NHK朝ドラ『まんぷく』第 11回(第 2週)「…会いません、今は」感想 咲姉ちゃん、逝く。

『まんぷく』第 11回( 10月 12日)あらすじ

 

咲が重篤な発作を起こした。
咲の病状は、実はあと何日持つかという状況だった。
咲と真一はそのことをすでに医師から告げられていたが、咲が皆に心配かけたくないと真一に頼み込んで、福子達に知らせていないだけだった。

このことを聞いて、大きなショックを受ける福子たち。

 

一方、萬平は可知谷との間にギクシャクとした空気が。
可知谷は最近遠藤社長と頻繁に会っている。

萬平は世良と度々会っては食事をする仲に。
世良によると、戦争が簡単に終わらず先行きが見えなくなっている中、
業を煮やして軍の金属部品を横流しする業者も出てきているという。

仕事が早めに終わった福子は昼間に咲の見舞いに行くと、咲が珍しく起き上がっていた。
咲は今日は咳も少なく楽だと言う。
鈴は私が来ると体調がいい。やはり毎日来ようと上機嫌。
福子も咲が回復に向かっていると少しホッとした。

ところがその晩、咲が危篤との電報が。

病院に駆け付けると、咲は昼間とは打って変わり、息も絶え絶えな状態。

鈴の「起きなさい!」という声に、咲はどうにか目を開けると、消え入るような声で一人一人に「ごめんなさい」と謝り、そして「ありがとう」と声で言って、息を引き取った。

 

『まんぷく』第12回( 10月12日)感想

 

もうさぁ~~涙。
涙涙涙
わーーーーーんっ!!!
えーん、えーーーんっ!!!

 

今朝もナナコロビヤオキは、用事で7:45には家を出なくてはならず、バタバタな中、1度だけ見た記憶だけで書いていますが…。

もう言葉にならない…。
「言葉にならない」って前作の感想でよく書いた気もしますが、あれは呆れてですが、
今回は、涙腺崩壊で!
感動感動。
もうすっかり同化しちゃって、感情移入で。

もうこれ、つっこむとか感想とか批評とか、御託並べてる場合じゃないでしょ!
何も言うことないっす!

もう登場人物の皆のことを、わずか2週間弱で大好きになっちゃってるからさあ!
まるでリアルにいる人みたいに、すっかり親戚気分になっちゃってますから。
ドラマ飛び越えて素直に思い入れちゃって、一緒に一喜一憂してるから、
おかげでもう、悲しくて、悲しくて、悲しくて…。

咲さんが亡くなって哀しいのはもちろんだけど、
福ちゃんも、克子さんも、真一さんも、忠彦さんも、鈴さんも…皆、素敵な人たちだから。
その大好きなその人たちが、泣いて哀しむ姿を見るのが本当に心が痛くて、辛くて…。

もう! こうやって書いてるだけで涙が出てくるぅー。
わーん。号泣!

もう悲しくて悲しくて、何も手につかない心境ですわ。
ナナコロビヤオキ、しばらく喪に服させていただきます。

 

福ちゃん、安藤サクラさんの泣きの演技、
もうグサグサ胸に突き刺さりまくり!

咲姉ちゃんが余命いくばくもないと聞かされていた間の、
あの、聞きながらどうしても、どう冷静に振舞っていても目に涙がじわじわ浮かんできてどうしようもないあの感じとか。

危篤と知って駆けつけたときの、咲を見つめる必死な表情とか。
必死に咲さんに声掛けしながら、涙がひとりでに流れ出てくるあの感じ。
咲さんが亡くなった時の、とめどなくポロポロ落ちてくる涙。

そして、萬平さんに報告しに行った時のあの福ちゃんの涙。
一週間が経ち、少し気持ちが落ち着いたところで伝えに来たけど、取り乱さないように心してきたけど、でも話し始めると、どうやっても涙が滲み出てきちゃって仕方がない。
でも一生懸命、健気に涙をこらえながら、きちんと萬平さんに報告…でも報告しながら目にどうしても涙が…。

もう福ちゃんの気持ちが手に取るように分かって、辛くて哀しくて…号泣。

安藤サクラさん、スゴイわ!
福ちゃんに感情移入しながら安藤さんの演技力にも感服いたしました!
悲しみの演技ひとつも、こんなに多彩な表現ができるのねと、感動。
シーン、シーンで微細に、哀しみのレベル・種類を巧みに使い分けて…!!
安藤さんの緻密な分析力と、それを表現する引き出しの多さ、本当にすごいなと。
素晴らしい女優さんだわっ!

