『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第43話
大正14年4月。
チェリー山岡の難問をエイスケの力を借りて見事に突破したあぐりは弟子入りを許された。
いよいよ念願の美容師としての第一歩の日。
光代は内弟子の保証金250円と食費20円をあぐりに渡す。
あぐりは自分のためにこのような大金を用意してくれた光代に感謝。
内弟子期間中の休みは月に1回。
あぐりは、光代に淳之介を託して家を後にした。
チェリー山岡の店に辿り着いたあぐり。
慌てて階段を駆け上がると、丁度お客様の荷物を持って出ていた弟子の千代子とぶつかってしまう。
そのはずみで千代子は持っていたお客様の花瓶を割ってしまう。
お客様の担当 時子はおかげで大事なお客様を失ったとカンカン。
千代子は泣きながら謝るが、時子はキツク叱り続ける。
横にいるあぐりも恐縮。
そこに一番弟子の雪が、起きてしまったことだから仕方のないことだと間に入ると、
時子は、自分の客を取るために雪が千代子にやらせたのではと怒りの矛先を雪に変えて2人は険悪ムードに。
内弟子となったあぐりのまず最初の仕事場は、美容室ではない。
あぐりは弟子の辰子に連れられて銀座から電車で1時間ほどのチェリー山岡の自宅へ。
チェリー山岡に任された最初の仕事は、腹痛で学校を休んでいるチェリーの息子・武史の看病。
お昼におかゆを作って食べさせるように言い、チェリー山岡は足早に出かけていった。
あぐりは2階の武史の部屋に行き挨拶するが、武史は「うるさい!出て行け!」とかわいげのない態度。
大金を払ってなんであんな子の世話をしなくてはならないのかと愚痴を言いながら台所でお米を捜していると、チェリー山岡の母・山岡さちが来て中庭の窓掃除を言いつけられてしまう。
あぐりが窓掃除をしていると二階の子供部屋から武史が出てきてお菓子をポケットに入れているのを目撃。
あぐりがおかゆを作って武史の部屋に持って行くと、武史はお腹が痛いからいらない出て行け!と聞かない。
あぐりは、おかゆを置いて様子をのぞき見すると、布団の中に隠し持っていたお菓子を食べている。
あぐりは仮病だと見抜きお母さんに言いつけると話していると、そこにチェリー山岡の娘・真知子がやってくる。
あぐりに事情を聞いた真知子は、仮病なんて男らしくないと英語で武史にだけ言って部屋から出て行った。
夜、チェリー山岡が帰宅。
あぐりが武史のことを報告しようとすると、
そこに真知子がやってきて、あぐりがお腹が痛い武史にチョコレートを食べさせたとウソをついた。
真知子のウソをそのまま信じたチェリー山岡は、あぐりが違うと言っても呆れて部屋を出て行ってしまった。
あぐりが戸惑っていると、スタッフの辰子が「やられたわね…」とポツリ。
辰子は、ここの子は手に負えないから相手にしない方がいいとあぐりに忠告した。
内弟子保証金は250円!
あぐり、めでたく弟子入りと相成りましたが、
内弟子の保証金っていうのを払わないとなんですね。
そのお金が250円。
この250円、ナレの説明によると当時のサラリーマンの月給4か月分とか。
『澪つくし』ではずん子の絵を久兵衛さん120円で買ってたなあ。
私も調べましたが、当時の1円は今の4000円くらいだそうで。
なので、250円って100万円くらいってことですよね!
ずん子の絵は50万円弱だったのね。
…っていつまでも澪つくし基準で見ているところがありますがwww
内弟子保証金って、怪しく感じるかもしれないけど、今で言う入学金と学費みたいなものですよね。
「美容師やってみなさい♪」ってポンっ!と250円出せちゃうんだから、さすが望月家!
いいなあ。
普通は値段聞いたら、チーーーンで終わりだよお。
夢を持つにもお金が無いとダメなのよね…いつの時代も。
あぐりさんが、美容師になれたのは頑張っただけじゃなくて裕福だった環境も大きいですねえ。
チェリー山岡さんだってあの時代にアメリカに渡ることができる家の人だったってことだし。
よく乞食には芸術は語れないみたいなこと言われますが、
そういうことなんだよね…ともつくづく思い知るわ。
時子VS雪子の派閥争い
店に辿り着いたあぐりはさっそく迷惑をぉぉぉ!
