【『澪つくし』感想・ネタバレ】第10話(第2週) かをると由岐の棒対決

【澪つくし】第10話 あらすじネタバレ

 

昭和2年1月23日日本全国を猛烈な寒波が襲った。
この日坂東久兵衛の正妻千代が和歌山を発った。
途中雪のために不通のところがあり、銚子に着いたのが3日後。
疲労困憊の千代は、列車から担架で運ばれた。

かをるは惣吉のことが頭から離れない。
女学校でも心ここにあらずの状態でいると、友達の由岐がクラスメイトの前で、かをるが恋していることをひやかした。
怒ったかをるは由岐に絶交を言い渡す。

家に戻ったかをるはかをるは、由岐とケンカをしたことを後悔。
ふさぎこんで布団にもぐり込み、食事する気にもならない。

卒業を目の前にケンカ別れをするなんて…!

かをるは居てもたってもいられなくなり、夜家を飛び出して由岐の家へ。
由岐の家に行くと、由岐もふさぎ込んでいたようだ。
かをるは由岐に謝って二人は仲直り。
抱き合って涙した。

帰り道。
雪の中、由岐の家で借りた傘を差し歩いていると、
かをるは神社の階段でつまづき転んでしまう。
階段を転がり落ちた下駄を、ちょうど通りがかった男性が拾ってくれた。
「大丈夫か?」
提灯を持って近づく男性。
「かをるさんか?」
といきなり自分の名前を言った。
驚いて見上げると、
「分かるか?」
と提灯の明かりを顔に近づけて見せた。
その男性は…惣吉さん!

かをるの全身を電流のような物が駆け抜けて行った。
夢にまで見た惣吉との再会であった。

 

 

【澪つくし】第10話 感想

 

かをる、るい、ツエの三人の会話。良き良き

 

本日とうとう本妻一号が担架で到着!
雪の中、3日間かかったなんて大変。

2号宅である古川家では1号の無事到着を祈る、かをる、るい、ツエの会話。

毎回出て来る古川家のシーン、女子3人の会話が楽しいですよねー。

かをるが茶の間に来て障子を開けると、加賀まりこさんがブルッとする。
さすが!芸が細かい!
そうよー昔の木造の家だと、火鉢のある部屋以外は外気と一緒だもんね。
加賀まりこさんのブルッから後ろを振り返る動作で廊下から冷たい空気がヒャーッと入ってきたのをこっちも感じました。

鷲尾真知子さんは、
奥様が無事に着いたかしらと案ずる二人に対して、
自動車は雪で滑るだろうし、道は暗いだろうし、荷物も多くて大変だろうと
ネガティブ発言。
荷物は別便で船で来るから大丈夫と帰すと
「転覆しないといいけど」
こんな日に来るなんて日ごろの心掛けが悪いのだろうと…。

どうしたツエさん!
いつも面白いこと言って笑わかしてくれるのに。
と一瞬思っちゃいますが、
古川家の小間使いであり、るいを慕っている者としては
本妻が来るのが気が気でないのでしょうね。
るいさんの気持ちを慮って先に文句言っちゃうつもりもあるんだろうな~。

これは、本妻と妾とあれば当時も多くの人が本妻VS妾と考えるというのがテッパンだったとう表現でもあり。
でも、るいさんはそんなの優に超える器みたい。

 

前回も、ツエさん、かをるの名前についての会話での
私の名前なんて馬場ツエ!生まれた時からおばあさんみたい!って自虐ネタwww
自分から笑っちゃうのが可愛くてー。
沢口靖子さん、加賀まりこさんのまばゆい美しさに、鷲尾真知子さんのお茶目な話しがプラスされてすごく癒される。
この女子三人の暮らしぶり、こじんまりだけど、小綺麗で明るくていいなあ~と思います。
女同士で気楽でいいな♪
私もお炬燵に入らせて!一緒に話しに入れて!ってなります。

 

本日のかをるの棒:かをると由岐のケンカ!および仲直り

廊下を拭き掃除するかをる。
ぬかで拭いてるんだねー。

本日の棒演技はすごかった!
これまでの中で群を抜いた棒!
しかも、共に演じた由岐ちゃんも相当な棒!!

由岐のからかいに怒ったかをるが
「からかわないで!!」
とぬか袋を叩きつけますが、その投げつけ方が…!!
力加減してるし。
もう始まったそばから棒!

二人の演技は完全に学芸会(爆)

 

由岐ちゃんまで棒って、どいうこと?

実は当時は棒が演技のスタンダード?
わざと棒やってる?
…困惑…

そういえば、この前見た『時をかける少女』で原田知世もかなりな棒ったなとか、
でも大林監督は、棒演技が欲しかったら素人原田知世を起用したらしいな…
とか、

見ながらグルグルしちゃいました。

そして大爆笑。
家族で大爆笑。

コントか?
これでオンエアしていいのか?????

