NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第124(第22週) 「きれいごとでは通りませんか」 まんぷくラーメン、これで一人勝ち!

『まんぷく』第124 2月27日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

特許は無事にまんぷく食品に。
しかし、テイコー食品は相変わらず食料品店の店頭に並び販売を続けている。

特許庁に問い合わせるも、
特許庁が関与するのは特許の審査~認定のみ。
それ以降の問題については両社の話し合いに任せると取り合ってくれない。

萬平は、真一、世良を伴い再びテイコー食品に乗り込んだ。
すると猿渡は「先使用権」を主張。
特許を取れたのはまんぷく食品だが、先に即席ラーメンを開発したのはテイコー食品、
その権利として販売を辞めるつもりはない。
でたらめだと言うなら証拠を出せと。
萬平は怒りが押さえられない。

 

一方神部は、テイコー食品との揉め事のおかげで、今日も深夜帰宅。
忠彦のバスロマン効果はナシ。
とうとう克子がお怒り。
神部は眠っているタカに謝りながらも言い訳三昧するが…
実はタカは起きていた。
「忙しいのは分かるけど、できる限り早く帰ってきて」
とあらためて言われて、神部わんこ反省。

 

福子は、怒りに捉われている萬平が心配。
すると、またまた夢枕に咲姉が。
咲姉は、萬平さんの今の顔は、経営者の顔で
決して悪いことではないと福子をなだめる。
そしてなぜか夢に野呂も登場。
野呂は、こんな美味しい物真似しない方がおかしい!そして
「僕も真似してしもうた」
とまんぷくラーメンの野呂缶を福子に渡した。

最後に咲は今の萬平は本来の萬平ではない、
それを教えられるのは福子だけだと伝えた。

 

岡と森本は、テイコー食品を偵察。
すると、そこに会社を出て来た元まんぷく食品社員の坂部が案の定出て来た。
まるで刑事ドラマのように岡と森本は坂部を取り押さえ、白薔薇に連行。

萬平をはじめ全員で坂部を取り囲み詰め寄ると、
坂部はあっさりと白状。
坂部は最初からのスパイではなかったが
5倍の給料を出すと言われ引き抜かれたと。

 

萬平たちは再び、テイコー食品に乗り込み、訴訟を起こすことを宣言。
坂部が証人になることを約束してくれたためだ。
ニセまんぷくらーめんの販売差し止めと、
相応の損賠賠償請求をすることを伝えると、
やっと猿渡はうろたえはじめる。
「せめて分家で…」
「なんで真似したらあかんのや」
と文句タラタラだが、裁判と聞くと態度が小さくなり…。

今この場でニセまんぷくラーメンを引き上げると約束すれば
裁判にはしないと萬平が話すと、どうにか同意。

 

萬平は猿渡が同意したことを喜び勇んで福子に報告。
福子は安心し、喜ぶものの
「よし!これでまんぷくラーメンの一人勝ちだぁ!」
とガッツポーズをする萬平に、何か違和感を感じた…。

 

『まんぷく』第124( 2月27日)感想

 

 

今日は出てくる人も盛りだくさん!
そして猿渡の件は意外に1日で解決。
先使用権なんてもんがあったなんて知らなかったー。

華丸さんが言う通り、こうなったらなったで猿渡が可哀想に見えるのよー。
猿渡が、なんで真似したらあかんの?ってスネスネし始めるところとか…。
これまで萬平さん目線で見てたから猿渡が極悪人にしか見えなかったけど、
いろいろ辛い過去もあったのかなあとかイメージさせられて…猿渡、深みがあるわー。

 

そして猿渡の
「他にも作ってるとこ、いっぱいあるじゃん」
みたいな言葉が引っかかる。

そうね、この問題、今週のヘビーさは猿渡だけでは終わらないよーってことか。
そうだよね、猿渡の件はスパイ使って完全パクリだったから目立ったけど
他にもニセは星の数ほどあるし、
そしてその後も次々出てくるのでしょう。
取り締まるようなことをしてもイタチごっこでしかない…。
わー頭が痛い!

テイコー食品一社とのケンカより、
次々と星の数ほどのニセ商品横行の方が深刻か…。
それをどう折り合いつけていくのかが課題なのね。

実際に日清食品以外にもインスタントラーメンを製造してる会社は沢山あるもんねえ。
アレはライセンス料を日清食品に支払ってるってことだよね?

ライセンス契約というその方式、今では当たり前だけど
当時これを思い付くのは、
これまたコロンブスの卵でその点についても安藤百福さんは偉大だったってことかな?
ここら辺の史実は読んでないので分かりませんが。

そして野呂缶が、
ライセンス料という形で他社に公開していいのでは?
という暗示的なメッセージか。
野呂缶、あんなに最初から出ていて、こんなところに結びつくとは…!

しかも今日は咲姉と野呂さんのダブルの夢枕という、今までにないバージョンでね~。

そうだよね~猿渡は悪どいやり方だったから、怒っちゃうけど
もしかしたら他の次々出て来た即席ラーメンは、
夢枕の野呂さんみたいに
「美味しい!コレ、うちも作って売ってみたいー」
という、全く悪気が無いものが殆どなのかも…。
当時の日本人は知的財産についての認識も全然なかっただろうし。

作ろうとする人をただ拒絶するのではなく、
お互いにウィンウィンの形を追究してのライセンスでビジネスってこと…か。
これに気付くことができるのは、大らかで戦が嫌いな女性の福ちゃんか。

…って一人でその後を予想しちゃってますー。
すみません!人の夢の話もつまらないけど、人の予想話もつまらないよね。
失礼しましたー。

 

タカちゃんと神部君の件は、この後はどうなるのかなあ。
意外にあっさり仲直り?な感じだけど
まあきっとこれだけでは済まされないよねえ。

でもちょっと克子姉まで怒り出したのは違和感。
だって今回については、まんぷく食品は大変なトラブルに遭っているワケだし
仕方無いとは思わないのかな。
吉乃ちゃんからもまんぷく食品の事情を聞いてないの?
タカちゃんをほっぽらかして飲み歩いてるわけじゃないんだから~
そんなに攻撃しちゃ、さすがの神部も可哀想よ。

克子姉は、神部君に対して怒るのではなく、
ただタカちゃんが情緒不安定なことを神部に伝えればいいだけだった気がする。
二人の関係が心配よって言ってあげるだけで。
…もしや、克子さんは、サラリーマンの妻じゃないから、分からないってこと?

タカちゃんも、意外にも神部に直接怒り狂うことはなかったけど
「なるべく早く帰って来ての」
一点張りじゃあ…ねえ…。

神部がタカちゃんの枕元で謝りながら、会社が大変な言い訳をしていましたが
ナナコロビヤオキは、
「そう!タカちゃんはそういう話しもひっくるめてお話ししたいと思ってるのよ、神部君!」
と思って見てましたが、
でもタカちゃんにはそういう表現がなかったので…
これじゃあ、やっぱりただの子供っぽいわがままに見えちゃうかな。

恐らく今後もこの二人のモメモメはちょいちょい出てくるのでしょうが、
この調子だと安易な夫婦の揉め事で終っちゃうかも。
ナナコロビヤオキは、産後鬱とかワンオペ育児の辛さをきちんと描いて欲しいから、
もうちょっと何かが欲しいなあと思ってしまう。

しかし、大ちゃんは可愛い。
また可愛いぷくぷく赤ちゃんのまんまる後頭部が見られて嬉しい。