【あぐり】感想ネタバレ第85話 民子は燐太郎にロックオン!

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第85話

カフェ・セ・ラ・ヴィでエイスケの新作「女百貨店」の出版記念パーティが行われた。
今やエイスケは新興の芸術派の騎手として注目を集める存在になっていた。

「この作品を愛と尊敬を込めて強き女あぐりに贈ります」
エイスケはそう言って挨拶すると、駆け付けてきた民子は素敵だとあぐりを褒めた。

昭和5年4月になり、淳之介は番町小学校の1年生となった。
何もかも順調。

ある日エイスケはカフェ・セ・ラ・ヴィで出版社と打ち合わせ。
エイスケが原稿を渡す前に世津子に見て貰おうとすると、世津子は出版されてから見るから大丈夫と言う。
いつも真っ先に原稿を見せてと言う世津子が見てくれないとは。
世津子は作風が確立したのだと言う。

そこに若い男性が入ってきた。
その男は若きプロレタリア文学の旗手、川原甚八。
世津子の雑誌に連載していて原稿を届けに来たのだ。

エイスケの新作を読んだという川原にエイスケが感想を聞くと
はっきり言って駄作。
所詮プチブル文学の粋を脱していない。
ブルジョワ芸術は文学に埋もれる人ではないと信じていただけに残念だったと正直過ぎる批評を言った。

エイスケは素晴らしいご批評感謝いたしますと拍手。
そして僕は君のように自分の文章で革命ごっこはしないんだと言い返して出て行った。

 

一方あぐり美容室に民子が訪れた。
忙しくて手を離せないあぐりは、自宅で待っていてほしいと伝える。

民子を自宅に案内すると次はエイスケを訪ねに燐太郎がやってきた。

自宅で二人きりで待つ民子と燐太郎。
そこへ淳之介がお腹が空いたと言い出した。
燐太郎は慣れた手つきでパンケーキを作り、民子、淳之介と楽しい時間を過ごした。

仕事が一段落してあぐりが自宅に行くと
民子は今日は愚痴を聞いて貰おうと思ったがもう大丈夫と笑顔。
これまでは以前エイスケが言っていたように東京の街が暗闇にしか見えなかった。
いつも一人で何の目的もなく生きていて、あぐりに比べたら自分の生活に

暗闇の中に少しの光が見えた
燐太郎さんとパンケーキを焼いてお茶を入れていたら何だか幸せになった。

上手く言えないけど見失ってた自分を見つけられそうな気がしたと言って帰っていった。

あぐりの心の中に小さな不安が芽生えていた。

エイスケは文壇で一目置かれる存在に

本日はエイスケさんの新作出版パーティから始まりました。

エイスケさんはエイスケさんで作家として認められるようになっていました。
あぐりのヒモにはならずに済んでよかった。

あぐりとエイスケさん、
それぞれに自分がやりたいと思って始めた仕事で稼ぐことができて羨ましい。
そしてお互いを束縛しない、独特の距離感をキープできるなんて…
でもここぞと言った時にはお互いが一番必要としている相手。
なかなか珍しい形だけど、理想的な夫婦像だわ。

「梅桃が実るとき」でもエイスケさんとあぐりの関係性はそんな感じだったみたいですね。
美容院を始めたあたりからエイスケさんも世の中に認められるようになってきて、
お互い忙しかったみたい。
エイスケさんは家では原稿を書かなかったみたいで、いつも気紛れにふっといなくなる感じだったと。
でもあぐりさんも忙しくて気にしている暇もなかったとか。
で、フラッと帰って来ては家族にも弟子たちにも優しいし一緒にいるときは楽しい人だから、それでいいや~になってたみたいです。

でも東京に来た時、このままでは一人ぼっちでエイスケさんに振り回されてダメになる!と思ったから仕事探して美容師になったみたいです。
あぐりさんのサッパリした性格と、建設的な考え方のおかげでこの距離感成立してんだなあとも思います。

