NHK朝ドラ『なつぞら』 9月18日(第25週「なつよ、千遥よ、咲太郎よ」感想 目玉焼きの描写にこだわるのはよかった

『なつぞら』 第147回 あらすじ

千遥の店を訪れたなちゅ達。
千遥が立派な料理人として仕事をしていることになちゅ達は安心した。

 

帰り際、なちゅは千遥に父からの手紙を渡す。
夜一人で手紙を読んだ千遥は、父の思いに涙。

 

なちゅたちは相変わらず『大草原の少女ソラ』の締切に追われる日々。

ある日、坂場が外注先から仕上がって来た目玉焼きのシーンが
「美味しそうじゃない」とダメ出し。
締切が迫る中、卵を描くのは難しい、にこだわってはいられないと焦る麻子に対し、なちゅは、これは見せ場だ、こだわるべきだと坂場を擁護。

 

神地とともに何個も目玉焼きを作っては卵の様子を研究しては描き。
卵に火が通る様子を細かくリアルに描くのも必要だが、
透明から白への色の変化も大切な要素、とももっちを駆り出す。

さらに、卵のにおいに寄って来た下山夫婦が匂いを嗅ぐ姿に、コレだ!となちゅ。
登場人物が美味しそうに匂いを嗅ぐ姿を差し込んで視聴者が匂いを感じられるよう効果を狙った。

 

3週間後、テレビ局からニコニコ顔で戻ってきた麻子が持ち帰って来たのは段ボール一杯の視聴者からの手紙。
『大草原の少女ソラ』の評判は日に日に上がり、前回では特に目玉焼きのシーンが「美味しそう!」と大反響を呼んだと。
なちゅたちの狙いは間違いではなかった。

 

一方千遥のところには姑がやってきた。
千遥は姑に、夫と別れたいという話を切り出すが
姑は「ここは息子の店なのよ」と聞いてくれなさそう…。

 

ある日、マコプロに再び千夏が。
慌ててなちゅが出てくると、千遥もいた。

 

 

 

『なつぞら』 第147回感想

 

板前さん、なちゅたちのこと「変な人たちですねえ」って言ってた。
やっぱりそう思ってたのねとホッ。
このドラマと現実とのギャップが少しだけ縮まった瞬間だったなあ~w

 

今日は、マコプロでは目玉焼きを描くことにこだわってました。
これは面白かったです。
こういう試行錯誤の過程をもっと見てみたかったなあ。
ドラマ始まるときはこれが見られると期待してたんだったなあと思い出した。
あと一週間だし、千遥の件もあるし、こういうの、これが最後かなあ…。

 

この目玉焼きは元のエピソードはハイジのチーズ?
ナナコロビヤオキはアルプスの少女ハイジの初回放映当時、確か小学校1年生でした。
当時おんじが暖炉の火でチーズを焼いくとチーズがトローリなるのと、
ハイジが生ハムをぺロッと食べるのがとっても美味しそうで、
見るたびワクワクしたのをすごーく覚えてます。

同世代でアルプスの少女ハイジの思い出話をすると、皆必ずおんじのチーズと生ハムの話になるから、かなり鮮烈だったんだと思うわ。

 

ハイジの制作側の裏話は、全然知りませんが
あのチーズやハムは、当時の制作側がこんな感じでこだわったって描いてたってことかなあ。
あのシーンは試行錯誤の末なのねえと分かって嬉しかった。

しかし、このエピソードそのものはよかったんだけど、ドラマ的に背景がちょっと。
だってこのアニメ、十勝の開拓者の生活ぶりを描こうというのがテーマでしょ?
そのテーマを決めたときにまず第一に描きたいと思った部分が食なのではと思うので。
だから麻子さんが
「もう時間ないからいいとしよう!」
って締切気にして、もういいよってなっては絶対ダメな案件じゃないかと。
あの麻子さんが、制作物へのこだわりがなくなってキャラブレ。

それにこういった議論や試行錯誤は今もう放送が開始されてる途中にじゃなくて
コンセプト決めるときに散々話し合って描き方考えてるんじゃないのかな??

連続放送が始まってからのタイミングでこのエピソードを入れるなら、
どうしても自分たちの言ってることが外注先とイメージ共有できない(彼らがやってることは最先端だから)、納得行くものが上がって来ないというようなセリフになるのでは?

しかし、そうするとコレはそもそも外注に出す案件じゃないはずだな…とか。
いろいろ矛盾してきますが。

 

脱線しますが、ハイジの美味し食べ物も憧れたけど、透明表現にも憧れたなあ。
ナナコロビヤオキ、子どもの頃お絵描き大好きでマンガ家やアニメーターに憧れていたので、宮崎駿アニメのあの透明の表現、子どもながらに衝撃で「うわあ~!どうやって?」とすごく感動した覚えがあります。
そのくらいアルプスの少女ハイジは素人にも、子どもにも衝撃的だったわね。

 

 

千遥はお父さんの手紙を読んで、涙してた。
この一人芝居、素晴らしかったわ。

 

千遥の元には、姑、浅茅陽子さんがやってきました。
今日のおしんで、久々に現代の田野倉家パートに戻り、浅茅陽子さんが出演されてましたが、このおしんと、今回のなちゅぞらでの登場タイミングと実は合わせてる?
こういうとこだけは芸が細かいな。

 

浅茅陽子さん、千遥が別れたいというと
「ここは息子の店なんだから」
って言ってて揉めそう。

姑出てきたし…ってことは、千遥は妾ではないね?
妾として囲われて小料理屋やってるのかとも思いましたが、それはなさそう。

じゃあ、なんで戦災孤児とバレたらヤバいのかしら?
そこまでセレブとは思えないしー。

 

 

清原果耶さん、素敵な演技だったけど
浅茅陽子さんとのシーンも、
わずかな時間ながらすっかり二人の世界に引き込まれて素晴らしかったけど、
設定がグダグダだからふと我に戻ると???となってしまいます。

と、同時にこのめちゃくちゃ設定で、よくまあここまで素晴らしい演技ができるものだなと
お二人に感服しました。