NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第62回(第11週)「萬平印のダネイホン!」 武士の娘の娘の婿は東京に進出!

『まんぷく』第62回( 12月11日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

 

萬平は、塩作りをやめダネイホン製造に専念し全国展開を目指すことを決意。
社名も立花塩業から立花栄養食品に変更。
再スタートを切ることに。

世良に相談すると、世良はそれなら病院だけでなく一般人もターゲットにするべきだと言う。
ダネイホンは、元々は一般に味が全く受け入れられず、そのため病院に販路を見つけたもの。
すると世良は味を改良して美味しいダネイホンにすればいいだけだと。

 

福子の思い付きで材料のワカメを昆布に変えてみることに。
試食してみると、前回のダネイホンよりは美味しいものになった。
メンバーの8割がOKということで昆布を使用することに。

 

そこで世良はさらに、全国展開するならまずは東京進出をするべきだ。
日本の中心東京に販売と宣伝の拠点を作るべき、子会社を作るべきだとアドバイス。

ところがぶしむす鈴が、東京行きは反対!
東京は冷たい人ばかりだからダメだと。
「だからあなたは大阪で二人目を産みなさい!」
と余計な話に反れつつも、譲らない。

 

萬平は東京に会社設立を決意。
鈴の説得は任せてと福子は言うが…
福子が説得するまでもなく、その晩、咲が鈴の夢枕に。
「もっと大らかでいないと」
「全国販売が良くて、東京進出がダメって言うのはおかしいんじゃない」
と説得される。

 

次の朝、自分から説得しようと覚悟する萬平に鈴は
「いざ!出陣!」
「絶対に勝ちなさい!あなたは武士の娘の娘の婿なんですから!」
と。東京進出はあっさり解決。

 

『まんぷく』第62( 12月11日)感想

 

リストラを心配する森本さん。
会社の体制が変わる際、こういう不安を持つ社員が出るのはつきものですよね。

社長、従業員のこういった心の変化が生じることも敏感にくみ取らないとね。
そこは福ちゃんの役目だと思うけど。
…大丈夫かなあ。
福ちゃん、会社立ち上げ当初から萬平さんに夢中で気付くの遅いからなあ。
そして今回も相変わらずな感じだから…ちょっと心配。

でも一応萬平さん自身、全国展開を考えてたから当面は人が余ることはなさそうだけど。
…従業員15人だけなんだから、もっとガラス張りの経営にして、何でも言い合える雰囲気作った方がいいよー。

それにこのままだと、誰か世良みたいな壮大な視野を持っていないと、
広がりがなくなって森本さんの予感は、そのうち的中してしまうわねえ。
…それを食い止める役目は、福ちゃん? 真一さん?
福ちゃん達にそういった意識が目覚めていない間は、
やはり世良のドラスチックは発想は必要だわー。

世良はこっち側についてくれたらこんなに心強い人はいないと思います。

今日は「美味しいダネイホンにしたらええやないか!!」と、
すごーーーく、まっとうな一言言ってくれたし!
こんなに真っ当なこと言う世良さん初めて見たかも(笑)

 

華丸さんも、もっと味を考えた方がいいんじゃないかとこぼしてましたけど、
そうそう、前から気になってたのよ。

まず病院に販路を見つけたのはいいけど、当時の病人、こんな扱いだったんだ!とも。
いくら栄養があるからって…どう考えても、アレ死ぬほどまずそうだもん!!

その後続々と栄養食品といわれる物が出てきて競合するようになり、
味を良くしたり、食べやすくしたり工夫を重ねて今の様になっていったのねと。
資本主義ってすごいねえ。

 

で、華丸さんのおっしゃる通り、前よりも美味しいだけでOKにしちゃダメよと…。

当時は、萬平さんも福ちゃんも、誰もが栄養食品を開発したってことだけで満足しちゃって、まだ味への意識は低かったってことかな?

そこの認識の甘さがあとで災いとなる?
ニセモノ出るみたいだし。
ニセモノの方が美味しいなんてことになっちゃって。

…ということは、世良はつくづくフラットで固定観念に振り回されない、
商売人としてはいい感性の持ち主なんだなあ!

