『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第５３話
山岡美容室を訪れた世津子は長堀俊介にエイスケの小説を渡したかどうかをあぐりに確認。
あぐりが確かに渡したと答えると、
長堀俊介の妻から圧力がかかり、雑誌の企画が白紙になったと世津子は言った。
長堀俊介の小説は全て文潮出版から出されている。
長堀の妻は文潮出版の社長に、世津子の雑誌に出資するなら長堀俊介の版権は全て文潮出版から引き揚げると圧力をかけていた。
エイスケの小説を渡したことが関係するのかとあぐりは気にするが
世津子は、これは自分の問題、自分で解決すると言った。
世津子は誤解を解こうと長堀家を訪ねる。
世津子は、実は長堀俊介の昔の彼女。
世津子が若い作家を育てていることを知っていた長堀の妻は、それは長堀への復讐だと勘違いしていた。
そして今回あぐりがエイスケの小説を渡したのも、世津子が長堀を利用しようとしてあぐりを使ったのだと思い込んでいた。
エイスケの小説をあぐりが渡したのは全くの偶然。
長堀のこととは関係なく雑誌の出版は長年の夢なのだと世津子は訴えるが
長堀の妻は世津子に、この世界にあなたのような人間が入り込むのを認めるわけにはいかない、長堀もそう言っていると言って世津子を追い返した。
エイスケたちは世津子の帰りを待ちながら事の行方を案じていた。
世津子がかつて芸者時代に恋仲だった文士と言うのは、恐らく長堀俊介だったのだろう。
しかしなぜ雑誌の出版にまで圧力かけるのかが理解できない。
ある日、鈴音が山岡美容室に来店。
美顔マッサージをしたいとあぐりを指名。
鈴音があぐりを指名したのは、あぐりと世津子の雑誌の件の話をしたかったから。
あぐりは鈴音から、世津子と長堀の関係について知らされる。
長堀俊介の作品、『烏丸物語』は新橋の若い芸者静香と大学の先生の悲しい純愛物語だが、
この若い芸者静香のモデルは世津子、静香をだまして先生を奪ったお嬢様のモデルが長堀の妻だったのだ。
責任を感じたあぐりは、長堀の妻を直接訪ねる。
あぐりは自分がエイスケの小説を渡したのは全くの偶然で世津子とは関係ないと訴え土下座するが、長堀夫人は聞き入れてくれない。
その上、長堀夫人は、世津子のことを芸者だった女に編集の仕事は無理、分不相応なことは辞めた方がいいと言う。
「分不相応」という言葉にカチンと来たあぐりは、分不相応とはどういうことか！とまくしたててかえって怒らせてしまう。
あぐりは、世津子に謝りに行くが、世津子は気にしなくてもいい、自分もあの頃を利用しようとしていたところがあると話した。
落ち込んで店に戻って来たあぐり。
すると美顔マッサージのあぐりの使命客が来ていると言われる。
お客様のところに行くと、なんとエイスケだった。
エイスケは美顔マッサージをしてもらって上機嫌。
そしてあぐりに自分の小説を売り込んでいくれてありがとうと言った。
あぐりもエイスケが店に来てくれたことに感謝の言葉を伝えた。
世津子 VS 長堀夫人の対決
世津子さん、長堀俊介の家に乗り込み長堀夫人に直接対峙。
「澪つくし」では一度も共演が無かったとねさんと千代さんがこんなところで！
入兆VS吉武一家のラスボスの闘いは、今日この日多だったのかあ~！
と澪つくし脳の私としては草笛光子さんと岩本多代さんの共演に鳥肌でしたあ！！
岩本多代さん、こちらでも夫の浮気に苦しむ本妻、しかもお金持ちの奥様という役どころ。
こういうの、本当に似合う~。
上品で慎ましく、穏やかな物腰でありながら、
その中身は恨みつらみ、嫉妬、寂しさ、そして愛情がない混ぜになって煮えたぎってる…
岩本多代さんの佇まい、息づかい、ただそれだけで女の情念と言うか、怨念というか、濃いーいものが感じ取られます…。
草笛光子さんと、岩本多代さんのやりとりはなかなか見ごたえありました。
あぐりって、いい意味でも悪い意味でもふんわりしていて、設定とか、ストーリ展開とかアレ？オヤ？ってなることが多いですが、
今日の草笛光子さん×岩本多代さんといい、里見浩太朗さん、星由里子さん、菅井きんさん、苅谷俊介さん…とベテラン俳優さんたちが、それぞれのシーンを見応えのあるものにしてくれてるから、なんだかんだ言ってちゃんと見てしまう。
役者さんの力量ってこういうところで感じられるんだなあと実感しています。
ちなみに、草笛さんと岩本多代さん、澪つくしは１９８５年なので、あぐりは１２年後ですが、お2人共お肌のツヤ張りが全然変わりがない！！
