【おちょやん】感想ネタバレ 第82話 福助のワンマンライブ

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第82話

岡安の廃業を決めたシズ。

岡安を訪れた千代は
「ほんまによろしいんだすか?」

いつかはこうなると分かっていた、もう自分のわがままでお茶子たちを縛り付けることはできない、どうしようもないとシズは力なく答えた。
シズは、どこにもいかない。
旦さんと二人で道頓堀に残る、ここがシズの居場所。

「この岡安に来てくれておおきにな」
シズにお礼を言われた千代。
「うちはやっぱり悔しい」
千代は泣きじゃくる。

 

福助は坊主姿になり出征の日は近い。
一福が学校でつくったと「玉砕」の字の入ったハチマキを福助の餞別のプレゼント。

もうすぐ14際になる一福は志願兵になると宣言。
福助は、偉い将校になるには立派なヒゲガが無いとと志願兵にならないように優しく諭す。
「それまでは、お母ちゃんや、おじいちゃん、おばあちゃんをしっかり守ってあげるんのやで」

千代は福富を尋ねる。
いつも通りに菊はにこやかだが、それは強がってるだけ。

千代は、出征する前に思い切りトランペットを吹かせてあげたいと考える。
千代は鶴亀の芝居小屋でトランペットを吹いたらと考えるが、ここで問題を起こしたら家庭劇の活動に差し障ると一平は一度は言うが、「みんなには内緒だぞ」と。

福助の出征祝いは岡安で。
多くの人が集まり、岡安も久々の活気を取り戻した。

宴もたけなわの中、みつえ、千代、一平は福助をえびす座に連れ出した。
ここでなら思い存分音を出しても言いとみつえはトランペットを福助に。

福助が、トランペットをひと吹きすると、近所の人が「敵性音楽が聞こえる」と警察を連れてやってきた。
警察は中に入るが、そこではルリ子たちが寛治の発声練習をみているふりしてどうにか切り抜け。

そして、岡安にいた面々も、福助がいないことに気付き戎座に集まる。
親しい人々の前で、福助のワンマンライブが始まった。


トランペットに通報されないかハラハラ

福助のトランペット、初めて聴けました。
皮肉にもそれが出征前のラストということに。
ってか…これやりたいからここまで吹かずに引っ張ったんだろうwww

福助のキャラは好きなんですが…なんだろ?
やることがすっかり見えちゃってたというか…。
やりたいことは分かるし、その内容にきょうかんできないことはないんだけど…。
なんか…入り込めなかったなあ~というのが正直な印象。

それと、ライブの最中、バレないか、通報されないか、警察乗り込まないかハラハラ…。
おかげで気が気じゃなかったよ笑

だって一発音を出しただけでいきなり近所の人が警察連れて来ちゃったんだから、
ワンマンライブ始めたら即バレだよぉ!
寛治の発声練習のフリであの場は誤魔化せたとしても、
ライブ始まったらバレバレだよねえ。

人が増えたからそんなに響き渡らなくなった?なんてことないよねえwww
なんて脳内補完を試しながらモヤモヤ、ハラハラして集中できなかった。
小心者の私…www

せっかく福助の感動的なシーンなのに、
みつえちゃんも、菊さんも、福松さんも、一福くんも…涙してるのに
いつバレるかと心配で集中できなかった~!!
わーん!!
もったいない…涙

 

福助の出征と岡安廃業と…構成のせい?

見せたいもの、やりたいことは分かるんだけど、だけどどうも共感できないのは、岡安の廃業と福助の出征との2本立てのストーリーの配置、バランスのせいかもしれないなあと。

もちろんどちらも大事なエピソード、外せないものだし両方盛り込むこと自体OKなんだけど。

福助の出征をワンマンライブで締めくくりで前半2日、そして明日以降は岡安廃業にシフトだと思うんだけど、
一つずつ型にはめたように順番に完結させて進行しなくてもいいのでは?
同時並行でやればよかったのでは?と。

今日の福助の出征祝い、岡安でやってました。
宗助さんが、福助のおかげで岡安に久しぶりに活気が戻ったと言っていましたが、コレ、岡安の最後のお客さんってこと?それは意図して?偶然?とモヤモヤ。
まあこれが最後の客でなくても事実上最後の客になるんだろうけどさ…モヤモヤ。

だったら、岡安最後の仕事は福助の出征祝いということで、金曜にクライマックスに持って行けばよかったのでは?
そうすれば、福助の心理も金曜にかけてゆっくりときめ細やかに描けたのでは?と。

 

福助とその家族をもっと詳しく見たい

そう!
今日イマイチ入り込めてなかったのは、福助の心情が深く掘り下げられてないから!

ストーリーの筋としては、サクサクと整合性のある形で進んではいるけど…。
ただ事実ベースに留まり、
登場人物の心情を感じ取れる場面が少な過ぎる。
福助とみつえとのシーンや、母菊さん、父福松さんとの別れのシーンが欠乏しているせいでしょうね。

福助も、菊さんも、福松さんも素敵だから、もっと演技の見せ場を!
彼らの熱演を見たいのですが…。

あと、息子・一福とのシーンも。
ひげが生えるまで待ちなさいだけでは物足りない。
トランペットを嫌がる息子と父の心の触れ合いを描いて欲しかったよ。

西洋のジャズが好きな福助はキレイな物、文化的なものが好きだったはず。
そして軍歌なんか吹きたくないって慰問を拒否するほどポリシーのある人だったのでは?
ならば、一福が軍国少年みたいなこと言うのはもっと怒って拒絶するだろうし、一福に伝えたいメッセージもあるだろうと思うけど…。
一福、も14歳って言ってた。
十分大人の言う事理解できるはずだす。
多少幼くても、会えるのは最後かもと思えば、父としてきちんと言葉を残すと思うぞ…。

明日そういうシーンがあるのかしら?
もうトランペット吹いちゃったから、タイミング的には逃しちゃってるよね…。

 

埴生の宿は…ジャズ?

福助がトランペットで披露した曲は『埴生の宿』でした。
埴生の唄、ジャズアレンジしてたけど、元々ジャズじゃないよねえ?
調べたがイギリス民謡でした。

この曲、ビルマの竪琴で重要なキーとなっていた曲ですよね。
戦争のこの時期の定番曲なの?

『埴生の宿』が当時の流行りの曲だとしてもジャズ好きの福助が選曲するかなあ?

ジャズが好き過ぎて福富をジャズ喫茶に商替えさせた福助なんだから、最後の一曲は本場のジャズを吹くんでない??と思ったので、この埴生の宿にも違和感。
ジャズアレンジの曲でなくて、元々ジャズ、アメリカのジャズナンバーを演奏するのでは???

あんまり詳しくないけど、たとえばムーンライトセレナーデとかのスウィングジャズとか。
ムーンライトセレナーデは1939年の曲。
あの優雅な旋律は、ちょっとのんびりでハイカラな福助のイメージにピッタリなんじゃないかと。
そしてムーンライトセレナーデの方が戦争に入るまでのキラキラ賑やかな道頓堀を思い出してウルっと来ちゃったかも…。
勝手に選曲して妄想…www

 

明日からは岡安の廃業話

福助が出征した後は、岡安の廃業の話。

千代にとっては実家も同然の岡安が閉まってしまうのは本当に寂しくつらいこと。
そして道頓堀も火が消えたようにひっそりといてしまうのでしょうね。
戦局が本格化する直前最後のエピソードか。

かめさん始め、お茶子さんたちともお別れと思うと哀しい…。

千代、シズさん、菊さん、みつえ…皆の気持ちをじっくり見てみたいと思います。