『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第42話
あぐりはチェリー山岡の元を訪ね、再度弟子入りのお願いする。
子どもは義母に預けられるようになったから美容師にさせてほしいと。
「私、本気です!」
ここに来る誰もが本気ですと言っては半月ももたずに辞めていくというチェリー山岡。
チェリー山岡はあぐりが辞めずに続けられるかどうか根性試しをすると言う。
根性試しの内容は、明後日までに100着の子供服を自力で作り上げるというもの。
あぐりはその試験を受けることにする。
その頃、あぐりとエイスケに家に世津子が訪れて光代と対面。
世津子が訪れたのはエイスケからの原稿が届いたことを知らせるため。
光代は、エイスケがお世話になったと世津子に頭を下げる。
世津子がエイスケを連れ戻しに来たのかと尋ねると、
光代はそうではなくて岡山の望月家を出てきたのだと言う。
光代の意外な答えに世津子は驚き、健太郎はどうするのかと聞くと
「望月には十分尽くしましたので」
光代は笑顔。
世津子はビックリ。
家に戻ったあぐりは早速子供服を作り始めた。
光代はあぐりに代わり家事と淳之介の世話をやってくれた。
光代が台所に立つことに恐縮していたあぐりだったが、
あぐりが奉公に出たらこれからは全て自分一人でやるのだからと言う光代。
「私結構楽しいんよ。だから心配せんと」
光代の言葉に
夜中、淳之介が発熱してしまう。
あぐりは心配して様子を見に行くが、光代は心配しないで仕事を続けなさいとキッパリ。
このくらいのことで仕事ができない程度の弱い気持ちなら初めから美容師なんてやめてしまいなさいと、
光代は檄を飛ばした。
翌朝、無事に淳之介の熱は下がった。
あぐりは、光代に、ああいって貰えて嬉しかったとお礼を言った。
光代が玄関先で掃除をしているとエイスケが戻って来た。
エイスケは光代がいることよりも、光代が箒で掃き掃除をしていることにビックリ感心。
あぐりはエイスケが帰ってきてもそっちのけで縫い仕事。
しかし、自分一人でやり遂げると勢い込んでいたが、
二日目の夜になってもまだ半分も完成していなかった。
エイスケはあぐりが美容師位なりたい話をいいねえと喜びコーヒーを入れてくれるが
あぐりはそれどころでなく夢中で縫い続ける。
翌朝、いつのまにか寝落ちしていたあぐり。
「いけない!」
とビックリして起きると、エイスケが手伝ってくれていた。
手伝ってくれるのは嬉しいけど、これは一人でやる約束だったと言うあぐり。
しかしエイスケは黙ってたら分かりゃしないよと平気。
それより他のやるべきことをやっていればいいとエイスケは笑顔で言い、
あぐりはアイロンがけをしてエイスケと二人で共同作業。
そしてどうにか100着子供服を完成させることができた。
あぐりは、チェリー山岡の元に子供服を持って行った。
チェリー山岡は、「誰かかに手伝ってもらったわね?」と聞くと、
あぐりはとっさに「すみません!」と頭を下げた。
チェリー山岡は、最初から一人で100着作れるはずはないと分かっていた。
試したかったのは、この件であぐりがどう対応するか。
あぐりは、夫に手伝って貰ったと話すとチェリー山岡は
「参ったわ!素敵なご主人ね!」
と大喜び。
そして、あぐりは無事合格。
周囲の人たちに支えられてあぐりの夢が少しずつ現実になり始めていた。
光代さんカッコイイ!
光代さん、怖い姑かと思ってたら…!!!
なんと!あり得ない程理解のある姑でしたーーー!!
なんてラッキーなのあぐりはっ!!
家事と育児の全てをやるから頑張りなさい!ってあぐりに言ってくれたけど、
家事ができないわけではなかったですねえ。
やはりこの時代、名家の奥様とはいえ、家事は花嫁修業の必須項目としてきっちり習得していらっさるのねえ!
あぐりに指示出ししてばっかに見えたのも、エイスケの家だから台所はあぐりの物というリスペクトからなるものだったのですね。
しかしやるからには率先してあぐりに全面バックアップとは、なんと清々しくカッコイイ!!
「私もねぇ、楽しいのよ」
って言ってくれるのも、あぐりへの思いやりに溢れてて優しくて素敵だし。
でもこの「楽しいのよ~」は、心底楽しいのかもしれませんねえ。
望月家は裕福だけど、自分で台所に立つことはできなかったし。
こんな感じにもっと気ままに、自分の食べたい物を作って素朴に生活するのも夢だったのかもねぇ、光代さん。
そう考えると、これまで大店の女将としてのプレッシャーもいかばかりだったかと…涙。
光代さんも、東京のあぐりとの生活に自分の心が解放されていくのを感じて楽しんでいるんでしょうねえ~。
そして淳之介が熱が出てあぐりが面倒を見ると動揺していると、
そんな弱気じゃダメ!と
ピシャっと言ってくれる光代さんには、カッコ良くて心底惚れたーーー!!!
家事と育児は任せて!って言ってくれたのはただのおままごとじゃないし。
女性が仕事をやるとなると大変だと言う厳しさも身を持って知っている。
そして光代さん、教師になりたかった思いは本当だったんだなあ。
いいことも悪い事もまるっと抱えてあぐりを応援するつもりでいて下さるのねえ!
なんと強い味方だろうか!
