NHK朝ドラ『まんぷく』第 2回(第 1週)「結婚はまだまだ先!」感想 鈴さんの腹痛は仮病。ツナ缶むさぼり食う姿に爆! 

『まんぷく』第 2回( 10月 2日)あらすじ

 

突然腹痛を訴え倒れた福子(安藤サクラ)の母、鈴(松坂慶子)。
医師に診てもらったが、これといった原因は見当たらない。
鈴は盲腸かもしれない、祖母もそれで亡くなったとすっかり気弱に。

次女の克子(松下奈緒)は、仮病じゃないかと言うが、長女咲(内田有紀)と福子は母を信じて疑わず。鈴をひたすら心配する。

 

咲の婚約者、小野塚(大谷亮平)も鈴を心配して見舞いに。
すると鈴は、小野塚に具合が落ち着くまで結婚式を延期してくれないかと頼む。

 

家で寝込んでいる鈴が心配な福子は、仕事もいまいち集中できず。
うっかり受けた電話を全然違う相手に電話をつないでしまう大ミスをしてしまう。
大ミスをされた相手は、未来の夫、立花萬平(長谷川博己)。

ミスをして凹んだ気持ちで福子が帰宅すると、寝床に母がいない。
驚いて探し回ると、鈴は台所で、福子が持ち帰ったツナ缶をむさぼり食っていた!

 

 

『まんぷく』第 2回( 10月 2日)感想

 

おはよう日本の高瀬アナウンサー、
「さわやかに、新しい一日の始まりです♪」
とおっしゃっていましたが、そのすがすがしいお顔、
「新しいドラマになって嬉しい♪ 」
って、思ってるんだろうなあ~なんて思っちゃいました。

 

昨日、ナナコロビヤオキは、ドリカムのテーマ曲が馴染むのに時間かかりそう…と言いましたが…
なんでだろ?どうしてだろう~?
今朝、いきなりしっくりきました。ビックリ。

リズムもメロディーも吉田美和さんのボーカルも心地よく入ってきました。
昨日はまだ自分の中に星野源さんのリズムが残ってたからかも。

昨日の第一話で純粋に楽しめたから?

テーマ曲の映像も安藤サクラさんの小芝居を見てるみたいで楽しい。
おまけ映像って感じで得した感じ。
安藤サクラさんってば表情豊かだし。

 

で、本篇の感想に入りますが…
第2話も面白―い!

映像も丁寧に作り込まれてますよね。
カーネーションなんかでもそう思いましたけど。

とにかく最初のシーンから、カワイイ。
皆で心配そうに鈴さんを囲むその画自体が愛らしい。

克子さんの3人の子どもたちが襖の向こうからお顔を縦に並べて心配そうに眺めている姿も愛くるしいし、咲、克子、福子のファッションもカワイイ。
庶民的だけど慎ましくも上品な感じの、いかにも昭和初期ファッションで。
当時の看護師さんのコスチュームもカワイイし。
そこに寝込んでいる鈴さんの浴衣の紺もキレイで。

そんな中、鈴さんがか細い声で「盲腸かも…」とか言っちゃう感じ、
「え?」って三人が心配そうにのぞきこむ感じが、
いかにも、女の人たちだけの家庭って感じで
とってもとっても可愛らしいなと。キュートだなと。
なんか上品な絵本を見ているような気持ちになりました。

 

シーン変わって、母の身体を心配する三姉妹。
長女咲は「私は結婚どころじゃないかも」と真剣に思い詰め、
次女克子は冷静に「仮病じゃね?」と言い、
福子は単純に鈴を信じる。
ここ、三姉妹の性格がよく色分けされてるし、それぞれの立ち位置によって母親の見方が違って興味深い。
そうそう、一人目と、二人目、三人目では感じ方違うよねと共感。

 

克子さんのお家は、少し洋風が入った洒落たお家でした。
ご主人は、好きなものしか描かない画家、そのため絵は売れないそうですが…ってことは、元々かなりな資産家の息子なの…???
お子さんもうすぐ4人目になるし、ニワトリも庭に放し飼いで経済的に余裕そう。
お金はどこから? と気になる。
前作の、鈴愛さんの収入源が不明問題へのトラウマも大きいですが…。
でも今回はその点も段々と分かって来るのでしょうと楽しみに。

 

ホテルのお仕事ぶりは目にも楽しいですね。
フロント係の保科恵さん役の橋本マナミさん、私はキレイで好きなんですが、いかにも当時のキャリアウーマンって感じでステキ!
当時の日本では、女性が男性よりも下に見られる時代。
「女は一歩下がってろ」という考えの世の中で、それをわきまえたつつ、凛とキャリアウーマンしている感じが見事に表われてるなと。
たおやかで、舞妓さんのような艶やかさ、柔らい物腰でありながら、でも芯はしっかり。男性に媚びを売るわけではなく、賢くきっちりお仕事をこなす。
そうよね~あの頃のカッコいい女性って、ホント優雅で装いも華やかなのよねと、福ちゃんと同じ目線で保科恵さんをうっとり見てしまいました。

 

そして福ちゃん、咲さん、そして克子さんのご主人の画家の香田さんそれぞれのお仕事シーンが差し込まれてました。
登場人物が自分のお仕事をきちんとしている姿を見られるって、こんなにも心地よく素敵なものなのねって…! 涙
その上、ホテル!宝石店! アトリエで画家! おしゃれだし目に楽しい♪

