NHK朝ドラ『半分、青い。』第91回(第16週)感想&あらすじ 涼次に自らすすんで丸め込まれる楡野家の人々

『半分、青い。』第91(7月16日)あらすじ

岐阜の楡野家を訪れた鈴愛と涼次。
いよいよ結婚の挨拶というところで涼次は噴き出してしまう。

空気が凍りつくと思いきや、仙吉が涼次をかばって爆笑。それにつられて晴、宇太郎も笑い出し、その場はどうにか丸く収まる。

宇太郎と涼次はお酒を飲み交わし、いつの間にか二人は打ち解けてしまう。晴も「ええ人や」と満足気。

楡野家の面々は涼次の訪問にすっかり浮かれてしまっていた。

 

寝る前に、鈴愛が涼次のところに行くと、涼次は一人で泣いていた。楡野家に温かく迎え入れられたことで、自分の両親を思い出していたのだ。鈴愛は「これからは私が家族になるよ」と涼次を抱きしめる。

 

そして結婚式当日。
楡野家の面々はもちろん涼次の三叔母も参列する中、鈴愛と涼次の式が始まった。

式が厳かに滞りなく進行している中、鈴愛は打ちかけの裾を踏んで派手に転んでしまう。

 

『半分、青い。』第91回(7月16日)感想

そうっすか。涼次吹き出し事件、サックリと簡単に片付けられましたね、やっぱり。しかも、なぜか仙吉さんのすごーい忖度により。

宇太郎さんは、一緒にお酒飲んだだけで自動的に打ち解けちゃったし。「年収は?」とかすごーく気にしてたくせに。

晴は鈴愛が結婚できるなら何でもよかったからはしゃぐのは当然としても、涼次が自ら働きかけることなく、楡野家の人々は自ら大喜びで丸め込まれて行きましたねー。

楡野家、田舎者で素朴なんだろうけど、それにしても赤子の手をひねるようだったわ…。

鈴愛の言うように楡野家の人々は「アホな人たち」(←これ、言う!?)なんだろうけど、それにしても何の考えもポリシーも無いのかね? 鈴愛の家族として。

 

涼次の失態を仙吉がかばって難を逃れたとしても、その後、涼次の人間性が感じ取られるシーン、それに宇太郎、仙吉、晴さんが心打たれるシーンがゼロなので、何なんだかなぁ~この人たちすぐ言いなりになっちゃうのねって、ドン引き。

鈴愛がやりたいことは、もう誰も口出しできない楡野家です。

結婚に至るまでのこのくだりでは、涼次の人間性をきちんと表現して、それを受けた宇太郎さんたちの心の動きをきちんと描写するべきなのに。それが一番ドラマで大切なところなのになあ! その大事なところにきちんと向き合わずにスル―してしまうのよね、この脚本。いつもいつも…。

そこが一番肝心なところだけど、でもそれ書くのは確かに難易度高いので…ごまかしてる?

でもでも、そこが脚本家さんの真骨頂でしょう!

脚本家さんは、何は無くともそれを書くべきでは? それに全てのエネルギーを注ぐべきでは? そこに向き合ってさえいれば、ドタバタネタも、イケメン続々投入も、ツイッターの謎発言も…そんな余計なことしなくて十分なハズです。きちんと向き合ってほしいです、北川大先生!

 

あと、細かい突っ込みだけど、涼次いきなり泊まる??

基本日帰りか、宿を取った状態で訪れるよねえ? 伺う側としては、そのつもりで行かないと。語り合う中で、本気で気に入られて泊まることになるなら分かるけど。

それも涼次が宇太郎さんたちの心をグッと惹きつけたエピソードがないから不自然に感じちゃうのよね。おかげで涼次が、なあなあで初めて訪れた彼女の実家に泊まり込む、厚かましい礼儀知らずなダメンズにしか見えません。

ちなみに楡野家、お客様を居間に寝せるか???
部屋がないなら、鈴愛、お前が部屋を涼次に譲れ! そしてお前が居間に寝ろ!

だからこの人たちはどっちもどっちなの!? 鈴愛と涼次はお似合いってことなのね…。

 

涼次の両親は絵の仕事してたか。

じゃあマンガで知り合えばよかったのに。涼次もマンガ家かデザインがらみの仕事をしている、または編集者だったという方が自然な流れでよかったかと。

ますます100円ショップの必然性が薄れてきましたー。

 

晴さんが嫁入りにあたり鈴愛に手渡したのは、梟のブローチでしたが…。

…え??? これ!? とナナコロビヤオキ絶句!!
だって、田舎の観光地で売ってる、子供だましのちゃっちい土産物みたいなんだもん!
とても高級品に見えない…!!(爆)

こんなブローチどこに着ける??
こんなのが、おばあちゃんから代々伝わるアクセサリーかい!?
つくし食堂さん、お金持ちではないだろうけど…いくら何でもコレはないでしょ!?

石はルビーとかいろいろ着いてるって一応言ってたけどさぁ。
私ならこんなの貰ったら、すぐリフォームして指輪とかに作り直すよ! 怒怒

こんなところにまで梟にこだわることないのに…。

 

そしていきなり結婚式にすっ飛び!
三叔母も素直に出席。こんなに女優揃えておいて、エキストラ扱いでビックリよ!

三叔母に鈴愛を紹介するシーン、やると思ってたけど。
そこ見たかったよ。必要だよ。
だからここまでの女優さん集めてきたと思って見てるよ、こっちは。

また逃げたよ、北川大先生。

北川大先生、ドラマで一番書くべきシーンをことごとく拒否しています。
なんでここまで?

 

そして結婚式では、鈴愛が裾を踏んでコケるし。
かしこまったシーンだから、涼次がまたまた噴き出すかと思いきや、涼次はまともで、鈴愛にコケさせました。

ここは主人公に何かさせなきゃってか?…しっかし、古い! やり尽くしたドタバタネタ!

古い、やり尽くしたと言っても昔ドラマが好きな人にとっても笑えるネタじゃないしなぁ。

このドラマでは、こんなことわざわざさせる必然性ないし、誰もこんなこと期待してないのにね!

これも人の心情を描くのをごまかして尺埋めるための策なんでしょうけど…。

 

おかげで笑えないっすー。

コレを見た日本中の人々、いやいや世界中の朝ドラを見ている人々は、どんな表情で見てるだろう…って、こっちが怖くなってしまいました。私は全くの部外者なのですが…。