『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第105話
2歳の頃から喘息の発作を起こしていた和子は伊豆の伊藤にある病院に天治療養していた。
ある朝、あぐりが淳之介を起こしに行くと淳之介がベッドで苦しんでいた。
淳之介は腸チフスに罹っていた。
かなり重症でここ2,3日がヤマだと言われている。
光代が病院に行く支度をしているとお酒の匂いをさせてエイスケが戻って来た。
光代はエイスケを咎めるように淳之介が入院した話をする。
一緒に病院に行くように伝えたが、エイスケはまたいつの間にか姿をくらましてしまった。
光代は病院に駆け付けた。
光代は岡山の健太郎に知らせようと言うが、
健太郎をやたらに心配させたくないと、様子が見えてから連絡することに。
エイスケは病院に先に駆け付けているワケでは無かった。
呆れる光代。
岡山の望月家に、突然エイスケが訪れた。
エイスケの突然の来訪に喜ぶ勇造や妻五郎達。
健太郎は台所から酒を持ってきて歓待。
お父さんも変わった、昔ならお酒を自分で持ってくることはなかったと笑うエイスケ。
健太郎はエイスケに今日訪ねた用件を聞くとエイスケは姿勢を正して座り直して自分を廃嫡して欲しいと願い出た。
「このままだとお父さんや勇造にも迷惑をかけるかもしれません」
しかし健太郎は、これまでにも散々迷惑を掛けられてきたと笑い飛ばす。
始めて親子水入らず酌み交わすエイスケと健太郎。
エイスケは、「子供を持つって大変な事ですね」と言い出した。
自分は小さい頃から自由になりたくて父健太郎の腕の中から飛び出すことばかりしていたが気が付いてみれば自分も世間の父親と同じようになっている。
親なんて子供の人生の前では臆病で無力で本当に不自由な存在だと言うエイスケ。
そんなエイスケの言葉に健太郎はエイスケの父親として成長を見た。
「それにしても僕は親不孝な息子でしたね」
と笑うエイスケ。
健太郎は、今は親孝行になった。
退屈しているこの親父に朝から酒に付き合ってくれている、それだけで十分だとよろこんだ。
初めての親子水入らずの酒盛り。
その酒はどこかほろ苦くも幸せに溢れた味がした。
東京ではあぐりは、私の命の代わりに淳之介を助けてほしいと祈る。
翌朝。
淳之介はどうにか峠を越えた。
喜び合うあぐりと光代。
そこに看護婦が、エイスケからの届けものだとお守りを渡した。
淳之介の容態が安定したと聞いたらエイスケは帰ってしまった聞いてあぐりと光代は呆れる。
しかし、そのお守りは病平癒の御利益があると評判の岡山 牧石の金山寺のもの。
勇造が肺炎にかかったときにもエイスケが買ってきてくれた。
ということは、エイスケが姿をくらましていたのは岡山にお守りを貰いに行っていたのかも。
あぐりはさっそく岡山の望月家に確認の電話を入れ、エイスケが望月家を訪れたことを知る。
健太郎はあぐりに、エイスケも一人前の父親になったと喜び伝える。
あぐりもエイスケの父親としての思いに触れて理パな父親になったと実感。
エイスケに感謝した。
持ち株は大暴落らしい
トップシーンでエイスケさん、株屋らしき相手と電話ボックスで話をしていました。
持ち株の会社が倒産したらしい。
昨日、エイスケさんが最近は負けまくりらしい話しをしていましたが、
エイスケさん無精ひげも生えて相当消耗しているらしい…。
いやいや…コレはどんだけの負債になっちゃってるんだろう…汗
「俺の悪運もここまで…万事休すか…」
いやいやどーすんだろ??
怖いですねえ…。
淳之介は腸チフス
腸チフスは昭和初期のあたりに流行した感染症。
いざ発病するとどうなるかは分からない。
その不安は今のコロナ禍と通じて身につまされます。
今、腸チフスは途上国に渡航した場合にリスクはありますが、国内では殆ど考えられないみたいですね。
しかも万が一発症したとしても抗生物質ですぐに対処すれば大丈夫なんでしょう。
おかげで名前しか知らない病気になっています。
そう考えると、昭和初期は結核もそうだしいろいろな感染症が流行ってたんですねえ。
よくマスク無しで密で暮らしてたよ、知らぬが仏だよお~と。
和子ちゃんもぜんそくだし。あぐりさん大変。
この時代の母は大変ですね。
医学の進歩に感謝。
ちなみにリアルでは光代さんんであるお姑さんは晩年歩けなくなって10年ほどあぐりさん介護したらしいです。
美容院に、子供の看病に、姑の介護…。
あぐりさんどんだけ根性があるんだろう!?
そんなでも原作の文章は淡々、サラリとしたもので…
どんだけサバサバさっぱりなんだろうと!
あぐりさんリスペクト!
エイスケさん、廃嫡を願い出る
エイスケさん、いきなり望月家を訪ねたと思ったら健太郎さんに廃嫡を申し出ました。
コレは、借金取りが岡山の望月家にも回らないようにするためですかねえ…。
エイスケさん、実際に廃嫡されているようです。
でもタイミングが違って、あぐりが美容院を始めるときに。
市ヶ谷に土地を買って美容院の建築費用諸々出して貰ったようですが
それは望月家の財産分与としてのものだったらしいです。
実家は太いことは太いけど、湯水のように湧き出る形でお金を出してくれたわけじゃなくて
廃嫡のケジメみたいなものだったのでしょうね。
そして実際にエイスケさん、蓋を開けたら借金沢山つくってたようですが、既に廃嫡してたから望月家に被害は及ばなかったということね…。
ドラマではここで廃嫡のお願いをしたというのは、エイスケさんの思いをエイスケさんに言わせるためだったのでしょうね。
いろいろやらかしだけど、貫太郎さんと勇造さんは守るつもりだという…。
健太郎さんは、あのまま冗談にしちゃって廃嫡は受け付けなかったのかなあ…。
エイスケさんの言葉は忘れずに廃嫡しちゃってください…。
フラグ立ちまくりのエイスケさん
今週は「エイスケの死」だから、亡くなるつもり満々で見てるから一層なのですが
エイスケさん、何もかもにフラグ立ちまくり…。
100日間生きたワニみたいだwww
望月家に現れるなんて、皆にお別れ言いに来たみたいで…せつない…。
今日の健太郎さんとのシーンは胸に迫るものがありましたねえ。
何かの思いを秘めながら談笑するエイスケさんの表情。
健太郎さんもこの前見た時より老けた様子もすごいし、エイスケさんの言葉を受けての反応も…さすがの里見浩太朗さん。
里見浩太朗×野村萬斎の貴重なシーンだなと…。
これまで自由奔放に生きて来たエイスケさんに
子供の前では臆病で無力で不自由なんて言われちゃうと…
ジーーーーンと来てしまいますねえ。
そしてエイスケさんからそんな言葉を聞いてしまうと
もう虫の知らせとしか…。
人生っていろいろと儚くてせつないなあと思う…。