コレもさすがプロの女優って事でしょうか！！
長堀夫人の圧力の理由がなんかしっくり来ない
最近ちょいちょいあぐりに？？？となることの一つの要素ですが、
ゴールありきで話を持って行くからなんでしょうけど、
よく論理がビミョーに、通ってるようで通ってないようなことが。
そうなることの理由として十分でないのでは？と腑に落ちないことが。
それはシチュエーションもそうだし、セリフもそう。
今日のアレ？はまず、雑誌の企画が白紙にされちゃう根拠ですね。
あぐりが長堀夫人にエイスケさんの小説を渡したことをきっかけに
世津子さんがサポートしている小説家がエイスケさんだと分かった、
世津子さんが新しい雑誌を作ろうとしていることを知った
という流れのようですが、
エイスケの小説を見ただけで、なんで長堀夫人はエイスケさんと世津子がつながってるって分かるのかがピンと来ないし。
さらに世津子さんが雑誌を作ろうとしている情報までなぜ漏れるのかも分からないし。
まあ世津子VS長堀夫人のバトルにどうにかしてあぐりを噛ませないとのミッションのためでしょうけど…。
エイスケさんも「それにしてもなんで出版のことまで」って言ってたから、
後でもう一つ何かがあるのかもしれませんが…。
世津子さんが復讐しているという発想も？？？
とにかく分かりやすい構図＝敵対関係っていうことなんでしょうが…。
長堀俊介に捨てられた復讐のために若い作家を育ててるって、長堀夫人も思い込んでました。
鈴音ちゃんも言ってたから巷の噂でもそのようですが…。
なんでそれが復讐になるのか分からん。
たとえエイスケさんが大成して文壇の巨匠になったとしても
既に長堀俊介はベストセラー作家として君臨しているってことでしょ？
そもそも世代も違いそうだしねえ。
アスリートと違って勝ち負けを決められるものでもないし、
直接対決することもないし…。
世津子さんが若い作家をサポートすることは、
長堀俊介との過去に囚われていようが、それとこれとは関係ないだろうなあとしか。
もちろん長堀俊介との関係があったから、若い文士の才能発掘に興味を持ったんでしょうけど
それはそれでしょ！と。
なんだかよく分からん…。
文学の世界という、勝ち負け付けづらい物で勝負スタイルを持ってこようとするから辛いんだろうなあ~。
ただ、世津子さんの復讐という論理、長堀夫人がエイスケの小説から世津子さんに思いが及ぶ論理に腑に落ちず、モヤモヤしつつも、
草笛光子さんと岩本多代さんの説得力ある演技に
「そうよ~！大変だよね！」
って納得させらちゃうからお2人共さすがだわ~。
あぐりの言い分も？？？
今日はあぐりの長堀夫人への言い分も？？？だったなあ~ｗｗｗ
世津子さんが雑誌を作ろうとしていることを長堀夫人は「分不相応」と言ったことに対して
カチン！と来たことはすごく分かるし、
あぐりらしいし、
あぐりに共感なんだけど~
それで出てくる言葉が、
なんで自分が寂しい時に勇気づけたくれたとか
エイスケさんや皆を励ましてくれたとか言う内容をぶるけるんじゃ！
分不相応だという事に対しての反論に全くなっちゃいないし、
そんなこと言う人に、こんな情がなんぼの話しても何の効き目もないでしょ。
さらに、長堀俊介は世津子がいたから小説書けたとか…なんちゅーことを！
長堀夫人の傷に塩を塗るあぐり…爆
それに飽くまでもコレは世津子さんからの情報で、
長堀夫人はどこまで認識しているか分からないんだから
下手に言ったら逆にバレちゃうぞ！とハラハラ。
これで、雑誌の企画どころか、
エイスケさんも、燐太郎さんも、森さんも…カフェ・セ・ラ・ヴィに絡んだ人間は
全員文壇から追放だぞ…。
最後はエイスケさんが持って行った
いろいろ？？？な謎がありましたが、
草笛光子さんと岩本多代さんの名演技に丸め込まれてなんとか納得して見ていると…
最後はエイスケさんが持って行ったー！！
エイスケさん、ここのところ、週末にチラッと現れては全てかっさらっていくスタイルだなｗｗ
野村萬斎さんのエイスケさんも、なんか憎めないんですよね~。
そして今ではエイスケさんが出てくれるとホッとする。
あぐりと同じような気分になってる。
チラッと出てくるだけで全てをかっさらっていく感じは
さすが野村萬斎さん!
この時からオーラバッチリだったんだなあ~と思い知らされます。
いろいろ？？？なところはありますが、
エイスケさんとあぐりがハッピーで可愛かったから全てよし！