【あぐり】感想ネタバレ第80話 これが90年代の価値観?エイスケにも美佐にも共感できない

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第80話

下田はかつて美佐を騙して川村家を窮地に陥れた岩見だった。
正体がバレた岩見をあぐりたちは取り囲んで話を聞く。

岩見も当時は自分も騙されて窮地に立たされていたのだと言い訳。
エイスケと森潤は面白おかしく話を聞いては共感。

しかし妹の五喜は絶対に許せないと言う。
岩見のせいであぐりは家族のために顔も知らない相手のところに嫁ぐことになった。
当時あぐりは岩見のことを怪しんでいたのに何とも思わず岩見を信じ切っていたことを五喜はずっと気に病んでいた。
五喜は岩見の件があってから人を信用できなくなり縁談も断り続けていたのだ。

すると突然美佐が
「皆さん、鯛をいただきましょう」
と岩見の作った鯛のお造りに箸を付けた。

美佐は人を疑い続ける人生より騙され続ける人生の方が幸せだと言う。
岩見に騙されたおかげで、あぐりはエイスケと結婚し美容院を持つことができたと微笑んだ。

 

翌朝、岩見は罪滅ぼしにと三度の食事と淳之介の世話を買って出た。
本当は岩見を許せていないだろうと五喜は美佐に問いただす。
すると美佐はあなたたちに恨みつらみを残して逝くことはできないと答えた。
「恨みは全部私がお墓の中に持って行くんよ。そう決めたんじゃ」

あぐりのところに建築費の取り立てがやってきた。
エイスケが全財産を使って岩無から昆布を購入してしまったため手持ちの資金はもちろん無い。
待ってほしいとあぐりがお願いすると、その代わりにパーマネント機を預かると言われてしまう。
パーマネント機が無いと商売ができないがエイスケさんに昆布を討って貰えば何とかなる。

ところがそこに慌てた様子の世津子がやってきた。
世津子は怪しく思って昆布相場を調べてくれていた。
すると今年の昆布は有史以来の出来で今売っても二束三文。
来年になればタダ同然でしかさばけないそうだ。

あぐりがエイスケにこのことを報告。
「まあしょうがないんじゃない」
どうせ親父から貰ったあぶく銭だから消えてしまうのが運命。
そもそも親父の金で何かをやること自体気乗りしなかったから無くなってちょうどよかったとエイスケは悪びれることも無い。
そんなエイスケにさすがのあぐりも激怒。
父親の愛情を理解していないとエイスケを責めた。

「分かってないのはあぐりだな!」
エイスケはそんな欺瞞的な愛を自分は親に求めていない、
できればこの店も親父の助けではやりたくなかったと吐き捨てるように言い
家を出て行ってしまった。

90年代の価値観はコレ!?今日はさすがに許せない…

今日はさすがに全てにおいて共感できないー。

これまではあぐりは昔ドラマだし、深く考えなければOKと
気軽に楽しく見る娯楽物のジャンルとして寛容に見ていましたが…

今日は絶句。
えー…詐欺も許しちゃうでOKなの?
これが大らかさなの?
寛大さなの?

建築費用を昆布に継ぎ込んでもOK?
欺瞞の愛ならあぐりに黙って使い込んでもOKなの?

岩見にも、美佐さんにも、エイスケにも共感できない。
共感できないどころか不愉快過ぎる。

騙されても平気で許すのが美しい姿なの?

コレはすでにAKのご都合主義全開なのでしょうか???

あぐり初回放送の97年は、バブルが弾けて何年か経ったところで
恐らく当時は巷でも借金トラブルや詐欺まがいのトラブルを抱えた人は多かったと思うのですが~…
だからコレ???
騙した方は仕方なかったんだら、許してやれよってこと?
そんなことが横行してたの???
バブル後はこんな謎の価値観で、お互いなあなあにして丸く収めてたのか???

ちょっと何やりたいのか、どっちの方向に行くつもりなのかさっぱり理解できない…。

 

美佐さん、恨みは墓場に持って行く!?理解不能

美佐さんの「疑い続ける人生より騙され続ける人生の方が幸せ」って一見いいように見えるけどねえ~。

このセリフが共感できるのは、普通は岩見が逮捕されてからだろ!!
岩見が逮捕されていろいろ真実が明らかになった後で
残念ながらお金は戻ってきそうにないけど
「疑い続ける人生より騙され続ける人生の方が幸せだ」
ってあぐり、五喜や皆としみじみ言い合うものなんでないか????

