【おちょやん】感想ネタバレ 第81話 福助に赤紙が

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第81話

 

昭和16年12月8日太平洋戦争開戦。

始めは日本が大勝利で日本中は喜びに沸いていた。
しかし、その後戦況は大きく変わり道頓堀の賑わいは次第に影を潜めていき…

そして昭和18年敵性国家アメリカの音楽ジャズは演奏販売全て禁止。
メニューや看板の英語も全て排除。

昭和18年5月21日連合艦隊司令長官山本五十六大将戦死。
5月30日アッツ島守備隊が全員玉砕。

それでも多くの人は何があっても勝利に向かって頑張ろうという気持ちで戦争に向き合っていた。

 

鶴亀家庭劇では愛国物の芝居を続けていたが客は不入り。
このご時世、世の中の人は芝居観る気にもならないのだろうし、愛国物ばかりでつまらないし。

若手の役者は皆出征してしまって芝居をお続けられなくなった一座も出てきた。
しかし鶴亀家庭劇は安泰。
寛治は目が悪いせいでなかなか赤紙が来ず。
百久利は一度召集されたが体を壊してあっという間に戻されてきた。
おかげで一人も出征していない。

うちらにできることは少しでもいいお芝居をつくって世の中を元気にすること。
「それが何よりお国のためになる!」
千代は力強く言う。

しかし一平は「こないなときに芝居やっててええねやろか」と疑問。

 

岡安ではハナの代からの60年分の帳簿を整理。
そこにみつえが来た。

ある日、千代と一平の家に福助が栗羊羹を持って訪れる。
今どき貴重な羊羹を持ってくるとは何か企んでいるのかと言う千代。

福助は暫く何も話さずにいたが、栗羊羹を食べ終わったところでお願いがあると話し始めた。
福助は赤紙が来たことを話す。

福助の年齢では出征は免れるはずだが、福助の所属する楽団が兵隊の慰問に行くときに軍歌なんか吹きたないと抜けたりしてたから目を付けられたのだろうと、みつえもシズと宗助に福助のことを話す。
今日は一腹に

「あないな人召集しても役に立てへんのに」

福助は、留守の間みつえと一福のことをどうかよろしくと一平と千代に頭を下げた。

シズはみつえと共に福富へ。
シズは岡安を廃業することに決めたと聞くに告げた。


 

週明けからいきなり重い始まり

今週からは太平洋戦争。
重苦しい始まりですねえ。

奇しくも一昨日で終わった「澪つくし」のBS再放送でも先週、先々週と2週間に渡り戦争一色。
やっと苦しいのが終わった~!とホットしたところで今度はおちょやん」で戦争スタート。
つい「あーまた辛いのやり直しかあ~」と思ってしまったwww
これは作品に罪はないので仕方ないですが…。

しかし、ここ何週間かは月曜はプロローグ的な穏やか~な始まりでしたが、今週はいきなり福助出征、岡安店じまいと重い案件をいきなりぶっ込んできました~。
2案件共に重く深いので、始まりから走り始めないと描ききれませんよね。
しかし朝から重い…涙

 

「澪つくし」に比べるとライトな戦争描写

これを言うのは「昔はよかった」みたいな愚痴になるから言いたくないんだけど…。
やはり戦争を実際に経験した人たちとそうでない人たちでは作り込み方が違うというべきか…。
「澪つくし」に比べると戦争描写がライトだなあと。

恐らく「澪つくし」とはテーマが違い、戦争をガッツリ描くというよりは、当時の上方演劇界の様子を描くつもりなんだろうなと思うので敢えてそうしているということもあるのだと思いますが。

福助が栗羊羹持ってきたときに「今どきよく手に入ったね」と食糧が不足している様子見せたり、
英語廃止の様子が描かれ、
家庭劇の客足が悪い、次芝居ができるか心配…という描写も描かれていましたが、
慢性的に困窮していたり、明日を不安日に思ったり、日に日に殺伐として行く様子が見られないなあと。

