NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第60回(第10週)「私は武士の娘の娘!」 やっと釈放!バンザイ!

『まんぷく』第60回( 12月 8日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

 

事情聴取の際に福子がビンガムに渡した手紙が萬平たちの元に届いた。
三田村会長も萬平たちの救出を訴えGHQを訪れる。

 

しかし未だに証拠は無い。
納得できる証拠が無ければ軍事裁判に掛けるとビンガムは言った。

それに対し、萬平は軍事裁判にかけられても構わない、
その代わりに自分以外の全員を釈放しして欲しいと訴えた。
「自分が可愛くないのか?」
と問いかけたビンガムに萬平は、
「自分の仕事を愛せる人間になりたい。
そして仲間を幸せにして、
やっていることが人の役に立つことならこんなに幸せなことはない。
今回の逮捕は不本意だが、辛い思いをするのは僕一人で十分だ」
とキッパリ。

 

夕方、皆の帰りを待つ福子のところに再びGHQの車が。
前回とは時間を変えて再度現場検証に訪れたのだ。

手榴弾を投げると…証言通りに魚が大量に獲れた。

 

萬平たちは無事釈放。
立花塩業に戻って来た皆を福子と鈴は大喜びで迎えた。

 

『まんぷく』第60( 12月 8日)感想

あーよかった!
やっとホッとできました。

 

福ちゃんからのお手紙、皆の名前を一人一人呼んでました。
その順番、いつもは神部、岡…とダネイホン組から始まりますけど、今日はランダム。

お約束の順番があるワケじゃないってことから、
福ちゃんは皆を平等に扱っているってことがよく分かる。
そして立花塩業では順列なく皆が一丸となっていることも。

14人それぞれにしっかりと名前がありそれぞれにストーリーがあることといい、
今回のランダムな名前の呼び方といい…芸が細かい。
細かいことにも一切手を抜かない、徹底したお仕事ぶりが伺えます。

福田さんって萬平さんみたい。
いや、萬平さんはまさに福田さんそのものなのよね。

 

チャーリータナカも手紙聞いてるし。
チャーリータナカ、いきなり塩軍団に優しくなったとか批判的な人は突っ込みそうだけど、多少端折ったところは無きにしもあらずではありますが、
ただチャーリーは差別されたことから日本人に冷たいだけで本来冷酷な人間ではないこと、
そして雑居牢での皆のきちんとした態度から、
段々と頑なでなくなってきているのだろうなと十分に推測できますよね。

 

福ちゃんからの手紙の内容を聞き、
世良も
「優しいのぉ」
とポツリ。
…この一言に、世良も相当苦労してきた人なんだなあと感じたわ。

 

昨日のごごナマで桐谷さんも言ってたけど
世良は沢山の苦労をしてきたけど、それで泣いてるだけじゃダメだ!と果敢に乗り越えてきた人なんだよね、やっぱりと、このポツリでハッキリ感じ取れました。

桐谷さんの演技、スゴイわ。

そして世良は、福ちゃんみたいな、素直でまっすぐに優しさを示してくれる人間に、
これまで出会えたことがなかったのだろうなあとも。

世良くん、よかったね。
萬平さん、福ちゃんと出会えて。
真一さんにもたしなめてもらいながら、これから一緒に成長していってね。

 

事態が全く動かないことに業を煮やした神部が脱走しないかと持ち出しました。
神部ワンコ、賢い分頭が回りますね。
泥棒しようとしたこともあるからな。

…でも赤津が『赤とんぼ』を歌い出して皆の気持ちを落ち着かせた…

赤津!
なんていい子なの…涙。

 

三田村会長も…ただのたぬきオヤジじゃなくて、
本当に志のあるオヤジなのね。涙。

 

証拠が出ない限り軍事裁判をかけると言われたときの萬平さんのシーンはグッときちゃいました。

萬平さんが子どもの頃に知り合いだった傘屋のおじさんの話。
自分の仕事をとても愛していて、
僕もその人のように自分の仕事を愛せる人間になりたいと思ったと。

そして一緒に働く人を幸せにできて、
世の中の役に立てたらこんな幸せなことはないと。

だから、
「今回の逮捕は不本意極まりない。
辛い思いをするのは、僕一人で十分です」
とキッパリ。

カッコいい!

こういうセリフそのものも心打たれますが、
ハセヒロさんの演技も、あのまっすぐな目に心を打たれました。

こんな素敵なセリフに気持ちを乗せられるなんて、
ハセヒロさんも役者冥利に尽きるでしょうねえ!

