【あぐり】感想ネタバレ第132話 山神先生、世津子さんに胸熱…!

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第132話

淳之介の弁明に女学校に訪れたあぐり。
そこで出てきた校長先生は、岡山の女学校でのあぐりの恩師、山神先生だった。

山神先生は、淳之介があぐりの息子だということを気づいていた。
淳之介の持っていた辞書は、かつて山神があぐりが女学校を退学するときに贈ったものだったから。

淳之介の問題の件は、よくよく調べると相手の女性達の方が勝手い入れあげているだけだったのでお咎め無し。

あぐりは、淳之介は教師に向いていないのではと山神に聞くと、
山神は、淳之介はしっかりと勤めているが、でももっと別の才能があるのではと答えた。

 

再会を喜ぶあぐりと山神はこれまでの積もる話に花が咲くあぐりと山神。

 

再び美容院を持つことについて、あぐりは自信がないと言うと山神は
「もう一度あの頃を思い出しなさい!」と。
岡山の女学校時代の自分が正しいと思ったら一途に前へ進んでいた頃を思い出すよう、
自分の思った通りに生きるようにとあぐりを力強く励ました。

山神の言葉に背中を押されて、自分が本当に望んでいることは自分の店を持つことだとあぐりは心に決めた。
沢田の美容専門学校の校長の話は辞退し、いつかあぐり美容院を建てたいと自分の思いを打ち明ける。
あぐりの熱意に心を動かされたチェリーの口添えもあり
沢田は、市ヶ谷の土地を担保にあぐりに美容院の開業資金を融資してくれることが決まった。

 

結局、淳之介は逗子の女学校を退職し東京に戻ってきた。
ある日、淳之介は尚久、南と共にカフェ・セ・ラ・ヴィに行くと元カノの諒子がジャズバンドでピアノを演奏していた。

諒子は今はバンドのメンバーを付き合っている。
諒子が他の男と一緒にいる姿を目の当たりにした淳之介は家に帰るなり部屋に篭り、
諒子への思いをぶつけるように小説執筆に没頭した。

あぐりの家を訪れた燐太郎は、
小説に没頭する淳之介の後ろ姿を見て、あの背中はエイスケそのものだという。

 

あぐりは淳之介の部屋に食事を運ぶと、淳之介はとうとう力尽きて眠ってしまっていた。
燐太郎の「エイスケそのものだ」という言葉を思い出した。
まだ途中までだが淳之介の原稿を読んでみるあぐり。

カフェ・セ・ラ・ヴィには世津子が。
世津子は、いよいよ次の日秋田に旅立つ予定。
そこにあぐりが淳之介の原稿を持って駆け込んてきた。
秋田には行かないでほしい、淳之介の小説を読んで欲しいと頼み込むあぐり。
「エイスケさん死んでません!生きてるんです!
あの人、淳の中に生きているんです!」

淳之介の原稿を手に取る世津子。
初め気が進まない様子だったが、次第に引き込まれるように読み進む。
まだ途中だが、先が読みたくなる小説ではないかと言うあぐり。
「エイスケさん、生きてるんです。この小説の中に生きてるんです。
淳の中に生きてるんっです!そう思いませんか、世津子さん」

世津子は淳之介の原稿を読み始めた。
淳之介の小説世界にエイスケが生きていると実感した世津子。
「エイスケ…」
世津子の目から涙が溢れた。

本日はそれぞれの思いに胸熱

今日は15分にいっぱい詰まって、
そして恩師山神先生の心に、
あぐり達のエイスケさんを思う心に
世津子さんの涙に

ついつい感じ入ってしまいました。
胸熱。。。涙

ライトなコメディ調だと思っていたあぐりでこんな感動を感じるなんてー!
これまでもちょいちょいウルウルはしてたけど
光代さんとの別れの回とか、美佐さんとか、素敵な話はちょいちょいありましたが
それはシチュエーションそのものが泣ける話だったのですが
今回の、こういうドラマが作り出す感動というか、そういうのは初めてだなあ。

ちょいちょい、おや?あれ?都合?は思うところはあるけれど
向かうところが、みんなの誠実さとか相手の幸せを願う思いやりに溢れているから
ドラマ構成上の生合成とか、理屈はどうでもいいじゃんとなる。

これが本来のドラマのいいところなんじゃないかなあとも思う。
最後の最後、細かいところはいいから登場人物の人柄、行動に共感できるか。

共感させるほどの説得力ある演技ができる俳優さん達の実力の賜物でもあると思いますー。

今日の内容はじわじわきてよかった。
神回だと思う。

 

山神先生の人柄に感動

久々に登場した山神先生は、堅物ではなく理解ある先生になってましたー。

こうまで話せる先生になっているとは!笑
山神先生も、20年以上の歳月が流れ、その間には戦争もあり、
色々と人間としても厚みが出てきたってことでしょうねえ。

山田邦子さん、すごく似合ってるー。

山神先生、あぐりが啖呵を切っているところに
「久しぶりですねえ!あぐり節」
と、拍手で入ってきましたが、
いやいや熱弁振るっていたのは、エイスケさんだったよお。
女学校時代のあぐりは遅刻したり居眠りしていただけだったと思うよ。

それから山神先生は、あぐりに女学校の頃の自分を思い出しなさい、
自分が正しいと思ったら一途に前へ進んでいた頃を思い出しなさいと言ってくれてましたが
そんなことあったっけ??とも。
一途に前へ進んでたかもしれないけど、思い込みでやらかしだっただけな気がするのよw
記憶違いかしら??

