる。
深呼吸できる。
あったかい気分になる…涙

そしてこの今日を聞くと、
惣吉さんが、「決めた!かをるを嫁にする!網でクジラ捕る!」って宣言したときにキラキラや、
とねさんのあっけらかんとした笑顔が浮かぶのよ…涙
源八さんの呑気なボケもwww

こうやって書いていると、このBGM、つくづく名曲だと思う。
そして、吉武一家の世界の作り込みも素晴らしいってことですね。
この曲聞いただけで、次々とシーンが思い浮かぶんだから。

脚本、役者さんたちの演技、音楽…全てがピッタリ重なって達成される奇跡。
演劇は総合芸術と言われますが、まさにそれ!

心が震えます…涙

 

 

 

入兆創業300周年の記念式典に一同集合

入兆創業300周年の記念式典という形で、無理なく生存者を確認できる設計。
なるほど、そんな計らいもこれにはあるか。
さすが。

由岐ちゃん、みずえちゃんも無事でした。
みずえちゃん、本日もおでこテカテカ!笑

広敷の、軍事訓練で栄二とボケしてたこぶ平、猪熊も戻って来てたよ涙

そして私の大好きが小畑さんも無事だった涙
もう久兵衛さんと、ボケとつっこみできなくなっちゃったけど。
がまくんとかえるくんみたいな釣りはできなくなっちゃったけどさ…涙
これからは神山さんが控えめに突っ込んでくれるでしょう。

小畑さんは相変わらず天然、いや歳せいかますますボケに磨きがかかった様子で
本日も癒してくれました。
英一郎が12代目襲名の挨拶をしているときも、一番前でモグモグご飯食べてた…カワイイ。

ハマーと真鍋さんも無事。
真鍋さん、東京に進出し、進駐軍相手にビジネスを!
ゴールデンパシフィック商会なんて横文字の名前の会社を作っていた…。
元金貸し業。
戦時下の物資不足で物を調達。
米軍への敵はビジネスで取るという執念!
こういう人が戦後は強いのね…。

ここらへんの感覚も、当時を知る人ならではの描き方ですねえ。
「まんぷく」の世良も魅力的だったし、リアル味があるなとは思って見ていましたが、真鍋はもっと必然に感じる。
ドラマの始まりから真鍋さんの存在、仕事ぶりを見ていたからですかね~。
まさか後半こんな存在感がある役だったとは思えない程、前半は完全にモブ扱いでしたが、僅かなシーンでもきちんと描かれてましたもんね。

梅木もそうだったけど、ジェームスのドラマ、一見モブも侮れないということを学びました。

モブも侮れないという意味ではハマーも!
最初はただのいじめ要員だと思ってたのに、頼りのある存在になり、梅木とビックリな恋愛→破局!そして真鍋さんと結婚。脇役もしっかりと人生を描き、しっかりとメインキャラに絡めてくる!
さすがジェームス。

でもハマー、幸せになって本当によかった。
これで大金持ち!ハマー!!

 

そしてツエさんと赤川は婚約!!!
ツエさん、やっと報われたわwww
赤川は、英一郎を助けて一緒に生還してきたことで株が上がってるし。
納得。
これでツエさんも、前にアミちゃんたちに暴言吐いたような突然の奇行は見られなくなるでしょうwww

吉武家も飛び入り参加!

式典にはとねさん、善吉、源八さんを始めとする吉武一家が参加!
どぶろくと魚を持って…!

これぞ吉武家と入兆の雪解けですね…涙
そしてこれからは新しい時代。
民主主義の時代。

英一郎と善吉の癒しキャラがいたこそ実現したことでもある!
英一郎と善吉、ただの弟キャラでなくちゃんと貢献しているよwww
有効活用しているよ、ジェームス!

 

小浜も生還

小浜、生還しました。
皮肉にも、軍国思想に傾倒していた小浜が。

そして残念ながら妻である律子の死に目には会えずで。

小浜、軍国思想で周りが見えない状態になってたから、満州での別れ際も律子に対してドライだったんじゃないだろうかと推察できる。

律子が最後に言いかけた小浜宛の伝言は何だったんだろう…?

今日帰って来た小浜は、憑き物が落ちたような顔つきでした。
敗戦、命がけの満州からの帰還で、戦争の恐ろしさや、自分たちの過ちをやっと思い知ったような…。
贖罪の日々を過ごすよう、ジェームスは名誉の戦士をさせずに帰還させたのね…。

そんな思いで帰って来た小浜を、広敷の皆は、とにかく生還したのがお祝い!胴上げしようと温かく迎えてくれる入兆メンバー!!!涙
人間的で温かい…涙
人生の下剋上を図ろうとハングリー精神で突っ走って来た小浜。
小浜にとってこれが人の温かさを初めて知った瞬間かも。

小浜は、敗戦で初めて律子さんの聡明さ、優しさに気付いたんだろうなあ。
これまえは小浜にとって憧れの存在だった律子さんが、本当に愛する人、パートナーになった。
それが分かったのは律子さんが亡くなった後というのも…せつない。

大正ロマンの象徴、律子さん。
大正ロマンが一瞬の煌めきに過ぎなかったように、幻だったように、律子さんは誰のものにもならなかったのね…涙。

小浜の人生にも深いドラマありですね。
律子と小浜のスピンアウトストーリーを見たいわwww

 

かをるは複雑な思い

惣吉さんは、無事生還で嬉しい限りですが、それだけでハッピーでは済まさないジェームス!!

「惣吉の生還はかをるに複雑な感情を抱かせた。
かつての夫の幸運を素直に喜びながら梅木の戦士を同情されたくないという気持ちが微妙に働いた」

この「ビミョーに」が響くwww
そうよね、帰って来たからって単純には復縁できないよねえ。

さらに
「梅木の心が自分にのり移ってるのではないかと思った」
とまで!
惣吉さんのことを思う事態良心の呵責を覚えるのは分かる。

確かに。
ここで安直に惣吉帰還→再婚はさすがに納得いかないもんねえ。
いくら惣吉推しとはいえ、即惣吉さんと再婚なんて都合良過ぎー!
かをるズルい!って思っちゃうもん。
惣吉さんの生還自体もただのご都合展開と思ってしまう。

ラスト1回を残すことになっても、まだまだ結論を見せないジェームス!
かをるの気持ちに寄り添って繊細な心模様を描くジェームス!

手を抜かないとはこのこと!
ホント、リスペクト!!