【澪つくし】感想ネタバレ 第159話 英一郎よかった!律子さん…!! 

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第159話

昭和21年2月、満州から引き揚げてきた律子は重い肺結核に罹っていた。
しかし、多くの病院は消失し、わずかに残った病院も満床で入院できず。

かをるは、甲斐甲斐しく律子の看病をする。
面倒を掛けてすまないと謝る律子。

律子はもう自分が長くないと思うと話す。
ハルピンの収容所と、引き上げ船で喀血した。
銚子に辿り着けたのが奇跡的。
死ぬ前に皆に会いたいと思ってどうにか帰って来たと律子は言う。

かをるだけでも生きてくれていてよかったと律子は静かに言った。

律子は、かをるはいつも周りの人に尽くしてくれて昔とは変わらないと言う。
自分はいつも時代遅れ、律子のように世の中を見つめることができていないというかをる。
しかし律子は自分は「私は思い上がっていただけ」と言う。
「時代の最先端を走っているつもりで、いつのまにか時代に押しつぶされていただけ」

そして親の死に目に会えないなんてバチが当たっただけだと嘆く。

かをるは、久兵衛が死に際に、律子だと思って自分の手を握ったことを話した。
最期まで久兵衛が自分のことを案じてくれていたと知った律子は、会ってこれまでのことを謝りたいと涙を流した。

やがて春が来た。
梅木の消息は依然として不明。
律子の病状も芳しくない。
食糧難は相変わらず。

そんな中、英一郎が赤川と帰ってきた。

本当に丸焼けだと言う英一郎に、
「皆で再建しましょう!入兆の天然醸造を復活させるんだ」
と神山は言った。

英一郎は、大腿部貫通銃創で右足が動かなくなっていた。
英一郎は、分隊長・赤川のおかげで無事に帰ってこれたと命の恩人だと感謝する。

英一郎と赤川は、久兵衛、るいの位牌に対面。
英一郎はもう一度叱られたかったと涙した。

 

律子、かをる、英一郎は三人で話を。
律子はまがいなりにも三人がこうして会えてよかったと話す。

英一郎は他の人の消息を聞く。
樽清の清次は焼け出されたが元気。
高神村の名取ぎんは二年前に風邪をこじらせて亡くなっていた。

銚子はすっかり変わったまるで浦島太郎だと言う英一郎。

しかし浦島太郎の玉手箱より、もっとすごいものを持ち帰ったと言う英一郎。
醤油はどんな調味料より優れていると分かった、将来世界中に醤油を広めたいと夢を語る。

お父さんがいたら喜ぶと言う律子。
かをるもたくましくなったと英一郎を褒めた。

ある日、律子が喀血した。

律子はかをるに、「お姉さんと言って」とお願い。
かをるは「お姉さん」と呼んで涙を流す。

英一郎も駆け付けた。
「死ぬな、姉さん!」

「2人共ありがとう。ごめんなさい」
そして、もし小浜が帰ってきたら…と小浜への言葉を残そうとしたところで絶命。

かをるは「お姉さん」と繰り返し読んで泣き崩れた。

 

律子は重度の結核…!

ずんこ!死んじゃったー!

昨日、青ざめてる!とびっくりしたけど、結核だったんだ。
奇しくも、母千代さんと同じ病気。

重い結核だけど、病院には入れず。

空襲のおかげで多くの病院は消失し、残ったところも満床で入れる病院無し。

医療崩壊。
今のコロナ禍に重なりますね。

戦争のゴタゴタで感染し、引き揚げで体力消耗して命を落とす、こんなケースも多かったのね。
せっかく日本に辿り着いたのに…涙涙涙

 

律子は最期に反省

律子は自分を振り返り、かをるの生き方と比べて自分を反省。

時代の先端を生きているつもりになって、時代に押しつぶされていたと。

律子さん、確かにそうよ。
でも、反抗期ってあるからねえ。
律子さんは、長い反抗期だったのよね。
そして、本人の言う通り、久兵衛恋しさの裏返し。

律子さんは、ここで深く自分を反省してる久兵衛さんに悪かったと涙ながらに謝りますが…。
律子さんもこの時代の人だから、当然そう思うでしょうけど、人生のステージではそういうこともあるから。
通り道のひとつだよ。
だからそんなに責めなくていいよ~と今の時代の私は思う。