演出意図が違うのかもしれませんが、切迫した感じが見られない。

「澪つくし」では、照明のせい?
なんか戦争が始まってからは、入兆のシーンでも、外川でも、屋外でも…たとえ晴れでもどんよりと曇り空みたいな雰囲気で、空気そのものが陰鬱としていたなあと…。
当時社会全体がまとっていた空気感まできちんと描いていたんだわ…と
今日「おちょやん」を見て改めて「澪つくし」に感心してしまった…。

いやいや、「澪つくし」と比べるのは反則だとも思うので、これ以上言わないつもりだけど…。

でも、カーネーションは2000年代に作られたドラマだったけど最大限描かれていたなあ~、ゲゲゲの女房も、ごちそうさんもなあ~なんて思うと、今回のおちょやんは、アイテムは出してくれてるけど、なんかドラマ全体の空気感がまだまだ足りないのかなあと。

 

福助に赤紙…福助は何歳?

福助に赤紙が来ました。

福助は「軍歌なんか吹きたくない」と言ったから目を付けられたと、本来は対象年齢から外れているのに召集令状が来てしまったという設定のようですが…。

福助、一体何歳?

確か、昭和元年、千代ちゃんは18歳くらいだったと思うので
(ドラマが始まったとき、「澪つくし」のかをるより2歳年下くらいだったかな~なんて思いながら見ていたから。また澪つくしと比べちゃうけどwww)、
千代と同い年の福助は40手前なんじゃないかと思いますが…。
もうおっさん?
徴兵の対象外?

確かめてみましたが、赤紙は43歳くらいまでが対象だったみたい。
だから福助に赤紙が来る可能性は十分ありだと思うのですが。

千代たちの現在の年齢をあらためて教えて貰いたかったなあ。
一平も福助も、たとえ徴兵の対象外の年齢だったとしてもギリギリセーフなので、周りが召集されていく様子にもっと凹んでるんじゃないかなあ…なんて思ってしまった。
かをると梅木がドキドキしてるみたいにさ…。
あ…また言っちゃった…。

 

家庭劇では寛治が目が悪いからダメで、百久利も戻ってきて、誰一人メンバー欠けてないのも、都合良すぎ?と思ってしまった。

 

一平の疑問

一平は、芝居なんてやってる場合だろうか…と弱気発言をポロっと言ってました。

でもコレ、当時は一平がそう思うのが当然だと思う。
一平だけが思ってて他の座員はあまり疑問にも不安にも思ってない様子の方がちょっと疑問。

ただ、こういった込み入った話はもう外ではできなかったんじゃない?ともwww

 

一直線の千代の態度にも疑問

千代は、お国のために愛国物をやって国民の士気を高める!それが家庭劇の務め!
と言い切っていました。

勧善懲悪、半沢直樹女版の千代ちゃんだからお約束の態度ではあるんだけど…そんなに単純かな?
千代のこの態度は強がり?
どっち?
疑いの無い態度だとしても、千代がそう信じ込める背景をもっと描いて欲しかったかも。

物資不足の中、福助が持ってきてくれた羊羹にも何か狙いがある?と福助に突っ込んでいましたが、
その言い方もちょっときついよお。
幼馴染なんだし、狙いがあるとしてもそんな貴重な物を持ってきてくれたんだから、もっと優しく言ってもいいのに~と思ってしまった。
千代がキツイ性格に見えて印象良くなかったわ…。

シズさんと菊さん…

戦争のおかげで儲かってるから文句は言えないと言う菊さん。
岡安を閉めることにしたというシズさん。

今日はこの2人の会話にはグッときました。
以前啖呵を切り合った2人からの関係の変化もうかがえましたが、ベタベタではなくの距離感がいいなあ。

菊さん、福助の出征の話はどうにかこらえてたけど、福富が岡安閉めるって聞いて涙腺崩壊してた…涙
石野陽子さん、刺さる演技…!!

 

戦争をどう描くかが見もの

澪つくしで目が肥えちゃたのでwww
戦争描写についつい厳しくなっちゃってるとは思いますが~

現代の目線で、八津さんの目線で、戦争をどうとらえるのか、興味深いところ。
どんなメッセージを感じ取れるか見て行こうと思います。