【おちょやん】感想ネタバレ 第90話 みつえを笑わせたのは、芝居でなくトランペット

【おちょやん】あらすじ(ネタバレ)第90話

 

 

再び集結した鶴亀家庭劇は道頓堀の芝居小屋が再建されるまで全国を回ることにした。
出発する前に、1日だけ道頓堀で公演を打つことに。

絶対にみつえを笑わせてやる!と千代は誓う。

公演当日。
みつえは相変わらず床に臥せってふさぎ込んだままで芝居を見に行くつもりは無い。
「あんたが救われるために観に行くんやあらしません。千代たちをあんたが救いますねん」
シズはみつえを連れ出した。

演目は、福助とみつえが結婚するきっかけとなった「マットン婆さん」。
マットン婆さんを熱演する千之助。
感動の血の繋がらない家族がマットンを「お母ちゃん」と呼ぶラストのシーンで
「お母ちゃん!」
と一福がトランペットを持って出てくる。

ここで一福がトランペットを吹こうとするが、吹けずに千之助が突っ込み笑いを取るという算段。
ところが、一福はトランペットを鳴らすことができた!

「鳴った!」
千代は思わず大喜び。

しかし、千之助も一座の面々もあてが外れてフリーズ。
客はポカン。

チーン…となってると、
「むちゃくちゃやんか」
みつえが笑った。

みつえが笑顔になって感激した千代は、思わず舞台から降りてみつえに抱きつく。

その後、千代は芝居に戻り、どうにか丸く収めて芝居を追える。

それを見ていた大山社長。
「この道頓堀にもう一遍芝居の灯をともすのや!」と決意。

 

数日後、千代たちは全国に芝居を打つたびに出発。
元気を取り戻したみつえは、焼け野原の中、福富の暖簾を掲げてすいとん屋を開いていた。

 

なんか?強引に丸め込まれちゃった感…???

ちょっと上滑り?

なんというか…。
役者さんたちの素晴らしい演技とBGMでいかにもに仕上がってるけど。
いろいろ「???」で納得いかない。
感動できなかったなあ。

戦争→世の中ボロボロ→立ち直る。
福助の戦死→みつえボロボロ→立ち直る

このゴールに到達することが今週の絶対ノルマ。
そこに向かって強引に物事を展開させていった感。
そしてキッカリ金曜に終わらせるべく、ねじ込ませた感が凄かったわ。

おかげで感動できなかった。

ところで、みつえちゃんが立ち直ってよかったよかったで、感動感動~って終わりましたが、
アレ!?千代の話はぁ!?!?と
トランペットが出てきたときもポカンだったけど
終わった直後もまたまたポカンとなりました笑

いつの間にか週の後半みつえちゃんがメインににすり替わってたぞwww
またやられちまった感が…。

 

芝居の力は?一平のトランペットにすり替え?

みつえちゃんが立ち直ったこと自体はよかったのですが、千代が芝居で元気づけてあげる!「笑わせたる!」と言いながら
結局何もしなかったなあ~。

芝居の力って何?

このドラマは結局演劇のドラマではなく人情物なのよねと割り切るようにしてましたが、
(前向きに楽しみたいし、むやみに叩くよりは、いいところを拾って拍手を送りたいと思っているので)
今回は千代が自分から「笑わしたる!」って張り切ってたので、
今日は何かしら見せてくれるだろうなあと待ち構えてたんだけど…。

やっぱり裏切られた。

千代が何か印象的な演技をするところは無かったしねえ。
千之助さんのマットンはよかったけど…。

そして一福が舞台に出て来た時に「へっ?」と。
後出しジャンケンされた気分。

「笑わせたる!」
っていう千代のあの自信満々な態度は、
一福のトランペットというネタがあるから大丈夫と思ってた?
自分の演技で笑わかすつもりは元々無かったんかい?と。

なんか、詐欺に引っかかったような気分でポカン。

観客も意味分からずポカンだったけど、こっちもポカンよ。

千代を見ながら何を内輪受けやってる??
何も面白くないぞ?
お客ポカンだよとハラハラ。

千代が舞台に戻った後、皆のアドリブでどうにかまた芝居が戻りましたが
その後も面白くなかったぞ。
千代が舞台降りちゃったこと、客にとっては意味不明なままだったぞ。
舞台メチャクチャだぞ?

