【澪つくし】あらすじ（ネタバレ）第９７話
悲劇は屏風ヶ浦の断崖絶壁で起きた。
河原畑は水橋を突き落とし、錯乱した河原畑は律子と無理心中。
河原畑は律子ともつれあいながら崖から身を投げた。
律子を見かけたと聞いたかをるたち吉武家の人間は、律子を捜しにやってきた。
するとそこには律子の靴とハンドバッグが散乱。
争った形跡もあった。
無理心中かもしれない。
惣吉は善吉に伝えて警察への連絡と組合に捜索の船を出してもらうよう手配した。
驚き動揺するかをるは崖の下に向かって律子を何度も呼ぶ。
危険だと惣吉に止めらるが、かをるは泣きながら律子の名を叫び続けた。
入兆では、夜中にかかってきた電話に久兵衛が出る。
電話はかをるから。
かをるは泣いていて話が聞き取れないが、よくよく聞くと律子が崖から落ちたと。
驚いた久兵衛は、すぐに駆け付けるから、あるだけの船を出して捜索しろ金に糸目は付けない言って電話を切った。
翌朝、名洗の浜に二つの溺死体が打ち上げられた。
水橋信吾と河原畑仁の遺体だった。
律子は奇跡的に命を取り留めた。
律子は惣吉の計らいで吉武家に運ばれた。
医師の診察を受ける律子。
律子は命に別状はなく入院の必要もない。
暫く安静にしていれば大丈夫な状態。
本当に助かってよかったと言うとねに、久兵衛は良かったのか悪かったのかと顔をしかめている。
とねは、娘が九死に一生を得たんだからもっと喜んだらどうかと言うが、久兵衛は人が２人も死んでいる状況で喜べるはずがないと言う。
律子は弱々しい声で久兵衛に帰って欲しいとと言うが、久兵衛は後始末を付けないと帰れるはずがないと言う。
さらに久兵衛は、なんてことをしてくれたのだと律子を責めた。
すると、とねが割って入り、親にも責任がある、親が結婚を許していればこんな事件は起こらなかったはずだと久兵衛に言った。
そこに警察が律子の尋問に訪れた。
水橋との関係、河原畑との関係…根ほり葉ほり聞かれる律子。
現場にいたときの様子を聞かれるが、律子はよく覚えていない。
そこは殺人が無理心中か大事なところだと刑事が確かめようとすると、律子は
「私が殺したんです」
と言い出した。
迫る刑事に、かをるは現場をよく調べてくれと刑事に嘆願。
さらに律子にも律子の力で男性を突き落とせないはずだと正直に話をするように諭す。
すると律子は自分が２人を殺したようなものだと泣き崩れた。
律子の無理心中事件はあっという間に銚子中に広がった。
律子は吉武家にとどまっていた。
かをるが律子に食事を持って行くが律子は何も食べたくないと言う。
体が悪くなってもいい、あのまま死んでしまえばよかったと弱音を吐く律子に、かをるは生まれ変わった気持ちで生きてほしいと話す。
そして水橋の居場所を知らせてしまった自分にも責任があると謝り、新しい女として負けないで頑張って欲しいと律子を励ました。
久兵衛は律子をこれ以上吉武家にとどまらせておきたくなかった。
るいは吉武家にいるのが一番安心だと言うが、久兵衛はこれ以上吉武家に借りを作りたくないからだ。
とはいえ、入兆にいるとさらし者になる。
ほとぼりが冷めるまで然るべきところに預かってもらうことを考えていた。
家族にも見放されたら律子は自殺してしまうのではないかと英一郎は心配。
久兵衛は新聞記事にいろいろと掻き立てられていることに心を痛めている。
入兆２８０年の暖簾を汚したとイライラが止まらない。
二股かけるのは坂東家の血筋だろうと、英一郎がふざけて言うと、久兵衛は切れて英一郎を殴りつけた。
無理心中の結果は…
一体どうなちゃうの？
三人とも死んじゃってるの＝？
と日曜日も待ち遠しい思い出過ごしていましたが、とんでもない結果に。
水橋も、河原畑も、２人共死んでしまいました！！！
実はすぐ下にちょっと平らなところがあって、皆大丈夫でしたあ～なんてことにもなるかなあとちょっと期待したけど…ジェームスはやっぱりそんな甘くないですね！
２人も殺しちゃったよ…。
どっちか生きてるって中途半端なこともせずに。
やるならとことんか！ジェームス！
そして律子さんは、松の木に引っ掛かってから海に落ちたので大丈夫でした。
準主役ともいうべき人ですからね、生き残ったわねー。
しかし、律子さんは２人を死なせてしまったという罪の意識を背負って生きて行くことになります。
それはまたとんでもないカセを背負わせました。
容赦ないな、ジェームス！
久兵衛さん、激おこ！
今日の久兵衛さんは、見ていてもちょっとさすがに同情ですねえ。
面目とかしきたりとかがメインの価値観には同意できないけど、この人にとったら最も受け入れ難い状況に陥れられたなあ～と。
ジェームス、水橋、河原畑を殺すだけでなく久兵衛さんもぶっ壊しにかかってるｗｗｗ
