『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第56話
エイスケとダンスをして笑顔になった真知子。
「おい燐太郎、交代だ」
曲が代わり真知子は燐太郎とチークダンス。
夕食時、真知子がカフェ・セ・ラ・ヴィに入った話を聞いたチェリーは
真知子が詩に興味があるとは知らなかった。
これからはもっと真知子のことを知りたいと言うと、
真知子は別に私の事なんか知らなくていいと言い席を立ってしまった。
岡山の望月家では健太郎と勇造が2人で寂しくそうめんのだけの夕食。
勇造は東京の学校に行くようになると、一人でご飯を食べることになるだろうなあと健太郎が寂しげに言うと、健太郎は東京の学校の試験を受けるのは辞めようと思うと言い出した。
健太郎は望月組を継ぎたいと言い出した。
このままでは健太郎の代で望月家が終わってしまう。
どうせ消えるところだと従業員達が無気力になっていると妻五郎から聞いた勇造はこのままでは望月組はダメになってしまうと危惧していた。
勇造がそこまで言ってくれるとは夢にも思わなかったと健太郎は勇造に感謝。
しかし健太郎は、自動車の技師になると言う自分の夢だけを考えていればいいと言った。
ところが勇造は、望月組を大きくすることも自分の夢なのだと、望月組を継がせてほしいと頭を下げた。
突然の勇造の申し入れに、健太郎は喜びと同時に戸惑いを隠せないでいた。
一方東京ではあぐりの月に一度の休日がやってきた。
真知子は都合のいい時だけ母親面する、子供がかわいそうとあぐりを非難。
カフェ・セ・ラ・ヴィでは世津子がエイスケ達と職業婦人に関する記事について話し合っている。
女学校出の婦人の進むべき職業についての詳細は書かれているが、
世津子は子供がいて職業を抱えている人たちの悩みにに応えるような記事にしたいと考えていた。しかしどのような切り口にしたらいいかが浮かばない。
そこに真知子が訪ねに来た。
「そうだ!」
エイスケは職業婦人の子供たちの言い分を記事にしようとひらめいた。
エイスケと燐太郎は真知子に母親について取材。
チェリーについて、元々私の事なんてどうだっていいんだと言う真知子。
さらにあぐりについても子供の事なんて何も考えてないのだと批判。
「よし、それじゃああぐりに聞いてみよう!」
エイスケは真知子を連れて家に戻ると、あぐりは、淳之介を抱っこしたまま気持ちよさそうに眠っていた。
母親は子どもと添い寝している時が一番幸せな時だと言うエイスケ。
仕事をしていても、していなくても母親は同じ。
そしてあぐりが働くのは子供なんてどうだっていいからではない。
自分が夢を持って生きていることを淳之介に見せたいからだとエイスケは言った。
真知子を家まで送る燐太郎。
燐太郎は、真知子もお母さんに愛されているからもっと自信を持つといいと言った。
真知子は、チェリーにプレゼントされた靴を磨きながらチェリーのことを思い出した。
夜あぐりが山岡家に戻ってくると、真知子が待っていた。
真知子はあぐりに、朝言ったことを謝る。
そして、子供がいて働くって大変なんだね、結構エライんだねと理解を示した。
それを言うなら、真知子のお母様だと言うあぐり。
チェリーは自分の何十倍も働いていて尊敬していると真知子に言った。
翌朝、チェリーの出がけに真知子が玄関にやってきて
「お仕事ご苦労様」
と声を掛けた。
真知子の意外な言葉に驚くチェリー。
「どうしたのかしら、あの子…」
チェリーの目に涙が光った。
本日は吉野紗香さんが主役
昨日に引き続き、今日は吉野紗香さんがメインの回。
主役じゃない子役さんに焦点が当たる話って朝ドラでは珍しいんでないか?
吉野紗香ちゃん、当時チャイドルが流行ってて、その筆頭でした。
この「チャイドル」って言葉自体も忘れてかけていたけど…懐かしい。
吉野紗香ちゃん、結構ファンだったー。
だからこんな回が設けられてたんだなあ~。
今日の回ではコレまでツンだった真知子ちゃんも、完全にデレに回りましたね。
今日の回はいろいろとモヤモヤ
今日の回は、働く母と子供の関係について、母の思いについて描かれていました。
問題提起があり、すんなりと解決。
15分間にスッキリと収まって。
反抗的な真知子→チェリーの思いを知る→デレる。
となりました。
真知子ちゃん目線で描かれていたし、いかにもEテレの道徳ドラマのようじゃんかと思いましたが~。
都合よく15分に収めたおかげでいろいろモヤモヤ。
そのモヤモヤをいくつかピックアップします。
「母の愛」を理解せよと子供に押し付け?
