【あぐり】感想ネタバレ第94話 吉行和子さん、生まれてくる自分を語る「きっと女の子よ!」

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第94話

昭和10年(1935年)夏。
母 美佐の死から8カ月が過ぎた。
相変わらずの忙しさの中であぐりの悲しみもようやく薄れ始めていた。
そんなあぐりはエイスケとの間に2人目の子供を宿していた。

エイスケは相変わらず家に寄り着かない。
あぐりは常連客の女流作家片山真佐子にエイスケの作品では上海など海外を舞台に小説を書いていると伝え聞く。

 

チェリー山岡が沢田を伴って訪ねてきた。
チェリー山岡は昭和9年に国産のパーマネント機を開発。
以降全国的にパーマネント全盛期を迎えていた。
そのチェリーがあぐりに岡山に支店を出さないかと提案。
チェリーは岡山にデパートから東京の美容室を出店して欲しいと依頼を受けたがパーマネント機の販売で忙しい。
そこで岡山出身のあぐりにとの誘い。
開店は2年後の予定。

 

カフェ・セ・ラ・ヴィを訪ねたあぐり。
世津子に、エイスケに出産が早まりそうだと伝えてほしいと来た。
世津子もエイスケの行方は知らないと言う。
前にエイスケの原稿を届けに来た女性とは半年前にとっくに切れていた。
そのことを聞いてあぐりは少しホッとする。

別れ際、燐太郎と民子がやってきた。
燐太郎は川原甚八が逮捕されたことを、あぐりに聞かれないようにこっそりと伝える。

 

ある日光代は胎教に良いとバイオリンをあぐりと淳之介に聞かせる。
光代によると「英才促進協奏曲」だと。
しかし相変わらず光代のバイオリンはギイギイと凄い音。
その刺激か、あぐりの陣痛が始まり、あぐりは叫んだ。
「陣痛促進協奏曲!」

あぐりは無事に女の子を出産。
その日の晩、あぐりが寝ていると美佐が夢枕に立った。
「おめでとう。大事に育てるんよ」
それからあぐりは生まれてきた赤ちゃんを美佐の生まれ変わりだと信じて育てることにした。

女の子の名前はエイスケが和子と名付けた。
エイスケは人が変わったように和子を可愛がった。
毎日の沐浴はエイスケが担当する子煩悩ぶり。
しかし子煩悩と言っても、沐浴時間の6時に必ずどこからか飛んで帰ってきて7時にはまたどこかに行ってしまう。
エイスケの豹変ぶりに戸惑うあぐりだったが和子の沐浴時間はささやかな幸せを感じるひとときだった。

出産2ケ月であぐりは仕事に復帰。
相変わらず忙しい毎日を送っていた。

そんな中、世津子があぐりのところに婦人現代の原稿の依頼に来た。
世津子は一度、婦人現代の創刊メンバーで誌面を埋めてみたいと言う。

原稿を書くのは自信がないと言うあぐり。
世津子は一番身近なことを書けばいい、エイスケのことを飽きてはどうかとアドバイス。
妻だから分かる作家望月エイスケの素顔を書けばいい。

タイトルは「我が夫、望月エイスケ論」

吉行和子さん再出演!胎内の自分と対面

あぐりは第2子を妊娠。
出産ギリギリまで大きなお腹を抱えて忙しく働いています。

なんとまたまた吉行和子さんがご出演。
この大きなお腹の中の赤ちゃんは、なんとまさに吉行和子さんじゃあありませんか~!

なかなか気の利いた、こちらも心躍るシーン!

「私は女の子だと思うわよ。とっても可愛い女の子よ~♪」
自分で自分のこと言ってるよおwww
良き良きwww

そして吉行和子さん、
「奥様こんなになるまで働かしてエイスケさんもいい気なもんね」
「最近じゃ外国をフラフラしているそうじゃない」

「最近会ってないの?」
「よく平気ね。いい気なもんねエイスケさんも」
と父エイスケさんのことを突っ込みまくり。

ここのユーモアいいなあwww

あぐり、女の子を出産

あぐりは無事に女の子を出産しました。
この子がまさしく吉行和子さん!

陣痛のきっかけは、光代さんのバイオリン。
光代さん、いかにも教育熱心なセレブおばあちゃまになりそう~。
「英才促進協奏曲」と演奏を始めますが相変わらずのギイギイ。
逆に胎教に良くない気がwww
淳之介のうわーって顔に受けたwww

あの不協和音はやはり胎児に良い影響を与えなかったようで
胎児なりにこの場をどうにかしなくてはと思ったのか?
陣痛が始まりました。
「陣痛促進協奏曲」

今日のこののんきなコントも微笑ましくていいなあ。

今日は、吉行和子さんが出てきたと思ったら、チェリーが沢田さんと来たり、光代さんのバイオリン姿も音はともかく美しいし、カフェ・セ・ラ・ヴィのメンバーと民子も出てきたり、色とりどりで目が楽しかったわ。

松原智恵子さんも再登場

出産後、亡くなったあぐりの母美佐さんも夢に出てきました。
もう会えないと思ったけど会えて嬉しい。

しかし川村家は皆夢枕に立つなあ。

松原智恵子さん、夢枕の幽霊というのか幻というのか…
はかなげで美しくて、本当にイメージピッタリだわ~。

あぐりはこれをきっかけに生まれた女の子を美佐さんの生まれ変わりと思うようになったそうです。

ってことは吉行和子さん=松原智恵子さんってこと…?www

エイスケは子煩悩?

女の子はエイスケさんと和子さんと

やっぱり男親にとって女の子は特別なんでしょうかー?

エイスケさん、沐浴係を買って出て、必ず毎日エイスケさんんがお風呂に入れてくれたそうです。
フラフラと行方知れずのエイスケさんは沐浴時間の6時になると必ずどこからか戻ってきて7時には帰る。
これも子煩悩らしい…www

ってか、そんなに慌ただしくしなくても!
そのまま居ればいいじゃーんと思いますが…やっぱり不思議だ。
どこか原稿書くのにお気に入りの場所があるのだろうか??
あぐりにインスパイアは受けるけど、あぐりの元では書けないの?
エイスケさん自身も忙しくて疲れちゃうのでは?と思うけどwww

私だったら沐浴やったら即外出なんて、やっぱり、そんなに私が嫌い?と思っちゃうよね…。
エイスケさんとやって行くにはそこ気にするとアウトなんでしょうね。
あぐりの天然鈍感じゃないと無理なんでしょうねえ。

 

世津子さんはあぐりに原稿依頼

世津子さんはあぐりに婦人現代の原稿を依頼。

これは…もうコレを最後に婦人現代は休刊の覚悟かねえ…。
世の中も不穏な雰囲気が出ているから。
川原甚八が逮捕されたということから世津子さんもこれ以上続けるのは危険だと判断したのでしょうね。

大正デモクラシーは戦争の足跡によって終焉を迎えるのですね…。
もうそろそろキラキラした時代の終わり…。

大正ロマンってキラキラしていて元気で自由でとっても好き!
子供の頃に「はいからさんが通る」を読んでから大好きな時代なのですが
本当に一時の煌めきのようなものだったのですねえ…。

せつない。

若々しくて、闊達で青臭い、エネルギーに満ち溢れた言論活動も、戦争でバッサリだったんだ…。

エイスケさんも、燐太郎さんも、森潤も…これからどうするんだろう?

あぐりは、これで文才も開花する?
これがあるから「梅桃が実るとき」を書くことになるのかなあ?