【澪つくし】感想・レビュー 第47話 英一郎と善吉、かをると惣吉を結婚させる同盟!ツエも参加!

『澪つくし』第47話 あらすじ

入兆を飛び出し、るいの元に戻ったかをる。
翌朝るいは、入兆に行って汚名を晴らそうと言うが、かをるは戻る気は無いと言って聞かない。

るいの兄・清次も心配してかをるを訪ねに来た。
清次は早いうちに入兆に戻った方がいい、辛抱していればきっとまた良い縁に恵まれるとかをるを慰めた。
ただし清次は、かをるに漁師の息子との結婚だけは諦めろと念を押す。

ツエは、梅木が惣吉のことを聞きに来たとかをるに報告。
梅木は惣吉はいつ頃来たのか、どんな男だったのか根掘り葉掘り聞いてきたと。
ツエは梅木はかをるにホの字だとチェック。

るいは久兵衛を訪ね、必ずかをるを入兆に戻すから2,3日猶予が欲しいと願い出た。

 

その頃、英一郎がかをるを訪ねていた。
英一郎は、かをるに惣吉を諦めてはいけないと説得。
また惣吉と結婚するためには入兆に戻るべきだとも。
惣吉の家も外川では名のある網主。
それなりに格式のある家から嫁を貰わないと周りが納得しないと。

そして英一郎は、かをると惣吉を結婚させる同盟を結んだと報告。
律子にも参加してもらってそのうち作戦会議を開く予定。
ツエもその同盟に参加したいと手を挙げた。

 

皆に迷惑をかけたくない、もう何もかも終わったのだとかをるは言うが、英一郎は終わってないときっぱり。
惣吉は今でも毎日かをるの絵を見ている、宗吉はかをるのことを忘れてないとかをるを励ました。

 

その夜、久兵衛は梅木と清次を料亭に呼んだ。
久兵衛は惣吉をどうにか追っ払う方法を相談。
梅木は、直接自分が外川に出向いて惣吉と母親に引導を渡してくると申し出た。

 

かをるの家出(里帰り?)からそれぞれの思惑が炙り出される

かをるが入兆を飛び出し、るいのところに戻ってしまいました。
このかをるの件に対し、それぞれがどう反応するかで、一人一人の本音が描かれれいます。

それぞれほんの数分のシーン、そうは多くもないセリフから、各登場人物の思惑を鮮明に感じ取ることができます。
これまでの丁寧な人物描写の賜物ではありますが、その人らしい一言で、その人の事情が一発で汲み取ることができる。
そのセリフ術、ジェームスすごいわ。

年輩チーム、るいと清次は、しがらみに縛られ

るいさん、昨日かをるが帰ってきたとき、まず抱きしめてくれました。
それはホッとしました。
るいさん、やっぱりママだなあと。
でも…やっぱり、かをるをすべて受け入れてくれるワケではありませんでした。

昨日見終わったとき、るいさんのところに戻れたなら、それはそれでいいじゃんーと思いました。
「見合いなんて滅相もございませんでしたーごめんちゃい!」
って言って、入兆からの嫁入りを辞退して、るいのところで暫くひっそり。
ほとぼりが冷めたら惣吉さんと結婚できるじゃんと。
かえってこっちのほうが、かをるにとっては美味しいかも…と思いましたが…。

しかし、それは令和の考え方でしかありませんでしたー。
昭和元年に生きるるいさんは、それを許してくれませんでした。
体面やらしがらみがいろいろ絡み合ってるから。
るいさんにとっての収入源のピンチでもあるし。

「アンタがここにいたら負けを認めたことになる。悪い噂を認めたことになるのよ!」
と、るいさん、律子に仕組まれたってことでブチ切れ。

るいさん、病院で律子にネチネチ言われ続けてるからねえ~。
分をわきまえて遠慮がちにしているのに、ああまでネチネチ言われちゃあ、日々ストレスたまるでしょ。
千代さんにも、久兵衛との仲見せつけられたり、ジワジワいじめられてるし。
そこへ来て、娘の名誉を傷つけられる酷い侮辱を受けたとなっては、耐えられるはずない。
しかもそれを仕組んだのが律子さんだと知ったらー!
まあブチ切れるのは仕方あるまい。

