NHK朝ドラ『まんぷく』第 10回(第 2週)「…会いません、今は」感想 福ちゃんに笑顔が消えた。会いたい、でも会えない。せつないとはこのこと!

『まんぷく』第 10回( 10月 11日)あらすじ

 

冬が終わり3月も半ば。
咲は萬平が紹介してくれた結核の専門病院に転院。容態は回復に向かっているように見えた。

福子は、萬平と会うのは咲の病気が治ってからと決め、萬平には手紙で近況を報告。
ホテルのフロント業務は変わりなくこなしているが、福子の笑顔はどこか淋しかった。

 

鈴は咲の病院に連日通い詰めで看病。
克子も見舞いに。
今回は珍しく克子の夫も訪れた。
忠彦は、咲の病室からは桜が見えないからと、美しい桜の絵を描いて持ってきてくれた。

 

萬平のところには、世良から電話が。
ラーメンを食べながら萬平は世良に福ちゃんとの恋バナ近況報告。
世良は、自分にも製品を売らせて欲しいと言う。
そして可知谷が好きになれないと。
世良は、萬平に可知谷とは協力関係になりたいだけで可知谷の立場を脅かすつもりはないと話す。

 

鈴は福子に萬平とは会っていないか念押し。
なんでそこまで萬平との交際を反対するのかと福子が聞くと、鈴は事業に失敗した父に苦労させられっぱなしだったから、おかげで英語教師になりたかった自分の夢も諦めたから福子にはそのような思いはしてほしくない、結婚相手は堅実な相手が一番なのだと、福子にこんこんと説明した。

 

萬平の会社では、可知谷が今後は新型兵器を開発すべきだと言い出す。
兵器の開発はしたくないと言う萬平に、
「俺が社長だ」
「キレイ事で金儲けはできないんだ」
と威圧的な態度の可知谷。

 

ある晩、咲は深刻な発作に見舞われる。
先の容態は悪く、もう何日も持たないかもしれないと医師に宣告される。

 

『まんぷく』第10回( 10月11日)感想

 

 

福ちゃん、笑顔が素敵な福ちゃん。
キラキラ笑顔の福ちゃん。
その福ちゃんの笑顔が…消えた。涙。

淡々と、きちんとお仕事してるけど。
にこやかにフロント業務を行ってるけど、気持ちの奥底に暗雲がたちこめている様子が良く分かる…涙。
こういう微細な表情演技、安藤サクラさんすごいー。

 

真面目で恋愛経験がない二人は、するべきことを優先し、相手を思いやり、咲姉さんが治るまで会わないことを選択しましたが…本当は、こういうときに一番会いたい人は、好きな人だよねえ!

萬平さん、福ちゃん、なるべく会ってお互い励ましあわないとなんだけどね…!
哀しい。切ない。

福ちゃんの笑顔が消えてしまったのは、咲さんのことがもちろんだけど、でも実はそれ以上に萬平さんに会えないことなんだよお!
福ちゃん自身も分かってないだろうけど…。

 

萬平さんも、信頼していた可知谷さんと考えのズレを感じて不安を感じてました。

イライラモヤモヤしながらお仕事のノートをめくっていると、ノートに挟まっていた福ちゃんの手紙が出てきて手が止まります。
福ちゃんの文字を見て、萬平さん少し落ち着きを取り戻しますが、福ちゃんに会いたくてたまらないでしょうねえ。

会いたい。会いたい!でも会えない…
切ない思いに胸が締め付けられる思いですー。
安藤サクラさんとハセヒロさんの、静かな表情演技に心打たれて…たまらないわ。涙。

この切ない表現、昔のトレンディドラマを優に超えてるんですけどぉっ!

