NHK朝ドラ『まんぷく』第 16回(第 3週)「そんなん絶対ウソ!」感想 萬平さん救出に向け、徐々に皆が動き出す…

『まんぷく』第 16回( 10月 18日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

 

福子の勤めるホテルで大阪商工会の定例会が開催される。
定例会の中心人物、大阪商工会の三田村会長は大阪経済の重鎮。
保科の閃きで、福子は三田村会長に近づき萬平の釈放を掛け合って欲しいと直談判。
ちょうどそこに表れた世良、萬平の件は関わらないと言っていたはずが、三田村会長が福子の懇願を受け入れた途端、ガラリと態度が豹変。
憲兵との交渉役を自ら買って出た。

 

萬平を一切弁護しようとせず困った様子がない可知谷に不穏なものを感じていた世良は、会合を抜け出し理創工作社へ。
世良は社員である竹ノ原になぜ「立花さんは横流しなんか絶対にやってない」と断言できるのかを追及。

 

鈴は克子に、咲が夢枕に立ったことを話す。
咲は夢枕で
「福子は恋心と同情をごっちゃにしている」
と言っていた。
だから福子と萬平の結婚は間違い、自分が正しいと持論を展開。
しかし、そこに普段無口な忠彦が珍しく
「僕たちは福ちゃんの味方です」
と割って入る。
福子が悪い人を好きになるはずがない、真一さんもそう言っていたと。
真一さんまでもが応援していると聞き、
「いやです!私は武士の娘です!」
と頑なになる鈴に、
忠彦は
「そんなもの関係ない!」
とバッサリ。

 

一方、萬平のところでは、稲村はお咎めなしとなった。
稲村の釈放をまるで自分のことのように涙を流して喜ぶ萬平に、心動かされる稲村。
「お前みたいなヤツ初めてや」
「お前は無実や。信じてるで」
と、涙を流し、萬平に絶対に出て来るのだと力強く励ました。

福子も、萬平もお互いが生きて会えることを、ただひたすら祈った。

 

『まんぷく』第16回( 10月18日)感想

いやいやいや…いましたねえ!大物が。
そうか?とチラと思いはしたものの…忘れた頃に…やっぱりそうだったか!

橋爪功さん、これまでチラっと出ただけだったから、橋爪功さんをこれだけに使うって贅沢過ぎるわあとは思っていたけどね。
なるほどね。

大阪商工会のパーティと聞いて、
「あ!三田村会長!」
とピンと来た保科さん。

やはり、福子の身近なところにいる普通の人たちが
ちょっとした機転を利かしたり、知恵を出しながらジワジワ本丸に向かって行く展開。

これまでのドラマとは違い、地道だけど、だからこそリアルで面白い。

それと、
福ちゃん、憲兵にストレートに言っても剣もほろろと分かりました。
しかも直球したところで自分も周りも危険にさらすだけのことと思い知ったでしょう。
保科さんにも叱られたと思います。

でも福ちゃん、仲間の応援が支えとなり、ただただ泣きはらすことはなくなりました。
メソメソ泣くことはなく、保科さんに鈴さんのグチ言ったり、どうやったら前に進むだろうかと明るく話すようになってきた。
で、保科さんのアイデアを得て、有力者を取り込む、外堀を埋める方法を思い着き実行。

そう、福ちゃんに学習してるの!
成長が見らるのぉ!
しかもその福ちゃんの成長、皆の応援が肥やしとなってる…涙。

泣いてばっかいる福ちゃん見てるとこっちも悲しくなっちゃうから。
少しでも前向きになってきた福ちゃん見られて今日は嬉しいです。

 

それにしても福ちゃん、さすが!
いやらしくなく、自然に三田村会長にアプローチ。
末っ子特有の大らかさを持ちながら度胸もあり機転も利きますね。
三田村会長も、福ちゃんのことを
「なかなか鋭いな」
って褒めてたし、
将来の萬平さんの成功の裏には、福ちゃんのマネジメント能力にあり!なんでしょうね。
今後の福ちゃんがどんな形で内助の功を発揮するのか、楽しみです。

 

世良もタイミング良く訪れて。
世良は一見、三田村会長へのゴマすりで萬平さん救出を買って出たように見えます。
福ちゃんもそう言ってたけど、世良、きっとそれだけじゃないな。
世良は三田村会長が頷いてくれたところでチャンス到来と思ったんでしょう。
ただ萬平さんを助けたいというだけでなく、今後自分の商売に有利になるとも考えて。
おそらく可知谷のこと、目の上のたんこぶとも思ってただろうし。
これまで可知谷が大きな顔をしてる分、割を食ってるところもあっただろうし。

しかし、世良という役柄は本当に面白いですね。
萬平さんのために動いてくれるでしょうけど、どこまで味方か分からん。
この態度、ドラマ終盤まで案件ごとにくるくる態度が変わって、この人どっち!?今回は味方?敵?とヒヤヒヤさせられるのでしょうか。
桐谷さん、演技し甲斐あるだろうなあ!
演じてて楽しいでしょうねえ。
役者冥利に尽きますねえ!

