【澪つくし】感想・ネタバレ第68話 黒不浄の祟り!鯉沼の死で網元VS漁師の確執が表面化

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第68話

沖で事故があり1人死者が出たと聞いたかをるたちは急いで浜に駆け付けた。
事故に遭ったのは、アミの兄・鯉沼だった。

鯉沼は泳ぎの名人だったが、二番網を海に放り込むときに足に絡まって落ちてしまった。急いで網をまくり上げたが手遅れだた。
漁師達は黒不浄の祟りだと、黒不浄を一日早く打ち切ったのは網主の判断ミスだと糾弾。

とねは、いざとなったら船を売ってでも面倒みると約束。

しかし、漁師たちは二度あることは三度あると気にする。
弔いが続けざまに二度出たのは、よそ者が入ったせいで竜神様が怒ったのだと主張。
“よそ者”とは、もちろんかをるのこと。

鯉沼の妹、アミは善吉と幼馴染で恋仲だった。
アミの家が貧しく鯉沼を大黒柱と頼り切っていたことを身を持って知っている善吉は、網主は漁師の苦労の上でのうのうとしているだけだ、アミの家族に十分に補償をしろと惣吉に怒りをぶつけた。

夜、夫婦二人になったときにかをるは、事故の知らせを聞いたとき惣吉でなければいいと思ったこと、そしてそうでないと知ってホッとしたと自分を身勝手だと思ったと告白。
かをるの言葉を聞いて惣吉は「俺は絶対に死なない」と約束する。

鯉沼の死に端を発した網主と漁師との対立は深まっていった。

船に出たくないと漁師たちは船のスクリューに網を巻きつけて漁をボイコット。
源八は漁師たちを叱責するが、それを止めに入った惣吉は漁師たちを納得いくまで話し合いをしようとする。

 

甘い新婚生活に暗雲が…

甘い甘い新婚の日々に突然、暗雲が。

偶然?
かをるたちが駆け付けた浜辺。
背景に映り込む空も雲で覆われてどんよりしているー。

死者一人。
惣吉さん?とヒヤッとしつつ、いやジェームスはきっともっと残酷だから、それよりは
惣吉さんを窮地に陥れるんだろう。
吉武一家の誰かを死なすんだろうな…と予想しました。

まさにその予感は的中ではありましたが、いやいやその描写は予想を超えていたー。

奇しくも遭難者はアミちゃんのお兄ちゃん!
アミちゃん、吉武家にお手伝いに来てくれてるから。
かをるにとってもいたたまれなくなる相手。
アミちゃんは善吉の彼女だし。
一気に気まずくなってしまった…。

アミちゃんのお兄さんが亡くなったと言うことで、善吉も惣吉を攻撃。
ああ…あの英一郎との癒しコンビの善吉君がぁ!
いつも穏やかな善吉があんなに怒って。
ああ、どうしよう…(;_;)

そしてこれまであまり描写されていませんでしたが、網主と漁師の対立も。
この時代、どこの業界でも経営者VS労働者の対立があったということねー。
それが今回の事故で表面化。
情に厚い吉武一家も例外ではなかったと言うことか。

威勢がよく、その場その場の思い付きで行動する漁師の世界。
とねさんも惣吉さんも現場の本音にイマイチ気付いていなかったのかも。
とねさんも惣吉さんも、サッパリしてていい人だけど、だからこそそういったセンシティブな案件に気付きにくかったか…!
こんな思わぬマイナス面まで炙り出すとは、ジェームス突き詰めるわー!
そこら辺のところは、近々久兵衛さんに是非レクチャーして貰いましょう!www

 

そしてその問題点に気付いていたのは善吉君と!
一番新しい世代であり、長男よりも外の世界が見える次男坊。
よくできているよ、ジェームス!

善吉とアミちゃんの仲は、これによって気まずくなってしまいます。
こんな状況ではね、吉武家は敵になってしまうよね…涙
アミちゃん、黒不浄の祟りだと思い知ったよねえ~。
そして不幸の幕開けはかおるのせいだと思うようになるよね~汗。

善吉とアミちゃんとの仲までぶっ壊そうとはジェームス恐るべし…汗。
アミちゃんの善吉への気持ちは変わらないとしても…この状態では家族や周りの漁師たちに顰蹙買ってしまう。

ああ、善吉とアミちゃんもロミオをジュリエット!
かをると惣吉、善吉とアミ、ロミオとジュリエットの二重構造!!

