NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第68回(第12週)「絶対何とかなるから!」 萬平さんの有罪は見せしめ!?東京支社売却の苦渋の決断

『まんぷく』第68回( 12月18日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

福子と真一は、紹介された東弁護士の事務所へ。
東弁護士は、まだ若く極度な人みしりで頼りなげな様子。
しかし東京帝大の法科を首席で卒業し、腕は確かだという。

東弁護士によると、すでに実刑判決を受けて服役中の萬平を助けるのは難しい。
しかもアメリカの軍事裁判のため日本の法律は適応されないと。

福子たちは罰金7万円のことを相談。
立花栄養食品には7万円もの現金を用意する資金力もなく、
この一件で銀行の融資も期待できない。
東弁護士は資産整理は未経験だが是非やらせて欲しいと仕事を引き受けた。

福子は資産整理が未経験の東に一抹の不安を感じながらも、
東を伴い萬平と面会。
ところが東はさっそく進駐軍の判決文書を読んできたという。

萬平の起訴内容は、
若手社員5人への奨学金が学資金としては認められず納税義務を怠ったというもの。
萬平は彼らの学費を一年分一括で支払ったが、これが高額過ぎて見過ごせないと判断。
ちょうど一ケ月前に国税犯則取締法が改正されて脱税の取り締まりが一層厳しくなり、
萬平はそれに引っかかってしまったという。

東の考えとしては、脱税の取り締まりが一層厳しくなったことを世に知らしめるために萬平は見せしめになったのではないかと。
今やダネイホンで有名人となっている萬平は見せしめに格好の的だったのではと。

そして残念ながら占領下の現在の日本は、アメリカの軍事裁判の判決に一切不服申し立てをできない。

絶望する萬平。

しかし東は、この法律もいつどう改正されるかも分からない、4年を待たずに釈放される可能性も無いとは言えない。
萬平と福子二人の力になるよう全力を尽くすので諦めないで欲しいと力強く伝えた。

 

そして東は罰金7万円の支払方法について提案。
東の提案は、
東京の子会社の売却。
そしてダネイホンの販売権もセットで売却すること。
すでに世に貢献しているダネイホンの販売権もセットで売却すれば7万円で買い取る会社も出てくるはずだと。
そして立花栄養食品はダネイホン製造のみに専念すれば、
どうにか大阪の立花栄養食品は守ることができると。

苦渋の決断。
萬平は東京の子会社売却を決め、東京にいる社員を大阪に帰すことにした。

 

『まんぷく』第68( 12月18日)感想

 

おはよう日本の高瀬アナウンサー。
今度の逮捕もきっと大丈夫だと思うって。
見てる側の辛い思いを(つまんないって意味ではないよ)少しでも和らげようとしてくれて、優しい…ありがとうございます。
高瀬アナ自身楽しんで見ていらっしゃるだけでなく
世の中のまんぷくファンに寄り添っていて下さり、
同じ目線で見て下さってうれしいよぉ~。

 

菅田将暉さん演じる東太一弁護士。
東京帝大の法科を首席で卒業したという超優秀なおつむの敏腕弁護士。
でもオドオドしてる超人見知りさん。
こういう、突出して頭のいい人って、
こう不思議なところで個性が際立っていることがありますよね。
いかにも。

でも仕事の話となると、ワーッとよどみなくペラペラと喋り出す。
若手社員5人の名前も、一度判決文を読んだだけでスラスラと暗記していましたね~。
いかにも。

でもでも、東京帝大ってことばっか言うのやめて欲しいって困ったり、
絶望する萬平さんに対してはオドオドせずに
「希望を捨てないでください!」
って立ちあがって力強く伝える様子と言い…
すごく誠実な良い人そうです。
信用できそうだわー。
東さん、一つ返事でこの件を引き受けてくれたのも、
何かしらの思いがありそうですよね。
ダネイホンで萬平さんのこと既に知ってるだろうし。

 

それにしても萬平さんの逮捕は見せしめではないかと。
ダネイホンで今や有名人の萬平さんだから目を付けられたと。
…すごいねー。
ダネイホン販売の広告宣伝、萬平さんのキャラ作り…。
先週、ナイスアイデアと盛り上がってたこと、
先週のハッピーハッピーな楽しいエピソードが全てが災いに。
全てひっくりかえって悪夢の序章だったんだ…!!!
なんという皮肉な…。

このドラマは、登場人物の見え方だけでなく、
エピソードそのものも、見る人、タイミングによっては善にも悪にもなるってか!!
すごいなー。

 

世良も今回は天使だと思ったのに、やはり疫病神だったってオチ…。
しかも今回は世良も悪気なかったのにね。

世良と萬平さん。
世良は萬平さんの才能を嫉妬しながらもリスペクト。
萬平さんは酷いことをされながらも憎めないといい。
お互いが魅かれあい共に仕事をするものの、
いいことがあると毎度その分後退する。
三歩上がって二歩下がる関係なのね。
そしてその二歩下がるときのストレスったらハンパなくて…。

こういう男同士の関係、始めて見る気がするわ~。
マイナスに引っ張られる様子ってあまり描かれませんよね。難しいし。
性格的にはお互いの凸凹を埋めるいい相性なのに一緒にいると必ず災いが起こるなんて関係…なんかロミオとジュリエットみたいな?
やっぱりハセヒロイン?(笑)

 

大阪の塩軍団は森本さんと岡さんがケンカ。
森本さんはやはりペシミストで、会社どうなっちゃうのかなあ~とグチ。
それに対して、まっすぐで熱い岡さんが怒って…。
岡さん、萬平さんと福ちゃんのこと本当にまっすぐに信頼して感謝くれてるのね。涙

いつも塩軍団はケンカか。
なんかワンパターンねえ…と思って見てたら
森本さんが素直に「ごめん」って言った。
森本さんは、ここに来るまでいいことなかったから、
ついそういう言い方しちゃうって認めながら。

そして塩軍団は皆ここに来てからは幸せになったって言ってたなあ~。
なんだか青春モノ風なお決まりかもしれないけど~
…でもウルッと来ちゃいましたよぉ!
だってこれこそが、立花食品が築き上げてきたものなんだよねえって。
萬平さんと福ちゃんが築き上げてきた皆との絆。

なのに、なのに…
きっと東京支社を売却しても、まだまだ危うくて、
このメンバーとも近々バラバラになっちゃうよねえって。
森本さん、萬平さん、塩軍団と出会えて人を信じられるようになってきたのに、
また哀しい思いをするの?…って。
なんとも皮肉な。

 

鈴さんも…ねえ。
年輩で主婦だった鈴さんには、祈ることしかできないもんねえ。
唯一笑えたところだったけど、今日はぶっ通しで気が休まらなかったので…
残念ながらそんなに笑えなかった~。
もちろん、いい息抜きにはなりましたが。

 

萬平さんとの面会シーンは、下手するとただの会話、いや事実を読み上げるだけのシーンになっちゃいますが、さすが安藤サクラ、長谷川博己、菅田将暉の三人!
三人の演技力、思いバチバチで、すごい見せ場になってました~。