理創工作社の社員、竹ノ原、彼はどこまで知ってるんだろう?
実は彼がやってるの? 知ってるだけ?
可知谷は、竹ノ原が出征しちゃうのもシメシメ…って思ってるんだろうなあ、きっと。
だから出征の知らせを聞いてあんなにニコニコと「おめでとう」だったのか!?
酷い奴だなっっ!

紀香って、こんな人と結婚してたのぉ!?!?爆

 

鈴さんったら、咲さんが夢枕に立つまで思い詰めてました。

咲さん、亡くなった後も度々出てきますって内田有紀さんのコメントがありましたが、こういう形で時々夢枕に立つのねー。

咲さんが「お母さんの味方」って言ってたから自分が正しいんだって。
まあねえ、とにかく娘が心配なお母さんなわけだし仕方無いわよね。
この時代のお母さん、家庭の中に納まってしまって世間を知らないし、
思い込んだら、自分の世界に入り込んじゃって発想の切り替えようもないんだろうなあ。

しかし、夢枕って…昔の人らしい。
そういう迷信臭さってあった。
ウソか本当か…ナナコロビヤオキの親戚のおばさま方も、そういった我が家にまつわる不思議話を幼い頃いろいろして下さったので、すごくその感覚すごく分かる。
ひいおばあちゃんが亡くなった朝、満開だったお庭のキンモクセイの木が枯れてしまった話とかね…。
切ないファンタジックなお話として、ナナコロビヤオキの中には残っていますが…。

魂への畏怖の念があるのっていいことだと思います。
何もかもデジタル、合理的なのは味気ないし。
…でも、それに捉われてしまっても生き辛くなるよね。

アラフィフのナナコロビヤオキ世代の5歳下くらいまでかな?
女子は、このような迷信的なもの、親が絶対の精神論を振りかざす親の呪縛と、
自分が今実際に生きている時代感とのギャップに苦しむことが多いと思います。
言ってること分かるかな?

代表的な例としては、お見合い結婚じゃないとダメな刷り込み、自分の意志で結婚相手を選ぶのは不謹慎みたいな呪縛があったり。
でも実際に今の時代は、自分の意志で能動的に動かないと良い相手には巡り合えませんものね。黙って待ってるだけでは、いい人は皆売れてしまうわね。

そんな、世代間ギャップを“夢枕”ってふんわりとキレイに表現しているなと思いました。

そして、“夢枕”にがんじがらめになりそうにな“武士の娘”に育てられた福ちゃんに、
“今”を生きる女性、保科先輩が
「お母様の夢に出てきたんだから、お母様の願望でしかないじゃない!」
と一蹴。
スッキリしました♪

今を生きる私たちは、因縁めいたものとか精神論に振り回されちゃダメよ!
そんなメッセージを感じ取って嬉しかった。

ナナコロビヤオキも、夫とつきあうようになった当時、
「そんなの気にするのバカバカしいよ」
ってよく言われたことがあって、
それによって段々と心が自由に、強くなっていったところがあると思ってます。
夫は私の精神構造まで考えてたワケでなく、ただ「ソレ、変!」と言ってただけですが(笑)。

だから福田=男性目線から女性への労わりがあり、エールを送ってくれてるんだろうなあと。
女性のムダな生真面目さや不器用さに対して
「もっとテキトーでいいのよ。気楽に、自分で自由に動いていいのよ」
って。

感謝。

 

今日はとうとう忠彦さんが鈴さんに強く言ってくれました!
「武士の娘なんて関係ない!」って。
これもスッキリ!
こだわり画科の忠彦さん、やっぱり偏屈男じゃない!
物事の真実を常に見つめようとする人だったのよね。
克子さん、本当に素敵な人が旦那さまで幸せね。
そんな忠彦さんに選ばれた克子さん、素敵ね。

収入はないって言うけど、あの様子だと忠彦さんの実家はお金持ちなんでしょ?
食べる事ばっか考えてたら芸術は語れません。
忠彦さんの実家が理解があってスポンサーになってくれてるなら、
それでいいじゃない!
克子さんが実家が援助してくれることを「助かるわあ!」って言ってくれたこと
いい感覚だわと思うナナコロビヤオキですー。

 

稲村さん、牢名主ってことでもなかったみたいですが、無事に無罪放免で釈放。
窮地に陥っていても人の幸せを祝福できる萬平さんが稲村さんの心を動かしました。

稲村さん、釈放された後、萬平さん救出に一枚噛んでくれるのかしら?
その後のインスタントラーメン開発にも絡んでくるのかなあ。
絡んでほしいなあ!
六平さんなんだから、絶対絡んでね!もっと見たいからー。

しかし、どす黒い牢獄の中での稲村さんの涙。
キラキラと美しかったなあ!

 

ああちなみに、マキノロに今日は会えなかったなあ!
明日は会えるかなあ?
会いたい!