NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第84回、第85回(第15週) 「後悔してるんですか?」 マッド萬平、いくらなんでも身勝手過ぎて、共感できず

『まんぷく』第84回、85回( 1月11日、12日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

萬平は織田島製作所にすっかり入れ込み、神部も加わり織田島製作所に通い詰める。
織田島製作所への追加融資も検討。

しかし不況の煽りで梅田銀行には織田島製作所を含む新規融資の案件は全て認可されず。
その話を聞くと萬平は「織田島製作所だけはなんとかしたい!」と。

真一も萬平が織田島製作所に入れ込みすぎだと心配。
福子からも忠告して欲しいと真一に頼まれるが、福子は萬平の「もう少しで完成するから大丈夫」の言葉を信じて忠告しそびれてしまう。

一方タカに相談の依頼を受け鈴が香田家を訪れると、忠彦のアトリエには美人モデルが。
克子は、忠彦が描きたい絵を描かせるんだと強がって開き直っているが、タカも鈴も心配でならない。

織田島製作所の万能調理器はようやく完成。しかし商品化には更に費用がかかる。
それに対し、資金のことは心配しないでと豪語する萬平。

梅田銀行がダメなら他の銀行と、萬平は他の金融機関に融資依頼するがどこにも取り合ってもらえず。
萬平は他銀行からの融資もムリだと分かると
「今、信用組合にあるお金はどれだけですか?」
と、言い出す始末。
真一も絶句。

真一は信用組合の金庫には余剰の資金はない、融資はムリだと必死に抵抗。

やはり母店である梅田銀行に再度融資を依頼しよう萬平は言うが、
真一は梅田銀行を頼るなら担保を要求されるだろうと。

 

その日、萬平はいつになく早い時間に帰宅。
万能調理器を持ち帰り福子たちにリンゴジュースを振舞った。

久々に早く帰宅した父、
その父がが持ち帰った万能調理器でできたリンゴジュースに源も幸も大喜び。
源と幸をお風呂に送り込んだところで萬平は福子と鈴に相談を持ちだした。
「この万能調理器を世に送り出すため、織田島製作所に融資したい。
そのために立花家の家土地を担保にしたい」

福子も鈴も驚きを隠せない。
織田島製作所に通い詰めるのは、趣味だと思っていたから見過ごしていたと
福子は最初拒否するも、萬平は、
「8年前に追徴課税を受け入れ釈放されることを選んだのは自分らしく生きるためだった。
しかしこの8年は自分のやりたい仕事ができていなかった。
この万能調理器に出会って自分のやりたい仕事を再び見出したのだ」
と猛アピール。

担保と言うことは、失敗したら家土地を取られるのだと言う鈴に萬平は
「必ず成功するから大丈夫」と。
「絶対なんてあり得ない」
という鈴の言葉も聞かない。

福子は狼狽え、涙を浮かべつつも
「私も同じことを思ってましたから」
と萬平の頼みを受け入れ担保にすることを承諾。
鈴は泣き崩れた。

 

『まんぷく』第84回、85回( 1月11日、12日)感想

 

 

インフルエンザで倒れていたので二日分まとめての感想です。
って言ってもこの二日間、話ろくに進んでないからまとめちゃっても十分でしたが。

前回感想でも8年間のジャンプはよくなかったんじゃないかと書きましたが、

  • 萬平さんの理事長職8:年間のエピソードが無い状態
  • 織田島製作所の父子が見えない状態
  • 当時にとって、万能調理器がどれだけの価値があるか実感できない状態

で、いきなり、織田島製作所に萬平さんが思い入れられてもなあ…と、
すっかり置いてきぼり状態で。

この、萬平さんが織田島製作所に入れ込むの図も、
萬平さんの行動があまりにも一方的で織田島製作所の乗っ取り劇にも見えるし。
神部まで連れてきてやりたい放題に引っ掻き回しでねえ。
これは失礼じゃないのかなあ?
織田島製作所の父子の開発の楽しみを取り上げちゃってるって分からないのかい?
発明家の萬平さんなら一番分かるはずでしょ?って。

でも、介入するにしても、こんな初期段階での介入?
商品企画は口ばっかだったんじゃね?と。

しかも織田島製作所の父子、何も言わないし。
お偉いさん萬平に何も言えずのありがた迷惑なのか…。

それにしても、しかも織田島製作所の父子、何も言わず萬平さんの言いなりだし。
お偉いさん萬平に何も言えずのありがた迷惑かもしれないが…。
でもそれにしても彼らにはポリシーも理念も、アイデアも技術力もないの??

