【あぐり】感想ネタバレ 第10話 あぐりとエイスケ、微笑ましくてほっこり

『あぐり』あらすじ(ネタバレ)第10話

 

あぐり(田中美里)はエイスケが遊郭に入り浸っていると聞き、遊郭い様子を見に行った。
そのことが山神先生(山田邦子)の耳に入り、あぐりは職員室に呼び出されてお咎めを受ける。

そこへ、あぐりの義母・望月光代(星由里子)がやってきて、どうにか山神先生を丸め込みどうにかその場を収めた。

光代に引き取られての帰り道。
びびるあぐり。
しかし、光代は、あぐりを呉服屋に連れて行き、着物や小物を次々と買ってくれて、あぐりに謝罪。

 

光代はあぐりがエイスケのことを心配して遊郭に様子を見に行ったのだと勘違いしていた。
そして、あぐりがエイスケに関心を持ってくれていたと知って嬉しいと涙ぐんだ。
あぐりはエイスケが心配だったわけではないが、あっけにとられたまま、その場は否定せず。

光代は、このことは健太郎(里見浩太朗)には内緒に、かならず私がエイスケを連れ戻すとあぐりに言い聞かせた。

 

その頃、遊郭のエイスケの元を健太郎が訪ねていた。
「僕の感性を無限に解き放ってるんですよ」
と言うエイスケ。

望月組の跡取りが遊郭で下働きしていたと世間に知れたら組の信用に関わると、健太郎はエイスケに家に戻るよう言い聞かせた。

 

その日の晩。
エイスケは戻り家族全員そろっての夕食時。

健太郎は、エイスケは東京から来た小説家の先生と駅前の宿で勉強していたとウソをついて誤魔化す。
光代は、突っ込みつつも健太郎のウソを暴こうとせず。
あぐりはこの時、どうして光代が健太郎とエイスケの見え透いた嘘を暴こうとしないのか、全く理解できなかった。

一方、台所では女中のかよが、皿を割ってしまい、女中頭のしおにキツク叱られてしまう。

夜、あぐりが廊下を歩いていると、隅で泣いているかよを見つける。

あぐりはかよを自分の部屋に招き入れる。

亡くなった父は
「姿形のある物はいずれ壊れてなくなるものだ。問題はそれをどう自分の心に留めておけるかだ」
と言っていた。
だからお皿は割れて当然、気にすること無いと、あぐりはかよを慰める。

「いいこと言うね、君のお父さん」
あぐりとエイスケの空間の仕切りにしていた屏風の向こうからエイスケが割って入ってきた。

エイスケは、かよとあぐりの手相を見たり、三人で仲良く会話を楽しんだ。

一方で、健太郎は職人の妻五郎に、エイスケの勤めていた遊郭に礼を持って行くように頼むと、既に、光代からも頼まれていると言う。
健太郎は光代も既にエイスケが遊郭にいたことを知っていたと悟る。
「知っとったんか!あいつ…タヌキが!」

 

夜。
屏風を挟んで布団に入るあぐりとエイスケ。
「いい友達ができたね」
エイスケはあぐりに言った。
「人を愛することに身分の違いはあるの?」
するとエイスケはそんなの下らないと。
身分とか、自由とか、そんな束縛を壊さないと人は自由に離れないと。

あぐりは、自分の父も同じことを言っていたと言うと、
エイスケは、素敵なお父さんだ、一度会ってみたかったと言ってくれた。

あぐりはこの家に来て初めて「おやすみなさい」とエイスケに言うことが出来た。

 

 

山田邦子さん、グッジョブ!

さすが山田邦子さんー!
可愛い面白ーい!

ただの口うるさいおばちゃん先生になるところが、さすがお笑い芸人さん!
笑いにきちんと持って行くー!
どんな仕草するか、表情するかと楽しみで、見入ってしまうー!