だから世良のこと萬平さんも憎めないって言ってたけど、ナナコロビヤオキも憎めないの。
彼は面倒なところもあるけど、だからって遠ざけてしまうのはもったいない。
そして、彼にハメられないように自分もしっかりしてないとって、
そういった不思議な形で結果的に励ましてくれるタイプだよね。
ちょっと弱ってたり、自信なさ気だと途端に利用されちゃうからさwww

 

 

昨日ちょっとアレ?と思ってた違和感は、今日やっぱり違うとちょっと残念に思いました。
ナナコロビヤオキ、まんぷくで初めての批判。

残念に思ったのは、鈴さんの描き方と、そして今日の咲さんの夢枕乱用。
それと昨日からの真一さん。

 

鈴さん、せっかくここまで松坂さんが素敵なキャラに作り上げてるのに、
ただただ笑いネタ、いじり対象になってきちゃったなあ、もったいない。

鈴さんのこれまでのイメージがあるから、東京支社の話が出たときに
「東京は怖いからダメ!」
「二人目は大阪で産みなさい!」
って言い出しても、
相変わらずだぁ―!
久々に子ども話出たぁー!!
と笑えて面白かったけど…
その後がね。

昨日の真一さんに続き、今日は咲さんの夢枕で、
ゴネた割に一発でコロッとOKになっちゃった。
これはさすがに安直だわ。

咲さん、メルヘンな存在なんだから、安易に出すとただのご都合主義になっちゃうのに。
昨日の真一さんの一言でコロッとなったのも、
これじゃあまるで真一さんがホストか色仕掛けで騙す詐欺師のよう。
…これまで作り上げられた真一さんの上品でクリーンなイメージもグラついてもったいない。

鈴さんの夢枕に立つ咲姉さんは、これまでも笑えるほど鈴さんのエゴの投影だったので、
だから鈴さんは夢枕の咲さんにコロリなんでしょう。
素直にOKと言えない自分を後押しするための、咲さんの夢枕なんだろうけど…
こういう出し方だと、ただの制作者側の都合で、咲さんを利用したとしか思えないよー。

 

こうならないためには、もっと鈴さんのバックグラウンドが描かれていればいいんだろうと思います。

鈴さん、
「まっとうなお仕事の人と結婚しろ!」
「あなたたちはお金の苦労をして欲しくない!」
って口うるさく娘たちに言っていたのは、
自分が実業家の妻として苦労してきた経験からでしょ?
ただの肩書に弱い人ってことじゃなくて深い意味があるでしょう!

そういった実業家の妻として、
鈴さんが福ちゃんと萬平さんをどう見ているのかが
見えればいいのになあ。

実業家の妻の先輩としての鈴さんの姿を見たい。

福ちゃんにさりげないアドバイスがあるとか、
鈴さんの言動に福ちゃんがハッとさせられて何かを学ぶとか。

 

そして、鈴さんは、自分が大変だった経験から保守に凝り固まってるけど、
福ちゃんと萬平さんがお互いを尊重し協力し合って進んで行く姿に、
鈴さん自身も、実は若かった頃、旦那様の会社が上向き調子な時代には、
こんな感じで夫を支えて冒険してたなあ~って段々と思い出して…
なんてくだりがあればいいのに。

そんなところに、真一さんの一言や、咲さんの夢枕があれば、
年取って保守に凝り固まってた鈴さんの気持ちに背中ポンってなって納得なんだが…。
それにより鈴さんの人生の重ね方も見えて、鈴さんの魅力もさらに引き出せるのになあ~と。

鈴さんが歩んだ人生が見えないから、
溺愛する咲さんと、ホスト真一さんに、簡単に手玉に取られる鈴さんになっちゃってる…。

 

そして、今日はダネイホンの味の改良に昆布を使うことを福ちゃんが思い付きますが、
これ福ちゃんじゃなくて、鈴さんにすればよかったのにって。

鈴さん台所を預かって何十年って年季の入った主婦なんだから!

牛骨入れてると聞いて、臭みの消し方を教えるとか、
「なら昆布だしじゃない?使ってないの?」
って当たり前に言っちゃったりして。
それをきっかけに、味の監修は主婦である鈴さんと福ちゃんがやるとかねえ。

そうすればなんだかんだ口うるさいけど、たよりになる鈴さんになるのに。
そして福ちゃんと二人で味のアイデアを提供すれば、
家族全員一丸となってダネイホン開発できるのになあ~と。
それだったら鈴さんも嬉々として働くんじゃない?
福ちゃんも最近は会社の仕事は電話取りだけになっちゃってるから…。

一視聴者としても、そんな感じで皆が一丸となって会社を作り上げて行く姿を見たいわ。

というわけで、ナナコロビヤオキはちょっと不満でした。

でも…ばぶは健在!!
源ちゃんいっぱい抱っこされてぽわぽわ!
三人川の字で寝てるときもすやすやおねんねで。
萬平さんと福ちゃんが手を握り合うから
源ちゃんちょっと下にずらされて寝てたね(笑)