【おちょやん】感想ネタバレ 第34話 自由過ぎる高城百合子

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第34話

小暮が好きだと気が付いた千代。

翌朝、小暮に話しかけられるが、ドキドキしていつも通りに話せない。
すると小暮は一平の相談に乗ってあげたらどうかと思いがけない言葉を掛けてきた。
一平は今辛い状況にあると言う。
天海一座は解散し、鶴亀株式会社の大山社長に言われて脚本の勉強をしているがなかなか思わしく行かないと。

 

千代が一平の様子を見に行くと、一平は脚本づくりに行き詰まっている様子だった。

千代は天海一座解散の理由を聞くと、千之助が一座を去ってからは人気がガタ落ちだったと言う。
役者が一人、二人と消えしまいには誰もいなくなってしまった。
「現実は甘ないわ」
道頓堀の皆が千代が役者になったことを「アホやないか」と笑ってると一平が言ったのは、本当のことではなく一平の心情の表れ。

 

一方、『太陽の女・カルメン』の撮影では相変わらず村山監督は高城百合子をダメ出ししまくり衝突。
高城百合子が現場を逃げ出してきたところ千代と鉢合わせる。

高城百合子をかくまい助監督らをまいた千代。
「こんなこと前にもあったわよね」
高城百合子はやっと千代のことを思い出した。

千代は、高城百合子が自分のやりたいことをやるべきだと言ってくれたおかげで自分は女優の道を歩み始めたことを話すが、高城百合子は覚えてはいなかった。
しかし現実にできたとは素晴らしいこと。私が見込んだだけのことがあるわと千代が女優となったことを喜んだ。

さらに高城百合子は千代がいい役に付ける様に所長に頼んであげると言い出した。
そんなことすると周りに嫉妬されてしまうと気にする千代。
すると高城百合子は
この世界にいようと思ったら遠慮しちゃダメ!
誰に何を言われようともやりたいことをやるべき。
自分のことだけは絶対にだましちゃだめ!と力説。
「私たちは自由なのよ!!」

そこに小暮がやってきた、
小暮は千代に目もくれず高城百合子に戻って欲しいと必死でお願い。
監督の要求に納得がいかないと訴える高城百合子に小暮はもう一度監督と話をしましょうと小なだめていた暮はなだめた。
「またね」
高城百合子は立ち去った。
小暮は千代に軽く頭を下げ高城百合子の後を着いて行った。

 

数日後、高城百合子が再び失踪。
しかし今度はこれまでとは違う。
相手役の俳優、小竹栄一と駆け落ちしてしまったのだ。

自由過ぎる高城百合子。

映画監督の村川茂は高城百合子の本性をやろうとして引き出し過ぎたと後悔。
高城百合子じゃないと撮れないという村川は監督を降板。

『太陽の女カルメン』は取り直しをすることに。

怒ったスタッフたちは高城百合子の行動に文句タラタラ。
それを聞いていた小暮は
「高城さんはそんな人じゃないですよ!」
と激昂。
しかし小暮はスタッフに殴られてしまった。

落ち込んでいる小暮を千代が慰めに行こうとすると、他の助監督にそっとしておくよう引き留められた。
小暮は高城百合子が好きだったのだ。

 

ジョージ本田を監督に据えてあらためて『太陽の女カルメン』の台本読み開始。
新しいキャストが発表。
千代がいきなり抜擢された!

高城百合子から千代への置き土産だった。

 

一平はスランプ

一平は脚本緒勉強に来ていました。
天海一座は解散で。
鶴亀の大山社長に言われて脚本の勉強に来ていると。

大山社長、一平に目を掛けてあげてるんですね。
劇団解散になっちゃった一平に、しっかりした脚本が書ければ、新たなメンバー集めて旗揚げすることもできるし。
一平自身の可能性も広がるから。

せっかくのチャンスなんだから頑張って欲しいところですが…上手く行ってないみたいですね。
こういう状況だったら千代なら俄然頑張るんだろうけど…一平は、ダメか。

素人にとったら羨ましい限りの環境なんだけど。
でも、自分が欲する前に上から降ってきたらかえって逆効果なのよね…。

一平には、二世の辛さがまるまる見える~。

昨日千代に、千代が役者をはじめたことを「アホやないか」って皆が言ってるって笑ったの、一平の今の気持ちの表れだったんですね~。
自分がなかなか難しい状況にあるのに、久々に再会した千代がイケメンと楽しそうにやってたら、そらイラッとくるよねえ~。
確かに納得。
そしてそういう反応の仕方がいかにも一平。
大事なところで素直でない反応しちゃうのがテルヲに似てる。

