『まんぷく』第 27回( 10月31日)あらすじ
※ネタバレ含みます。
克子、鈴、タエも判子作りに協力し、判子屋は大繁盛。
子どもたちも明日は卵が食べられると大喜び。
そんな中、克子が夜一人で涙ぐんでいた。
こんなに皆で喜び合うことができたのに、この場に忠彦がいないことが一層淋しさを増していた。
泣いている克子を心配する福子。
ところが、鈴は人のことよりも自分たちのことをと、相変わらず子作りを催促。
鈴が寝ていた部屋は判子工場として使用してしまっているため、福子、萬平、鈴で川の字で寝ている状態だと言うのに、鈴は催促。
しかも居候の身で子作りなど考えられないと福子達が言うと、
「じゃあ私が邪魔ってことなのね!」
と布団を抱えてプリプリと部屋を出て行き、忠彦のアトリエへ。
判子屋に偶然お客さんとして来た敏子ちゃんにも再会できた。
敏子ちゃんは終戦前に結婚。
ご主人も無事に戦地から帰ってきていた。
ハナちゃんも結婚し、泉大津に住んでいると聞く。
多少のケンカなどはあれど、福子達は家族で仲良く協力し合うことができ、やるべき仕事があり、お金も貯まってきて、辛い時代の中でも幸せに充実した毎日を送っていた。
ところがある晩、鈴が眠っているアトリエに不審者が侵入。
『まんぷく』第27回( 10月31日)感想
一日の収入82円50銭!
一週間で322円50銭!
鈴さんの結城紬の着物が30円だったから、スゴイことですねえ。
よかったねえ!
戦後の混沌の中でも明るく協力し合って、喜び合ってました。
子どもたちも笑顔で。
うん、克子さんの4人の子どもたちはね、元々素直で可愛いお子ちゃまたちだったんだから。
咲さんの結婚話を襖の向こうから、心配そうにまんまるお目目を縦に並べて見守ったり、
たぬきに追いかけられる怖―い夢を見ちゃう可愛い子たちなんだから。
その子たちに笑顔が戻ってきた…!
ナナコロビヤオキ、4人のお子ちゃまたちが喜ぶ姿を見られるだけで嬉しくて~。
朝から心があったまりました―。
闇市とかの戦後の描写は荒んだものになりがちですが、暗くなり過ぎず明るく爽やかに描いてくれているので、おかげで楽しく見られます。
克子さん、子どもの笑顔を久々に見られたのが嬉しかったけど、かえって忠彦さんがいないことの淋しさが増してしまいました。
その気持ち、痛いほど分かります。
忠彦さんがどうなってるかという不安が、常に絶対に心の奥底に横たわっているんだものね。
福ちゃんは、牧さんの弟さんは台湾の復員船がなかなか来なくて一昨日やっと帰って来たばかりだ、そういうケースもあると克子さんを慰めます。
そうだよねー当時、めちゃくちゃだったんだろうなあ。
戦争に負けて、国家体制が崩壊しているような状態だったんだから、復員船なんて来たり来なかったりだったんでしょうね。
しかも、いつ来るか情報を発信してくれるところもなく。
当時、帰りの船を待つ人たちの気持ちは、どうだったんだろうか。
敗戦国の人間が異国にいることになるんだから、ろくに食べられなかっただろうし、いつ襲われるかも分からない。恐怖とも隣合わせだっただろうし…。
そんな克子さんに福ちゃんは「絶対に帰って来る」と勇気づけます。
福ちゃん、まだ若いからなあ。素直だし。
それに対して、鈴さんは福ちゃんに「絶対なんて言っちゃいけません」とたしなめます。
鈴さんによると、「絶対に」なんて言ったら万が一のときに克子さんが一層辛くなると。
萬平さんも、泣いているところを見たらつい励ましたくなっちゃうでしょうと福ちゃんをかばいますが、そう言っちゃう萬平さんも、いかにも理系でまだ人生経験が浅いのよね。
鈴さんはただ、「そっとしておいてあげればいいの」と。
鈴さん、母親だからこそのセリフ!