「アンタがここにいたら負けを認めたことになる」
って…この“負け”って、かをるじゃなくて、るいさんの負けなのよねwww
るいさん、マウント合戦の渦中の人…。

でも、かをるが入兆を飛び出したのは、そこだけではない。
好きでもない人と結婚したくないという意思表示でもあるわけで。

さらにるいさんは、入兆には戻りたくないと言うかをるに、旦那様の立場を考えろ、旦那様に申し訳が立たないと迫ります。
さすが、律儀なるいさん。
でも久兵衛を怒らせるわけにはいかないという自分の保身が見える。

しかし、今の入兆はとても帰れる雰囲気ではないと拒絶するかをるには…やっぱり理解。
かをるは女性として大変な屈辱を受けたんだもの!
それを踏みにじっても…というのは、母としてさすがにムリでしょうー。

そうよね、るいさん、ママだもんね…。
と共感しかけたら…。
るいさんってば、ならば病院には行こうと!
入兆に行けないなら、せめて病院に行って千代に弁明してくれと!
コレにはビックリ。
ワロタ。

そうか~なるほど~今の直接の上司は千代さんだものねえ。
かをるの濡れ衣晴らせなかったら、千代と合わせる顔がない。
これ以上、千代さんにニコニコ笑顔で嫌味言われるのはたまらんって!(笑)
るいさん…加賀まりこさんだから、キレイに見えちゃうけど~痛い。

さすがのるいさんもストレスマックスなんだあ!
「奥様のためだったら何でもするわ♪」って、当初は千代の人柄に感動しまくってたけど、やっぱりそんなキレイごとじゃ行かないわよねえ。

このるいさんの反応だけで、シーンに描かれていない病院での日々、るいがどんだけ千代にやられてるかがよく分かる~。

 

そして清次さんも、かをるを怒るかと思いましたが、慰めて、なだめすかして~。
清次さんは、小浜との濡れ衣話しか聞いてないのね~それにやっぱり伯父さんねえと思ってたら、
「漁師はやめとけ」
って。
…知ってた。爆

もう、とにかくかをるに入兆に戻って欲しくて、戻って欲しくて…必死。

るいさんも、清次さんも、入兆切られたら終わりだからね…。
2人とも、実は痛い様子がリアル。

 

若者チーム、英一郎、善吉は同盟を結ぶ、千代も参加!

しがらみに囚われ、久兵衛に頭が上がらないるい・清次に対し、若者チーム、英一郎と善吉はかをると惣吉を応援。
この弟s、ホント、すごいいい子たち~!
癒しです。

この2人、かをると惣吉を結婚させる同盟を結んだ!と。
“同盟”って何とも昭和レトロな懐かしいノリ。
そしてカワイイ言い方だなあ~。
少年時代の冒険ごっこの延長のような~。
無邪気でいいなあ。

そうねえ、英一郎も善吉も恋愛はまだ憧れの領域。
2人にとっては冒険ごっこの延長かもしれない。
近々、律子も交えて作戦会議だもんねwww
少年探偵団~♪って感じかしらー?

純粋無垢で可愛いわ…。

そしてこの英一郎の提案に、速攻でツエさんが「私も入ります!」って言ってくれる。
ツエさん、カワイーイ!!