久兵衛さんも、本当は律子のこと大事なんだもんねえ。
かをるから第一報から聞いたときの驚きようからは娘大事さが伝わってきました。
でも、一段落したら、周りへの挨拶やら船の清算やらで頭一杯。
大店の主だし、仕方が無いとはいえ…生活スタイルがビジネスモードで染みついちゃってるのねえ。
これは久兵衛さんだけでなく、私たち社会に生きている人は誰でもそうですよね。
日々生活に追われていると、タスクを滞りなく行うことで手いっぱいになって、そもそも自分がやりたいことかどうかがうやむやになったりします。
実は自分にとってそこまで必要でもないのに、ルーティンになっているからやっていることも多いと思う。
そしてそんな本来自分にとって大事かどうかわからないタスクのせいで忙しくなってたり、ストレスが大きくなってたりということ、よくあります。
久兵衛さん、実は私たちの中にあるそんな部分の代表なんですね。
それに対して、娘が助かったことをもっと純粋に喜べ、結婚を許さなかった親にも責任があるってバッサリ言っちゃうとねさん。
日常にはいろんなしがらみやら何やらがあるけど、常に自分にとっての真実は何なのかを見失うなってメッセージなんでしょうねえ。
とねさん、バシバシ言ってくれて痛快！
英一郎も突っ込み！
英一郎、最近久兵衛さんと対立しがちです。
癒し系弟キャラとして、ケラケラ笑いながら平気で地雷踏むんですよね～。
久兵衛さんの頭ごなしな怒鳴りにもよく平気だなあ～とも感心していますが…。
でも、最近は英一郎も２０歳になったというし、段々と父親とは違うという意識も出てきてますよね。
佃煮事業も始めようと言ったり、後を継ぐとは限らないと言ったり。
英一郎、そんなにセリフも多くありませんが、久兵衛さんとの距離感が当初からは変わってきているのがよくわかる。
ジェームス、わずかなセリフにも抜かりないわね。
英一郎役の鷲生功さんの作り込みの細かさも！
今日、とねさんが久兵衛にもっと喜んだらと言った時、英一郎が久兵衛も十分喜んでるってフォローしたら久兵衛さん、人が２人の死んでるのに喜べるかと英一郎に「アホ！」って言いました。
このとき見ていてドキッとしちゃいました。
いくらなんでも英一郎、キレるんじゃないかと。
久兵衛さん、子供に愛情深いのはよく分かるけど、子ども扱いし過ぎ、自分の思い通りにしようとし過ぎるｗｗｗ
今後は英一郎もどう反発してくるのかと気になる。
律子さんの涙に涙
律子さん、桜田淳子さん、迫真の演技ですー！
涙ポロポロ…ボロボロな感じがよく伝わってきます。
律子さんの恋愛は、かをるの恋愛と対比として描く対象。
しがらみ、体面、因習諸々を全否定して自由を求めて突っ走る恋愛として描かれていました。
それでちょっと気になるのは、
そういった律子さんの恋愛は破滅になってしまったというところ。
コレは女が自分自身で自分の道を切り開こうとすると、とんでもないことになりますよ～というメッセージ？
女子は男子に従って慎ましやかにしてなさいって戒め的な説教？
ジェームスはやっぱりそういうお考え？
ちょっと引っかかる。
１９８５年当時は、まだまだそんな表現でオチをつけられがちなのかもしれないけど。
でもジェームスもやっぱりその枠の中の人なのかな？とも。
ただまだこの件についてはまだ失望しているワケではなくまだ期待も残されているなあとは思います。
なぜなら、前回も書いたと思いますが、律子さんの恋愛は、まだまだ久兵衛さんや自分の生い立ちへの反抗レベルだから。
律子さんは自由を追い求めているますが、彼女にとってのこれまでの自由は、今までの自分を否定する物事でしかなかったのではと。
なのでジェームスはここで律子さんが錯覚していた“自由”を二つとも失わせて、あらためて本当の自由とは何かを律子さんに見つめさせようとしているのではと…。
そうであって欲しいなあと期待。
詳細な現場検証を要求するかをる、科捜研の女！？
今日のかをるには、科捜研の女を見ました！
土曜は火曜サスペンスだったけど、今日は科捜研の女～！
崖を訪れて、周囲を捜索するかをると吉武家のメンバー。
おお！もうこんなときから科捜研の女が始まっていたかと！笑
でも律子さんのバックと靴は善吉が見つけます。
争った跡があるから、単純に心中じゃないぞと見抜いたのも源八さん！
マリコ、まだ新人だから築くの遅いかな…ｗｗｗ
しかし、律子が刑事の尋問を受ける場面で本領発揮。
「が殺したんです」と言い出した律子をかばって、「現場をよく見てください！」と毅然とした態度で…マリコさん！
科捜研の女、マリコさんとしては、刑事がきちんと調査しているか心配だよな！とうんうん頷いてしまいました。