 

そしてまたちょっと言ってしまいますが、前作でも、永野さんいっぱい泣いてたけど、やっぱりあれは違うんだなあって思ってしまいました。

永野さん、キライじゃないし、応援してるけど、あのやたらと泣く感じは好きじゃなかった。あれは演技でなく“泣き芸”だなと思ったし、彼女はそれが演技が上手いことだと勘違いしてるって。
まだ18歳だからしょうがないし、あの脚本だから、感情移入のしようがないから、芸でやるしかなかったんだろうけど。

しかし、今回安藤サクラさんのこの迫真の演技を見せて頂いたら、やっぱアレは違うって。
永野さんが全力尽くして女優賭けて演じた泣きでさえ、ペラッペラだったんだなって。残念。
永野さん、ちゃんと感情を込められる作品に出会えることを心から願います。

 

内田有紀さんも、薄幸の美女が、いつの間にかすごい似合うようになっちゃって。

ちなみに、今回はナレ死じゃなかったわね。
当たり前か。

口うるさい鈴さんが、涙をハラハラ流しながら「咲!咲!」って叫ぶ姿も、切なかった。
一瞬元気になった咲さんに喜んで、子どもの頃のことまで持ち出してはしゃいでたから
やっぱりお母さんって、一層悲しくてね…。

咲さんったら、母鈴さんに
「咲、起きなさい!」
って言われると、こんなときでも長女キャラ全うして、
律義に一生懸命目を開けるし。
ウルウル…涙。
それで消え入るような声で、一人一人に
「ごめんね」
「ありがとう」
って言って…息を引き取りました。
こんなにせつなく悲しい、「ごめんね」と「ありがとう」は、ないわね…涙。
最期の最期まで、きちんと真面目な長女咲さんだったわ。

 

萬平さんと可知谷は、ぎくしゃくな様子。
世良の話にあった、軍の金属部品横流しの件は可知谷に絡んで来るんだろうねえ。

やっぱり萬平さんは世良との方が話しが合うみたいね。
しかし世良はどうして横流しの話を萬平さんにしたんだろう?
知ってるのか知らぬのか。

 

保科さん、マジでモテ期到来ですっ!
野呂さんと、牧善之助。
あー野呂缶と、牧善之助、癒し。
今日は切なくて心が締め付けられる思いだったので、保科さんのモテエピソードが憩いの場でした。ありがたかったです。
できれば蘭丸にも会いたかった。笑笑
脇役の皆さんにも、もう毎日会いたくて仕方がない体質になっているナナコロビヤオキです。

 

福ちゃんが萬平さんに気丈に挨拶する姿が、また意地らしくてねえ。
さすが、きちんとしたお嬢様、ホテルのフロント業務3年のキャリアだけある。
極力感情を露わにせず、平静を保ってきちんと話そうと努力する姿がせつなくて…見ているこっちが心が痛くなります。

福ちゃん、萬平さんの前で、いっぱいいっぱい泣きたいでしょうに。
萬平さんに抱きしめてもらいたいでしょうに…!

この時代だし、まだ付き合い始めたばかりの二人だから、福ちゃんにとっても、萬平さんにとってもハグは考えられないんだろうけど、
でも、萬平さん、抱きしめてあげて!!
って心から思ってしまいます。

 

前作の鈴愛さんだったら、こんなことあったら律の「気を引くチャンスや」ってメラメラしてたでしょう。当たり前にところ構わずピーピー笛吹いて、わあわあ喚いて、泣き落しにかかって…面倒くさかっただろうな。
だからそんな子の欲望が叶っても何にも面白くも無かったし、怒りさえ覚える始末だったのよね。

 

しかし福ちゃんの場合は、もう場外が
「福ちゃんもっと行っちゃっていいのよっ!」、
「萬平、お前の方から行けっ!」
と乗り出して応援しちゃいたくなる…不思議。

萬平さん、ハグは唐突だろうから、せめて福ちゃんを追いかけてっ!
福ちゃんをそのまま帰らせちゃダメよーっ!
萬平さん、明日の冒頭は、福ちゃんを呼びとめるとこから始めるんだぞっ!わかったな!

 

萬平さんと福ちゃんのシーン。
背後で桜の花びらがハラハラと散っていました。

忠彦さんが描いてくれた桜。
咲さんが見られなかった今年の桜。
夏までに退院しようねって言ってたのに…まだ桜。

桜は春を感じてウキウキする花だけど、あの美しさ、はかなさがたまらなく哀しい花でもあります。
桜の花びらが、福ちゃんの涙に見えました。

桜の花びらを背景に、今では形身となってしまった咲姉ちゃんが買ってくれた緑のワンピースを大切に着ている福ちゃん。
可憐で可愛くて、意地らしくて切なくて…その姿がまた涙を誘いました。