「おかえりモネ」にムカついた
現在、おかえりモネは１６週、８０話を終了したところです。
モネと菅波がとうとうハグして二人は両想いってことで、
Twitterでは「＃おめでとう菅波」がトレンド入りし
本タグでは二人が両思いになったと祭り状態の様子ですが、
私自身は、モネ菅波カップルはいつそんな風に思い合うようになったか全く不明だし
そんなことより、上京してきたりょーちんとみーちゃんの扱いが酷過ぎて胸糞悪いったらありませんでした。
このドラマ、気象予報士という職業や、震災のことがテーマに据えられたビューマンドラマだと思って期待して見ていたのですが
実はモネと菅波のイチャコラだけがテーマだった模様。
モネと菅波さえくっつけば万事OKであとは全てついでだったんだなあと愕然。
特に今週は、震災というデリケートなテーマの扱い、りょーちんとその家族の扱いが酷過ぎて
ドラマの出来不出来というレベルを越えて、ちょっと失礼すぎやしないか、どういう意識でドラマ書いてるんだよおと。
こうやって書きながら思い出してるだけでもイライラが止まらないー！
りょーちんが可哀想すぎる！
今週はりょーちんの母 美波さんの死亡届の件で深く傷ついたりょーちんがあわや失踪か！？というところを
モネが見つけ出し、再び風呂屋に連れてきて、
ちょうどりょーちんを心配して三夫や悠人も仙台からやってきて、幼なじみが久々に全員顔を合わせるという流れでした。
しかし、りょーちんを見つけてからの、モネの対応、ドラマそのものの対応が酷過ぎる。
りょーちんに失礼過ぎるー！
りょーちん、本音を話せるのはモネだけだって言ってるのに（なぜモネかは全く納得行かないけどそういうことらしい）
モネは全然りょーちんの話を聞いてあげない。
りょーちんが話しやすい雰囲気を作ろうともしないし、話を振ろうともしないし。
りょーちんを避けてる気さえする。
やっと最後に二人きりになれた時にも、りょーちんに対して
りょーちんが遠慮がちに、電話で変なこと言っちゃってごめんね、と切り出すと
「言ってくれたら聞くけど」
という超上から目線。
おいおい、りょーちんがごめんね、なんて言い方したのは、本当にごめんねじゃなくて
話したくて仕方ないけどモネを気遣ってるからああいう言い方してるだけだろうが！
友達だったらちゃんと先回りして聞いてやれよー！
それで幼馴染みか？
家族ぐるみの付き合いなのか？
りょーちんはこんな気が利かない、上から目線の女のどこに惹かれてるんだー！
そして最後にやっとりょーちんがモネにアプローチしようとすると、
（りょーちんがモネを好きって設定にしちゃってるので、りょーちんがただのストーカー扱いに貶められているのもイヤっ！）
モネはそんなこと全然わかってませんでしたーってほよ顔で
「それで救われる？」
と…。
いやこれ、客観的に見ると、こんなにりょーちん苦しんでるのに、誰も全くりょーちんのこと聞いてあげないから寂しいだけなんじゃないと思うし
やっと自分の話ができるとモネに切り出したのに、
「それで救われる？」
って酷い言葉で、りょーちんのやっとの思いを拒絶したとしか。
深く傷ついているりょーちんを奈落の底に落とすセリフだよ。
モネ、酷いよ。
このドラマ、モネと菅波との恋愛しか視点に無いんでしょうね。
モネと菅波がいかにしてくっつくかだけがミッションで。
それを引き立てるためのりょーちんでしかない。
だから震災で家族を失い、家庭が破綻した深い傷を負っているりょーちんも、ただのモネに片想いの男の子っていうだけでしか描かない。
そんなりょーちんの重たい設定も、ただのモネを飾るアクセサリーでしかなかったということですね。
モネの成長物語と併行してりょーちんと新次さんがどのように心を癒して立ち直っていくのかが描かれると期待していましたが
そんなつもりは毛頭ないらしい。
りょーちんの家庭の状況を真剣に受け止めて見ていたこっちとしては
モネの「それで救われる？」は、窮地に立たされたりょーちんにとどめを刺したとしか見えませんでした。
これでりょーちんが絶望して自殺したらどうする！と震撼したわ。
りょーちんは結局誰にも、何も打ち明けられず
りょーちん、わざわざ東京にまで来たのに、せっかく皆にも会えたのに、
りょーちんの口からりょーちんの本音は一切打ち明けられないままに終わってしまいました。
もったいない。
ここまでシチュエーション持ってきてやらずじまい。
ドラマ的にもこんなのってあるかい！？
せっかく集まった三生や悠人たちも、りょーちんの辛さはとっくに分かってるよーって言いながら
りょーちんがやっと自分語りを始めようとすると、
三生がいきなり感極まった様子で中学生だった頃のUFOの話を涙ながらにして
