【あぐり】感想ネタバレ第113話 里見浩太朗さんと星由里子さんが素敵すぎる

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第113話

東京空襲の後は地方都市への爆撃も激しくなっていった。

岡山でも空襲があったという知らせがあぐり達のところに入った。
望月家の人々が無事かと案じるあぐり。
気落ちしたままの光代は、きっと皆死んでしまっている。
自分の大切な人は皆死んでしまうのだと力なく呟くばかり。

 

健太郎達の消息は分からぬまま数日が過ぎた。

とめはあさ子に姉の良恵のお産の手伝いをして欲しいと頼まれる。
自分がお産の手伝いに出て行っている間にあぐり達を追い出すのではないかと危惧したとめは
あさ子がかつて消防団の山口との浮気現場を目撃したことを話し、
あぐりたちを追い出したらこのことを村中に言いふらすと釘を刺した。

あさ子が一人でいるときに郵便屋があぐり宛の電報を届けに来た。
しかしあさ子は、そんな人間はこの家にはいないと電報の受け取りを断ってしまう。

おかげであぐり達は健太郎たちの消息が分からぬまま。

一週間が過ぎて健太郎が山梨の家を訪れた。
電報を送ったが宛先不明で戻ってきたという健太郎。

望月家は家も事務所も全て焼けてしまったが全員無事。
勇造は嫁の実家に行っている。
妻五郎も磯部も親類のところへ。
健太郎は磯部と一緒のところに世話になっている。

勇造はあぐり達を呼び戻そうとしたがその矢先での空襲だった。
残念ながら今のところあぐり達を今呼び寄せる場所が無いが、
そのうち家を建て直すから暫く待っていて欲しいと話す健太郎。
「岡山へは帰りません東京に帰ります」
光代は表情がないまま。

 

健太郎は、空襲の最中にやっとの思いで持ち出したと、
片桐が空襲で亡くなる前日に送ってくれた手紙とレコードを持ってきてくれた。
レコードはショパンの『別れの曲』。

片桐は死ぬことを予感していたのだろうと言う健太郎。

健太郎はエイスケに死なれてからは、自分は死ぬことばかり考えて生きていた。
しかし片桐がいつも手紙と共に送ってくれたレコードのおかげもっと生きていたいと思うようになった。
「わしじゃあ、お前の生きる支えになれんのか?」
「光代…一緒に生きよう」
健太郎は心から光代を励ました。

健太郎が帰って行った後、愛おしそうにレコードを見つめている光代。
その姿を見てあぐりはどうにかしてレコードを聴かせてあげたいと
富士夫のつてで蓄音器を調達してきた。

片桐のレコードに針を落とし、『別れの曲』に聞き入る光代。

あぐりが畑仕事をしていると、これまで家の中に籠りきりだった光代が出てきた。
光代は笑顔。
光代が見せた久しぶりの笑顔だった。

疎開は大変・・・

和子と理恵は「東京者!」といじめられていましたねえ。

実際疎開先ではそんないじめもあったとよく聞きます。
大変だなあ…と思って見ていたら、あさ子さんの娘達だったあ!

やっぱり子供の態度って家庭で大人達がどんなことを言っているかで左右されますよね。
3人子育てしていると日常でもそれを思い知らされることが多々ありますが。
子は親の鏡とはよくいったものだなあと思い知らされます。

あさ子さんは、あぐり達のことを徹底的に毛嫌っている様子ですね。
東京で好き勝手していたとめに対する怒りとか嫉妬とか、いろんな気持ちを捌け口にしていると言うのもあるだろうけど、なんで?ともっと別に深い理由がある?と気になってしまう。
でも…これにそれなりの理由を求めようとすること自体が今の恵まれた時代だからかな。

昔は、いじめへの意識も低く、他者を排除しようという意識は強くて、このくらい普通に攻撃されてたのかも…。

 

ふーみん活躍。演技なかなか素敵

とめさん、理恵がわけもなく意地悪するはず無いって言ってくれてよかった!
スカッとジャパンだよお!

