NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第59回(第10週)「私は武士の娘の娘!」 福ちゃんと鈴さん、事情聴取に

『まんぷく』第59回( 12月 7日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

克子姉と忠彦が香田家に戻ってきた。
塩が売れなくなり、ダネイホンの材料も底を尽き、立花塩業は開店休業。
手伝えることがなくなってしまったからだ。

タカは神部のことが心配。
忠彦は、そんなに好きなら神部が帰ってきたら結婚してもいいと、いきなり結婚を許可!

 

雑居房では、タカちゃん推しの塩メンたちが誰がタカちゃんを選ぶか論議。
世良はチャーリータナカに日本が嫌いな件に着いて突っ込み。

 

そこに神部が突然呼び出され取り調べ室に。

メイ軍曹は、大阪帝大を出た神部を他の者と一緒に罰するのは惜しい、
萬平がクーデターを企てていたと証言すれば釈放すると神部に言うが、
神部は断固拒否。
「社長は一切そんなことは考えてない。
俺は立花塩業社員第一号です」
と戦争から帰って身寄りの無い自分を救ってくれたのは萬平と福子だ、
萬平と福子は自分にとって理想の夫婦だと力説。

 

そして福子と鈴もGHQに呼ばれて事情聴取を受けることになった。

鈴は緊張しながらもメイ軍曹を相手にぶしむす語り。
源義経話を延々。

 

福子は萬平が無実である証拠を見せろと言われ、
証拠は無いと答えるが、
その代わりにこれまでの立花塩業のあゆみ、
塩作りを始めて今の従業員と出会ったこと、
ダネイホン開発への思い、
皆で一緒に苦労しながら取り組んだここまできたと、
従業員との絆を熱く語った。

そして前日の晩夜遅くまで辞書で言葉を調べてリハビリした英語で、
「彼の社員は彼を慕っている」
「萬平さんが彼らを犯罪に誘うことは絶対にありえません」
「私はたちばな塩業の社員として、社長の妻として、萬平と社員たちは無罪だと証言します」
と精一杯語った。

 

福子は萬平に会わせて欲しいと語ったが、ビンガム曹長はそれを拒否。
ならばせめて手紙を渡してほしいと、
福子は皆に宛てた手紙をビンガム曹長に手渡した。

 

『まんぷく』第59( 12月 7日)感想

 

あさイチで華丸さん、大吉さんも言ってましたが、
話が動かない…ちょっと退屈。

ビンガム、物思いにふけってないで、早く結論出せっ!

 

克子姉さんと忠彦さんが香田家に戻ってきましたが、タカちゃんは神部さんが心配。
その様子を見た忠彦さんは、意外にも
「結婚を許す!」
と宣言。

忠彦さん、こんなに簡単に許すなんてビックリ。
しかもいきなり結婚だもん。
でも当時は結婚を許さないとつきあえないからいいのか?
しかし、あの忠彦さんの笑顔、何やらたくらんでいるのかも…。

 

雑居房では神部含むタカちゃん推し4人に、萬平さん、真一さんも加わり
タカちゃんをめぐる恋バナ。
萬平さん、4人がタカちゃんのこと好きなのやっと分かった~。

萬平さんと福ちゃんが10歳違いだってことも初めてきちんと認識したわ。

そして真一さんは、
「あの年頃の子はコロコロ変わるよ」
とよく分かっていらっしゃる~(笑)。
そんな感じで塩軍団たちと恋バナで盛り上がれるなんて、真一さん、気さくでもあるのよね。真一さん、さらに素敵。

 

世良はチャーリータナカにちょっかい出してたなあ。
世良は、戦時中アメリカでは日系人が差別にあって辛い思いをしてきただろうと共感を示し、チャーリータナカを懐柔しようとしたけど失敗。

くやしまぎれに
「アメリカ人が大阪弁使うな!ボケっ!」
と言っちゃって…おいおい、世良くんよぉ!
世良くん、だからね、そういうことでもチャーリーは傷ついてきたのよ!
分かってるようで全然分かってないなあ(笑)。
世良に言わせるから、笑いにもなるけど、
こういったアイデンティティについての苦悩、
当事者じゃないとなかなかピンとこないものですよね。

