【おちょやん】感想ネタバレ 第80話 双六で真珠湾攻撃まで一気に

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第80話

 

しばらくして高城百合子と小暮真治が樺太からソビエト連邦への国境を越えたニュースが世間を賑わせた。
「あなたはあなたの道を貫きない」
百合子の言葉を思い起こして、千代は一平にあることを相談。

 

千代と一平は寛治を呼び、自分たちの身の上話をする。
なぜその話をしたかと言うと、寛治に自分たちのことを知っててほしかったから。
そして寛治に一緒に暮らそうと言う。
本当にお母ちゃんになれないことは分かってるけど寛治のことが心配でたまらない。
だからそばにいてほしいと言う千代。

「うちらはあんたを絶対に裏切れへん。うちらはアンタの痛みを分かってるから」

そんなのはムリだ、騙されないよと笑いながら言う寛治。

「笑いたないのに無理に笑うことなんかあれへんね」
「泣きたいときは思い切り泣いてええのや」
千代と一平は寛治を抱きしめた。
その日から千代と一平に新しい家族ができた。

 

一平は、次の公演は愛国物でない物をトリで行きたいと千之助に提案。
必死に働いている人が報われるような芝居をと、一平は小暮と百合子のはなむけとして「人生双六」を書き下ろした。

 

家庭劇の年明け最初の興業に「人生双六を」上演。

人生のどん底にある宇田と浜本の2人が5年後の成功を誓って再会を約束するという話。
その舞台には寛治の姿も。

舞台上で寛治に「お母ちゃん!」と言われる千代。
お母ちゃんじゃないでしょ、ご寮人さんでしょと突っ込みながらも千代は嬉しそうに芝居をする。
出番が終わると、舞台袖の一座の面々は寛治を温かく迎えた。
寛治は笑顔。

舞台上の一平と千之助は、5年後の再会を約束するラスト。
お互い一生懸命働いて石にかじりついてでも成功して今日からピッタリ5年後に合うことを約束。
「人生の双六の始まりや!」

ところが現実の人生双六は5年どころか一年先も分からない状況に突入。

昭和13年4月国家総動員法公布。
昭和15年9月日独伊三国同盟締結。
昭和15年10月大政翼賛会創立。

そして昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦。

 

今週はちょっと残念

今週は、私は盛り上がれなかったなあ…。
ところどころ、感動はするし、役者さんたちの演技は素晴らしいとは思うのですが…。

定型に収まり過ぎというか。
パターン化して描かれ過ぎているかな。
あと親子人所物と繰り返しになっちゃった感があるというか。

寛治の人柄をもっと掘り下げて描けばよかったのに。

本来今週は寛治のストーリーだったはず。
今週はもっと寛治のエピソードに力を注げばよかったのに、小暮さんと百合子さんの話に時間を割きすぎた感が。
ってか、小暮さんと百合子さんの話そのものはよかったとして、寛治の話を一週間で片付けたのが残念だったかな~。

寛治が心を開くのにわずか数日って、どうしても簡単すぎるなと。
絶対ありきのゴールに向けて強引に落とし込みました感があって違和感。

小暮さんと百合子さの999話と同じ重さできちんと描いて欲しかったわ。
小暮さんと百合子さんの話があるなら、寛治の話は他のエピソードも織り交ぜながら2週間かけてゆっくり描けばよかったのになあと思ってしまった。

1週間で話がキレイに完結することを期待している視聴者も多いようだし、八津さんもそのパターンがお得意なのでしょうけど、一話完結過ぎる。
そして親子の人情話が繰り返し過ぎだわ。

 

今日はちょっと喋り過ぎ…

今日は完全に喋って解決でしたね。

相手に心を開いてもらうには、まず自分からということはよくわかりますが…。
何から何まで、いきなり喋り過ぎ。
しかも一気に。
しかも千代と一平2人で揃って。

 

そして、見ている側はこのお話、実際に見て来たし、回想シーンで何度も繰り返しみて来たし…。
またここでやる?
とちょっとくどいなあと思ってしまった。

これを語られても、すぐに素直にほだされるないだろうとも。
結局寛治は何歳設定?
見た目のお年頃では、こんなことでいきなり素直に泣いたりできないでしょ?と。

 

やっぱり子役を立てればよかったんじゃない??

本日の展開に納得できないのは、寛治役が子役じゃなかったことも多分にあると思う。

 

前田旺志郎さん頑張ってるし、演技力も素晴らしいけど…この子何歳?って戸惑ってしまう。
前田旺志郎さんって20歳のようですね。
どう見ても、千代や一平の弟としか見えないし。

だから、千代が「お母ちゃん」って言わせたがるのも強引過ぎるし不自然に感じたし。

お金を盗んで、実はひねくれてる様子も、
警察に通用しよう、いやもう少し時間をという、大山社長たちと千代のやりとりも不思議で。
見ていてアレ?…もしや15歳前の子だった???と
…そこにきてやっとアレ?と思う始末で。

見ていて混乱してしまった。

だから、千代が寛治を救いたいという行動は、自分の繰り返しはNO!と自分の分身として思い入れているのだと感じて、
テルヲが去った後でまた同じことの繰り返しかと思ってしまった。
そうでなくて、きっとここは、大人になった千代が、親の立場として、もう自分たちみたいな境遇の子をつくりたくないという意識なのよね。
昨日、「大人があの子を守る責任がある」って言ってたから。

それも残念ながら20歳の役者さんを使ったおかげで、まさか千代が親目線に立って言っているとは思いもよらなかったから…。

12歳前後の子役を使えば、
ここで、自分が語りをする千代と一平にもある程度違和感感じなかったと思うし、そこでほだされる寛治にも納得したなあ。

大山社長が「家庭劇でもダメだったか。仕方ない。引導を…」っていうのも納得するし。
ちょっと待ってと言って熱く語る千代にももっと説得力があったと思う。

舞台上で、千代に「お母ちゃん」って言って千代がほっこりするのもいいシーンになったと思うわ。
(ちなみに「お母ちゃん」はアクシデント?そこもどっちかよく分からなかったのが残念)。
出番が終わって、袖に戻ると一座の皆が温かく迎えてくれて、寛治が笑ってる様子にも涙できたと思う。
20歳の彼だと、なんか同情されてる?子ども扱いされ過ぎ?とも、ひねくれの私はそんな目でもつい見てしまった…。

 

前田旺志郎さんはぜんっぜん悪くないんだけど…。
舞台だと十分だったと思うけど、やはり映像では限界があるわ…。
おかげで良さが半減しちゃった。

 

あっという間に戦争へ

んで、昭和12年の日中戦争から始まった今週でしたが、あっという間に昭和16年の太平洋戦争開戦。
ここの5年は「人生双六」に重ねて双六と字幕でサクサクと片付け。

あの双六表現、あまちゃんの東日本大震災のジオラマの真似かな…。

描くテーマが違うから一辺倒に批判する気はないけど、澪つくしとは随分違うなあ…。

作る側、書く側に戦争を知る人がいるといないとでは違うんだろうなあともつくづく。

今回の澪つくしで、この時期の雰囲気に詳しくなってしまった私は、
真珠湾攻撃のニュースを聞いたとき、既に物資不足が始まってるよ、
あんなキラキラした服装で日本軍開戦のニュース聞いてなかったよ
あんなに能天気な「日本軍カッケー!」じゃなかったよ、
祈るような気持ちもあったり、不安な中奮い立たせたりの「日本軍カッケー!」だったぞ…と思ってしまった。

 

しかし…やっと澪つくしで戦争抜けたと思ったら、次はこっちが戦争か…。