【あぐり】「梅桃が実るとき」を読んでみた。どこまでリアル?どこからフィクション?


あぐりって、あぐり自身もエイスケさんもかなり個性的。
夫婦関係もかなり不思議です。

そして実家の望月家もやたら太い。

コレってドラマのご都合?どこまでホント?
と、ドラマを見れば見るほど興味津々になってしまいます。

実際に「梅桃が実るとき」を読んで確認して見ました。

現在第90話を過ぎたところで、吉行和さんが生まれたところですが
そこまでの内容について
先のネタバレにならない程度に解説してみます。

あぐりは木登り娘じゃなかった

ドラマではあぐりはおてんば娘で木登りが得意。
岡山時代では何かというと木の上に登ってました。
女学生になっても、嫁に行っても何かあるごとに木登り

地元のお巡りさんにもあぐりを知らないなんて、もぐりとまで言われてたwww

まず一番にコレが事実かが気になりました。
あぐりさん、本当に木に登ってた?
まじで大人になっても木登りしてたの?
どんだけお転婆やらかしてたの??と。

しかし、原作には木登りエピソードは一つも出ていませんでした。

確かに川村家は自由な雰囲気だったようで、のびのびと育ったようですがね。

ただお転婆武勇伝らしきものとしては一つだけ。
弁護士で県会議員を務める川村家には書生さんが沢山いたようですが
その書生のお兄さんたちを従えて縁日を闊歩したということで地元の人たちにビックリされたらしい。
従えてと言っても、あぐりさん自身は女王様では全くなくて。
ドラマでも言っていたように川村家はリベラルな家風だったので、
シンプルにお兄さんたちと皆で連れだって行ったら
当時の感覚ではビックリだったということみたいです。
男子たちの中に女子一人っていうのは、なかなか無かったということでしょう。
しかも年上のお兄さんたち。
スケ番と思われたかwww

確かに当時にしてはのびのびと育った女の子みたいですが、さすがに木登りは無かったらしい。

あぐりの木登りはドラマ用にプラスされたアイテムということでしょうね。
キャンディキャンディといい、はいからさんが通るの紅緒といい、
いやいやそれ以前に朝ドラおはなはんでもそうだったか。
昭和からおてんば娘と言えば木登りがテッパンだったから木登りは必須だったんですね。

そしてあぐりは木登り最多なのでは?
木登り回数で過去のヒロインを完全にマウントwww

 

オープニングのお花はなぜ?

オープニングは、水に浮かぶお花たちの映像。
とっても可愛らしくて印象的です。

お転婆あぐりなのに、なんでー?
あぐりは別にお花とか興味無さそうなのになぜー?
と前々から気になっていましたが、
これは大いに関係がありました!

あぐりさんが、幼い頃のことを回想している部分がありますが
とってもマイペースなお子さんだったようで学校でも家でもお花を眺めるのが好きだったそうです。
幼少期の思い出と言えば、お友達と何かをしたというエピソードよりもお庭のお花の美しさの方が記憶に残っているそう。

特に実家の川村家が太い時代に庭園にあった梅桃の花の可憐さと赤い実の印象が色濃く残っているようで
だから「梅桃の実るとき」なんだそうです。

あぐりさんは幼い頃からお花や美しいものが大好きだったそうで、だから美容師だったんだなあと納得。
まさかあのあぐりがお花が好きだったとは!
ドラマではお転婆が強調されるのみで、あぐりさんの美意識が高さ、感性の高さは抜けてしまってますねえ。
当時のお転婆娘のテンプレには枠外だったから却下か??

美意識と言えば色黒を気にしてクリームを塗ったエピソードがありましたがアレは本当でした。

梅桃の実はコチラ↓

 

 

望月家は太い?

望月家は本当に太い家のようですよ。

あぐりの女学校の学費を出してくれて、美容室の土地も購入してくれました。
もちろん弟子入りの費用もポンと。
これについては光代さんが理解者だったみたい。
コレは史実通りですね。

親の願いを振り切って東京にい続けている間もエイスケさんに仕送りを続けていたかどうかまでは書かれていませんでしたが、確かにこの調子だと仕送りしてたんだろうなあ~。

御お金が沸いて出てくるような状態は本当の様子です。

 

あぐり美容室は村山和義氏の設計

あぐり美容室、モダンな建物ですー。
超おされです~。
あのセットはかなり近いデザインです。

あの美容室の設計、エイスケさんの文士仲間で親友の辻村燐太郎さんがやっていました。
燐太郎さんのお友達にドイツ帰りの設計者がいるから教えて貰って図面を引くと!
設計何て全然畑違いの燐太郎さんがなぜ?
お友達に教えてもらって図面引くって、お絵かきじゃないんだからあ!とビックリでした。

実際に、あの美容室を設計されたのは、村山和義さんというお方。
ドイツ帰りの建築家で、小説家でもあり、画家でもあり、デザイナーでもあり、演出家、ダンサー…と
今で言うマルチクリエイターですね。

この時代にもそんなスゴイ人がいたんですねえ!!
当時でこんなに手広くやれてたんだから、相当な才能の持ち主でもあり相当なセレブだったんでしょうー!