ツエさん、好きな人と一緒になれるのが一番いいですよ!ってかをるにアドバイスもしてくれたし。
ツエさんおっちょこちょいだけど、素直さが嬉しい…涙

若い者は、背負う物も無い分、最も真実に近いところにいるのでしょうねえ。
ジェームスの純情を見た気もするわ~。

英一郎、善吉、そしてツエ…、ちょっと頼りないけど…この凸凹感がまた可愛いですよね。
桃太郎の、サル、キジ、犬、西遊記の孫悟空、猪八戒、沙悟浄って感じでしょうかー(笑)

 

そして英一郎からもかをるは入兆に戻った方がいいとアドバイス。
惣吉の家も外川で一番の網主。
入兆のお嬢様として嫁に行った方が揉めなくて済むよと。
ああ、かをる、入兆に戻るしかない状態に完全に包囲。
ジェームス、スキがないー。

 

中間層、梅木は、かをるにホの字

ツエさん、かをるに梅木が惣吉のことを聞きに来ていたことを報告。

梅木、それとなく聞いてきましょうって、“それとなく”って言ってたクセに、かなり根掘り葉掘り聞いてた!爆
やっぱりあぶない刑事だwww

そんな根堀り葉堀り聞く様子からツエさんは、梅木はかをるにホの字だと!
ツエさん、以外に敏感な!
そんなに敏感なら、惣吉さんのこと男の中の男だとか、やたらに梅木を刺激しちゃダメじゃん!爆

年輩チームは、しがらみに囚われて、かをると惣吉との結婚に反対。
若者チームは、しがらみなんてクソくらえで、かをると惣吉との結婚を応援。
そして中間層の梅木は…惣吉への嫉妬から…大反対。

かをると惣吉を巡っての反応がパックリと明確に分かれた…!

 

律子は父、久兵衛が大好きなファザコン

久兵衛と律子は、結婚に関する考えをぶつけあっていました。

律子は結婚は人生の岐路だと言う。
だから自分から水橋を追放し、かをるから惣吉を遠ざけようとする久兵衛の行いは犯罪行為だと。

それに対して久兵衛は恋愛なんかで結婚したらダメ、そんなの長続きしないと。
しきたりは人間の知恵だと言う。
しかし、律子は長続きすればいいとは思えない、いつかダメになっても愛情のある結婚をするべきだと…。

2人の結婚に関する考えは平行線。

もういかにもな世代間ギャップ。

コレ、昭和元年の会話ですが、1985年当時も十分成立してましたね。
ななはっちの親は、完全に久兵衛寄りでした。
1985年の親子の世代間ギャップも重ねているのでしょうけれど…。
なんで、こうまで同じ?と。
モボ・モガは新しい考えを発信していたはずなのに、その子供世代のななはっちの親は久兵衛…汗。
きっと戦争のせいなんだろうな。
戦争で、人々の精神文化の成長も止められてしまったんだろうなあ~とも。
律子さんを見ていていつも反芻してしまいます。

 

しかし、律子さんはやっぱり久兵衛パパが好き。
あの豪傑な感じもパパの血を濃く引いているのよね~。
自由、平等を愛して、経営者は悪だとプロレタリアートに共感するけど、自分の中にも久兵衛の血が流れてる。

水橋と一緒に飛び立ちたいけど、父久兵衛も大好き。
それは父への愛でもあるけど、小さいころから刷り込まれた呪縛でもあり…。

パパが偉大過ぎると、結婚相手になかなか恵まれないという話もありますが、律子さん、そんな典型なのかも。

 

かをる、ノートに吉武かをる!爆

もう全てが終わったの!とダメダメ諦めモードだったかをる、もうムリとか言いながら、英一郎に惣吉は今でも毎日絵を見てると言われると…その気になりwww

ノートに何書いてるかと思ったら…「吉武かをる」!爆
ちょっとこの思い入れぶり…怖いよ。

前も取りつかれたみたいに惣吉の名前書きまくってたし。
炭団で惣吉の顔描いてたし…。
昭和の乙女のあるあるだろうけど…今やったらストーカー爆爆

意外とお調子者のかをるたん…爆

 

明日は惣吉と梅木の初対決!

明日は、いよいよ惣吉と梅木が初対決!
体育会系イケメン VS 知的イケメン
梅木はかをるが好きらしいと明らかになったのはつい最近なのに…いきなり!
間髪入れないこの展開にワクワク!

親にも引導を引くって言ってたけど、ということは、とねさん、草笛光子さんも出るのよねえ!
あの気風のいいとねさんが、どういう対応をするのかも見ものですねえ。