しかも、兄弟がお互いの恋路を阻む最大の敵として対立するとは!

惣吉の考えを正しいとすれば、善吉とアミの仲は壊れるし。
漁師の考えを正しいとすれば、かをると惣吉の結婚は否定される。

どっちを取っても救われない~。

ロミオとジュリエットどころじゃないロミオとジュリエット!!!
ジェームス!とんでもない構図を作り出したわねー!(←褒めてる)

一体どうやって収拾つけるつもりよ、ジェームス!?(←褒めてる)

 

源八さんの考え

惣吉さんは、この鯉沼の件を境に黒不浄の祟りは迷信かどうかを白黒つけたいと言います。
いかにも、若者代表惣吉さんらしい、エネルギーに満ち溢れ自信たっぷりのお考え。

それに対して源八さん、
「あんまり突き詰めて考えない方がええんでないか?」
と諭していましたが、その諭し方が結構染みました。

源八さん自身も黒不浄は迷信だと思っているけど、昔からの言い伝えを軽く見ると長老の反発をくらうのではないか、人がついて来なくなるのではないかと…。
「その辺はあいまいにしておくのが上に立つ者の器量だと思うがね」

うん、その通り。

若いと、とにかく正しいか、正しくないか、白黒つけたがるところがありますが…。
玉虫色にしておいた方がいいということは世の中沢山ある。
その方がいいことの方がむしろ多いですね。
そこはやはり源八さん、年の功ね。

かをると惣吉の仲を酔っぱらってカミングアウトしちゃったり、かをると惣吉の披露宴で村長さんに噛みついたり、源八さん、ちょいちょいやらかしてくれて、おつむ弱そうだけど笑、こういう人こそいろいろ見えてるところがあるよな~と。
源八さんのちょっと天然な感じはどんなタイプの人も受け入れてくれる許容量あるし。

惣吉さんのプリンスたる純粋さ、まっすぐさも源八さんに守られてきたからこそなのね、とも実感しました。

そしてこの源さんの言葉は、現代の私らにも忠告してくれているようで…ダイレクトに刺さりました。
ネット上でのコミュニケーション、まさにコレ大切ですよね。
そして今のコロナ禍ではなおさら。
気を付けよう。

 

夫婦の会話の棒が唯一の癒し(笑)

今日の唯一ホッとしたシーンは、かをると惣吉の2人のシーン。

遭難者が惣吉でなくてホッとしてしまったのは身勝手だと反省するかをる。
惣吉さん、かをると笑顔でお話しできる余裕はありました。
それはよかった。
でも、この2人のやりとりが棒で…!!(笑)

よかった!
癒される!
2人の棒、ジェームス臭を浄化させる偉大さはすでに確認済みでしたが、とうとう視聴者の心を直接癒すことになるとは…!!!爆

後半の、惣吉さんがかをるに漁師の嫁になったことを後悔してない?と聞くところのやりとりで、惣吉さんがかをるの返事を待つときの表情が…キョトンで!爆
愛する妻からラブラブの返事が来るのを待つ夫の顔とは思えぬキョトン!!!
これにはこっちもキョトン!?笑

カワイイ…!

 

惣吉は漁師たちと話し合い

惣吉さん、誠実に、漁師の皆に理解してもらいたいと、話し合おうと頑張ります。

惣吉さんは、惣吉さんらしく誠心誠意を込めてのことなんだけど…。
源八さんの突き詰めない方がいいって忠告、理解できて無いみたいだねえ~。

この時点で「黒不浄は迷信!」って言っても、気持ちを逆なでるだけよ~。
こういうときは、暫くチーーーーーンっ!ってしてるべきなんだよぉ!
若いからしょうがないけど…さ。

  • 自由VS因習
  • 若者VS長老
  • 網元VS漁師

あらゆる対立が漁師の世界にも実はありました。
醤油屋より随分と自由な世界だと思ったけど、そういうわけではなかったわ。

昨日はある程度予測がついたけど、明日以降、この吉武家の問題はどうなるか全然分からない~。

 

そして惣吉さん、かをるに「絶対に死なない」って念を押していました。
いやー、そんなこと言うなんて…もう不安しかないよ!

漁師も「二度あることは三度ある」って言ってたから…!
三度目が!?

ってことはかをるの立場も…!?
怖いよーーーー!(;_;)