 

千代はあっという間に失恋

千代、わずか一日にして失恋。

小暮さんが、「僕こそ千代ちゃんを利用している」っていったのは、そういうワケだったか!
高城百合子への叶わない恋心のせつなさ、やるせなさを千代ちゃんと話すことで紛らわせていたと.

小暮さん、ダメだよ~あんなに正直に、誠実に言ってたら千代ちゃんでなくても惚れる。
「千代ちゃんがいてくれてよかった」
殺し文句に決まってるじゃん!
昨日の千代ちゃんの目を見ても気付かなかったのね~。
小暮もあんまり経験ないって言ってたけど、アンタも相当な初心者だよ!笑

この失恋、千代にとっては大切な経験にもなりましたね。
恋に落ちた瞬間の自分の心の動きと表情。
恋していると何事も手に憑かなくなってしまう感じ。
それに対して失恋した時のショック。

様々な感情を再現することが演技だから。
千代ちゃんが再びマヤとして演技について学ぶシーンが見たいわ。

 

 

高城百合子「私たちは自由なのよ!」

高城百合子ー!面白い。

この高城百合子さんのモデル、本当に駆け落ちしたみたいですね。
昨日、監督さんと駆け落ちって書いてしまいましたが、それは私の勘違いでした。

高城百合子のモデルは、女優の岡田嘉子。
『椿姫』のヒロインに抜擢され意欲的に取り組んでいたものの、監督にはロケ現場で群衆を前に罵倒に近い状態でダメ出しされて、相手役の美男男優竹内良一と駆け落ちしてしまったそうです。
ウィキペディア 岡田嘉子

高城百合子さん、初登場も『人形の家』を演じていたし、自由の象徴なのねー。
『澪つくし』では律子さんが女性の自由を一生懸命アピールしてますね。
でも律子さんの場合は、なんだか破滅的なことになってます。
でも高城百合子の場合は、なんだか面白いことが起こりそう~とwww
高城百合子にワクワクするようになってきた。

リアルの岡田嘉子さんは、その後スキャンダル女優として叩かれまくり、映画界から締め出されてしまうみたいだけど…。
どこまで書くのかわかりませんが、どうあろうとも「私たちは自由なのよ!」とやりたい放題やってくれそう~。

『澪つくし』の律子さんは昭和目線の自由な女。
『おちょやん』の高城百合子は令和目線の自由な女。
律子さんは、自由に生きたいと思って突き進むと危険な方ばかり行ってしまって破滅的に。
ウザいと思ってた親の愛情の深さにあらためて気付いて親元に帰ってきました。
しかし、高城百合子は、自分がやりたいとおもったら遠慮しちゃダメ!使えるものは使え!と言う。
周りに嫉妬されようが構わない。
自分がなりたいものになって、嫉妬する奴らも黙らせればいいとまで言う。
そして自分には嘘行っちゃダメ!だとも断言。
何をやっても、自分にだけは正直でないといけないと…。

澪つくし初回放映の1985年から35年経過。
それまでの間に、随分と力強くなったじゃないか~!
これを書いているのが男性の脚本家であることも嬉しい。

でもまだこれをいちいちセリフで語るってことは令和の日本でもまだまだ実現できていないという意味でも。
「私たちは自由なのよ!」
高城百合子のエコーの聞いた声が自分の中でもリピートされてます。

 

千代、いきなりキャストに抜擢

千代は高城百合子の口利きで、太陽の女・カルメンのキャストに抜擢。
高城百合子の口利きで役ゲットー!

トントン拍子過ぎ?
都合良過ぎ?
ともちらと思ったけど、千代が大部屋から這い上がるところよりも、その先の役者人生や演技の技術や撮影現場についてもっと見たいと思うので
このサクサク感は、これでもいいんだろうなあと、私はそれほど違和感は感じませんでした。

抜擢された千代がこれからどんなことするかが楽しみ。