今日の1回のみで完結させようとし過ぎなんだと思いますが
真知子がチェリーと直接対峙するシーンが無いから、
真知子が周りの大人に、言われて納得させられた風に見えちゃう。
真知子が母親の大変さや思いを知って成長するのはいい。
これについて話してくれる相手がエイスケや燐太郎というのもいいんだけど、
エイスケや燐太郎の言い分は、チェリーを慮っての言い分でしかない。
真知子が、エイスケたちの話を聞いて考えを変えるのはいいんだけど、
チェリーと直接の対話が何もないままだから、
子どもの方が、チェリーを思いやって引き下がるってどうなの??って。
コレは親の愛の押し付けではないですか?と。
もっと真知子がチェリーに派手に反発する事件があって、その後チェリーが自分たちのことを常に思ってくれていることを確信することがあればよかったんだけど。
それにチェリー、実際に子供の事ほっぽらかし過ぎるもんねえ…。
仕事の後は沢田と夜遊びしてるか、家でブランデー煽ってるかどっちかだから…。
チェリーも母として自覚持ちなさいよとも思うよ。
母子関係、真知子が態度を改めるよりも、チェリーが夜遊び辞める方が先だよ。
チェリーの母さちさんにモヤモヤ…
これはきっと演出とかの問題もあるんだろうけど、
チェリーの母、さちさんの態度が謎ですよね…。
チェリーが仕事していることそのものが気に入ってないみたいに見えるし。
自分の孫に対しても突き放してて。
孫が不安定な様子分かってるのに、原因も分かってるのにノータッチなんだもん。
もっと母としてチェリーにきちんと忠告したりしない?
お婆ちゃんとしては、チェリーに怒ってたとしても孫の不安定は見過ごせない、どうにか守ってやらないと!と思うのでは???
なのに、真知子が反抗的な態度をとると「ほーらみろ」って鬼の首取ったみたいな顔でチェリーに上から目線。
それじゃ解決にならないじゃん。
さちさんのその態度こそが山岡家の家族関係の闇の始まりだよと…。
なのに、ラストで真知子がチェリーにご苦労様って言った時、単純に嬉しそうな顔をしてた。
なんだ、さちさんのコレまでの皆を突き放したような態度は特に意味が無かったの?
さちさんについて描く気はまるで無いと見た。
さちさんとチェリーの対話、さちさんと真知子、武史の対話がないから、
さちさんが薄っぺらくなってしまってる。
大森暁美さんがもったいない。
「母親の幸せは子供と添い寝している時」は男性目線?
確かに、子供と添い寝している時間は幸せの一つではありますが、
これにも。
まだまだ90年代は女性は母になるのが一番幸せと言われていたからしょうがない。
女性自身もそれを信じていたから仕方が無いのでしょうが…。
男性に言われたくないわ。
勝手に母親像を決めつけないでくれる!!
と、モヤを通り越してイラッ!
しかもあぐりのあのタイミングでの寝方は「疲れて寝落ち」だよお!爆
やっぱりいろいろ疲れてるのね、って労わってやれよお。
令和の今だからこそ感じることなんだろうけど、
「子供が一番」の母親像の押し付けが凄いわ。
エイスケさんが言うから、ふんわり癒される感じで騙されそうになるけど
これは男が勝手に抱いている理想の母像だろと…。
真知子のデレのきっかけがあぐりでないのはいい。
しかし、真知子のデレのきっかけはエイスケさんと鱗太郎さんというのは説得力あり。
思春期の子供にとって親やそれに近い存在に正論を言われるよりは、第三者的な人に言われ他方が素直に心に響きますもんね。
そしてヒロインあぐりが全て解決するのではないというのも、ヒロイン無双でなくてよかった。
エイスケさんと燐太郎さんのシーンがじっくりあったし。
エイスケさん、なんかいるだけで癒される。
ハッピーな気分になるから、チラでいいから毎日出てほしい…。
数々のモヤモヤもチェリーの涙で払拭
いろいろモヤモヤはありますが
ラストは、チェリーの涙にこっちもジワッと貰い泣き。
名取裕子さん、さすがだわ~。
チェリーの設定や行動、アンタこそ反省しろや!って自業自得だろとしか思えない母像ではあるけど(笑)、あの、ラストの涙一つでチェリーさんの思いやら頑張りやら諸々が伝わって…。
やっぱり頑張ってるママなのよと共感。
あの涙一つで、ハートウォーミングストーリーに一変。
いつもエイスケさんにラスト一発でかっさらわれていきましたが
本日はチェリー山岡でした。
このドラマ、ラスト一発で全て丸く収めるパワーがあるわwww