こういうところは鈴さん、やっぱり母の包み込むような優しさがある。
いい方もふんわりと優しくて。
鈴さん、さすが。
昔堅気の面倒くさいとこもあるけど、こういうところは、さすが母のプロなのよ。
毒があるにはあるけど慈愛の人なの。
慈愛があるからこその毒かもだけど。
こうやって、一人の人の見え方を、あらゆる方向から描き出してくれるので、この脚本は本当に面白くリアリティあります。
…と、鈴さんの母親らしさにリスペクトしていると、
「子どもを作りなさい!」
「早く」
と相変わらずのぶしむすキター!爆
しかも川の字で寝てるのに(笑)
それで
「私がいるからダメなの!?別の部屋で寝ますから!」
と拗ねて出て行っちゃうし。
もう無茶苦茶だよ―爆
そのくせ
「私が邪魔ってことでしょう!?」
…ってポロリ…。
要するにやきもち焼きなのよねえ。
なんだかんだ言って幸せな人だよ、鈴さん。
判子つながりで、名字が変わった敏子ちゃんが判子を作りに来て敏子ちゃんと再会。
名字が変わってるので福ちゃんは注文受け付けても最初は気付かず、顔を見てビックリ。
名字が変わってるから結婚したことがすぐに分かり…
実に自然に、スムースに敏子ちゃんの結婚を伝えることができました。
そして夜は皆で黙々と判子作り。
皆で協力し合って。
大人も子供も。
皆、器用でよかったねえ。
ナナコロビヤオキ、あんな小さい字、彫れる自信ないわ…。
鈴さん、「武士の内職にしてはきつ過ぎる~」って、
こんなときでも、いつでも武士(笑)。
“武士”がしつこ過ぎて、もはやお笑いですぅ。
ぶつくさ言いながら、鈴さんもなんだかんだ協力、和気あいあいで楽しそう。
家族経営ってこんな感じかなあ。
いいなあ。
寡黙になるからと、福ちゃんがしりとり遊びを提案します。
さすがムードメーカー福ちゃんのアイデア。
しりとりは定番過ぎるからということで、4文字の言葉で2文字目が小さい“つ”、最後が“り”の言葉を見つけようと言葉遊びゲームに。
その言葉選びも、それぞれのキャラクターに合っていて面白い。
克子さん、「げっそり」だしね。
子どもたちも、「ビックリ」、「うっかり」、「きっちり」だし。カワイイ~。
萬平さんが、「よしのちゃんは、おっとり」って、よしのちゃんに振るのも、
微笑ましくて、すごーーくよかったあ!
萬平さんがおじちゃんとして姪っ子たちを可愛がってるのが感じられて、いいなあって。
それを聞いて嬉しそうなお顔のよしのちゃんが、また愛らしくて、愛らしくて…。
もう!朝からホント心が温まるーーー! 楽しいっ!
そして鈴さん、「いやよお、しりとりなんて」、「くだらない」ってツンとしてたくせに、
萬平さんに「僕はもう2つ見つけた」と言われると、途端に張り合って参戦だし!(笑)
しかも、鈴さん、みんなが形容詞なのに「はっとり」、「とっとり」と一人で名詞。
ビミョーに素直じゃないところがおかしい。
ホンット、これ松坂慶子さんだからこそ、可愛くて面白いー!
ピン子にやられたら場が凍りつく…!!
しかし、こういったストーリーを進めず劇中で遊ばせるって芝居、それぞれのキャラクターがきちんとできてないとダラダラになってしまうものですが、これは十分見てて楽しいし、むしろもっと見たい~って思ってしまいました。
…これを前作でやったらめちゃめちゃ時間のムダシーンになっちゃっただろうなあ。
そして、その晩には鈴さんが寝ているアトリエに侵入者。
いったい誰なんだろうー???
あんな入り方、忠彦さんじゃないよねえ。
お母さんピンチ。
ぶしむす、大丈夫かしらー!?
明日どうなるか待ち遠しいですー。