光代さんが、菓子折り持って、さらに舶来の化粧品を持ってきてお願いするところなんて、
下手すると、いかにもいやらしーくなっちゃって、当時なら受け入れられても今なら炎上案件だよと思うのですが
山田邦子さんの表情演技でなんだか可笑しみがあって、そんなのどうでもよくなる。

しかも可愛いんだよお!
女学校で、真面目に一生懸命にやってて…おかげで嫁に行き遅れちゃったんだろうなあ~。
それなのに女学生たちに「やまんば」なんてあだ名付けられてさあ~思春期女子残酷だもんねえ…。
なんて、山神先生がいじらしく健気にも思えてねぇ~。

山田邦子さんのコメディエンヌとしての才能を思い知ったわー。

さらに、この山田邦子さんの演技、光代さん=星由里子さんの演技の上品でさりげない演技が見事に引き立ててくれてるんだよねえと感心。
この時代の女優さん達って、美しいだけでない凄さがある。

 

 

あぐり、光代、健太郎…皆の「秘密」がおもろい

エイスケの遊郭入り浸り話。
光代さん、健太郎さん、あぐり…それぞれがそれぞれのフィールドで情報をゲット。
それぞれに情報源に口止めして…。

全員知ってるのに、お互いに知らないふりしてるのが面白い。

特に里見浩太朗さんの、ごまかしぶりが可愛い!
遊郭にエイスケを連れ戻しに行って、馴染みの女郎に声かけられてエイスケにバレてビビるところとか。
「おお…雪江!」
てにこやかについ言っちゃって、我に返ってヤバってなるの、間が最高!

そして夕食時に、エイスケのアリバイ説明しては嘘がバレそうになってビビるところも。
可愛い。

星由里子さんと、里見浩太朗さん、野村萬斎さんのやりとり、超面白いじゃんか!
ベテラン実力派でガッチリと脇を固める、これも朝ドラ名物。
おかげで安心して見られる。

そしてこの程度の、ニヤニヤ、クスリの笑いが朝にはいいなあと。

光代さん、やっぱりいい人?…タヌキ!?

光代さんはただの意地悪姑じゃなくて、よかったですねえ。

でも…健太郎さんのウソを暴かずに、チクチク突っ込みつつもスルーして。
そして「タヌキ!」と言われてました。

健太郎さんは実は遊郭の常連みたいだし…。

裕福な家のしっかりとした奥様ですが、実は健太郎さんとの夫婦仲にいろいろある…?

 

今日のあぐりとエイスケはよかった!

かよちゃんとあぐりはお友達になるのね。
朝ドラあるある。

まるでおしんとお加代様のよう。
奇しくも、かよちゃんだし。
逆の立場だけど。
やはりこれも「おしん」オマージュでしょうか…。

今日のかよちゃんを部屋に招き入れての、三人のシーンは微笑ましかった~。

あぐりも15歳、エイスケもまだ17歳くらい?
こういうやりとりがないとお互いの距離も縮まらない者よねえ。

そしてかよちゃんとのキャッキャした会話に、自由な空気を、この時代の若者が、これまでのしきたりや身分の隔たりを壊して新しい価値観を作って行くんだなあ~と未来を感じました。

あぐりとエイスケ、新しい時代、未来を感じるカップルでいいじゃない!!

昨日の奔放過ぎるあぐりにちょっと呆れてましたが、今日のあぐりは、とっても微笑ましくて可愛かったわ。

今回の朝ドラは、やっぱり思い入れられないかなあと思いかけてましたが、これなら大丈夫だなあと。

そして文士であるエイスケさんは、新しい思想の持ち主で、あぐりの父の教えに共感。
「会ってみたかったなあ。素敵なお父さんだね」
このエイスケさんの言葉にこっちもズギュンー!

そういう素直な言い方してくれるエイスケさん、やっぱりいい人だわ。

あぐりが初めて「おやすみなさい」を言えたって気持ち、よくわかる。
「おやすみなさい」って初めて言えたってことで心の距離を縮めたことを表す表現も素敵だなと。