次のトレンドはプロレタリア文学

ただ、エイスケさん、今はもてはやされているようですが、最早時代の潮目が来ているようですねぇ…。
世津子さんも「作風が確立された」と言って原稿を見てくれなくなった。

確立された、社会的に認められるようになった=自立できるようになった。
でも同時にエイスケさんの限界も見てしまったってことですかねえ世津子さんは。

エイスケさんの確立された作風は次なるトレンドであるプロレアリア文学とは相容れないと…。

なかなか大変だわ~。
そういったジャンルって流行りだからって簡単に変えられるものじゃないですしね。

世津子さんのところに訪ねに来たプロレタリア文学の川原甚八の感想によると、
エイスケさんの新作はプチブル領域のまま脱し切れてないとバッサリ。

エイスケさんはブルジョワ芸術派だったんですね。
さすが岡山の名家望月家で裕福な環境で育っただけあるわ。
大正デモクラシーのキラキラとブルジョワ芸術はマッチしていたってことねえ。

そして、世界恐慌も起こりじわじわ軍国主義の色が濃くなっていく世の中では
エイスケさんは時代に取り残されていくのだろう…。

 

しっかし、プロレタリア文学も、出てきた当時、
大人の目から青臭いように見えたんじゃないかなあと思います。
澪つくしで久兵衛さんが律子の考えを絶対に受け入れられなかったみたいに。

なのに、世津子さんはプロレタリア文学こそ次に来るー!って感じてるのね。
ギョーカイの人だから久兵衛さんより頭が柔らかいだろうけど
それにしても、エイスケさんが着いて行けない物を、エイスケさんの親世代の世津子さんが食いついているとは!

世津子さん、エネルギッシュ!!

 

民子はやっぱり民子…汗

民子、アポも取らずに来店。
軍陣の奥様=リッチだからまめにパーマネントに来たのかしら…と思ったらそうではなく。
なら営業時間中に来るなよ。

しかも後々聞いたら愚痴を言いに来ただけ。
随分迷惑だなあ~。

民ちゃんは別れるときはいい子になってたからイメージ挽回できてたけど
また今日でダメになった…汗

予告で見ていたから覚悟はしていましたが、民子は月曜からさっそく燐太郎さんにロックオン!!

やっと自分らしさを取り戻せそうだとか何とか言ってましたが
民子、ただ男好きなだけじゃんか。
女学校の時からの悪癖は変わらず…。

こういうタイプの子っているのはいるけど…
私は好きじゃないタイプだし。
大体女子には嫌われてるよねえ~。

なんでヒロインの親友がこんな性格の子なのかー?
女が校でも実は民子は女学校でも嫌われ者だったんじゃない?
あぐりが鈍感だったから民子のイヤなところが分からなくてだから付き合えてたんじゃない?
それをいいことに民子はあぐりを利用していたのでは?

どうせやるなら、民子の結婚生活の様子が旦那がモラハラ気味だとか描けばいいのに。
少なくとも、民子ちゃんも頑張って奥様やってるけど、旦那様と上手く行ってない様子で民子自身が以前と違って自信喪失気味な様子とか描けばまだ同情できるんだけど…。
ニコニコして悪びれもしないで、燐太郎とパンケーキ焼いたら「幸せ気分」とかふざけたこと言うからなあ。
全然共感できないのよねえ。

民子ちゃんがただただわがままで自分勝手で男好きのお花畑体質にしか見えないで残念。

民子のキャラ設定、なんかもったいない…。

 

この感じだとどうせ燐太郎さんは全然なんだろうねえ。
燐太郎さんもその気になったらドロドロだもんねえ。
そして綸太郎さんが民子なんかを相手にしたらムカつくwww

もっと民子が健気だったら、燐太郎さんとの危険な恋にも共感したのに。
そして燐太郎さのエイスケさんも創作意欲掻き立てれ荒れるだろうなあとも思えるのになあ~。