『まんぷく』第54回( 12月 1日)あらすじ ※ネタバレ含みます。
鈴は特別顧問ということで丸く収めた。
ダネイホンは厚生省からの認可が下り、病院での販売が決定。
栄養価も高く消化もいいと病院での評判は上々。
大阪中の病院で売られるようになる。
福子のアイデアは見事に当たった。
塩作りも、塩軍団たちは職人さながらに手際が良くなり、品質にも定評あり。
立花塩業の経営は見事に軌道に乗った。
ところが鈴だけは溜息が絶えない。
経理関係の仕事はすっかり真一さんに取られ、
赤津もダネイホン作りに回り、
鈴は実質的には飯炊き専門。
武士の娘が飯炊き役しかないなんて、
特別顧問なんて肩書はいらないと不満がたまりまくり。
さらに、真一さんを見ていると咲を思い出してしまうとまで言い拗ねまくり。
萬平はダネイホンの販売が安定してきたことを三田村会長と世良に報告。
世良は大阪だけ売れてるだけでは甘い、
全国的に売れないと成功とは言えないと厳しいが、
だからこそ世良商事に全国販売を請け負って欲しいのだと萬平は依頼。
世良は、病院なんて儲けが出ない、奉仕活動みたいなものだと突っぱねるが、
三田村会長は「それは違う」と否定。
そして自分の友人の話を始めた。
その友人は裁判官だった。
正義感が強い男だったがその正義感が彼を殺してしまった。
終戦直後の食糧難の時期、人々が不法と知りながら闇業者から食料を買わざるを得ない時期に彼だけは非合法を認めるわけには行かないと闇での購入を拒否。
誰が何と言おうとも譲らずそのまま餓死してしまった。
「あのときにダネイホンがあれば友人を救えたかもしれない」
と三田村会長。
そして
「萬平くんは意義のあるものを作った」
と、三田村会長は世良商事が全国販売を請け負うようにと指示。
全てが上手く行った。
真一さんをスカウトし、ダネイホンを病院で売ることを思い付いた福子に萬平は深く感謝。
…ただ一つ、気がかりなことは鈴のこと。
その晩、鈴の夢枕に久しぶりに咲が。
咲は、
「真一さんと仲良くしてくれないともう姿を見せない」
と言い、鈴に真一と仲良くすることを同意させた。
翌朝、早めに背広で出勤してきた真一。
咲の夢で気を取り直した鈴は、背広姿の真一に
「やっとまともな人が会社に来てくれた」
とご機嫌。
全てが順調、人間関係も円満な立花塩業。
朝の爽やかな朝食風景…のはずが、
そこに突如進駐軍が土足で踏み込んできた。
海で爆発音を聞いたと通報を受けた進駐軍は、
立花塩業が武器を隠していると疑いをかけていたのだ。
『まんぷく』第54( 12月 1日)感想
ナイスな人選。心強い!
これからが楽しみー。
…しかし、鈴さん拗ねちゃいました~(笑)
お局OLの心境ってところよね。
そして主婦の気持ちでもある。
仕事が楽になるって飯炊きオンリーになっちゃうのはちょっとイヤだよね。
仕事がラクになるからって上級レベルの仕事を取られて下働き仕事オンリーじゃあね。
福ちゃんが、
「私も手伝ってるでしょ」
って言いますが、鈴さんは
「あなたは源ちゃんのお世話があるでしょ!」
っておかんむり。
でもその気持ち、なんだかすごーくよく分かります。
「ご飯作りは大事な仕事よ」って言われるけど、
経理仕事取られたら、
頭脳労働ゼロになっちゃって、なんだか淋しい。
会社経営からははじかれちゃった気分になるし。
世の中的にも男性は
「ご飯作りは大事な仕事よ」
って適当に褒めて、主婦を讃えるけど、
…そうやって家事を女性に押し付ける感もあり。
鈴さんは主婦の声代表。
福ちゃんは、一般男性の声。
口では労わってくれてるけど、全く意味分かってないし。
そんなやりとりを見ているようで、
鈴さんのすねすねは、ただのわがままには見えず。
むしろ共感しました。
三田村会長が言ってた友人の話、
前にナナコロビヤオキは世良が闇市で商売している話を福ちゃん達が責めたときに、
そういう人がいたんだから、世良がただ悪とは言えないだろう、
福ちゃん達だって買ってるじゃんーっと思って書いた覚えがあります。
あのとき役人だったと思ってましたが、正しくは裁判官でしたね。
このエピソード、だから闇は悪ではないということに使うのではなく、