 

いいセリフ、いいシナリオって、楽しむだけじゃなくて、演じる側も、見る側も、なにか心が成長できるものなんだろうなあって、
なんだか上手く説明できないけど…萬平さんのセリフを聞いてウルウルしながら、そんなことを思っていました。

 

そして福ちゃんの所では、福ちゃんと鈴さんがご飯を作っている間、
縁側でハナちゃんが源ちゃん抱っこしてくれてた。
おかげで源ちゃんのパヤパヤ頭が見えたー。

ほんの一瞬だけだけど、ハナちゃんの抱っこシーンが入っただけで、
立花塩業が孤立しちゃってるワケじゃないことが分かる。
昨日の清香軒さんが源ちゃんを預かってくれたシーンと言いね。

丁寧だけどぬかりの無いシーン作り。

前作はこういう丁寧さもなかったから、やりっぱなし感がハンパなかったなあ。

 

そしてオロオロ、クヨクヨする鈴さんに福ちゃんは
「武士の娘の娘ですから!」
と。今日のセリフだったか。
その言葉に少し笑顔が戻る鈴さん。
鈴さん、カワイイー。

本当にキャストをきちんと使い尽くして、
それぞれの反応をきめ細やかに書いていて、
何度見ても面白みを感じられますー。

 

みんなの嘆願に、
もう一度世良の言う通り夕方に手榴弾を投げると無事に魚がプカプカ。

で、無事釈放!!!

…だったら、世良に言われてすぐにやってみればよかったのにぃ!!

 

釈放されたときに世良がチャーリーに
「世話になったの」
と声掛けてた。

…世良、やっぱりこういうとこ、いい人なのよ。
いろいろ苦労しているから、
苦労をしているだろう人に優しいんだよね。

 

そしてチャーリータナカも決め台詞。
「ダネイホン、言うほど不味く無かった」

チャーリータナカは今回初めてリアル日本人を感じ取れたのでしょうね。
チャーリー心が癒されることを祈ってるよぉー。

って、敵に回った側にも思いをはせることができるのよぉ、この脚本!

 

釈放されて戻ってきた塩軍団。
福ちゃん達が忙しそうにお茶碗を並べていると、ドヤドヤと音がして…
そのドヤドヤが聞こえたら、
ナナコロビヤオキも不覚にもウルウルしちゃいましたあ…!!!!

赤津は帰ってきたら一目散に鈴さんのところに行くし。
ちゃんと鈴さんの息子になっちゃって…涙。
赤津、ホントいい子!
鈴さんも、赤津を振りまわしてるようだけど、あったかいお母さんなのよね~。

 

昨日あたり、いい加減にもう退屈―もう帰らせてあげてーと思ってたけど、
このしつこいじらし方も、
登場人物たちの閉塞感、焦燥感を見ている物にも共感させてたってことかも!?

だって、ただただ牢屋のシーンも結局ダラダラじゃなかったしなあ。
恋バナありで。なんだかんだ楽しくなっちゃってたし。
それぞれの人間性引き出してたし。

 

源ちゃんの後頭部も久々に味わえたわ。
昨日もちらちら見れたけど、楽しむ気持ちになれてなかったのよぉ。
源ちゃん、いきなりドヤドヤしたから泣いちゃったし。
このシーン撮ったときは、まだ塩軍団に慣れて無かった?
GHQに連れて行かれるときと同じで撮った?
とか考えてしまった。
…ただの赤ちゃんウォッチャー(笑)

 

まあ、とにかくよかった、よかった…!!!

でも、ということは、ビンガム、メイ、チャーリータナカとももうお別れ?
この3人に会えなくなるの、ちっと淋しい…涙。

もう牢屋のシーンはやめてー!
怖いよぉ!
いい加減退屈~!!とか言ってましたが、
終わりとなると、この人たちにもいつの間にか慣れ親しんでいたのに気付いた。

ビンガムのまんまるツルツル頭は源ちゃんに通じることも発覚したし…。

 

来週は、萬平印のダネイホン!
世良の発案で東京支社を作って東京進出!
神部は東京支社に配属で、タカちゃんとの仲が危うい??

確かに、こんなに予告でネタバレしちゃっていいの?ってくらい予告で満載でしたが、
本篇はそれ以上に内容てんこ盛りってことでしょうね!
皆の演技で魅せるシーンも満載で。
それだけ自信があるからこれだけ平気でネタバレできるってこと!

来週は新たな前進で明るく元気を貰えそうだし。
月曜が待ち遠しいですー。