となると、この会社に融資なんてとんでもない話なのではと…。

 

そんな冷静な判断もできず織田島製作所に入れ込む萬平さんは狂気(悪い意味で)とし
か見えないし。
萬平さん、理事長としてのお仕事今まできちんと何やってたの?
やっぱりお飾りで真一さんに全部丸投げだった??
って萬平さんの8年に疑問も。

 

どこの銀行も融資NGとなったら、
「信用組合に今あるお金はどんだけ!?」
って萬平さんが信用組合のお金を注ぎ込もうとするのも、
8年間理事長職やってた人にあるまじき発言で青ざめました。
萬平さん、信用組合は萬平さん個人の会社じゃないのよって。
理事長職8年間やっている間に培われた良識が、萬平さんに全然感じられない…。
おかげで萬平さんの言動そのものに一切共感できなくなってしまっていました。

我が家の小学生の娘も
「萬平さんって、組合のお金も自分のお金と思ってるでしょ。そこがイヤだ」
と言ってました…。

発明となると人が変わるトンチキマッド萬平を表現したつもりかもしれないけど、
コレは笑えない。共感できないよ。

 

それと織田島製作所への融資の判断のやりとり、
これ、いつも真一さんが銀行からの返答を萬平さんに伝えるという2人の会話だけでやっちゃてますが取締役会議でやればいいのにとも。
キャストの予算の関係かもしれないけど、真一さんと萬平さんだけのやりとりだけだから一層密室っぽく映り、萬平さんがすっかり身勝手なワンマンに見えて、組織としても変だなあと。

 

84,85回での織田島製作所に入れ込む萬平さんの不愉快さって、一体何だろう?どこから?っと反芻していましたが…
この萬平さんの入れ込みよう、信用組合を巻き込まなかったら共感できたかも…と思うに至りました。

織田島製作所の融資は当初の100万円融資も信用組合の取締役会議で却下。
それでも萬平さんは放っておけず手伝う!って通い詰めて
(アイデアはいいんだけど、まだ融資を受けるには形になってないから萬平さんとしてもじれったくなっちゃって)、
どうにか完成。
商品化にあたって、あらためて融資を願い出るも、
不況の嵐でそうはいかず、立花家の家土地を担保に…となれば
「やっぱり萬平さんねえ~。福ちゃんついていくのねえ~さすがねえ」
と、ナナコロビヤオキも「大変ねえ」って苦笑しながらも納得し
ハラハラしながらも応援して見守れたと思うー。

…そう!そう考えると、
話を聞いただけで即決100万円ポンに始まる、一連の萬平さんのお金の注ぎ込み方に
不誠実さを感じて不愉快に思ってしまったんだなあ~。
足りない!追加融資!追加融資!って騒ぐくだりはまるでギャンブル依存症に見えたし。

マッド萬平だから仕方ないじゃんって言っても、
信用組合の関係者に対する裏切りだよ、コレ。
萬平さん、とにかく誠実だったはずなのに。

 

そして福ちゃんもね。
あまりにも主体性がなく、萬平さんに言われりゃ何でも許すのかよっ!て
今回は、ほとほと呆れてしまいました。

「趣味だと思ってたから許してた」
と拒絶した割に、萬平さんに
「8年前に逮捕で追徴課税を受け入れても出てきたのはやりたい仕事をしたいから」
「世の中に役に立つ仕事がしたい」
って言われると、パブロフの犬みたいに
「私もそう思ってました」って即OKって…。