ダネイホンの意義を考える話の引き合いに出してきました。
なるほど、先につながる形でね。
闇市を拒絶して餓死した裁判官のエピソード、社会でも習ったし、よく聞くエピソードです。歴史的にはそこまで日本の食糧事情はめちゃくちゃだったということで辛い話です。
この裁判官の方、正義の人ではあるけれど…それだけ素晴らしい人だったら、
どうにか生き延びて、法律と現実とのギャップについてよく考えて欲しかった。
そしてそのギャップを埋め合わせるにはどうするべきかを真剣に考えて司法に役立てて欲しかったなあ…。
もう一歩先を言って欲しかった。
今にして思えばですが。武士の精神ではそれは無いんでしょうけど。
三田村会長は、損得勘定で動くただのやり手ではなく、やはり志の高いお方なのですね。
意義のあることならお金を掛けてあげるという気概の持ち主。
そして世良の性格もお見通し。
三田村会長としては、世良のことも可愛いんだろうなあとも感じました。
世良の商売人としての発想と行動力は素晴らしいけれど、ついつい儲けばかりを考えるセコイところがある、それをきちんと正しい方向に向けてあげないとと思っているのでしょう。
そして萬平さんのことも。
やみくもに売るんじゃなくターゲットを絞れと。
萬平さんが時流を捉えた商品を思い付くことは認めるけど、商売人としての視点を持たせようとしてくれてる。
三田村会長、謎かけのような話、たぬきオヤジな会話をしながら、次代の大阪経済界を背負う人材を育成しているのね~と。
確かに、三田村会長に見守られて、転がされていけば、
世良のズル賢い部分は更生され強気で豪快な経営者に、
萬平さんの頑固で譲らないところもほぐされて、
広い視野を持った経営者になっていくだろうあなあと…。
三田村会長に見守られて成長する対照的な二人を見るのも楽しみになってきました。
今日の立花塩業で唯一不満を持ってたのは鈴さんですが、咲姉ちゃんで解決。
咲姉ちゃん、鈴さんの前ではちょっとキャピってましたねえ(笑)
福ちゃんのときは、あの時のままの思慮深い優しいお姉さまだったのに。
鈴さんの咲姉ちゃんは、鈴さんの深層心理の部分もあるのよね。
「真一さんに優しくしなかったらもう出てやらない!」
って、プイッて…
もうコレ鈴さんじゃん…ww
…でも、咲姉ちゃんを抱きしめる鈴さん、
福ちゃんのときと違ってちょっとコミカルで可愛いカワイイシーンだけど
…泣けた。
咲姉ちゃん、鈴さんにとっては大切な、大切な娘だったんだもの。
特に第一子は思い入れが深いものだし。
咲さんのこと、思い切り抱きしめたいよねえって。
ふと目覚めて「ああ、咲のぬくもりが…」
って幸せそうに、咲さんの感触を思い出して、
もう一度抱きしめる鈴さん、
その姿に母の深い愛情を感じて、
じーんとしてしまいました。
そして今日の源ちゃんったらっ!!!
今日はシーンとしては少なかったけど、ばぶ度全開!!!
癒し効果、最強!!!
寝床の三人川の字のシーンでは、真ん中の源ちゃんが主役で。
コレ、もうNHKさん、視聴者が源ちゃんにメロメロになるの狙ってるよねえ。
もう…これは源ちゃん砲!!!
ナナコロビヤオキは昨日朝、忙しく出かける支度をしていたのに、
この源ちゃんの姿に手が止まっちゃって脱力。
首が座ったばかりの赤ちゃん、こうやってクルクルと音の方を向くのよねえ~。
あの、まだ自分の無いお顔がまた愛くるしくてねえ!!
あのフワフワパヤパヤ薄毛でクルクル、クルクルッ…って、左右向いて…
…ああ!後ろの毛が擦り切れるよぉ!爆
だからこの頃のばぶは、後頭部禿げてるのよね!爆
で、こんなに平和だと言うのに…進駐軍がやってきた!
奇しくも12月、サンタじゃなくて進駐軍だよ。
狙った??
朝から緊迫したシーンにこっちまで怖くなっちゃったよぉ!
前に憲兵に捉われたシーンと言い、
こういったハードボイルドなシーンの緊迫感、
福田さん、さすが男性だわと思いますが…怖いよぉ!
また萬平さん逮捕されちゃうの?
あの手榴弾組、自首してよ!でもそしたら死刑になっちゃうの!?
来週はハラハラして辛くなりそうですね。
あとナナコロビヤオキ、個人的には
源ちゃんをあんなに怖がらせて大泣きさせて進駐軍に激怒!(笑)