【あぐり】感想ネタバレ第57話 これぞカオス!喜劇!面白い!

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第57話

「婦人現代」は予想を超える売れ行き。
世津子たちは第2部の入稿締め切り前で大忙し。

森潤が創刊号に1万円を出資してくれた墓石屋の佐々木が編集部の現場を見に来ることを伝える。編集長としてしかるべき挨拶と応対をお願いしたいと言う森潤。
佐々木は編集部の仕事場を見たいと言うが、今日は特に忙しいのにと世津子は困り顔。

するとそこに光代が昼の弁当を持参してやってきた。
光代は、エイスケがまたどこかに行ってしまっているとぼやく。
女グセが悪いのは夫の健太郎に似たのだと言う光代。

世津子は、一度伺おうと思ってたことがあると前置きして岡山に帰る気はあるのかと光代に聞くが、光代は東京で甘味処をやりたいと言い出した。
世津子はビックリ。
健太郎とやり直す気は無いのかと確認すると光代は「当然じゃわ」と。
健太郎とは二度と一緒に暮らしたくない会ったらいっぱい言いたいことがあるのだと光代は息巻いた。

マスターから来客だと伝えられ世津子が1階に行くと、来客とは健太郎だった。

健太郎は、仕事で東京に来たついでにエイスケに話したいことがあると言う。
エイスケならまだ来ていないと世津子が話すと、ではエイスケが来るまで待たせてもらうと言う健太郎。
健太郎は、話の流れから光代の文句も言い始まる。
あいつには言いたいことが山ほどあると息巻く健太郎。

2人をここで会わせたら大変。
世津子は真っ青。

そして墓石屋の佐々木が訪れた。
来客と聞き、2階にいる光代はお邪魔だからそろそろ帰ると言うが、世津子は慌てて引き留める。

世津子は森たちに事情を話して健太郎と光代を何とかかち会わせないように画策する。

 

エイスケが来るのは夜遅くになりそうだと嘘をつき、健太郎が夜で治すことを納得して帰ろうとしたところに、今度はチェリー山岡があぐりを伴って店に訪れ健太郎とバッタリ。

美容師の弟子入りを髪結いの奉公としか解釈していない健太郎は、あぐりにすぐにでも奉公を辞めろと訴える。
望月家の嫁が奉公に行っていると知られたら自分は町の笑い者になると言う健太郎。
その話を聞いていたチェリー山岡は、美容師の仕事を誤解されていると主張し、話がややこしくなっていく。

感情的になった健太郎は、あぐりが奉公を辞めると言うまでここを動かん!と主張。

 

2階の光代は、淳之介のお昼寝の時間だと帰り支度。

ちょうど健太郎がトイレに入っているタイミングで光代が1階に降りてきた。
森潤たちは必死でトイレの扉を開けられないようにして光代が出るまえ健太郎を閉じ込める。

どうにか光代が帰り、ホッとした世津子たち。
ところが光代を見送ったあぐりが舞い戻ってきた。
チェリー山岡に挨拶しそびれてしまったと光代がお菓子を買って戻ってくると言う。

すると健太郎は、あぐりを捕まえて奉公の話が終わってなかったと言い出す。
世津子は、健太郎とあぐりを2階に上げる。

舞い戻って来た光代はあぐりがいないと言い出すが、
事情を聞いたチェリーはあぐりのことで相談があると、近くの喫茶店に誘う。

店を出ようとしたところで、今度は、女性同伴でエイスケが訪れた。
今度は、光代が2階のあぐりに下階に来させてはならないと!

何やら複雑な展開になってきた。

2階ではあぐりと健太郎が口論。
闘いのゴングが鳴った。


 

 

まるで舞台の喜劇を見てるみたい~!

あぐりって大事件があったり、グイグイ引っ張って行くようなストーリーではないですが
こういったちょっとした会話とか、すれ違いの面白さとかが、まさに演劇の妙!の面白味があります。

今日はその最たるものでとっても演劇的でコミカルで面白かった。

光代さんと健太郎さんを合わせてはならない!という周りのわちゃわちゃ。
そうこうしているうちにあぐりが来ちゃって。

光代さんと健太郎さんを会わせないようにの上に、
あぐりと健太郎さんの奉公許す許さない案件が火を噴いて、
そんなところに、エイスケさんが女連れてきちゃって…。

まさにカオス!カオスのわちゃわちゃ!
面白い!