でも、この戦時下で親を亡くして、これまでの恩返しをすることもできなくなってしまった。
律子さんも命を落とすことになり、やり直すチャンスも奪われてしまった。

死んでしまうと全て終わりよね…。
戦争さえなければ。
これも戦争の悲惨さのひとつよね。

「あの頃はいろいろやらかしたよねーって過去を振り返って笑うことができるのも、それだけきちんと生きて来られたと言う幸せの証拠なんだなとも実感。

 

律子さんの死=大正ロマンの終焉

律子さん、亡くなってしまいました…涙
せっかく帰って来たのに…涙涙

 

モガ、大正ロマン、戦前の日本のキラキラの象徴である律子さん。
律子さんの死はその時代の終焉そのもの。

すごいショック…。
すごーーーーーく悲しいけど…。
ドラマ的には、律子さんは未来に存在できる存在ではないわね。

このドラマの冒頭、モガ律子さんの美しさに心奪われて、モガについて調べてみましたことがありましたが
「桜田淳子演じる律子に見える大正ロマンアイテムを調べてみた」)、
モボ、モガ(モダンガール、モダンボーイ)は西洋文化の影響を受け、大正の戦後好景気に乗っかって洗練されたファッションを身にまとう。
そして富裕層であるためインテリでもあり、大正デモクラシーを背景に文学、学術に精通し、自由平等を訴え、伝統にとらわれることを否定し自分らしさを追及。

でも、その後の不景気からの第二次世界大戦で、モボ、モガは絶滅。
あんなおしゃれしてられなくなります。

彼らの訴える自由や平等も、まだまだ理想の領域だったでしょうし。
彼らも所詮富裕層だったしね。

戦後の本格的な民主主義、資本主義社会の前には生命力の弱い存在。

続く戦争の合い間の一瞬の煌めきの象徴が、モボ、モガ。
律子さんも、その時代の煌めきとともにこの世を去ってしまいました…涙

 

英一郎が帰還!

英一郎、帰ってきましたー!!
よかった…涙

英一郎の夢である、世界に醤油を広めるのは戦後本当になるから、絶対に夢をつなげてほしかったから…涙
本当によかった…涙

かをるが残り、英一郎が残り…。
新しい時代の到来ですね。
英一郎はこれまでまだまだひよっこの若造と描かれ、
かをるも、有能さが垣間見えていたけど、久兵衛と梅木い守られての上でした。
若く、力の無いように見えた者たちが、これから自分の力で立ち上がって行く時代ですね。

英一郎は、赤川に命を救われたと言って2人で帰還しました!

この帰還の姿も感動しちゃいました。
上官だった赤川、英一郎のこと殴ってたけどやっぱり大切にしてくれてたんだよお!
英一郎は赤川に感謝して、赤川は日本に帰れば自分は奉公人だと謙遜。
でも英一郎は、それを否定し感謝。

これからは、久兵衛さんの時代と違って、絶対服従の奉公人でない、経営者と従業員の関係が生まれることを予感。
それには、英一郎みたいなしなやかな心の持ち主が社長には適任だよ~涙

英一郎に入兆のこれからに希望が見えた…!!!

 

かをるは最期に「お姉さん」

臨終の際に、律子はかをるに「お姉さん」と呼んでと言い、かをるは初めて「お姉さん!」と呼びます。

律子しゃん、「一度もお姉さんて呼んでくれなかった」ってかをるに言ってたけど…
おいおいおい、アンタが「律子さんって呼べ」って言ってたじゃんかwwww
まあ、それはいいわ。
とにかく「お姉さん」って呼べてよかったかをる。
「お姉さん」て読んでもらえてよかったね、律子さん。

 

前に、かをるが水橋にお金を渡しに行って逮捕されたときに、律子さんが惣吉さんのところにかをるは濡れ衣だった言いに行ってくれたこをを知り、そのときかをるは涙ながらに「律子さん」でなく、「お嬢様」って言った。
アレはここのために勿体ぶって「お姉さん」とは言わせなかったのね。

ここで初めてかをると律子は姉妹としての絆を確かめ合ったと。
最期の最期で…。
律子さん、生きてたら、三人姉弟で入兆を盛り上げられたんだろうなあ…とつくづく悲しいわ涙

律子、「小浜が帰ってきたら…」と言いかけてなくなってしまいましたが、何を言いたかったんだろ?
気になる。
ってことは、小浜は戻ってくるかなあ?