これまでの美佐さんの天然さは面白かったけど
今日のは随分と強引過ぎだよ。

恨みは私が墓場に持って行くって言ってるけどねえ~。
この状態ではそれは成り立たないねえ。
それするなら岩見に騙されたこと自体も子供たちに黙ってないと!
もうあぐりは五喜は既に恨みを持ってるから。

あぐりや五喜に「恨みを残して逝けない」って美佐さん言ってましたが
そう思うなら、美佐さんが今この場できちんと恨みを晴らさないと!

岩見を警察に突き出して、岩見はきちんと制裁を受けないと
あぐりと五喜に恨みがたまる一方よ…。

美佐さんの態度は、大人のキレイごとにしか見えず憤慨。

これが当時の大人の美学?

先週、本朝ドラの「おかえりモネ」で田中さんが何人もの女と浮気してたのを「昭和の倫理観」と言ってました。アレも酷かったけど、これは「平成の倫理観」なのか!?!?

こんな価値観がもてはやされてたからオレオレ詐欺にやられる高齢者が後を絶たないんでないの!?

 

五喜に同情

あぐりが15歳で結婚させられたんだから
当時五喜は13歳前後ですよね、きっと。

お父さんが亡くなって寂しかったところに岩見が親切にしょっちゅう訪ねに来てくれたんだもんねえ。
岩見を全面的に信じていた五喜が健気だよ…涙。

さらにあぐりが怪しいって言ってたのをスルーしてしまった自分を責めた気持ちも分かる。
幼い五喜は大変な物を背負ってきてしまったわね…。

五喜にただただ同情。
確かに、そうすると大人の事信じられなくなるよね…。

そして、今日の美佐さんの言動に、五喜は再び傷ついたと思う。
美佐さん、五喜のことをもっと思やってあげなよ。

五喜の言う通り、私も岩見の作ったご飯なんて気持ち悪くて食べられないわ。

美佐さんに母として共感できなくなってしまった。

 

エイスケさんにもさすがに不快感…汗

エイスケさん、親父の欺瞞の愛を求めていないってあぐりにキレてましたがー!

おいおいおい…エイスケ!
だったら健太郎さんが費用を出すって言ってくれた時に拒絶しろよ。
その場でケンカしろー!

あぐりを散々巻き込んだ挙句にコレって…。
さすがに子供っぽいんじゃない?

エイスケさんだってAGURI美容室って嬉しそうに名付けてたし
燐太郎さんが設計してくれたの喜んでたクセに。
あぐりに責められてたから逆切れしただけじゃね?

それにねえ、親父のくれたあぶく銭だから無くなってよかったって言ってるけど
もう支払い決まってるお金を使い込んだっていうのは違うだろっ!?

それになあ~。
健太郎さんがくれたお金は、あぐりに対してだと思うけど。
そうは考えないのか?

健太郎さんが出資してくれることに対して、これまで一言もあぐりに不満を言わなかったくせに
コレをやるのは裏切りでしかないんじゃないかと…。

97年の放送当時、エイスケさんが大人気だったそうですが
こんなエイスケさんのどこが良かったんだろ!?!?

97年当時は夫の借金で苦労するのは受け入れるのが当たり前だった?
だからコレはエイスケのマイナスポイントにはならなかったの????
理解できない。
令和の今見ると、これはもうエイスケの信用失墜でしかないけど…。

 

このドラマの原作「梅桃が実るとき」、今読んでる最中です。
ネタバレしないように、ドラマと同じ当たりまで読み進んだところですが、
リアルでは、望月家のお金をありがたく受け取り美容室を開業したようでこんなトラブルはなかったみたいです。
美容院建設はエイスケさん仕切りでいろいろ手配したみたい。
美容室経営もエイスケさんが引き受けて。
確かに蓋を開けたらすごーい借金抱えてたみたいだけど、
あぐりのお仕事についてはエイスケさんは全面的に応援してくれてみたいだし、
こんな形であぐりの足を引っ張ったり実家を裏切るようなことはしなかったみたい。
お弟子さん達にも親切で評判良かったみたいだし。

いろいろちゃらんぽらんだけど、あぐりが入院していた時は病院の手配も自らしてくれて
甲斐甲斐しく看病してくれたようですし、あぐりにもお友達に対しても、ここぞというときは頼りになる存在だったらしい。

そこを忠実に描いた方が魅力的だったのに…なぜ?

コレ、どう収拾付ける気かしら…??
視聴続けられるか自体不安になってきたよ…。