【おちょやん】感想ネタバレ 第23話 千代、女優になりたいと自覚!

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第23話

カフェー・キネマで働き始めて1週間。
千代は昼に起きてくるような生活。
こんな生活もラクでまあいいか…と思っていたところで、純子と真理が2人共女優の試験に合格。
店を挙げて純子と真理を祝福。
しかし、喜ぶ二人を目の当たりにした千代は羨ましさと悔しさがこみ上げてきた。

素直に純子と真理を祝福できないのは、詐欺にあった自分を哀しんでいるのではない。
自分も女優になりたいから!
自分の本当の気持ちに気付いた千代は、カフェー・キネマの仲間に宣言。

真理は一緒に頑張ろうと言ってくれた。

 

翌日から千代は鶴亀撮影所へ。
撮影所にツテのない千代は撮影所のお偉いさんに直接直談判をしようという魂胆。
しかし守衛さんに門前払いをくらう日々が続く。

 

カフェー・キネマの店長宮元とボーイの平田には無謀なチャレンジと大笑いされる。
そこに真理が、山村千鳥一座の座員募集のチラシを持ってきた。
真理は道頓堀で芝居を観てきた千代なら合っているのではと。
真理は訛りがきついので、舞台には向かず声が必要ない活動写真の女優志望。

店頭によると山村千鳥は東京で活動していた女優。
4,5年前まで活動写真にも出演していた。

千代はさっそく一座の面接を受けることに。
会場に現れたの一座の座長山村千鳥(若村麻由美)。
山村千鳥は鬼の形相で「さっさと演りなさい!」とプレッシャー。

 

千代が女優志望を自覚する流れが見事

昨日の詐欺に遭う件も、前向きに頑張る気持ちがブツっと切れちゃう感じに泣けましたが…。
しかし…この脚本、それだけでは許してくれないのね!(←褒めてる)

すぐ横にいる純子と真理に女優合格させて、千代自身に自分の心の奥底にある「女優になりたい!」という本心に気付かせて、それをダイレクトに言わせるまで千代を追い詰めました。
この逃げ場のないところまで攻め込む感じが凄いわ。

 

昨日の段階では、千代もまだまだ言い逃れができたんですよね。
昨日の「女優になる!」という思いも、まだまだストレートに「女優になりたい」ではなく、「ヨシヲに会えるかも」という大義名分を笠に着ていた。
本当の本当の自分の本心に向き合わずに済んだ。
だから詐欺だと知ってショックだけど、「そんないい話無いよね」で誤魔化せた。

そんな感じに自分の気持ちに蓋をしていたところでの、
本日のシチュエーションは、きっつーーーーっ!!!笑
限りなく残酷だよ!(←大絶賛です)

まあヨシヲに会いたいでも十分とも言えるけど。
今まで大概のドラマはそれでGOにしてたものも多いと思いますが。
確か、きちんと見てなかったけど北海道の“優しいあの子”も、「妹に会えるかも」が大きな理由だったような記憶が…アレはそれだけじゃなくても緩すぎだったけどwww

しかし、この脚本はそれでは許してくれず。
自分自身も封印しているような本音に向き合わせるまでやらせる容赦の無さ!

しかも、カフェー・キネマになんとなく慣れてきた姿も見せていました。
昼まで寝られるこの生活も気楽でいいかも~
コレで十分じゃん~
とまったり落ち着こうとしている姿まで見せておきながらの今日のコレだから!!!
相当残酷だよwww

見ていてこっちもいたたまれなくなり、千代と共に凹みましたよ。

 

しかし千代は強く賢い!
この2人を祝福できないモヤモヤした気持ちは嫉妬だと気付き、
嫉妬の原因は自分が女優になれてないからだと気付き、
それは自分が女優になりたいからだと、
自分の本当の本心に気付いた!

さらに千代ちゃんは前向きでもありました!
素直に皆にこの気持ちを吐露し、女優になる宣言。
清々しい。

こんなヒロイン、愛せないわけがない!!!

