【おちょやん】あらすじ(ネタバレ)第78話
千代の元を尋ねに来た小暮真治と高城百合子。
東京駅の列車が雪で列車が止まり東京に帰れなくなった2人を千代と一平は泊めることにする。
久しぶりの再会。
千代は、百合子に憧れ一生懸命覚えた「人形の家」のセリフを披露したり4人は楽しい夜を過ごす。
2階の部屋で一人横になる寛治。
階下の4人の楽しそうな声が聞こえてくるが、寛治の表情に笑顔は無い。
夜、2人になった小暮と百合子。
久々にこんなに楽しい夜を過ごすと決心が揺らぎそうだと小暮は漏らした。
翌日、出かけていた一平が帰ってきた。
一平は鶴亀の熊田から小暮と百合子の事情を聞いてきた。
小暮と百合子は、上演する芝居の内容が危険思想だと特高に追われていた。
2人はソビエトに亡命する覚悟。
2人を救う方法は無いかと心配する千代。
千代は小暮と百合子を全面的に信用している。
寛治は、通報した方がいいと言う。
このままでは千代と一平も逮捕されてしまうと。
一平もその方がいいかもしれないと…。
そこに小暮が切手を売って欲しいと言いに来た。
両親にだけはお詫びをしたいと小暮はお詫びの手紙を書いていた。
そんな気持ちがあるなら亡命は考え直した方がいいと、一平が言うと、小暮は自分が映画を作るきっかけとなった出来事話始めた。
小暮お家は代々病院を経営していて何不自由なく育ち自分も後を継ぐことを約束されていた。
しかしある日、父が、昔からの顔見知りを病気で仕事ができなくなり治療費を払えないからと病院から追い出しているのを見てしまった。
全てが嫌になったところに映画に出会った。
この世に頑張っても報われない人たちを励まし勇気づけられる作品を作りたい、芝居の力で平等な世の中に変えたいのだと小暮は一平に思いを伝えた。
部屋の外で2人の話を居ている寛治は複雑な表情。
一方、千代も百合子と二人で話を。
百合子は千代に墨で塗りつぶされた台本を見せる。
「それが現実よ。
もうこの国では私たちのやりたいお芝居はできないの」
千代は、百合子に鶴亀家庭劇に入ったらどかと誘う。
どんな芝居をしているのかと聞く百合子に千代は「頑張れ!集配婆さん」のことを話す。
百合子は、戦争に乗じて客のお涙頂戴する最低な芝居だと批判。
本当にやりたくない芝居以外やりたくないと言う百合子。
「あなたはどうなの?」
今の劇団がふさわしいと思っているのか、その場で受ければそれではいいのか?と千代に問いかける百合子。
もう一度この命を燃やし尽くすような芝居をするためにソビエトに向かうと言う百合子。
「あなたも一緒に来ない?」
百合子は千代に亡命を誘う。
「堪忍しとくなはれ」
千代は、百合子のような覚悟をすることはムリだと話す。
自分は喜劇役者。
お客さんが喜んで笑ってさえくれれば、お涙頂戴だろうと、客に媚び売ろうが自分は満足。
ちっぽけかもしれないけど、それが自分のやりたい芝居。
自分は家庭劇の皆と道頓堀で芝居を続けると言った。
「あなたとは分かり合えないわね」
女優同志が分かり合う必要なんてない、自分の信じることを貫きなさいと百合子は言った。
そこに警察が来た。
警察に出頭する、千代たちの家に強引に隠れていたことにするから大丈夫と言う小暮と百合子。
しかし、一平は小暮と百合子をかくまった。
2人の目撃情報を聞いたと警察が乗り込んできた。
特高警察は家じゅうをくまなく調べ2階へ。
とうとう2人が隠れている押入れの前に。
千代が、中はガラクタが一杯で開けたら崩れるからやめた方がいいと前に立ちはだかる。
押入れの中でコトリと言う音が。
特高警察は、「ネズミがいるようだ」と言った。
小暮真治と高城百合子はソビエトに亡命するつもり
小暮と高城百合子は、やはり訳あり。
警察に追われる身でした。
2人は特高にマークされ、もう日本では自分たちのしたいお芝居ができないとソビエトへの亡命を企てている。
やはりこの2人のモデルは岡田嘉子と杉本良吉のようです。
ウィキで確認したところ、杉本良吉はプロレタリア演劇の新協劇団に所属。
澪つくしのずん子の入ったのは築地小劇場。
築地小劇場と新協劇団は演劇理論などで対立関係にあったそうで、ずん子とはきっと会ってないわね…残念www
小暮と高城百合子は夫婦だそうですが…。
残念ながらイマイチ夫婦に見えないなあ。
井川遥さん、キレイで好きだけど、さすがに若葉竜也さんとじゃ違うかと。
ってか、年齢だけではないかなあ?