と、ポカン。
戸惑いながら見ていると、
「なんや。うちら一生懸命やったのに、結局みつえを笑わしたの福助と一福ということや。かなわんなあ」
って千代のセリフ。

こっちが反論する前に、口封じか?と。
こじつけで論破された気分。

 

みつえの心の傷は、芝居より何より家族の絆…と
人情物として「家族の絆」に持って行って無事ゴール!のつもりなんだろうけど…。

人情物のオチとしては、それで大満足なんだろうけど。
でもお芝居で人を喜ばせたいって言ってる千代が自ら芝居の力を否定るってことかい?とも…苦笑。

キレイにオチを決めたようだけど、いろいろ矛盾をはらんでいるぞ。

千代たちの芝居で、みつえの表情が優しい物に変わって行って、とどめに一福のトランペットだったら
まだ理解できたんだけど。
笑顔が無いままで、トランペットで突然だから一層。

劇中劇って難しいんでしょうね。
音楽や絵と違って、理想とするモデルや成長した姿が見えにくいので。
でもだからって、音楽に逃げなくても…とも思っちゃったwww

 

 

一福のトランペットも…ビミョー汗

トランペットと言えば、
昨日瓦礫の中から一福君が取り出したトランペットはキラキラキラリーン!でビックリ。
あれは敢えてそうなの?
なんでそう?
あそこまでキレイなのはわざとらしい。
ちょっと傷が付いたり煤けているけど、どうにか壊れてなかった感が出ていた方が尊い感じがするけど。
福助のトランペット、副助の思いは生きてるって感じがして。
それを一福君が大切そうに磨いてキラリーン!ってさせたらよかったのに。

 

最初に言っておきますが、私、みつえちゃんは元々大好き!
福冨ファミリー大好きよ。
みつえちゃんを演じてる東野絢香さんも!
素晴らしい女優さんまた見つけたー!って感動してますよ。

だから役者さんの演技そのものを批判するつもりは無いし、むしろみつえちゃんも一福くんも、家庭劇の皆も(特に星田さん)演技そのものは今日も素晴らしかったなあと思います。

ラストにすいとん屋さんやってるみつえちゃんの笑顔見られたのもとても嬉しかったしね。

でも…でもでも…みつえちゃん、本当にあれで面白かった?

私、関西の笑いが分からないタイプの人間ではありますが…だからかな?
あれでみつえちゃんが笑うの、よく分からなかったわ。

トランペット持った一福がいきなり舞台に現れたのも唐突過ぎだし。
みつえちゃん、笑うよりビックリしたりかえってショック受けたりしない?と。
まだ心の整理のつかないみつえちゃんにとっては、トランペットを見ること自体がまだまだ苦しいんでない?
単純に笑う事なんてできないのでは?と。
まだ凹んだままの気持ちのところに、一福がトランペット持って舞台から出てきたら…。
千代たちが、自分たちの事を見世物にしたと思っちゃうのでは?とも。
そのくらいデリケートな状態だと思うよ。

元々の芝居のプランとしては、
本来一福は吹けないはずで、一福に千之助さんがこの前やったみたいに突っ込むという算段でした。
それが一福が思いもよらず吹けてしまったという流れでしたが、
その元々のプランにもモヤモヤ。
段取り通りに吹けなくて千之助さんが突っ込ませたら、それこそみつえちゃん、傷つかないだろうか?と。
一福も傷つかない?
突っ込みのセンスが最終的に理解できないからかもしれないけど。

千之助さんのツッコミそのものは、やってもらえたらきっと面白いと思う。
一般のお客さんはそれでいいとおもうんだけど、みつえちゃんはそう思えないんでない?

関西のセンスは大丈夫なのかな??