そしてケンカのやりとりでは、
「私をピエロにするつもり?」
…え?
ピエロ?
ピエロ!?
ピエロだってーーー!
昭和初期の乙女の妄想は爆走しまくりwww。

二人の棒っぷり、
小学生の時に見ていた道徳のドラマを思い出す。

今も道徳ドラマあるけど
いまどきの子役さんにはもうこんなレベル絶滅してる。

「絶好しましょう!今日限り!」
って言って出て行くかをる。
それ聞いて机に突っ伏してわーーんっ!ってなる由岐さん。
涙出てないし。
机に突っ伏して目隠してるし(笑)
学校を走って出て行くかをるも、
涙出てないのに、何度も何度も手で拭って…。

面白い。
面白過ぎる。

 

そして、かをるが由岐の家に仲直りに行きますが、
「私謝りに来たの」
「謝りに?」
「私が悪かったの。由岐ちゃん、許して」
かをるが由岐に抱きつくと、
途端に
「えーんえーん!」

 

「絶交よ!」プンプン!
「ごめんなさい!」えーんえん!
赤ちゃんみたいに単純な二人。

 

仲直りして抱き合う二人を見守る由岐ちゃんのお母さん。
事情が分からないから「???」となってる設定だけど
この棒演技に「はぁ?」ってなってるみたいに見える。

一応深刻なシーンなのに可笑しくてたまらない!
そしてなぜか愛くるしく感じてしまう。

 

深刻なケンカだけど、
十分な幸せの中での小さな事件に過ぎないのよね。
青いなあ~可愛いなあ~と感じるのは
紛れもなくこの棒のせい。

やっぱり狙ってるのかなあ?
この棒の貢献度はものすごい。

仲直りをした二人は銚子名産今川焼を分け合って恋バナ。
可愛いねー。
今川焼、八寸ってサイズごとに売ってるの?

この二人の会話は可愛い中高生の会話って感じで懐かしい。
うん、ここでも棒は必ずしも悪くない。

棒って不思議な効果があるものねー。

 

とうとう憧れの人惣吉と再会

由岐と別れて家に向かうかをる。
ひとしきり恋バナしたんだから夜遅いんだから一人で帰す??
この時代に?

いやいや、運命の再会するからね。
一人にさせないと…!!

 

雪のチラチラ降る寒い夜。
神社の階段。
背景にはお寺の鐘の音。
静かな夜。
いかにも日本の冬らしい景色をバックに。
第一話以来の、満を持しての惣吉さん登場!
第10話での再登場。
ロマンチック―。

惣吉さん、
会いたい!と思ってもイワシ漁に出てたり、
弟だけには会えるというニアミスと、散々じらしてくれてましたー。

さらに絵を買ってくれたり、
弟をパシリにして名前聞いてきたり、
ジワジワ攻めてもいたよねー。

外堀埋めまくり。

で、惣吉さん。
一度チラと会っただけ、弟づたいにやりとりしただけなのに
「かをるさん?」
「オレだよ。わかるか?」
だから。
出てくると途端にこの距離感だから。

随分と女に慣れてるなっ!
冒頓なイメージの割に…中身はジェームス三木だからか。

そして惣吉さんってば、
もったいぶるくせに出てくるとエライ大胆行動。
この前は口でトゲ抜きだし。
そして今回は、
かをるの素足に下駄を履かせたーーーーー!!!

かをるより年上だろうけど、惣吉もお年頃の男子なはず。
普通はこんなこと出来ないよねー。
川野太郎さんが演じてるから胸トゥンクだけど、
普通にやったらセクハラよ。
しかも暗い神社で。
怖いよ。

やはり中身がジェームス三木だからか?

でも川野太郎さんだから、憧れの惣吉さんだから、かをるはうっとり。
体の中を電流が走っちゃっいましたー。

『澪つくし』 第10話
作 ジェームス三木

音楽 池辺晋一郎

【出演】

かをる…沢口靖子

吉武惣吉…川野太郎

梅木健作…柴田恭兵

若林ハマ…根岸季衣

坂東千代…岩本多代

坂東英一郎…鷲生功

小畑兵造…高品格
馬場ツエ…鷲尾真知子

三島由岐…高橋珠美子

三島モト…加藤和恵

小浜…村田雄浩

竹田…葛西和雄

早苗…速川明子

桑原…狭間鉄

野呂…須和田聡

女学生…牛山蕗子
広田直美
渡辺寛子

三太…下村享司

鳳プロ

古川るい…加賀まりこ

坂東久兵衛…津川雅彦