階段を駆け上がって弟子の千代子さんとぶつかってしまい、千代子さんは持っていたお客様の花瓶を落として割ってしまいます。
花瓶、見事に割れた~。
箱から飛び出すほど派手に壊れてた~。
ここでお約束のお転婆ヒロインのドジっ子シーンを作りたかったんだろうけどwww
しかし、あのしっかり者の光代さんに送り出して貰ったんだから、
走らなきゃならないギリギリモードにはならないんじゃないか??
いろいろ雑www
まあ90年代ドラマはその辺まだまだ雑だと思うので見て見ぬふりをしようと思いますwww
んで、これを契機に美容室内にはなにやら派閥争いがあることを見せてくれてました~。
いろいろキラキラしているようでも内情は大変よね。
こういうことって、いつの時代でも同じなんですかねえ。
特に美容師の世界は、大変でしょうね。
ただ…男性の現場だからでしょうか?
この派閥争い、女の職場はこれがつきものだから~って決めつけられて書かれているような空気もちょっと感じられてモヤモヤ。
意地悪な話、もうあんまり見たくないし。
チェリー山岡はダメ母!
チェリー山岡の「チェリー」とは「桜子」でしたね。
さすがチェリーさんだけあり、素敵な和洋折衷のお家にお住まい。
そういえば、ああいう家が、ずん子の言ってた「文化住宅」ってヤツですよね。
また澪つくしですみません。
アメリカに行ってきて美容師になり、文化住宅に住むチェリーさんですが、
その母、さえさんは洋風はあんまり好きじゃなさそうですねえ。
「チェリー」って言い方気に入ってないみたいでした。
チェリーさん、実は実母の理解を得てないのかしら~?
そしてあの子ども!
なんて生意気なーーーっ!!
チェリー!カッコいい女性なのに母親としては子供放置!母業放棄か!
よく売れっ子芸能人の子供がグレちゃうパターンと同じですかねえ。
でもさあ、女性の美は内なるものから…なんて言ってるお方のお子様方がコレって!
あまりにも酷くないかあ~とイライラ。
この辺の描写、男目線かなあ?
仕事で第一線の女性は必ず家庭のことが手つかずで子供はグレるって決めつけてかかられてるような。
それにあの典型的過ぎる子供のウソにすっかり騙されてしまってるチェリーも情けなくてな…。
あんな幼稚なウソ、母だったらすぐ分かるでしょ。
それに敏腕経営者でもあるチェリーがそんなに人を見抜けないか?
初めて来た家で、あぐりがチョコレートのありかまで分かるわけないでしょ。
あぐりにマネキンして貰った時にいろいろ話して
あぐりがそういう子じゃないって分かっただろうし。
それとも、チェリーは子供がひねくれてるの分かってわざと騙されてる?
さすがにそこまでの描写は無いよねえ。
辰子さんが「やられたわねえ」って言ってるくらいだから。
辰子さんも、きっと次々と辞めていった弟子たちもこの辛酸舐めて来たってこと。
ああ、半年もしないで次々と弟子が辞めていくって、
チェリー!皆が根性なしじゃなくてアンタの子供にやられてるだけじゃん!爆
子どものあんなウソにまんまと引っかかるって、チェリーがバカに見えてきたよ…。
ちょっと残念だよお。
これどうせ、母親不在で子供たちがひねくれてるの構図で、
ママでもあるあぐり、のびのびとした性格のあぐりが、子供たちの心を開かせるということを
やるんだろうけど…。
それにしてもこの短絡的過ぎる描写はチェリーの魅力が半減しちゃってマイナス効果よ。
もっとチェリーが変に子供たちに気を遣ってる様子とか描けばいいのにね。
今だったらそうするだろうねえ。
まだまだ、グレちゃう子供の心理が世の中に理解されていないせいかなあ~。
いかにもなテンプレな状態にちょっと雑さを感じるー。
そしてモヤモヤしながらも90年代のドラマってこんなもんだった気もするなあとも。
トレンディドラマが流行ったせいかなあ?
なんかこういった描写が簡単すぎるなあ。
80年年代のおしんや澪つくしはここらへんの心理描写丁寧だったと思うんだけど…。
90年代でドラマ退化??
でも、そう考えると、確かに当時のドラマってこんな感じに薄っぺらいよくあった記憶が。
そして90年代ってこのドラマの雰囲気に象徴されるように、
バブル期周辺の世の中そのものもこんな感じにライトで呑気な感覚だったんだよ…とも。
このドラマが稚拙、駄作なんじゃなくて、きっと世の中そのものが安易だったんだよおっ!
反省させられます…。