『まんぷく』第125 (2月28日)あらすじ
※ネタバレ含みます。
特許を持つまんぷくラーメンは敵なしの状態。
しかし、相変わらず安売りの模倣品は横行していた。
福子はその商品を買って食べてみたが、味もひどい粗悪品。
子供たちに安心して食べさせられるとは、
どの商品もとても言えるものではない。
まんぷくラーメンの売上は倍々ゲームで伸びている。
新しく工場の建設も決まり、萬平たちは張り切ってウキウキ。
…しかし、福子は違和感。
福子は帰宅した萬平に思い切って気持ちを打ち明ける。
まんぷくラーメンが出て来なかったら、
このような粗悪品が世に出回ることはなかった。
福子は、萬平と出会った頃に萬平が
「世の中の役に立つ仕事をしたい。皆が喜ぶような仕事を」
言っていたことが忘れられない。
そして福子は萬平に問いかけた。
「今、萬平さんは皆を喜ばせていますか?」
だからといって、福子も何をするべきかは分からないが、
以前の萬平なら、売上倍増で喜んだり、工場建設にウキウキするよりも
体に悪い粗悪品が出回ってしまっている現状に心を痛め、
なんとかしなくてはと思っていたのではないかと問題提起。
「萬平さんには責任があるのではないですか?」
「一人勝ちや!って喜んでる萬平さん、私はキライです」
「萬平さん、少し考えて下さい。お願い」
と優しい笑顔でバッサリ。
萬平はぐうの音も出ない。
『まんぷく』第125( 2月28日)感想
華丸さんのおっしゃる通り、ごもっともでございます!(笑)
すごいね、福ちゃん。
ブレないわ。
大らかで優しいけど、実は流されない。
そして物事の真実を見抜く力を持っている。
昨日の、咲姉さんの
「萬平さんに話してあげられるのは福子だけ」
というのが、効いてますね。
真一さんは萬平さんと同じテンションで動いてて、
しかも闘いモードオンだし。
そんな男達は気付くはずもない。
萬平さん達とは別の立ち位置で、
妻として後ろで控えている福ちゃんだからこそ、
そして何事もフラットな目で見つめられる福ちゃんだからこそできること!
お仕事していると、いろいろなしがらみや困難が立ちはだかって、
それら一つ一つに対応していくうちに、
段々とやりたいことからいつの間にか反れてしまっていて、
あれ?元々目指していたことと違う?となること、誰にでもよくあることだと思う。
こうやって折に触れて、元の位置に立ち戻らせてくれる人って、本当に大切。
こういった人が周りにいない人も世の中には沢山いるし。
成功のカギはそういう人を持てているかどうかかもしれないなとも…。
前々から福ちゃんが、動かないという批判がありますが。
そうよ!これでいいじゃないか!
これこそが福ちゃんなのよ!と思う。
そう、それでいいのよ。
存在感や人物の魅力って、必ずしも能動的な動きの中にあるものじゃないし。
福ちゃんは、仏の心で人の心を溶かす、
人の心の中の大切な部分に呼びかける力を持つ人なのよ!
そして
福ちゃんが、萬平さんの真実を見抜けるのも、
その気持ちを正直に萬平さんにお話しできるのも、
福ちゃんが萬平さんの志を尊敬し、愛してきたからよね。
萬平さんのことを丸ごと愛しているからできることなんだわと、
じーん…。
だから、福ちゃんは静かに思いやりのある言葉で萬平さんにお話しできるし、
福ちゃんの言葉は萬平さんの心の琴線に触れる。
中盤の、塩作りの頃とか、
「萬平さんはいつかすごい発明をする」
って福ちゃんが呪文のように言い続けていた頃、
見方を変えるとまるで洗脳だよ~と茶化したこともありましたが、
ただの盲信じゃなくて、ホント、心から愛して信じてたんだなあと。
今の福ちゃんにつながってる!
無責任な呪文じゃなかったんだなあともあらためて思いました。
あの頃の福ちゃんの、若さゆえの一途な呪文のお言葉だったのね。
福ちゃんが萬平さんに惚れた瞬間は、確かにあの
「世の中の人の役に立ちたい」
という一言だったのは非常に印象的でしたが、
福ちゃんの今日の話を聞きながら、
ナナコロビヤオキもあのシーンがまるで昨日のこと、
そして自分のことのように、
キラキラした素敵な思い出として蘇りました。
だから一層共感しちゃって話聞いてて涙が出てきて…。
回想エピソードでこんな心の動きをした自分にも驚いた。
長い長―い、朝ドラで、見ている人にとっても、
ヒロインと同じく心の中に大切な思い出として刻まれていた…とビックリ。
安藤サクラとハセヒロのたゆまない努力と積み重ねの賜物ですね。
…と、同時にこのドラマも終わりに近づいていることも実感してしまい、
これまた涙。
しかし、福ちゃんが、ああいった笑顔で優しく訴えるときって、
本当に説得力ありますよね。
あれやられたら返す言葉も見つからないよねえ~。
満面の笑顔で夫を完全に牛耳る妻!爆
福ちゃんの話を聞いて神妙になっちゃう萬平さんに、
今日はわんこを感じました!
それにしても、この福ちゃんの提案、偉大だわ。
「解決法は分からないけど、このままでいいの?」
と、普通なら無意識でスルーしちゃうことに気付いて向き合う感性、偉大。
ビジネスは勝ち負け!勝てばOKとしか思ってなかった当時の世の中で、
この疑問に気付いたこと自体が偉大だよぉ!
これにより、ライセンスビジネスというあり方になっていくのでしょうからね。
これまでにないビジネスモデルだもんね。
インスタントラーメンの発明そのもの以上に、
実はこの気付きも大変な発明じゃないかと思うわー。
史実では、百福さんか仁子さんか、どっちが気付いたのか知らないけど…。
この気付きがなかったら、
今のようなインスタントラーメン文化はなかったと思う。
まんぷくラーメンそのものも、結局は粗悪品と一緒くたにされてイメージ成り下がり、
一時の流行りモノ食品として消え去ってたかもしれない。
百福さんが思い付いたのだとしても、
いつもほがらかでニコニコ優しかった仁子さんが横にいたからこそ、
仏の心でそういうこと見つけられたんだろうなとつくづく思うわー。