【あぐり】感想ネタバレ第106話 エイスケ逝く

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第106話

昭和15年(1940年)7月7日、七・七禁令が発令された。
これによればパーマネントも全国で自粛することになるらしい。

 

淳之介の病状は安定したが入院にはあと2~3ケ月かかるだろう。

読みかけの本を持ってきてほしいという淳之介のリクエストを受けてあぐりはエイスケの書斎で本を探していた。
するとエイスケの描いた離婚届を見つけてしまう。

 

その頃エイスケはカフェ・セ・ラ・ヴィを訪れていた。
小説を書く気が無いならカフェ・セ・ラ・ヴィには二度と来るなと燐太郎に言われていたが
燐太郎の新作の感想をどうしても伝えたかったためだ。

「すばらしかった。僕は心から感動した」
本当はどうなのだと燐太郎が聞いてもエイスケは本当に素晴らしかったと言う。
今まで書いた中で最高の出来だ、
時代に流されること無く自分の世界をきちんと描ききっているとエイスケは絶賛。

またエイスケは燐太郎のことを大きな波がやってくるとサッと潜ってまた顔を出す。
そしてちゃんと自分の進路を進んでいるとも褒めた。
「お前ならいつの世でもいい物が書けるぞ」

エイスケはそれだけを燐太郎に伝えてカフェ・セ・ラ・ヴィを後にした。

 

離婚届を見てしまったあぐりは、眠れずにエイスケを待っていた。
するとエイスケが帰宅。
「ねえ明日の伊東の和子のところに見舞いに伊東に行かないか?」
エイスケはドライブがてら和子に会いに行こうと言う。
あぐりは離婚届のことを切り出せないまま伊東に行くことに。

和子の病院に見舞いにくあぐりとエイスケ。
和子は今度はよそのお父さんのようにお洋服で会いに来てとエイスケにリクエストした。

伊東からの帰りにドライブしていると、エイスケの赤いマフラーが飛んで行ってしまった。

箱根の別荘についたあぐりとエイスケ。
エイスケはこの別荘を手放すことにしたとあぐりに報告。

この別荘は翌日には人手に渡ってしまう。
この家の最後の記念に、この家でディナーをしようとエイスケは言い出す。

夜、エイスケが腕によりをかけた料理でのディナーを囲むあぐりとエイスケ。

あぐりは、エイスケが料理をしてくれたり自分に優しくしてくれたりするのは、エイスケがどこかに行ってしまう前触れだと言う。
岡山でも、東京に来たばかっりの時も、エイスケはその後必ずいなくなってしまっていた。
「今度はどこへ行くつもり?」
不安げに答えるあぐりにエイスケは答えた。
「どこにも行かないよ。僕はずーっとあぐりのそばにいるよ。これからもずっとね」

翌日、箱根から帰ってくるとエイスケが
「なんだか変だな。調子悪い」とつぶやき、そのまま階段に座って壁にもたれかかった。

あぐりはただの旅の疲れだろうと特に気にせず、慌ただしく美容院に戻ってしまった。
光代もエイスケの前を通りかかったが、エイスケの異変には気付かずバイオリン教室に出て行ってしまう。

夕方になり、あぐりが仕事から戻って来た。
エイスケはまだ階段のところでもたれ掛かって座っている。
あぐりはエイスケに話しかけると、返事は無かった。

 

昭和15年7月9日エイスケは狭心症の発作でこの世を去った。
あぐりの誕生日の前日だった。


 

せつない、せつない別れのフラグ…涙

昨日に引き続き、エイスケさんは皆に別れを告げに行っているようだよ~。

今日は燐太郎さん。
これまでになく素直に燐太郎さんの作品を大絶賛。

やっぱり普段と違う言動をする人は虫の知らせの可能性があるのかも…。

さらには和子ちゃんのお見舞いに。

望月家にカフェ・セ・ラ・ヴィに和子ちゃん。
淳之介のところには残念ながらたどり着けなかったけど一通り会いに行くことができた。

偶然、ドラマとはいえ、最期に大切な人たちに一通り会えて心残りを無くして逝けただけラッキーだったんだろうなあ…。

ドライブしているとスカーフが飛んで行ってしまった。
エイスケさんのトレードマークの赤マフラー。

せつない。
なんかたまらなく悲しくなったよ…涙

と同時に、震災で健太郎さんがエイスケさんを探し回ってた時に、エイスケさんかも?と思われた負傷者も赤マフラーだった…なんてことも同時に思い出すwww

 

そして夜にはまたまたエイスケさんが腕を振るってのディナー。
エイスケさん、優しくしてくれた、いいこと言ってくれた…と思うとシュッと消えてしまって。またどこか行ってしまうの?
今度は永遠に…?