とめさんはあぐりの家族の方を信頼してくれていてくれて嬉しいわ。
田舎を飛び出してきたとめさんとしては、あさ子は田舎の悪しき因習そのものだからね。
リベラルなあぐりの方が好きなのはもちろんだけど、
それでも実の、しかも意地悪な姉を目の前にここまでハッキリ言ってくれて
とめさん、かっこいいわ。

さらにとめさん、不倫ネタであぐりを追い出すなとあさ子を脅しました。
とめさん、頼りになる!
あさ子が不倫しててくれてよかったよとも思ったw
しかしあさ子が不倫するタイプだったとはあw

ふーみん、なかなか演技が素敵で結構好きなんですけど。
最初あぐり美容院に飛び込んできた時の演技はちょっと棒?と思ったけど
どんどん上手くなってない?
そして独特の味のある、ユーモアのある演技しててふーみんとっても面白くていいなあと思う。

もう実質引退状態なの?

続けていたら味のあるいい演技をする女優さんになった気がするんですけどお。

ふーみんセクシー系のイメージが強かったので当時私もあんまり好印象ではなかったのですが
見なくて損したかもと思う。
あまりにもセクシー系のイメージが強過ぎてシフトチェンジが上手くいかなかったってことなのかなあ?
ちょっと残念。

これを機に復帰してくれないかしらとも思ってしまう。

 

空襲後も太い望月家

健太郎さん、無事でした。
空襲で焼き出されたけど皆は無事。

よかったー。

そしてそのうち家を作るから待ってねと。
焼き出されたけど金は大丈夫!
さすがどこまでも太い望月家。

帰り際に、焼け出されて物がなくなっちゃったけどと言いながら
金時計をとめさんの父親に挨拶とお礼がてらに渡します。
すごいじゃん!さすが望月家。

いきなり金時計って、山梨のとめの実家にとったら家一軒建つ勢いなんじゃあ?

これであさ子を実際に黙らせることができるかもしれない?

健太郎さんさすがだわあ!
実家が太いって本当に心強くていいねえ…!
羨ましい限りー。

 

どこまでも懐が深い健太郎さん

今日の山場はなんと言っても健太郎さんが光代さんを励ますシーンですねえ。

健太郎さん、光代さんが片桐さんのことを好きなの認めてるんですねえ。
なんとも私にはこの境界線が理解しづらいけど、
健太郎さんは光代さんの気持ちを尊重。

推測するに、恐らく光代さんと健太郎さんの二人は見合いで自動で結婚させられた関係。
そして「男女七歳にして席を同じゅうせず」を刷り込まれて生きてきた世代。
だからなんだろうなあ〜光代さんにとって片桐さんのことは好きだけど男女の生々しい恋愛でも無いのかもなあとも思うのです。
「推し」だったり「憧れ」であったりするだろうけど、何よりリベラルな片桐さんと男女という枠に関係なくバイオリンの話や好きなもの、美しいものについての話を共有できることが楽しかったのでは?

そんな「いい関係」だったから片桐さんも健太郎さんと交流できたんだろうし。

きっと恋愛、友情、憧れの度合いがそれぞれどうなのかという感じ方は、光代さんにとっても、健太郎さんにとっても、片桐さんにとっても違うんだろうけど…。

でも、それぞれにその微妙なバランスをお互いに認めて受け入れてたんですよねえ。
熟年の大人達ならではの感じ方や距離感なんだろうなと。
奥深い。

そして健太郎さんは、そのそれぞれの距離感を乱さずに、光代さんに「一緒に生きていこう」と。
御大、懐が大きいですねえ!涙

これを演じられるの、さすが里見浩太朗さんだわー!

片桐のレコードを聴きながら健太郎さんの「一緒に生きていこう」を反芻し
笑顔が戻る光代さん。
光代さんの涙と笑顔が本当に心に残る。

里見浩太朗さんと星由里子さん、このお二人のおかげで「あぐり」はグッと深いものになってる。