【あぐり】感想ネタバレ第154話 淳之介、4度目の正直!?

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第154話

昭和29年(1954年)5月。

あぐりが林の仕事場に行くと、林は真っ白のキャンバスの前に座っていた。
話しかけてみても林は無言。

この頃多忙を極めていたあぐりにとって、林が今どのような心境にあるのかは知る由もなかった。

 

ある日、淳之介が仕事中に咳き込んで倒れてしまい病院に運び込まれた。

病院に駆けつけたあぐり達。
淳之介は結核に侵されていて意識不明の重体。
高熱が続き大変危険な状態。

あぐりと林は病院で淳之介の意識が戻るのを持ち続けるが、朝になっても熱は下がらないまま。

尚久と南も心配して病院に来てくれた。
南は、小学生の頃みんなで撮影した写真を淳之介に渡して欲しいと林に預けた。
「俺たちの時代はこれからなんだ。それを見ずにくたばったりしたら俺は一生お前を許さない」と伝えてほしいと。

夕方になっても淳之介の熱は一向に下がらない。

あぐりは、病室の外で淳之介に語りかけ続けた。
淳之介はまだ何もやっていない、エイスケより先に行くのは許さないと。
そして誰か天国から迎えが来ているなら、淳之介の代わりに自分を連れて行くように言いなさいと。

病院を訪れた世津子はそんなあぐりを抱きしめた。

淳之介は3日経っても意識が戻らない。
知らせを受けた勇造が岡山からやってきてくれた。
勇造は磯辺と妻吾郎に託されたと金山寺のお守りを持ってきてくれた。
「大丈夫さ、そのお守りさえ持っていたら絶対に助かる!」

金山寺のお守りは、かつて淳之介が病気で倒れた時にエイスケが岡山にわざわざ言ってもらってきたものと同じ。

お守りの甲斐があってか、淳之介の意識が戻り熱が下がってきた。

その後、燐太郎が淳之介の見舞いにやってきた。
僕は病気のデパートだと言う淳之介に、それも財産だと思えばいいと言う燐太郎。

燐太郎は、淳之介の『驟雨』が芥川賞候補になったと伝えた。
もう4回目の芥川候補。
また待つ間イライラして苦しめられるという淳之介。

淳之介は自分にとって芥川賞は、「定期的に僕を苦しめにやってくる嫌な知り合いのよう」だと苦笑した。

 

あぐりの元に来客が。
チェリー山岡だった。
チェリーは夫が亡くなり、日本に戻ってきたところ。
新たに、アメリカでのノウハウを活かしたビジネスを始めるつもり。

 

林の挿絵は相変わらず好評だが、林の顔は浮かない。
民子がどうしたのか聞くと、
林は「自分の絵」が描けないのだと悩んでいた。
「僕はこのままでいいんだろうか」

 

昭和29年(1954)7月。
入院中の、淳之介の元に朗報が届いた。

淳之介の作品『驟雨』が第31回芥川賞に選ばれたのだ。

あぐりはエイスケの仏壇に淳之介の芥川賞受賞を報告した。

最終週にしててんこ盛り

今週は最終週ですが、まだまだ内容は盛りだくさん。

あぐりのビジネス拡大に対する森さんの苦言、
和子の進路、
そして淳之介の芥川賞の話。

さらには林さんの悩みもだし
チェリーも出てきた。

結構攻めてる。
全然まとめに入ってませんねえ。

何が最終回になるのか、まだまだ見えない。
なんだかんだ言ってワクワクさせてもらえてます。

次の「マー姉ちゃん」楽しみで仕方ありませんが、あぐりが終わっちゃうのも、それはそれでちょっと寂しくもある…。

淳之介、結核で意識不明

淳之介、「病気のデパート」と自虐で言っていましたが、本当に大変だったんですねえ。

腸チフスもドキッとしたし、あぐりさん、大変な思いをされていたんですよね。

そして吉行淳之介さんはあぐりさんよりも早くに他界。
息子さんに先立たれるってどんなに辛かったでしょうね。

あぐり、ドラマ内で、淳之介の代わりに自分を連れて行ってくれと祈っていましたが切実に感じます。

吉行淳之介さんは、1994年に他界されています。
『あぐり』放映の3年前。
この放映時、あぐりさんご存命でしたから、このドラマをご覧になっていたら
このシーンは結構辛かっただろうな…と思ってしまいます。
あぐりさんのご性格だから割り切ってご覧になられていたとは思いますが。
でも母としてはその時の思いを思い出してしまいますよね。

尚久、南も心配

淳之介との3人トリオの尚久、南も心配して駆けつけました。
いつもコントパートの彼らも今日は真顔。

南が林さんに写真を渡したときはグッときてしまいました。

「俺たちの時代はこれからなんだ。それを見ずにくたばったりしたら俺は一生お前を許さない」

このメンバーはあの時からの親友なんだよねえ!
エイスケさんがこのメンバーの心の絆を作ってくれたんだよねえと。

またまたエイスケさんの存在も思い出してジーンときちゃって。
こう折に触れてはありありと思い出すことができるエイスケさんの存在もすごいわ。

そしてあの、子役さん達のドラマが素敵過ぎたから。

色々都合があるけど、このドラマ人はきちんと描けているから、嫌いにまではならない。

淳之介は芥和賞受賞

淳之介、4回目にしての受賞だったんですね。
4作次々と候補になること自体凄いけど。

でも確かに待たされる苦しみは大変ですよね。
別に芥川賞取ってなくてもベストセラー作家はいるから。

「定期的に僕を苦しめにやってくる嫌な知り合いのようだ」
これは実際に吉行淳之介さんが言った言葉なのでしょうか?
言い得て妙だなあと思います。

淳之介が目覚めた時に
「お前を定期的に苦しめる嫌な知り合いとももうお別れだ」
という燐太郎さんのセリフもナイス。

芥川賞、エイスケさんにとっても世津子さんにとっても悲願だったんでしょうね。
世津子さんが一人エイスケさんとエアー乾杯する姿にもジンときてしまいました。
天国のエイスケさんも嬉しかっただろうなあ。
あぐり、報告した時はどれだけ嬉しかったことかと思います。

しかし、あぐりさんったら考えたら息子が芥川賞作家って凄すぎ。
さらに将来理恵も取るんだもんねえ。
和子は大物女優だし。

子供3人東大入れるどころじゃないじゃんか!
カリスマ美容師だけじゃなくてカリスマ母でもあるのよね、すごい。