若葉竜也さんのキャラだとまだクリーン過ぎて、可愛い感じだから、井川遥とドラマチックな恋愛したとはイマイチピンと来ない。
すごい年下の純情な青年と恋したって事かもしれないけど…。
なんか2人の中に流れる情熱的なものがイマイチ感じられないと言うか。
設定としては考えられなくはないからそのつもりで見ますけどね。
小暮の映画をやるきっかけになったエピソードもちょっと疑問
小暮は一平に自分が映画をやるきっかけになったエピソードを語りますが、これにもちょっと疑問。
小暮は父が、治療費を払えないからと、病気になった知り合いの治療を拒否する姿を見て何もかも嫌になった。
そして頑張っている人が報われる世の中をつくるために芝居をやるんだと言います。
そのやりたい芝居を続けるためにソビエトへの亡命を決意。
でも親にだけは申し訳なく思い、最期に謝罪の手紙を書いてました。
治療費払えないからって知り合いを病院から追い出した父を見てショックだったのに、親にだけは悪いってお詫びの手紙を書くかな??
それなら親や自分の家を嫌悪して、自分から親と縁切るくらいでないの??
ソビエト亡命まで考える人だったら、今更そんな親にごめんなさいお手紙送るかなあと。
矛盾。
このエピソード自体もこれまでの小暮さんの親像とは随分と乖離しているのでは?
鶴亀撮影場時代に、千代がプロポーズを受けたときに小暮さんから聞いた、親像はとても理解のある優しい親だったかと。
テルヲと対比させているんだろうなと思いましたが、期限付きではあるけど、病院を継がずに映画監督を目指す小暮さんを寛大に見守ってくれていたイメージ。
そして小暮さんもその親に感謝して助監督の仕事を頑張っていたという感じだった。
あの時代にしては、随分と理解のある親御さんで…と思って見てたよwww
この時代、まだ健康保険の制度とか無いから、だから「赤ひげ先生」みたいな話があるんだよねえ?
貧乏でなかなか治療費の払えない人に対して見過ごせないと治療費貰わずに診てあげるケースも多かったはず。
これまでの小暮さんの親のイメージだと、「赤ひげ先生」ほど献身的でないとしても、そこまで酷いことはしないと思うけど…。
代々続く病院ということで、相当裕福っぽいんだから、知り合いの患者さんにそこまで冷酷なことしないのでは???
当時の事情、よく分からないから知らんけど。
でも、ちょっと矛盾。
千代と百合子はそれぞれの道へ
高城百合子さんはプロレタリア文学の女優。
千代ちゃんは喜劇役者。
2人の立ち位置は明確に違うことが示されました。
そうやね。
女優はそれぞれの個性で輝く物だし。
芝居も、世の中を批判したり思想を伝える手段だったりするし、純粋にエンタテインメントの追求だったりする。
高城百合子さんみたいに、千代はスゴイ考えのあっての事でないけど、人に喜んでもらうことが幸せ。
だからそれを追及したいと。
女優としての憧れの高城百合子さんだったけど、ここは分かれ道。
そして千代の女優としての成長でもある。
きちんと意志を持って演じて行く女優としての。
ただ、最近あんまり千代のお芝居の成長が描かれてないからかな。
もう少し響く物があって欲しいなあと思いました。
それと半沢直樹なんだろうけど、「私は道頓堀で生きて行く」って言い切る千代ちゃんの言い方にはちょっと共感できなかったなあ。
そんなに力を込めて言わなくても~www
決めゼリフがこのドラマのお約束なんだろうけど、もっと自然体の、普段の家庭劇の皆を優しい視線で見守るときの千代ちゃんの雰囲気で言ってくれた方が刺さったかなあ…と思ってしまいました。
演出の方の考え方なんだろうけど、ちょっとイメージとは違って残念に思ったわ。
特高が乗り込んできた
そして千代と一平の家に特高が、乗り込んできました!
小暮と百合子が入ったとの目撃情報があったと…。
この目撃情報、寛治!?
一平と千代は2人をかくまうことにしましたが…そんなに広くも無い家だからハラハラ。
で特高は押入れの前で足を止め
千代は必死にごまかしますが、中でコトリと音が!
おいおい、隠すといっても、押入れじゃあすぐ見つかるよお!
狭い家だから隠れるとこ無いのかもしれないけどさあww
でも…でもでもきっと、この押入れじゃあないよね!
2人が入るところ見せてないし。
これはトラップだと思うー!
どうにかソビエト行きは果たしてほしいので上手い事逃げて欲しいです!!!