深追いして考え込む私も私だとは思うけどさあ…。

 

みつえと一福が立ち直るストーリーに描かれているけど、
みつえボロボロ→立ち直り
一福 トランペットを触ってみる→吹けた

という事象だけで、2人の気持ちのやりとりが描かれていないから、変な感じに受け取れちゃうのよね。
みつえも一福も、千代との会話で千代を介してそれぞれの心境を表現しているだけ。
みつえと一福が直接向きあうシーンがないから2人の心の成長も見られずで。

そうだなあ~結論に至るまでの過程が全然描かれていないのですよね、最近。

先ほど千代よりみつえの方がクローズアップされてると言いましたが、やっぱりみつえについても気持ちは描かれていないですね。残念ながら。

 

千代の人間像が描かれず。「気丈」一点張りで魅力減

ここでも言いますが、杉咲花ちゃんもすごく好きですよ!
素晴らしい女優さんだと思います。

でも脚本が相変わらず千代自身を描こうとしていない。
そして演出に問題あり。

元々千代の人間像が描かれてないから、演じることでの千代の学びや成長が無くなってしまっているし(元が無いから変化も当然描けるはずがない)、
千代は「気丈」一点張りの演出により、すごく強引でわがままな人になってしまって、千代ちゃんの魅力がどんどんなくなってきてしまっているなあと。

 

今日の冒頭、一平が「福助、百久利…許してくれるやろうか」と迷いを見せるところがありましたが、
千代は「当たり前やん!!」とキッパリ!!!!

惣吉さんはキリリッ!!だったけど、千代はキッパリーーー!!笑

この気丈さ。
残酷過ぎじゃない?

いやあ、アンタは正しいよ!正義だよ!と…お腹いっぱい。
そんなに上から目線で一平に言わなくてもいいじゃないと思ってしまう。

今後、千代と一平は離婚してしまうことになると思いますが(リアル千代が離婚してるから)こんなにキツイ人だったら一平離婚しちゃうの仕方ないよなあ~と。
事実、そのための伏線ですからって言われちゃうかもしれないけど、千代が視聴者に嫌われてしまうのはまずいんでないか?と。

それに本来ドラマって、千代が「当たり前やん!」と一平にキッパリと言えるようになるまでの過程を描くものなのでは?
と思いますよ…。

 

千代の「気丈」が、千代ageに

これも演出の問題なのでしょうが、千代の気丈過ぎる態度が、もう自分の思い通りにやりたい放題、そのためにパワハラするためのキッパリ!に見える。
そしてその千代を受け入れる周囲の人達は、誰一人千代に頭が上がらないという構図に見える。

今日はいきなりトップのシーンから、
一平と千代が2人で次回の公演は「マットン婆さん」にしようと話していましたが、この千代と一平の様子、
一平が千代にお伺い立ててるみたいに見えたぞ…。

千代が座長かよと。
そして千代と一平で勝手に演目決めてるぞとも。

家庭劇皆の前で「マットン婆さん」をやりたいんだって提案するってシーンにした方が自然だったんでない?

ちなみに「マットン婆さん」はみつえと福助の出会いのきっかけだったんだっけ?
どうマットン婆さんが絡んだか記憶に無い…。
みつえと福助をモデルにした芝居は別にあったよね。
みつえと福助にこだわるなら、アレの方がよかったのに。
星田さんのマットン婆さん見たかったから、マットンの方が実際よかったけどさ。

 

昨日も、家庭劇のメンバーが再び集まったときも、一平と千代が稽古場に来ると、2人に気付いた徳利さんの一言目が
一平を呼ぶのでなく「千代ちゃーん!」だった。
一平よりも、千代ちゃんのが中心の家庭劇。

ちなみに千代は、一座の皆の前でも「一平」だよね。
座長って言いなさい…。

 

そして、シズさんも最近みつえよりも千代に優しいしねえ。
そういう細々したところから、千代がナンバーワンに見える。

 

そんな千代が、みつえが笑うと本番中なのに舞台を降りてみつえを抱きしめに行っちゃうから、なんなん?
自分勝手すぎる…と。
他の観客はそっちのけかよ。
芝居を何だと思ってる?
と…。

BKのドラマに思えない…

今日も瓦礫の中の芝居を観に集まってきた人々は、みんなキレイでしたね。
笑顔も屈託なく。
どうにか生き残った感が無い。

いだてんで、関東大震災の瓦礫の中での寄席は、お客さん達もっとボロボロだったよ。
戦争知らない今でもそれくらいできるよね、やっぱり。

 

そしていつの間にか千代ちゃんが何もかも中心に。
なちゅ様のようになりかけている…。

 

時代考証のきめ細やかさ、主人公マンセーにしないところ、ここはBKは盤石だたと信頼していたのですが…。
まるでAK作品のようになってきた?と。

あと約1ケ月ですが、挫折しちゃうかも…とちょっと不安…。