【おちょやん】感想ネタバレ 第31話 大部屋女優達のイジメ

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第31話

千代の鶴亀撮影所での大部屋女優としての毎日が始まった。

8時集合と聞いていたのでその時間に合わせて大部屋に行くと先輩たちは激怒。
新人は早めに来て掃除をするのが当たり前。

遅れてもいいから、部屋を掃除しろと言われ鵜呑みにすると、遅れていい筈は無かった。

今で言うエキストラである“ワンサ”に渡される台本は無い。
撮影開始直前に芝居の内容と役柄の説明を受ける“読み合わせ”に立ち会うのが必須。
先輩女優たちは千代にそれに出させない魂胆だった。

千代は撮影が始まりかけたところどうにか現場に辿り着いた千代。

そこでは主人公が無残にお奉行所に連れられて行くシーンの撮影中。

読み合わせではワンサは連れて行かれる主人公に同情して見守る演技をするということになっていたが
全く内容を知らない千代は悪い奴が捕まったシーンだと勘違い。
拍手と笑顔で見送った。

当然監督は激怒!

千代は小暮から、読み合わせの説明を受ける。
小暮は千代が何も教えて貰えていないことを知り、千代は所長の口利きで入ったことになっているから大部屋女優たちは意地悪をするのだろう、とのかくいい芝居をして実力を認めてもらうしかないとアドバイス。

そこに高城百合子が通りかかる。
高城百合子は、活動写真を作ると全て当たると評判の村川茂監督と新作品についてのインタビューを受けていた。

百合子は千代と一瞬目が合うがスルー。
千代のことを覚えていない様子だった。

その後、小暮は百合子と村川の打ち合わせに立ち会った際に、千代のことを覚えていないかさりげなく聞いてみるが
自分の買っていた九官鳥のレイチェルに似ているから見たことあると思ったのかもと笑っていた。

カフェー・キネマで千代はワンサを卒業する方法を、皆に聞いて回る。
洋子は、目立たない役こそきちんとやるべき、一日で5本でも10本でも出たらいいとアドバイス。

洋子のアドバイスを胸に、気持ち新たに撮影所に向かった千代だが…出番が無くなっていた!

 

先輩女優たちのイジメ

大部屋女優たちの意地悪、いつの時代でも、どこでもあるあるなんでしょうねえ~。

  • 今で言うエキストラを“ワンサ”と呼ぶ。“ワンサカいる”が由来。
  • ワンサたちには台本は配られない
  • 撮影直前の“読み合わせ”でシーンの意図と役柄を知る。

映画の世界ってそうなんだ~知らなかった。

皆が知らない、業界の常識を千代に意地悪することで説明していくスタイル。
千代は簡単に凹まないキャラだからいいけど、結構大変。
この人たちも近いうちに確実にデレるのでしょうが…どうやって千代はのしあがって行くのー?

いきなり出番ゼロになっちゃうし。

千代のこれまでが全否定される撮影所

千代はテルヲがヘタレだから、幼い頃から家事のすべてを請け負ってきた。
岡安でもお茶子として頑張ってきた。

その生い立ち、経歴から千代は、気丈で逞しく、機転が利くという人物像に。
おかげでお茶子としての信頼も厚かった。
カフェーキネマでも面倒な客を追っ払って一目置かれるように。
山村千鳥一座でもへこたれずに千鳥の世話係をして千鳥をデレさせた。
機転を利かしたアドリブで舞台を成功させた。

しかし、今回の撮影所では、
機転を利かせてアドリブやれば怒られる。
気丈な立ち振る舞いは先輩の大部屋女優たちのひんしゅくを買う。
これまでの千代のアドバンテージが全てマイナスに。

同じドラマと言っても、映画と舞台とでは全然違うと言いますもんね。

千代のこれまで常識と思っていた全てがここでは通用しない!
ということから映画の撮影現場の特殊さとその面白味を炙り出してくれるのでしょうか~。

高城百合子「九官鳥のレイチェルに似てる」

高城百合子、千代と目が合いましたが反応せず。

小暮がさりげな~く千代のことを見覚えが無いかと聞くと「九官鳥のレイチェルに似ている」と。

コレ、結構意味深?
なんだかんだ言って覚えてるんじゃないーー??
百合子さん、映画に転向するか悩んでいるとき、心を決めたきっかけとなったときに会ったのが千代だもんね。
だから道頓堀を立ち去る前にもわざわざ千代に会いに来た。
千代、今日も女中姿だったし気が付かないこともないと思うー。

ただ、プロフェッショナル百合子さんとしては、安易に大部屋女優に変な期待を持たせるようなことはしないんでしょうね。
あの思い出と撮影現場とは別ってことで。
千代が上り詰めてきたらお話してくれるのかも。

 

撮影現場の描写が活き活き

撮影現場って結構泥臭い現場だって聞きますよね。
特に映画の黎明期は、なにもかも行き当たりばったりでこじちゃ混ぜのカオスだったんだろうと思います
その場その場、天気や役者のコンディションで撮影状況はすぐに変わる。
助監督はパシリだし。
ワンサ達は、どうにか這い上がろうと、ライバルの足を引っ張ったり、イジメたり…。

撮影そのものもガサガサ。
人間関係もドロドロのカオス。

そんな様子が見事にリアルに、笑いも交えながらよく描けているなあと。

常に砂埃が立ってる感じがまたリアルに拍車をかけてくる。

千代、これまで気丈な頑張り屋さんだったけど、これまでの現場とは全く質が違う。
これまでは同僚には恵まれたし。
この映画の現場ではまだ孤独。
小暮さんが、唯一優しいのが救いだけど。
同じ大部屋女優に仲間がいないと孤独が癒されませんよねえ…。

度重なるミスで出番無くなっちゃうし。
明日以降、千代はどうするんだろ???