イギリスの戯曲とかこういうコメディありますよね~。
ピーター・シェーファーの「ブラックコメディ」大好きでしたが、あんな感じのハラハラわちゃわちゃのカオス!

あんなテイストを見事に再現してるなあと。

しかも里見浩太朗さん、星由里子さん、草笛光子さん、森本レオさん…
ベテラン俳優さんたちがこれだけ揃ったからこその見事なお芝居!!!

コレ、何てことないようだけど、ヘタな人がやったらドタバタですよね。
品よく、可愛く面白くてクスクス笑える感じに仕上がってるのは、さすがだなと感動!

 

 

 

セリフも小道具もディテールが凝ってて面白い

今日の芝居、いろいろセリフも小道具も、コミカルさを増幅させていて面白かった~。
こういうディテールのユーモアがこのドラマは面白い。

光代さん、甘味処をやりたいって言い出したのは甘い考えに掛けてた。
「そうそうそう!甘いものではございませんぞ」
と森潤が突っ込み。
森潤、梅干しを箸で持ちながら酸っぱそうな顔で突っ込みwww
でも光代さん、甘いものだから甘いのは当然と一蹴。頼もしい。

光代さん、エイスケがフラフラ行方不明なのを
「エイスケの女癖が悪いのは健太郎に似たせいだ」
と愚痴りますが、言う相手が世津子さんって言うのもなかなかブラックで苦笑しかないし。

こんな光代さんに対して、「エイスケがフラフラ糸の切れた凧みたいなのは光代のせいだ」っと言うし…www

 

ハラハラしてる世津子さんが、なんとか引き合わせないように協力して貰う相手が森潤、燐太郎、そしてなぜか墓石屋の佐々木さん。
ちょっと頼り無しwww
森潤と鱗太郎がそれぞれの方向性でビミョーに気が利かなそうな予感しかないのも笑えるし。
それぞれのキャラがバッチリ活かされてるし。
そして挨拶も無しに、佐々木さんがいつの間にか仲間に入れられてるし爆。
世津子さん、佐々木さんの肩に手を掛けた挙句の髪の毛クシュクシュ笑笑

森潤、最初に世津子さんに事情を聞くと、早速佐々木さんと鱗太郎にオーバーな解釈で申し渡しをするしwww
さすが森潤!爆

「下手をすると血の雨が降る」
マスターの店内の修繕?につきあってる健太郎がタイミングよくのこぎり持ってるし。
のこぎりを持って刃の確認をしている健太郎さんは、武士のような鋭い目。
さすが里見浩太朗さんだわwww
二枚目武士のキャラがここにこう活かされるとは…!!!
なるほど。

健太郎さんのキラーン!を見た、純粋な燐太郎さんは、マジで血の海か!?と驚愕するしwww

この皆のそれぞれのオーバーな妄想が笑える。
そしてすっかり仲間に入れられている佐々木さんも可笑しい!

 

んでラストは闘いのゴングで締め。
だから尾藤イサオさんだったか!
なるほど~ジョー!

本戦は明日に持ち込み

闘い開始ののゴングが鳴って終わり。

明日はあぐりと健太郎さんの本格的な闘い。
結局光代さんとも会っちゃって大変なことになるだろうなあ~。

健太郎さんは古風な人だから、「奉公」が頭から離れないから大変だろうなあ~。

さらに光代さんとの夫婦関係も。
健太郎さんは女性が仕事を持ったりすること絶対に考えられないタイプだろうからなあ~。

未だに引きずる、男女の考え方の違い。
健太郎さん×あぐり、健太郎さん×光代さんで
どうそのギャップを見せてくれるのか、埋め合わせてれるのか…。

令和の今に比べるとまだまだイラッ!ムカッ!が多数あるとは思うけど
当時はどこまで自覚されていたのか、どう成熟だったのかを見るのも興味津々。