ちなみに、この千代のまっすぐな性格は岡安のおかげ…涙
このポジティブシンキングもしっかりとした根拠に基づいていて自然。

 

この千代の心模様、自分もすごく思い当たるなあと、自分に突き付けられたような気がしました。
自分が本当に一番なりたいものに限って公言するのが難しかったりします。
自分の本心を晒すって事だし。
憧れ過ぎちゃってて自分がなれるなんてムリ!って思ってしまうことあるなあと。
そのおかげで自分の本心を自覚するまでエライ時間がかかったりする。
千代みたいにハッキリ公言しちゃった方が近道なんだろうけど、それがなかなか難しいのよ。

で、千代が純子と真理に対して抱いた嫉妬心もすごく思い当たる。
自分が向き合えなくてもじもじしてるところに、身近な人に先にやられちゃうと悔しくてモヤモヤ。

ただ、自分は千代ちゃん程食い下がらなかったんだなあとも反省。
それに食い下がるほど、それだけじゃなかったこともあるけど…。

だから千代みたいな子の方が逆境に強いのかなあとも。
よく芸能人は不幸なタイプの人の方が成功するみたいに言われますが、千代を見て妙に納得。
不幸なタイプの人の方が成功するって言い方、そういった人を揶揄するようなニュアンスもあると思います。
でも今日の千代の心理描写によって決してそれはマイナスパワーによるものではないとも理解しました。

そういった環境の人は、自分の本心に向き合わざるを得なくて、やると決めたらそれをやり続けるしかないという状況にもある。
そのストイックな営みが逆境をプラスに変えていくんだろうなあと。

私は、カフェー・キネマの仕事も気楽でいいなあ~になっちゃうタイプだなあとも…反省。

 

 

千代のハゲヅラ!爆

千代ちゃん、やるとなったら体当たりで面白いー!

何度言われても、店長たちに笑われても構わず撮影所を突破して中に入ろうとチャレンジ。
毎度毎度、守衛さんに門前払いをくらいますが、このやりとり、おもろい!

最後にハゲヅラまで出てきて!
杉咲花ちゃんのハゲヅラ姿、可愛い!

真剣パートとコミカルなパートのバランスが絶妙!
重くなり過ぎず、爽快で見ていてワクワクします~。

 

杉咲花、やっぱり恐ろしい子!

千代の微細な表情演技、昨日の詐欺と知ってショック受けてから涙までのくだりも凄かったけど、今日の純子と真理が女優に受かってから女優になりたい宣言するまでの一連のくだりも素晴らしい!
真理ちゃんにおめでとうを言うけど素直に笑えない感じとか、モヤモヤした気持ちのまま客を接待する姿、寂しそうな表情…。
寂しい、羨ましい、悔しい…様々な気持ちがない混ぜになったシーンではありますが、それにしてもどれだけの種類の表情を使い分けているのか!?

そして散々落ち込んでからの、突然自分に喝を入れるときのテンポは鮮やかで!
気持ちを入れ替えて皆の前で宣言するときは、凛としてカッコいいし。
なんと、痛快なこと!

そして、そして!
こんなジーンとする一連の流れを見せてくれた後で、今度はハゲヅラだよっ!!!爆

門前払いを食らう何回かのやりとり、守衛役の渋谷天外さんとのアドリブだそうですが、すごいな!

本当に、彼女はどれだけの仮面を彼女は持っているのだろうかっ!?

いやいや、前から分かっていたとはいえ…杉咲花さん、なんて恐ろしい子!!!

 

 

山村千鳥一座の座長は若村麻由美!

千代がオーディションを受けに行った一座の座長、山村千鳥役は若村麻由美さん!
若村麻由美さん、美しくてすごく好きー!
配役がドラマチックでいいわあ~!

もう三年前?白目に女優役で出ていましたねえ。
アレも美しくていかにも“女優”で素敵でした。
ドラマの内容はダメダメだったけど、若村麻由美さんの演じた部分はドラマチックな世界観が構築されててさすが!と感心した記憶があります。

あの女優姿も素敵でしたが、今回は怖ーーーい座長さん役。
こっちのほうが、何かじわじわ興味をそそられるー!
面白いわー!

ここで千代ちゃんは、どうにか受かるのかしら。
この怖い座長さんは、千代にとっての月影先生のような存在に?
てっきり高城百合子役の井川遥がそうなのかと思ってたら…。
いや!2人共、月影先生!?
どうなってくるのかが気になる気になる~ワクワクです!