美容院を開業すると決まったときに
スポンサーは御大でしたが、建築諸々についてはエイスケさんが全て手配したそうで。

村山和義さんはエイスケさんの文士ネットワークがあったからこそだったんですねえ。
最先端のアーティストつながりで美容室建築もオーダー。
カッコいいぞ望月家。
実家が太いだけじゃないぞ。

ちなみに近所の人たちには教会でも建つのかと思われていたそう。

ところで世津子さんやカフェ・セ・ラ・ヴィに集う文士仲間たちのことは原作には書かれていません。
綸太郎さん、森さんは完全ドラマのオリジナルのようです。
ほかのあぐりさんの著作にエイスケさんの交友関係が書かれているのかもしれませんが。

淳之介の面倒は?

美容院開院当初、淳之介ちゃんをほぼネグレクト状態なのでは?と気になってました。
エイスケさんがたとえフラフラじゃなくても、執筆に取りかかれば任せきりにできるはずはなく。
実際美容院を営みながら育児なんてムリでしょ!と思っていましたが
実際は美容院開業と同時に光代さんが東京に来ちゃってたみたいです。

リアルでは光代さんと御大の仲は良いとは言えず「夫婦別れをした」と書かれていました。

エイスケのフラフラは本当?

エイスケさんのフラフラは真実です。

結婚して即東京に行っちゃって、離れ離れだったそうですよ。

あぐりさんがサッパリした性格でもあり、あの時代の方だから自分の恋バナなんてしないからだとは思いますが
結婚当初はドラマみたいにエイスケさんを仲良しとかいう感じはなかったみたい。
文面からは、お見合いで結婚してあぐりさん自身はまだ気を遣う間柄のままエイスケさんは勝手に東京に行っちゃったって感じ。
じゃあなんで淳之介が生まれたんだあ?って感じですが笑

東京に行くことになったときも、エイスケさんにうざがられるのではと心配だったみたい。
しかし、心配とは裏腹にエイスケさんが親切にしてくれたみたいでホットしたみたいですよ。

でも東京に着いたら着いたでエイスケさんはペースを変えることなくフラーっといなくなるので
このままだと、私ダメになる!と美容師を目指したという流れ。

 

エイスケはあぐりの入院中もフラフラだった?

ただドラマのエイスケさんのフラフラが酷すぎるところがあるのでちょっと弁明しておいてあげたいと面ます。

あぐりが肋膜炎になったとき、回復すると相変わらずどこかに姿をくらましては気紛れに戻ってきていましたが
リアルエイスケさんはそれはなかったっようです!

あぐりの入院中は献身的に看病してくれて常に病院に居てくれたようです。

エイスケさん、フラフラしてるけど、絶対に居てほしい時には必ずあぐりに寄り添ってくれていたみたいです。
友達づきあいにしても、気紛れでつかみどころの無い存在だったったようですが、
いざというときは必ずいてくれる、力になってくれる存在だったようで、だから人望が厚かったみたい。
あぐりさんも、そういうところがあったから、皆に好かれていたと言っていました。

 

エイスケ、建築費を使い込み?

美容室の建築費をエイスケさんが昆布相場に使い込んでいたというエピソードがありました。

昆布相場にハメられそうになり、でも運よく台風のおかげで昆布相場が高騰して事なきを得ましたが。
これはおちょやんのテルヲ張りに悪じゃんかと驚き、私の中のエイスケ株は大暴落しましたが…。

でも原作ではこのような“使い込み”はありませんでしたよー。
美容院の建設費用はエイスケさんが管理していたようですが、美容院建築そのものは素直にちゃんと建築できました。
こんなことであぐりや皆を心配させることは一切なく。

フラフラと気紛れだけど、こういうところはキチンとしていたからあぐりは信頼してたんだよおーwww

なんでこんな描写をしたんだろ??

エイスケはサービス精神旺盛

小説家としてそこそこ成功したエイスケさんはダットサンを愛車としていたのは本当のようです。
おされな小説家ー!

実際のエイスケさんは、フラフラ~だけど、いざというときは心強い存在とあぐりさんが言う通りのエピソードの一つとしてエイスケさんはあぐりさんのお弟子たちに対してはとても優しくサービス精神旺盛で
皆を連れて箱根旅行とか積極的に企画してくれてたみたいです。
だからお弟子さんたちには好かれていたとか。

ドラマでは建築費使い込みとか、家族旅行であぐりが行けなくなったら代わりに女と連れて行ったとか酷いことをやらかしていましたが実際はそんなことはなかったみたいです。
確かに女はいたようですが、鈍感あぐりさんには十分気付かなかったレベルに、望月家にいるときは、あぐりと家族とお弟子さんたちに対してや常に優しく朗らかな存在だったみたい。

このエイスケさんの存在、原作通りにやった方が今の時代にすんなり受け入れられたんだじゃないかなあ~。