 

それにしても、ヒロインが素直にすみませんって言う、敬語を使って物を言ってくれるたびにナナコロビヤオキは嬉しくて嬉しくて、つい涙が…(;_:)
…またまたしつこいですが、傷が深くて…。

 

福子にお友だちと映画に行かせた映画がチャップリンの『モダンタイムス』でした。
さりげないナレーションで時代背景を説明してくれて。
ナレーションおせっかいじゃなくていいですねえ!
こういう誰もが分かりそうな当時の流行アイテムを挿入して時代背景を示してくれるとドラマに奥行きも感じます。時代の雰囲気も楽しめる。
それにしても昭和13年を「モダンタイムス」で象徴するとは…粋です!

 

福ちゃんが仲良しの鹿野敏子、池上ハナちゃんとお茶してると、敏子ちゃんが鈴さんのことを「仮病なんじゃない」って言う場面、会話劇がすごいな! 面白いなと感心。

だって、ただ克子さんが「仮病」って言ってるだけだと、克子さんが鈴さんを冷めた目で見てる?克子さん冷たいっと思っちゃうけど、お友だちの敏子ちゃんに重ねて言わせることで客観性が増しますから。
二人目だし、嫁に行った克子さんは大人として母のことを冷静に見てるんだろうなあと。

ドラマの構造的にも冒頭で克子さんがさりげなく張った「仮病」を、見ている側に再び思い起こさせる、そして、もしややはり仮病説の方が有力?って自然に視聴者の見かたを誘導する。
お見事。

 

で、福ちゃんは仕事で大ミス。
将来のご主人、萬平さんの電話を取り次ぎミスしてしまいました。
福ちゃんと立花さんとは、こうやってちょっと出しで始まるのね。
お互いの生活の中に自然と入ってきて、じわじわと萬平さんの存在感が増していく…面白いです。
こういう描き方って、実は難しいと思うのですが、さすがです。

 

で、福ちゃんは、取次ぎミスした外国人のお客様に英語で謝罪に行きますが、これが実にいいなあと!
福ちゃん、のんびりしていて、ぼんくらイメージで走り始めてますが…そうよっ!
なんだかんだ言って、彼女はきちんと名門女学校を卒業している、ハイカラな教育を受けたお嬢様よ!経済的には貧乏でも武士の家の血を引く娘だし。女学校は神戸?大阪?どちらにしてもその地域なら国際的。女学校では英語教育がしっかりとなされていたでしょう。

サクラさんの発音、キレイで正しい発音。でもバイリンガルでなく、きちんと学問で身についた英語って感じが、それはそれはお見事でした。

大体のドラマや何やらって、のんきな女の子は=おバカちゃん=親しみやすいって構図がありがちですよね。
おバカちゃん=いい子、頭がいい=意地悪ってすぐにしたがる。
おバカちゃん礼賛な風潮が日本のマスコミやメディアには感じられます。
それは短絡的過ぎだし都合良すぎだよと前々から思ってましたが、
そういった考えに同調せず、きちんと福ちゃんの人間像を描いていて、福田さんの考え方がとてもいいなと思いました。

そうよ、きちんとお勉強できても大らかな人は沢山いるわよっ!
安藤百福さんの伝記とか著作はまだ読んでませんが、こういった研究者に魅かれて結婚するだから。そんな人の奥さん、ただのおバカじゃ通用しませんからね。

 

で、鈴さんったら、皆に散々心配させた挙句、台所でごそごそ食べてたなあ(笑)
福ちゃんが仕事にミスしてエライ凹んで帰って来たところに、あれだもんね(笑)
バッチリ!
福ちゃんの気持ちが落ち込んだままじゃ終わらない、落ち込んでるヒマがないのもいい。

今日の冒頭の鈴さん、「盲腸かもしれん…」とか細い声で、はかないカワイイ鈴さんだったのに、最後の8:14には、ツナ缶をむさぼる…爆
しかも台所で身をかがめて…爆爆
一人で居るんだからそんなに隠れなくても…!爆爆爆
しかも人が来たら一発で分かる隠れ方…!爆爆爆爆

しかも福ちゃんの貰って来きたツナ缶、食べっちゃったらすぐバレるやーん!!!!

ツナ缶は甘さ?わざと?でもそんなのいいよ!ツナ缶自体がおかしくてしょーがないっ!!!
ウヒャヒャー!
と心から楽しめた今日の15分でした!

 

華丸さんの今朝の朝ドラ受けで鈴さんのこと
「仮病じゃないかなあ~と思ってましたけどね♪」
って言い方、アレ、
「これまで、ずーっと鈴愛に片耳失調って騙されてきたからね!お見通しでしたよ」
って思いが詰まってた気がしたのは私だけかなー?

さらに大吉さんは「半分青いのショックを引きずってる」
から盲腸は本当だと思ったと。
「結構皆が亡くなるとかいろいろあったんで」
と…。

華丸さん、大吉さんも、まだ毒気にやられてる様子が…。
どこでも皆同じ…。

自分も含め、まんぷくで徐々に心の傷が癒されることを祈ります!