しかし、光代さんの「そんな弱い気持ちじゃダメ!」という言葉、私にも刺さりました。
私、きっとそういう甘いところあったんだろうなあと反省。
それとまだまだ当時、こんなこと言ってくれて、それでも応援してくれる親族、夫も含めて誰もいなかったなあ…。
子ども優先、家庭優先で、無理なら辞めろという論理で。
自分もその論理が当然と思っていたから、辞めた。
後悔。
1997年って、私はちょうど会社を辞めた年でしたが、結婚していろいろこの先について迷って、自分で一人で抱えて、無理なら辞めろの論理で辞めちゃったんですよね~。
そこの会社、結局自分には合ってなかったから辞めて正解だったのですが、次を真剣に求めるべきだった。
自分も含めて、当時の女性は光代さんみたいな言葉を投げかけてくれることを、どこかで求めていたんじゃないだろうか…。
光代さんと世津子さんの対面
今日最も気になって仕方が無かったトピックは、光代さんと世津子さんの対面。
光代さんはどう出るか!
世津子さんは、健太郎さんと疚しい関係ではないことはどうもクリアになったみたいですね。
少なくとも今は!笑
過去にはそういう仲だったこともハッキリとは感じ取ったんでしょうけど~。
大人だもんね、当然ですよね。
それに、もう東京に出てきちゃって「望月には十分尽くした!」って言い切る光代さんにとってはそんなのどうでもいいことだろうけど~www
世津子さんも、光代さんの大胆行動にビックリで言葉にならないようでした。
当時の女性、しかも旧家の奥様がそんなことするなんて、普通じゃ考えられなかったんでしょうねえ~。
一人で生きてきた世津子さんのことも軽々と超えていく行動力!
光代さんの気丈さは、こうなると強いですねえ!
そして、なんだかんだいって、エイスケさんのDNAは光代さん譲りだったか!!
面白い!面白い!!!
光代さんとあぐり
光代さん、「望月には十分尽くした」とキッパリ。
今で言う「卒婚」ってやつでしょうかねえwww
1997年当時、男女雇用均等法が施行されて暫くしたところで、
女性も仕事をするのが当たり前になりつつある時代。
でも、まだまだ結婚までの腰かけ意識が強い女性も多かったし、
実際男社会の中でなかなか居場所は無いし
組織で仕事を続けるのは大変でしたよね。
女性の仕事とはいっても、まだバブルを引きずってたところがあるから
今みたいに生活するために仕事というよりは、「やりがい」とか「生き方」を求めてと
ふわふわした感覚が多分にありました。
あぐりが夢、夢言うように。
そんなのが、当時20代だった自分の感覚。
あぐりはそれを体現して「美容師」なんだろうなあ。
一方で、光代さん世代は、電化も進みいろいろ家事も楽になって、豊かになって核家族がすすんでいて…
となっていたから、子育てを終えて、空っぽな気分になってしまう「空の巣症候群」なんてことが問題になり始めていた時期だったかな。
それと熟年離婚とか、ぬれ落ち葉族なんて言葉も出てきたのがこの頃のなんじゃないのかな。
あぐりも光代さんも、1990年代の女性の悩みと夢を背負った存在なんだなあと実感。
だから当時、人々の共感を得て人気ドラマになったんだなあ。
これからこの2人がどう成長するのかも見ものですねえ。
エイスケさんは自由
エイスケさん、やっと帰ってきましたが、安定のエイスケさん!!
光代さんがいても驚きもせず、それより掃き掃除している姿に喜ぶ!
さすが安定のエイスケさんー!
このエイスケさんの反応に、本当に自由でいいなあと思いました。
エイスケさんは自分が自由な分、相手にも自由でいて当然と思い何も要求しないんですよねえ。
光代さんに「何でいるの?」って聞いてしまうこと自体、光代さんは岡山にいなくちゃいけないとmustを押し付けることになるから。
光代さんは、驚いて、なんでいるのか聞かないの?と聞いて欲しそうにエイスケさんに言ってましたがwww
光代さん、まだまだ自由初心者!笑
そしてやっと帰って来たエイスケさんに対して、あぐりが全く喜びも起こりもしないで夢中で縫い仕事やってるのもいい!
ここにエイスケさんは惚れたんだなあ!と、なるほどー!と感心。
エイスケさんとあぐりを見ていると、
日々の暮らしにどれだけのころが絶対にやらなきゃいけないことなのだろうか?ともう一度考え直してみたくなる。
早起きしないと、掃除しないと、料理しないと、ご飯食べないと、寝ないと…!って
無意識の内にmustで毎日がんじがらめになってないか???
自分のやりたいことをそれぞれ自由にやって、お互い持ちつ持たれつでやっていけばいいんじゃない?
と家族の距離感ももっと自由に、ついたり離れたりしながら、もっとハッピーにやっていけばいいんじゃない?とハッとさせられます。
見ていてこっちの気持ちも、自由に解き放たれていく感じが心地よくて、ワクワクしながら見ています。
あぐりは無事に合格
チェリー山岡は、あぐりのマネジメント能力を見ていたんですね。
子供服って結構突拍子もないけど。
あぐりのマネジメント能力っていっても、あぐり自身でなくて周りによる協力体制と言うか。
でもあのあぐりの進み具合からすると、エイスケさんの貢献度大だったかと!
エイスケさん、よく縫えたねぇ!
まあ、いいか。
女性が仕事をするには、家族の協力体制も必要。
これは男性も女性も同じことですが、大人一人が外できちんと仕事をするってことは、その裏に家族の応援があってこそなんだよね…ともつくづく思います。
あぐりは今回の件で、光代さんとも信頼関係築けたみたいだし、エイスケさんともお互い刺激し合えるいい関係になりそう。
これまでののんびりほんわかも、私は割と好きでした。
人によってはご都合展開に見える部分も含め、呑気なストーリーでいいじゃないと思っていましたが
ここからは、あぐりもエイスケさんも動き出しそうだし、光代さんも加わって益々面白くなってきたー!とワクワクが止まりませんー!