そんな母親として家庭を守る者としてどうよって。
せめて、シーンや時間を置いてOKにすればよかったのでは。

ちなみに
「世の中に役に立つ」
のキーワードも最近あんまりしつこいので、ナナコロビヤオキの中では耳障りになってきてます。
悪いけど、どんな仕事も世の中の役に立ってるんだよ!って…。

 

そして、ここでも、この8年前のことを言い出す萬平さんは卑怯だと思ったね。
萬平さん、8年間一言も言わずにここで言うかよ!と。
皆のせいみたいな言い方でなぁ。
8年間黙ってやり過ごしてたお前が一番悪いんだからねえ。
なのにそんな言い方して。
それは、福ちゃんにも、源ちゃん、幸ちゃんに対しても裏切りだと分からんかと。
…源ちゃん、幸ちゃん、将来グレるぞ。

ちなみに鈴さんは元実業家の妻だったのに、その妻だったなりのアドバイスや苦言がこれまで一切無いのがつまらないわ…。

それに、そもそもあの萬平さんが、
8年間黙って理事長職だけに納まってるとも思えないしね。

8年間の間に織田島製作所みたいな会社なんて沢山あったでしょうと思うし。

それと、萬平さんいくら不器用なタイプとは言え、発明に夢中な人なら、理事職の傍らちょっとした便利道具の開発とか、やってるんじゃないのかな?
アイデアが湧き出るって感じで、とにかく作り始めちゃう人じゃない?
小じんまりした会社を経営しつつ理事長やりそうじゃない?とも思ってしまうの…。

大人ならいろんな道を考えられるはずなのに、8年間何もできなかったって言われてもさあ!
てめえのせいだよとしか。
たとえ福ちゃんがその言葉にほだされたとしても、見てるこっちはそうは行かないぞと。

ということで萬平さんの意見に全く納得できないし共感できない。
それどころか不快感さえ感じてしまいました。
これまで好きだったのに。
ハセヒロこれでファンになったのに。
ああ残念。

 

「史実では萬平さんの人生はもっとぶっ飛んでる、それよりはマシだからいいでしょ」
というご意見もよく見かけますが、
ナナコロビヤオキは、やったことが非常識かどうかで判断しているわけではありません。
そうではなく福ちゃん、萬平さんにきちんと共感したいのです。

史実だからこそ、そのぶっとんだ行為はどんな思いからなのだろうかと知りたいし、
それによってその人を偲んで、その気持ちに寄り添い人生を疑似体験したいのです。

だから、歴史的記述やウィキでなく「ドラマ」で見てるの。
そういう意味では、共感できさえすれば、いくらでも史実通りのぶっとんだ状況もどうぞ!
むしろそっちを見たいくらいよ。

塩作りやダネイホン開発の萬平さんは共感できた。
あのマッドぶりも「しょーがねえなあ~」、「ああいう性格だからね」と見ていたし、
福ちゃんが、その萬平さんに寄り添いながら心をほぐし、闘わずして軌道修正させる姿も
素晴らしいなあと感銘を受けていました。
その夫婦のコンビネーションぶりが絶妙と。
だからこの夫婦、いかなる困難もどうにか乗り越えて大成功するのねえと。

しかし今では、萬平さんは時間が止まったように成長してないし、
福ちゃんはただの萬平さんのイエスマンに成り下がっている…。
福ちゃん母になったのに、母らしい強さが備わったわけでもなさそうだし。

 

萬平さんとは違う意味で、ナナコロビヤオキも、塩作りとダネイホンの頃の2人に会いたいよぉ…!!!
あの頃の二人、復活して欲しいと切に願います…。

 

傍らで忠彦さんは美人画を描くと、美人モデルを連れてきてました。
克子姉ちゃん開き直りつつもハラハラの図ですが、こっちはまあまあ見られそう。
予告によるとヌードになったとかならないとかハラハラで盛り上げそうですね。
ただ、克子姉ちゃんの方が絶世の美女で忠彦さんにもお似合いと、
ビジュアル的にも歴然としているからか、
ナナコロビヤオキとしては全く心配じゃない、絶対的な安心感があります(笑)
これは、ドラマ的には良いことと言うべきか、悪いことと言うべきか…???