【『澪つくし』感想・ネタバレ】第3話(第1週) 斎藤洋介さんが出演していた!

【澪つくし】 第3話あらすじ ネタバレ

父・久兵衛はかをるを正式に認知し、入兆から立派な家に嫁がせるつもりだと言う。
母・るいは願ってもない話だと大喜びするが、かをるは今のまま母と暮らしたいと訴える。

 

学校では教頭先生が、
女性は結婚して夫を支えること良妻賢母が一番の生き方だ、
女性の権利など求めてはいけないと力説。

かをるはそんな話を聞いてさらにうんざり来る。

 

帰りの電車で男子学生がかをるに声をかけて来た。
その男子は銚子商業の生徒で名前は吉武善吉。

かをるを書いた絵を兄が買ってきて家に飾られていると話してくれた。
つまり善吉はあのイケメン漁師の弟…!

 

友人の由岐とみずえは、かをるに何があったのかと興味津々。
かをるは外川でのできごとを二人に打ち明けた。

 

その話を聞いた由岐とみずえは、絵を見せて貰うという口実で直接吉武家に行ってみよう!と言い出した。

後日かをるは二人に引っ張られるように外川の吉武家へ。

立派な門構えの吉武家に三人がたじろいでいると、女親方の吉武とねが男衆を連れて帰って来た。

かをるがモデルになった絵を見に来たと話すと、とねは快くかをる達を家に入れてくれた。

 

 

 

【澪つくし】第3話 感想

 

妾の娘→認知→入兆からの嫁入りは勝ち組パターンだが

 

かをるの坂東家に正式に認知されるという話。

認知されるだけでもラッキーなのだろうけど、
それだけでなく、
本家に引き取ってもらえる。
さらに花嫁修業をきっちり仕込んでもらえる。
そしてさらに入兆の本家の娘として嫁に行かせてもらえる。

 

妾の子としては願ってもない最高のゴールなのでしょう。

 

でも、だからって一人で本家に行くのもなかなか勇気がいりますよね。
本妻さんがOKって言ってくれてるからって本心かどうかは分からんし。
かをるの気持ちも分かります。

その上、結婚もついてくるし。

入兆からお嫁に行けるなんて、大金持ちの確定で美味しい~!と思ってしまいますが、
それは自分がおばさんな証拠か笑

ましてや、かをるさんは恋の予感があるし。

 

女学校卒業を控えているとはいえ、
まだまだ少女なかをるさんにはリアルすぎる現実。

 

世の中的には最高の幸せパターン、妾の子としては大逆転の大勝利。
一般常識的な感覚だと
誰もが絶対にこっちを選ぶはずなのに…
あのイケメン漁師の存在が気になる。
思いが叶うかどうかも分からないのにというストラグル。

容赦無くぶつけてきますなあ~。

 

女学校では良妻賢母教育が…しかしモヤモヤ

そして学校では良妻賢母の教えを説かれています。

 

当時の社会常識の典型をそのまま形にしたような教頭先生のお説教。
女性は良妻賢母を目指すことが最も大切。
女は権利を主張するな。
身体的にも女性は男性より劣ってると…

 

身体的に「劣っている」とまで言うんだ!当時って。
さすがにカチンと来ましたー。
当時の男女の差別感覚ってそこまであったのねえ!

 

ここまでで

  • かをるの認知の件についての母るいさんの反応
  • 女学校では徹底した良妻賢母教育

かをるの日常生活を見せて貰いながら、
自然に当時の女性の置かれた立場や世の中の価値観をインプットさせて貰える安心設計。

 

でも、
大人たちの考えはそうだけど、世の中のトレンドは大正デモクラシー。

かをる達は流行に敏感な女学生だし、名門銚子高女の学生だから賢いし。
文学や芸術でデモクラシーをビビッドに実感しているでしょう。
そんなのナンセンスだって思うのは当然。

しかし、大正15年といえば西暦1926年、今から94年前です。
もう100年近く前のことだと言うのに、
未だに世の女性達は同じような悩みを抱えているよ!と愕然としました。

 

そーすると、教頭先生は面倒くさいけどそれを抜きにしたら
女学校生活は、
男女を気にせずのびのびできるパラダイスのようなところだったってことよね。

ナナコロビヤオキも女子校出身ですが、入学したら意外とのびのび、
共学のときよりも自由に活発に振舞えて居心地いい!と思っていましたが、
昭和当時でもそうだったんだから、
大正時代の完全に男尊女卑の世界では
どれだけ居心地がよかったか!

なのに卒業を前にすると、
途端に結婚させられるし、
活発にしちゃいけない、
自己主張するな、黙ってろと言われちゃうんだから…(;_:)

卒業を前に海に行きたいなんて言っちゃう気持ちも分かるー。

 

 

吉武家に押しかける大胆行動

 

通学の電車の中でかをるに声をかけて来たのは、あのイケメン漁師の弟。

ドラマの中で、電車通学のシーンが毎回出てきますが、

当時は女子学生と男子学生が交わるチャンスが電車の中だけだったのね。
そんな日常も当時を知る人にとっては
懐かしくてたまらないのでしょうー。

 

かをるが声を掛けられたことに興味津々の由岐とみずえは、
かをるの外川の浜でのエピソードを聞き出しますが、
これは、確かに
閉塞感を感じる女学生にとっては格好のわくわくネタ!

 

絵を見せて貰うという口実で直接行ってみちゃおうと!
なるほど、
頭の回転の良い、活発な銚子高女の女学生、さすが!

 

吉武家に行くと
女親分、イケメン漁師の母役には草笛光子さんでしたっ!

草笛光子さん、まあお美しい!
今もカッコ良くて素敵ですが、
画面がキラキラ!

沢口靖子さんも、加賀まりこさんも出ているだけで画面がキラキラして見取れちゃうんですが
これまた見とれちゃうー!

そしてまた、こういったきっぷのいい役がピッタリー。

 

そして草笛光子さんの後ろに控えていたのは、斎藤洋介さん。
斎藤洋介さん、コレにも出てたんだなあ。

訃報を聞いて間もないので、
お姿拝見してちょっとホロッときてしまいました。

もう新しい作品を見られないなんて淋しいです…。