さらに、山神先生は一つあぐりに教わったことがあるとも言いました。
教師というものは、生徒に自分を越えられてこそ、その存在の意義があると…。

あぐり、先生を乗り越えるほどのことをしたことがあったか???

山神先生の言葉を聞きながら、岡山の女学校時代の記憶をたぐり寄せていましたが
あぐりはどう考えても、ドジっ子でやらかしだったくらいの記憶しかないわ笑

大胆なことといえば、エイスケさんに自転車に乗せてもらって登校したこと。
あとは数々のやらかし。
妊婦なのに踏み台に登ってガラス拭きして落ちて皆んなを心配させたとか。
あと遊郭にエイスケがいるのを目撃してビックリしていたところを補導されたとか。
そんな事案しか…。

それを自分の思うまま一途にやりたいことをやっていたってことか??
ともちょっと首を傾げちゃいますが…www

とにかく山神先生の言葉が素敵だったからいいや。

恩師の先生の素敵な言葉に背中を押してもらって
やっぱり自分は美容院を開業したいんだと、あぐりが自分の本心に気付いてそれを表明したという流れが素敵だったからいいです。

そして山田邦子さんの演技が温かくて力強くて、こっちも元気もらえたからー!

 

あぐりは、美容院開業を決意

あぐりは美容専門学校の校長へのオファーは断り、いつかまた美容院を開業したいと決意。

でもこれ、いつか開業させてもらうということで校長は辞退だけど、教師は続けるんだろ?
それで資金を稼がないとなのでは?
話を受けないからって教師の職自体も辞めてしまうわけには行かないでしょ??

と、あぐりのキッパリとしたお断りぶりに、ハラハラしていると
さすが、あぐりは太いお話が用意されていましたー。
お仕事しながら開店資金をちまちま貯金…としか思考にない私は庶民であった。

あぐりの場合は、チェリー先生という美容業界の重鎮とそのビジネスパートナー沢田さんというビッグな二人が
後ろ盾にあったんでした!
沢田さん、チェリーの頼みに一つ返事で、あぐりへの融資を許可。

望月家に頼らなくてもこっちも太かったw

融資という形ではあるけれど、あぐりには戦前手広く美容院をやっていた信用があるから
確かにこれはあり得ますよねえ。
太い人たちとコネがあると何かと助かりますねえ。
でもコレはあぐりが自分自身で培ったものでもありますね。

あぐりなら、エイスケさんみたいに無謀な投資もしないし、お仕事大好きだからきちんと返済できるでしょうねえ。
沢田さん、そう考えると優良案件なんだからもっと早くに投資してあげてもいいのにw

淳之介の背中はエイスケそのもの

淳之介、逗子での女性トラブルは全て向こうが入れ揚げちゃったせいということで解決。

よかったとりあえずモテ男だけど、手当たり次第というわけではなかったw

カフェ・セ・ラ・ヴィで諒子が別の男といるところを見て、ちょっとショックを受けた淳之介はその思いをそのまま小説に。
ちなみに諒子ちゃん、そんなに未練持つようなタイプか??
ちょと今の彼、DVっぽいなあと、この二人嫌な感じーと思っちゃったw

小説家は。こういったやりきれない思いとか、感情が大きく揺らめいた時にインスパイアを受けるものなんでしょうねえ。

でも、淳之介が夢中で書いている後ろ姿を見た、燐太郎さんの表情が変わり、
そう言われて書きかけの小説を読んだあぐりが「エイスケさん!死んでません!」と言って世津子のところに駆けつけ
嫌々ながらも原稿を読んだ世津子が、次第に食い入るように原稿を読み始め、
最後に涙を流す、
この流れがたまらなく感動的でした。

エイスケさん、生きてるんだと実感。
そしてみんな、エイスケさんを恋しく思っていて、待ってたんだなあとも。

息子が父の才能を引き継いでいるって十分にあることですが
こういう形で描かれているのとてもドラマチックでいいなあと。

そしてその才能が皆に希望を与えていく。
エイスケさん、もういない人だけど、亡き人が残された人々に戦後の復興の希望の火を灯したとも思えて。

そしてやっぱりあのエイスケさんのキャラですよね。
気まぐれで人を振り回す人だけど、存在感が強いから印象が色濃く残っていて。
こういう形で存在し続けるんだ!いてくれてよかった!
と、ちょいちょいエイスケさんに私も不愉快な思いをすることはあったけど、不思議とそう嬉しく思ってしまった。

野村萬斎さんのキャラ作りの素晴らしさがここに及んでもじわじわ効いてる。

そして世津子さんの、あの表情の変化!
あの演技そのものにも感動してしまった。
草笛光子さん本当に素晴らしい!

 

ちなみに、あぐりはエイスケさんの作品、ほとんど読んでないから淳之介の作品読んでも「エイスケさんが生きてる」とは思えないよねw

でも感動したからそんなのは別にいいよー。

実際のエイスケさんと淳之介さんの作品は、全く違うようですね。
エイスケさんはダダイストだから、本当に何ってるんだか分からないっていう感じの内容だったようです。
淳之介さん自身も、エイスケさんの作品は評価してないらしいw
ダダイズムって一時期の流行りみたいなものだったんでしょうかねw