当時の日系アメリカ人、
アメリカでは敵国の血が流れていると言われて差別され、日本ではアメリカ人になってるくせにエラそうに日本語話すなって言われて、
どちらにも帰属できない孤独を感じていたのでしょうね。

当時の日本はもちろんだけど、
今でも帰国子女はこういった孤独を抱えていますよね。

だからチャーリータナカは日本を「キライ」と拒絶し続けないと心のバランスが取れないんだろうし、国への忠誠を示すために、敢えてGHQに入ったんだろうねえ。
GHQなんて、差別を最も意識させられる場なのにね、皮肉だけど。
避けて、逃げて…離れたつもりが最も近いところに来ちゃったみたいな。
頑張っても絶対に下働き系の仕事しかもらえないだろうしねえ…。

 

神部は、大阪帝大だから萬平さんがクーデター計画を企てていると証言すれば釈放すると言われますが、断固拒否。
神部は拾って貰ったワンコだから当然です。

 

そして鈴さん、福ちゃんも事情聴取。

鈴さん、事情聴取と聞いていきなりお腹痛くなっちゃうしー。
ツナ缶事件から成長なし!爆

緊張緊張緊張―っ!の鈴さんは、
緊張すればするほど、ぶしむす語り(笑)

源義経の幼名は牛若丸ってところから遡り、丁寧に詳しく詳しく…
きっとここから3時間は止まらないであろう!
世良とは違うアプローチでメイ軍曹を攻撃(笑)
しかも、年輩のマダムだからさすがのGHQも手出ししないだろうし。
実は、最強…!

 

そして福ちゃんは辞書を引いてリハビリ&蓄えた語彙を駆使して
英語で萬平さんと皆の無実を渾身の力を込めて語りました。

最初ビンガム曹長に
「英語はいつ勉強した?」
といきなり聞かれて戸惑い、スルっと出ない感じ、
でも話しだすと段々と流暢になる感じ、
福ちゃんが久々に英語を話して段々と感覚が蘇って来る感じが
すごくよく出ているなあと思いました。
演出細かい。
安藤さんも上手い。
話しの合い間に「ええ」って日本的な笑顔の相槌が入ったり
するのもリアル。

自分の英語習得を話すくだりは、
言い始まるとすぐに流暢になった…
英語を勉強していた学生当時、
よく話したり考えていた内容なのでしょうね。
いかにも言い慣れた感のある流暢さ。

で、会社のこれまでの話は、視聴者にずっと英語もなんだし、
久々に英語を語る福ちゃんには日本語の方が楽なので日本語語り。

そして最後の皆の潔白を「証言します」の部分は、
前日の晩まで辞書を引きながら確認し頭の中でシミュレーションしてきた言葉。
証言=testifyなんて、あらためて辞書で確認しておかないとだよねえ。

英語と日本語が交互に入るバランスが見事だったし、
久々の英語を使いながら一生懸命訴える、
福ちゃんの必死さが伝わりました。
安藤さんの表情が心に刺さったわ。

あの涙、印象的でした。
安藤さん、本当に、涙がそれぞれの場面で本当に違う!
その微細な違いを汲みとり表現できる演技力、幅広さに感動!

今日は残念ながらちょっと間延び感はありましたねえ。
今日あたりで釈放してもらえると良かったんだけど。

重い、辛い状況が続き過ぎて、
ビンガム妻のエピソード、ビンガム妻と福ちゃんをどう重ねるのかなとか
チャーリータナカの生い立ちについてとか
気になるは気になってるんだが、
長いおかげで段々どうでもよくなってきちゃった感が…。

 

そして今日は源ちゃん、また別の子?成長したから?
ちょっと雰囲気変わった気がしました。
髪の毛のパヤパヤ感が、少し黒々してきた気が…。
もたもたしてると源ちゃんが大きくなってしまうーーーーっ!

だからビンガム!
ちゃっちゃと喋って皆を釈放しろっ!!!
源ちゃんが大きくなっちゃったら今度はこっちが許さんからねっ!!怒