 

また脱線しちゃうけど、あのトレンディドラマの神様とか恋愛の神様って言われた前作の脚本家テンテーは、こういったすれ違いや、会いたいけど会えない、せつないエピソード、お家芸だったはずなのに…前作にはこういった感情が、まーーーーったく沸き起こらなかったな。
わざとらしく押しつけられてただけだから、怒りしか沸かなかったな。

 

先週までのふわふわキュンキュン、福ちゃんのカワイイ笑顔の陰で密かに次々と投入されていた不穏な案件が、今日は不安要素としてグッと前面に押し出されてきました。

咲さんの病状は深刻だし。
萬平さんのビジネス周りは信用ならない人ばかりで…。

 

世良はやっぱりいい人なのかな。
萬平さんの恋バナは親身に聞いてあげてたけど。
まだ完全に心は許せないけど、可知谷さんよりはいい人な気がするわ。
可知谷さんより、世良の方が年齢も近いだろうし。

可知谷を取るか世良を取るかの決断をせまられる瞬間は、どうか福ちゃんと会えるようになってからにしてほしいと切に願うナナコロビヤオキです。
すっかり脚本家の思うつぼにはまってます!

 

しかし可知谷さん、段々と本性が出てきました。

“戦争”を背景に二人の価値観の違いがハッキリ見えるとはね。
ドラマチックね。やるわね。

萬平さん、とっても優しいまっすぐな人だけど。
こういうの、見抜けないんだなあ。心配。

前に萬平さんが福ちゃんに自分の生い立ちを説明していたとき、親戚の家を転々としたことを「いじめられてたわけじゃないから大丈夫」、「それぞれにいろいろな事情があったわけで」みたいに言って嘆いていませんでした。

その萬平さんの言葉と態度は、自分の現状をありのまま受け入れ前向きに生きてきた姿を表した清々しいものでした。
実のところ、イヤなこともちょいちょいあったでしょうけど、いちいちクヨクヨせずスル―してきたのでしょう。
でも皮肉なことに、その前向きさ、両親が亡くなってもしっかり生きてきたことが災いして、可知谷の胡散臭さも不快と気付かず容認してしまったのかな…って。

萬平さんの人間像の精巧さにも感心しますわ。

 

野呂さん、いい人だよねー。
恋愛感情なしで今回はビーフシチュー缶♪
だって、あんな笑顔が消えた福ちゃん、見てられないものぉ~。

そしてあっという間に保科さんに乗り換えたんかい!
保科さん、モテ始めたな。モテ期到来か?
よかったねえ、保科さん!
…しかし、せっかくの美貌にしては…うーーーん…笑。
ご健闘を祈ります。

 

鈴さんが萬平さんと結婚するの断固反対!っていうの、お父さんで苦労したからなのね。
自分の苦労話をとうとうと述べ、堅実な相手がいい!と言い張ってましたが、
ん??結局一番大変だったのは咲さんじゃない?
鈴さん咲さんおおかげで自分は働かなくて済んだんだもんねえ?

英語の先生になりたかったって自分の話まで蒸し返して言ってましたが~ああーやっぱり「武士の娘」とか言いながら、プライドだけやたら高い、わがままなうるさいおばちゃんね。
これを松坂慶子さんが演じると、なんだか面白ろ可愛くなっちゃう。
いい味出してるなあと思います。

 

忠彦さんの絵は素敵でした。
やっぱり咲さんのためを思って桜の絵を描いてました。

咲さんが少しでも気持ちが明るくなるように、窓から桜が見えないからって。
忠彦さん、芸術がどんなに人の心を豊かにするかって分かってるんだなあ!
忠彦さん、偏屈じゃなくて、こだわりの人なのよね~。
そんな忠彦さんと仲良し夫婦してる克子さん、素敵。

鈴さん、「うちの娘たちは男運が悪い!」って言ってましたが、何を言ってるんだか!
3人共誠実で、超イケメンで!最高なのにい!
あの時代の人、こんな感じで頑固だからなあとつくづく。
リアルに書けてるわ。

 

咲さん、今週中には亡くなっちゃうのかなあ。
辛すぎます。

福ちゃん、萬平さんとは咲さんの病気が治るまで会わないって約束してますが、そうすると、萬平さんを咲さんに紹介できないままになっちゃう?

それは哀し過ぎる!
それだけは、是非とも避けて欲しい!
と切に願うナナコロビヤオキです…。