【『澪つくし』感想】第38話 かをるに見合いの話が…

澪つくし 第38話 あらすじ

かをるは結婚が決まった由岐の家を訪ねる。
千葉師範に進学したみずえも来て三人でおしゃべり。
由岐は恋愛に憧れていたが、恋愛結婚が全てではないと考えるようになったと。
みずえも同感。
恋愛できるとしても親の反対を受けたらそれまでと。
かをるは惣吉のことを聞かれ、お互い忘れることにしようと話したと報告。

かをる、由岐、みずえの三人は結婚した後も生涯の友情を誓った。

 

律子は沖田のアトリエで絵のモデルを。
そこに河原畑が押しかけてきた。
律子はしつこいと河原畑に冷たいが河原畑は構わず律子に猛アプローチ。

 

千代の病院では久兵衛の妹ぎんがかをるの見合い話を持ってきた。
相手は佐原の「大茂」という醤油屋。
22歳の長男がいて嫁を探していると。
佐原中学を出て家業を手伝っているが真面目で働き者だとの評判。

久兵衛は佐原と聞いて一気に乗り気に!
その頃、銚子の大手醤油屋が佐原の醤油屋を吸収、系列化しつつあったた。
佐原の大茂と縁組ができれば、入兆も佐原の醤油屋を系列化できる。
銚子の大手に一泡吹かせることができると思ったからだ。

久兵衛は上機嫌でかをるに写真館で見合い写真を撮ってくるよう伝えた。

 

当時の男女間の常識を列挙

昨日は惣吉さんとの再会、かをるの一途な恋心を見せてもらえましたが、本日は世の中の常識オンパレード。

あらゆる方面から昭和元年当時の結婚観、男女の関係の在り方を示してインプット。
これが世のスタンダードか…。
自由に男女がつきあうこと自体NG。
道で会話すること自体が「乱れてる!」
醤油屋VS漁師じゃなくても、かをると惣吉の恋愛ってハードル高過ぎ。

かをるは由岐、みずえと同窓会

由岐はお見合いだけどいい相手に恵まれたみたいでよかった。
おかげで由岐は恋愛が全てじゃないと分かったと。

一歩先を行っている由岐ちゃんにそう言われてしまった。

千葉師範に進学した才女みずえちゃんも、同感だと。
聡明なみずえちゃんにも言われてしまった。

みずえちゃんによると自分が好きになっても両想いになれるか分からないし、相思相愛になっても親に反対されたらそれで終わりと。
そうよ。実に賢明なお答え。

誰に対しても角が立たないお見合いが一番堅実で安心というご意見。
そうはそうだけど…好きな人ができてしまったら、それとこれとは別だってこと、恋愛未経験な当時の乙女たちには想像にも及ばないのでしょうねえ。

恋愛経験ないから、世の常識に従っておこう、親の意見が一番って考えると。
考えなくてラクな方を選ぶ。
まだまだ自分が無いのねー。

彼女たちにしたら、令和の我々は誰もが律子さん!笑

律子さんと違って、かをるは世の中や大人に従順な分、そんな常識を友達から掲げられると辛いでしょうね。

 

 

アトリエに律子がいるのが分かったのは神のお告げ

律子さん、本日は真っ赤なドレスで本日も麗しく。
沖田先生の絵のモデルをしています。

そうね、律子さん、沖田先生のところに行けばいろいろ芸術の話を聞けて退屈しないかもー。

そこに河原畑がやってきて律子にアプローチ!

「大胆にして鮮烈。聡明にして沈着。花にたとえればダリアか向日葵」
と河原畑は、律子の性格を誉めそやします。

自由恋愛を楽しみたいモガ、教養高きモガは、だから芸術家と恋に落ちたりしたのねえ!
様々な美辞麗句を駆使して愛情表現してもらえるんだから。
とってもハイソな遊びだわね。

でも、律子さんならバラじゃないのかしら?

律子さんは河原畑のことをどう思ったのかしら。
あれだけ褒められたら悪い気はしないだろうけど。
水橋のことは忘れてなさそうだし…。

ただ、タバコのエピソードを河原畑に突っ込まれたときは相当ムカッついたみたい。
律子さんとしては、女だからってタバコを吸って何が悪いのよっ!
って完全に地雷踏んだ気が。
沖田さんも笑ってたのにもイラッとしてたみたいだし。
所詮銚子の芸術家なんてこんなもんかって呆れたんじゃないかしら。

昭和元年なんて、まだまだ女性がやっちゃいけにことって多かったのでしょうねえ。
銚子で最先端の芸術家グループ、沖田さんと河原畑でさえコレだから。

ということで、河原畑は律子にこっぴどくフラれることになるんだろうなー。
律子さんが河原畑にどんなことをするか、楽しみだわー!

かをるに縁談

とうとうかをるに縁談が来ました。

叔母ぎんが、見合いの順番的には律子だけど、男性の年齢が3つ以上上じゃないとバランス悪いからかをるにと。

ふーん!結婚相手には男性の方が3つ以上年上なのが常識だったのね。
それだけ年が離れてないと、奥さんが従順じゃなくなるって。
絶対に妻が一歩下がらないといけない設計だったのね、当時の結婚って。

そんなだと、年下夫なんて異端扱いだわね。

いろいろ制約多くて、大正、昭和って大変だわー。

 

風紀びん乱も甚だしい!

外で、英一郎がかをるに「姉さん」って追いかけると、将校に「女の尻を追いかけて!」と怒られてしまいましたー。
えー?そんなこともしちゃいけないの?
自分たちは姉弟だって言っても通用せず。
「風紀びん乱も甚だしい!」
と怒鳴られてしまう始末。

なんだか分からないけど、「風紀びん乱」って何よ?
スゴイ言われ方ー!
と思って調べてみたら、「風紀びん乱」とは男女が節度の無い乱れた交際をすることなんだそうです。

え?
アレで…?

「姉さん」って呼びかけて肩をポンポンするくらいで「風紀びん乱」…!
そうよ、最初惣吉さんを銚子の駅まで見送りするときも5メートル以上離れて歩いてたもんね。

大げさすぎ。
気にし過ぎ…!
かえって君たちの妄想の方が凄い気がするわ…www

こんな程度で「風紀びん乱甚だしい」って言われるんだったら、昨日のかをるの惣吉へのリクエスト、たまに会ってのお喋りも全然ダメじゃん!
そんなことしたら逮捕されるよ…!

かをる、惣吉さんとの恋はいばらの道なのね…!

かをるの見合い話を進める久兵衛

久兵衛、かをるの見合いに小躍りしてましたが…やっぱり政略結婚に傾いていますねえ!
律子の予言通り。

世の中貞淑にとか、慎ましく…とか言ってるけど、結局大人の考えは結婚を道具に使うだけ。
これのどこが純粋?
モガ律子さんの考えは、大人には不良扱いされるけど、やっぱりこっちの方が本物よね。

かをるの周りの大人たちは、惣吉との仲を認めるはずもない。
世の中の常識も「風紀びん乱甚だしい!」だし。
惣吉との愛を貫こうとするなら、かをるはまさに四面楚歌。

その上、お嬢様は釣り合いのとれた家に親が決めた人と…と大人の常識を掲げてお見合いが迫ってきた。
でもこっちは常識を掲げていながらふたを開けたら政略結婚。

さあどっち?
究極の選択です。

 

律子の教えを受けてかをるは、どんなアクションを起こすのか?
これからが楽しみですー。