とたまらなく切なくなる…。

 

エイスケさん、離婚届も…

あぐりが書斎で探し物をしていると、エイスケさんが書いた離婚届を見つけてしまいます。

民子の旦那さんが書いた離婚届は達筆だったけど
エイスケさんの書いた離婚届は丸文字気味で、いかにも文士らしい、字にも味があるよ。

何も言われていないあぐりは離婚届を見て大ショック。
それは当然ですよね…。

昨日の健太郎さんに対して廃嫡の願い出と言い、今日の離婚届と言い…
きっとエイスケさんの借金の肩代わりをさせられることを防ぐためですよねえ。

エイスケさんとしてはあぐりと実家をどうにか守ろうとしてくれてたのよね…涙。

でもこれ出す前にエイスケさんが亡くなってしまったということは…。
この先大変なことになってしまいますねえ…。

あぐりはともかく望月家がもっと心配。
みんなにすごーーーく迷惑かけちゃうよお。
きっととんでもない借金だろうから、さすがの太い望月家も心配。
妻五郎さんや磯辺さんも悲しませることになるのではと思うと…心配。

 

エイスケさん、逝く

エイスケさん、享年34歳だそうです。
いくら何ても早いですよねえ。

狭心症の発作だそうですが…。
もうこれ突然死ってヤツですよねえ。

誰もが思いもよらない事だったでしょうねえ。
そしてやっぱり投資の大失敗によるストレスが原因だったのかもしれませんね。

原作「梅桃が実るとき」でもあぐりさん全然気付かなかったと後悔されていました。
エイスケさんが「何かおかしいな。調子が悪いな」と言っていたようですが、
あぐりさんはまさかそう深刻とは思わずそう気にも留めなかったそうで。

そして光代さんも、亡くなるその日もエイスケさんに「あなたは殺しても死なない人だ」と笑ながら言ったことを引きずっていたようです…。

そういうことをやたらに言うべきものじゃないって戒めにもなりますが…。
まさか息子が先に、しかも34歳で逝くとは思わないですしね。
あぐりさんも、当然こんな若さで自分の夫がとは思いませんしねえ…。

でも、今の医学だったらもうちょっとどうにかできたのかしら…とも残念でならないなあ。
エイスケさん、この前薬飲んでましたが、今ならその時点でもっといろいろ分かったかも。

これまで家に寄り着かなかったエイスケさんでしたが
最期は家で。
女の家じゃなくてよかったよ!とも思いますがwww
やはり、エイスケさんにとって一番居たい場所は望月家であぐりだったのでしょう…。

階段のところで…っていうのは、なかなか衝撃的な最期でした…。

 

エイスケさんは野村萬斎さんのおかげで魅力的なキャラに

エイスケさんは、私にとってはなかなか魅力的なキャラでしたね。

つかみどころがないところがいい。
ただ、放映当初の97年には大ブレイクしたそうですが、そこまでキャーーーーッ!って感じではなかったけど。
ユニークでよかったはよかった。

このエイスケさん像にキャーーーーーッってなってたって、よっぽど世の中の男はパワハラ、男尊女卑だったのか?と。
はたまたどんだけ当時の女性たちはダメンズだったのか?って感じですがwww

エイスケさんの、気紛れでつかみどころが無い感じ、フラッと現れては、フッといなくなってしまう感じは、エイスケさんの芸術家肌な人間像に加えて、この突然に亡くなってしまったというところから作り上げた空気感なんでしょうかねえ。

いろいろ気まぐれでまともに取り合おうとすると振り回されちゃうけど
ここぞ!というときに心に刺さる一言を言ったり、心を救ってくれたりする
その一言、その行動は魅力的でしたね。

この独特なエイスケさん像、野村萬斎さんが演じられたからこその味わい深さなんだろうなあとも思います。

ただ、美容院の建築費を勝手に投資に回してたときはやっぱりテルオか!と真剣に怒ったけどwww

ドラマを独特な、あっけらかーんとした空気に彩ったのはエイスケさんがいたからこそ。
エイスケさん自身にキャーーーーではなかったけど
エイスケさん無しだとこれからちょっと物足りなくなるかもとちょっと寂しい。

しかし…きっとエイスケさんの借金は莫大だよねえ!
これからどーなるんだろ!?

不安が大きい…。