NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第76回(第13週) 「生きてさえいれば」 司法取引成立。釈放を勝ち取るも、萬平さんは断固拒否の頑固者

『まんぷく』第76回( 12月27日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

東京財務局は東弁護士の事務所も家宅捜索。
しかし、東弁護士の事務所はあまりにも健全で財務局はしっぽをつかめず。
完全にアテははずれた。

 

どうも東京財務局は焦っている、
何か後ろめたいことがあるのではと気になった東弁護士はさっそく調査。
すると大蔵省から奨学金は非課税という通達が出ていたことを突き止めた。
つまり萬平の逮捕は完全なる不当逮捕。
しかし、そうはいってもGHQは日本の法律は対象外と受け入れないだろう。

そこで東弁護士は世論に訴えようと考えた。

世間の萬平逮捕に対する批判の声が高まれば、
財務局が提訴を取り下げて欲しいと交渉に出てくるだろう。
そのときに萬平の釈放を引き換え条件にしようという考えだ。

 

東京新聞社に東京帝大の友人が多くいる東と、
大阪の新聞局にネットワークがある世良が動き、
萬平の不当逮捕への批判記事が続々と書かれるように。

 

最終的に東弁護士の思惑通りに世論の批判が高まり、
萬平釈放の司法取引に持ち込むことができた。
この司法取引では10万円の追徴課税は受け入れなければならないが、
とにかく萬平の釈放は受け入れられた。

 

釈放が決まったことを萬平に喜び勇んで報告する東。
しかし萬平は、提訴を取り下げて10万円を支払えば
自分の非を認めることと同然。これは国に負けることになる。
何も付いを犯していないのに敗北るわけにはいかないと、
萬平はその提案を頑なに拒んだ。

 

『まんぷく』第76回( 12月27日)感想

 

うーーーん…
昨日に引き続き、ちょっと退屈な…。

鈴さんも、香田家の人々も、神部も、世良も出てきているのに、
そして剛田、イッセー尾形も出てくれてるのに
つまらない。
ワクワク感がない。

 

特に香田家に神部ワンコと世良が来て、
萬平さんが国を訴えたことを説明するシーンも
役者さん達は皆頑張ってたけど、
なんだか面白くないーと、つい冷めた目で見てしまいました。

だって、見ている側もすっかりそういうことで進んでいる話だったので、
神部さんと世良さんに、わざわざ一から離す事態も退屈だし、
しかも一生懸命隠してボロが出る…というギャグにして笑いを取ろうとしていましたが
そんなこと必要ある?

しかも相手は、神部ワンコでしょ?世良でしょ?
福ちゃん、世良には一番に報告するべきなんじゃないの?
して何らかの方策を一緒に考える、ブレーンとなってもらうべきなんじゃないの?

東弁護士は法的に作戦を練ってくれるでしょうけど、
実務的に頼りになり追うなのはやはり世良なんだから。
福ちゃんは、鈴さんたちが世良さんに「胡散臭い」って言った突っ込みに対して、
一番大変な時には力になってくれるとか言ってフォローしてましたが
そう思うなら一層、世良に一番に報告&説明に行くべきなのに…。
福ちゃんが萬平さんの妻、経営者の妻だったら、このくらいは動くべきじゃないかと。
こういうフットワークの良さが内助の功なのでは?

それにこの香田家での会話、
鈴さんと克子さんが世良を「胡散臭い」とか「いいときだけはね」とか言うのは、
今さらまた繰り返しだなあと退屈だったし、
どんなに世良が胡散臭かろうがダネイホンをブレークさせた立役者でしょ?
ダネイホンが右肩上がりで売れているときは一緒に楽しく仕事してたのに、
いつまでもそういう言い方で貶めるのはくどいし、
もはやこれはいじめ?という気もしました。

忠彦さんが、東弁護士がの東京の新聞社には東京帝大卒がいっぱいいるって言った時に、
「世良君とはかくが違うな」
って言ってましたが、これも残念ながら滑ってたな。
忠彦さん、世良のこと話は聞いてるだろうけどほぼ初対面でしょ?
忠彦さんがこういう言い方するのは適当じゃない、むしろ世良に失礼かなあと。

これまで、このドラマのキャスト達の会話の場面、楽しくてたまらなかったのになあ。
ここまでせっかくいい形で人物像が描けていたのに…。
残念。

東京財務局の方も、ただGHQから電話を受けてる会話劇だしね。
財務局との対立構図も、ちょっと単純過ぎかなあとも思うし…。

そうそう、東弁護士が奨学金は課税対象の事実を突き止めた件についても、
東弁護士が香田家での報告するだけで完結しちゃったのも面白みがない原因の一つかも。
東弁護士が奨学金非課税を事実を掴んだ瞬間をきちんと見せて欲しかったなあ。
キャストこれ以上立てられないから?

年末残すところ数回だからちょっと手抜きになってるのかなあ?

あと、追徴課税とか、こういった法律のことが分からないナナコロビヤオキにとっては
釈放されても10万円支払わなきゃいけない理由がよく分らず納得できませんでした。
だって、10万円の追徴課税ってGHQから財務局経由で来た理不尽でしょ?
国税局としてもやりたくないこと、やるべきではないことと思ってるみたいだったし。
だから不当逮捕が認められたってことは支払いの義務も無くなったんじゃないの?

誰か教えてー!

 

今年は明日で終わり。
頑固に釈放にイヤイヤ言ってる萬平さんもどうにか折れて出て来るんでしょうね。
この会話劇ぶりだと東弁護士や福ちゃんの会話だけで片付くはずだから
明日1日で十分解決するはずだわ。
正月まで持ち越すパワーもなくなってきてるし…。

 

薙刀のシーンも、なごませるためだろうけど、何故必要?という気までしちゃいました。
タカちゃんが長身の松本奈緒さんと要潤の娘なのになぜ小さい?という疑問、
視聴者だけでなくタカちゃん本人も思ってたのか!と笑えたけどね…。

 

でもこれらのお笑いシーンは、残念ながら単なる場つなぎにしか思えなかったし。
世良も神部も香田家に集まっての会話のシーンも、尺埋めか…とも。

 

今回の逮捕の件が一番ヘビーなはずなのに、
確かに所要時間やトーンはやたらに重く、息も絶え絶えなるほどですが、
内容的には薄くなってきてる…
どうしても盛り下がり感は否めないですね。

明日の年末最後の回はどうまとめてくれるのでしょうか。
このままいくと年明けても段々とトーンダウンしちゃうのかしら…と
年末になってじわじわと不安になってきました。