「俺たちの心は繋がってるー！」とまとめてしまった。
おいおい！
これじゃありょーちんの口封じじゃないか。
そんなことがあった後での、モネの「これで救われる？」だから。
このメンバー、りょーちんを本気で心配してあげてる子は一人もいない。
幼なじみが集結も、震災のテーマに触れずに終わり
りょーちんが失踪？と聞いて、仙台からわざわざ三生と悠人が来てくれました。
三生と悠人が来てくれた瞬間は、空気がパアアと明るくなってホッとしましたよ。
やっぱり友達だあって。
でも。。。
みんなで揃って久々に話ができて、
そういえば震災の話ってできてないもんだよね…という流れになったので
ああとうとう震災について、初めてお互いに腹を割った話ができるんだ！
おお！いよいよドラマらしいシーンが見られるのか！
これまでこのメンバーのバカ騒ぎの真実がやっと語られるか！
（このメンバー当初から馬鹿騒ぎだけでしたが、
でもこれは震災の傷が深いからこそお互い本心を隠すように馬鹿騒ぎしているのだろう、
いつかその裏が語られるだろうと期待していたのですが
あまりにもずーーーっとバカ騒ぎのままだったので、コイツらやっぱりただの馬鹿騒ぎなのかと諦めかけていたところでした）
と、大いに期待したのですが
りょーちんが話始まろうとしたら、三生がUFOの話をし出して、俺たち繋がってるー！で終わり。
りょーちんが話そうとする前にも、
スーちゃんも地元にいるのが偉いって感じがするけどそれってどお？って問いかけがあったり、
（りょーちんが地元で漁師やってることはエライとかそういう話とは次元が違うとは思うけど）
地方に殘る者と、都会に出ていく者との考え方の違いや、お互いがお互いをどう思っているのかとか
等身大の話を聞けるのかしら、
スーちゃんのあのチャラい性格の裏にある思いとか聞けるかしら
ドラマの核心がここで見えるのか…と期待したのに。
ここまで仕掛けてきたっていうのに
全てはUFOの話で終了。
え…どいうこと？？？
このシチュエーションはモネにとっても、絶好のシチュエーションだったはず。
実は津波を見ていない自分が皆に対して負い目を持ってしまっていることを打ち明ける絶好のチャンスなはずだったのに
自分の苦しい心の内を親友たちに打ち明けるチャンスだったのに。
なのに、モネも全くアクション無し。
ホヨホヨ皆を傍観してるだけ。
モネは震災の時島にいなかったせいで皆と違ってしまったとあんなに傷ついていたはずなのに。
あんなに思い詰めてたモネなら、皆をかけがえのない友人と思っているなら
ここが再び距離を縮めるチャンスなのに。
そんなこと全く思っている様子無し。
え…どいうこと？？？？？
ドラマとしても、ここで幼なじみメンバーをわざわざ集めたんだから
いよいよお互い震災の傷を分かち合い、お互いの心の距離を埋めていくシーンになる、
ドラマの核心に触れるシーンが展開されるだろう、
やっと震災がテーマのドラマらしいことをやるのかと思ったら
そんなこと全然。
結局りょーちんの件は、ただ皆が東京で集まるためのネタでしかなかった…ってこと…溜息。
まとめ：震災、りょーちんは単にモネの恋愛話のアクセサリー
りょーちんは、話したくても話せないまま。
皆に打ち明けようとしてもUFOの話で遮られて終わり。
モネに言おうと挑んでも、モネにも「それで救われる？」であっさり拒絶。
皆も震災についてのそれぞれの心の傷を打ち明けるのかとの思いきや
UFOの話で「皆んな繋がってるー！」ということにして終わり！
モネは皆の会話には入らずほよ顔で傍観しているのみ。
その後、りょーちんに狭まれても「それで救われる？」で拒絶。
りょーちんを「それで救われる」でバッサリ拒絶した後、菅波とハグ。
要するに、震災なんてこれっぽっちも書く気がない。
震災を経験した子供達のその後の思いに向き合ってみるとかいう気概は全く無し！！
書く気が無いどころか、なぜか徹底的に避けている模様。
じゃあ東北の話にしなくてもいいのに。
そして、ただただ菅波とモネがくっつくかどうかに集中。
しかもモネ菅波の恋愛も心理的な過程は無しで、関心があるのはボディータッチのみ。
りょーちんなんて、菅波にヤキモチ焼かせるためだけに駆り出されたに過ぎなかった。
要するに震災はモネの不幸自慢のアクセサリーでしかないし
菅波とくっつけるための材料でしかなかった。
このドラマで描きたいことは陳腐な恋愛だけみたい。
恋愛ドラマだとしても、モネも菅波も全く魅力的に描かれていないので共感できないし勝手にやってろとしか。
このドラマ、TBSの火曜ドラマを目指していてヒューマンドラマじゃなかったってことですね、きっと。
これまで見ていてバカ見ちゃったなあという気分です。