【澪つくし】感想ネタバレ 第155話 「幸せとは一体何?」かをると惣吉の対話

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第155話

米軍機は春日台の飛行場を攻撃している。
外の様子を見てきた惣吉は、暫くとどまっていた方がいいと言う。

2人きりで防空壕に留まるかをると惣吉。

惣吉は高神で松根油を採取していたところだった。
船のエンジンを動かす油が一滴も無くなってしまっていた。

かをるは、惣吉がサイパンに行ったと聞いてもうダメかと思っていたと話す。
一緒にいた漁師15人のうち9人が無くなってしまったと惣吉は話した。

 

「悪運が強い」
苦笑する惣吉。
しかしかをるは「良かった」と言う。

かをるは、惣吉が自分のために外川を離れ危険な仕事を選んだと、ずっと後ろめたい思いでいたことを話す。
しかし、惣吉はそれは自分のためだと言う。
次は沖縄に行くと言う惣吉に、かをるはもうこれ以上危険なことはしないで欲しいと訴える。
しかし惣吉は、もうここからはどこにいても危険だと言う。

惣吉は入兆の近況を聞く。
かをるは梅木はからの便りは無く、セブ島はレイテ島のすぐ近くだからとても生きてはいられないだろうと言うと、惣吉は悲観することは無い、きっと安全なところに避難しているだろうとかをる励まし、かをるの肩に手を置いた。

かをるは、惣吉の手が肩に触れると振り払うように立ち上がり
「私、帰ります」

何を言っているのだ、撃ち殺されてもいいのかと言う惣吉に、もしここに爆弾が落ちて2人共死んだら皆に誤解されるとかをるは答える。
すると、惣吉は「それなら俺が出て行く」と笑顔で立ち去ろうとする。
「行かないで!」
かをるは、惣吉を引き留めた。
2人はその場にとどまった。

 

「人の運命ってどうなるか想像もつきませんね」
とかをるは、話始めた。
かをると惣吉は出会ってから19年と3カ月になる。

かをるは、これまでのことを言葉にして振り返る。
まさか惣吉が生きて帰るとは思わなかった、今だから打ち明けるけど自分が動揺したこと、一時は思いつめて死のうと思ったと告白。

そして惣吉も、かをるが再婚していたことをどうしても割り切れなかった、しかしかをるに「幸せを壊さないで」と言われてハッとした。あの時に身を引いてよかったと今では思っていると話す。

かをるは確かに自分は幸せになった。
「でも幸せって一体何なのでしょうか?」
かをるは自分の幸せが、惣吉の不幸を踏み台にして成り立つものか、惣吉が幸せでないと自分の幸せは本物でない気がしてずっと気にかかっていたと話す。

しかし惣吉はかをるが幸せなら自分は幸せ。
「それでいいじゃないか」
惣吉は笑顔で答えた。

何時間が経ち空襲警報が解除になると、惣吉は知り合いの農家から食糧を調達してくれた。

かをるは礼を言い、
淡々とした別れであった。
本土では血栓が始まろうとしており惣吉hあ戦地に赴くのである。

いずれにしてももう会うことはあるまいとかをるは思った。

そして3月10日午前零時過ぎ、銚子はB29による本格的な空襲に見舞われる。
同じ頃、東京の上空では約330機のB29が侵入し未曽有の大爆撃を行われた。

銚子の市街地は1000戸以上が全焼。
死者47名、負傷者163名を出した。

市街地の様子を見てきた神山は、駅前通りの市街地が焼け野原になっていると言う。
一夜にして利根川まで見渡せるようになり焼け焦げだ死体が転がっていると。

樽清のある方面は大丈夫だったと聞いて、るいは一旦安堵。
本通り、末広町、興野が一番被害が大きく、市役所も、保健所も全焼してしまった。
白幡神社も、宝満寺も全焼。
そしてかをるの母校である銚子高等女学校も…。

かをるは衝撃を受けた。

 

惣吉、悪運が強い!

かをると惣吉は、防空壕で話をする機会を持てました。

なるほど、戦時下では防空壕で2人のシーンとは!
なんともドラマチックな!

他の人がいなくてよかったねwww

サイパンに行ってたと聞いていたからもうダメだと思っていたと言うかをるに、同じ船に乗っていた漁師15人のうち9人が死んでしまったと言ってました。
惣吉さん本人も言ってましたが、なんて悪運の強い!!

でも皮肉なのか、この運の強さもかをるのためね。
かをると二人で話す今日このときのために生きて来たのね…涙

 

 

やっぱり惣吉はかをるの半ぺらさん…涙

惣吉さんは、やっぱり爽やかで優しい…涙。
どんなときも、いつでもキリリと爽やかで。

そしてかをるのことを第一に思ってる。

かをるが、梅木のことを心配していると、純粋にかをるを励ますし。
つい、肩に手を置いちゃったけどねえ~。
それは、惣吉さんにとってかをるは相変わらず最愛の人であり同志であることを示し。
でも、かをるは違う。
2人の距離を歴然と表した…涙。

爆撃を受けて死んだら誤解を受けると防空壕から離れようとするかをる。
ああ!そう思うのか!と戦時下を知らない私はハッとさせられました。
防空壕のシーンは、死と隣り合わせなのよね。
ここまでの切迫した思いは、最近の朝ドラの戦争シーンではなかなか実感できないこと。

そしてかをるの気持ちを聞くと、惣吉さんは自分が代わりに出ると言う…。

もうこの2人、誠実さと言い、正義感と言い、相手を思いやる気持ちと言い…本当に似てるんだよぉ!
やっぱり息がピッタリなのよ。

惣吉さんと、別れてもう10年も経つから復縁は今更無さそうだけど、やっぱり梅木より惣吉さんとの方が合ってる。

かをるの半ペラさんは、やっぱり惣吉だったんだよ…涙涙涙

惣吉さん、かをるがこれまでの思いを話をして、惣吉さんの犠牲の上に自分の幸せがある気がして気になって仕方が無いと話すと、「かをるの幸せが俺の幸せ。それでいいじゃないか」と…。

惣吉さん、爽やかすぎるー!
爽やか王子様の惣吉さんに純粋に感動。
そして惣吉さんもっとエゴ出していいよ!と応援してやりたくなる!
惣吉さんみたいな、こんなに筋が通った人、現実にはなかなかいないんだろうけど…。
いいなあ。
惣吉さんは限りなく理想の王子様でいてくれることがありがたい。

 

銚子市街は焼け野原に

東京大空襲と同じタイミングで、銚子も空襲に遭ったんですねえ。

空襲で、あらゆる建物が消失。
かをるの銚子高等女学校も消失。

時間をかけてきちんと克明に戦局や、追い詰められる国民の生活を描写してくれているから、ザワザワと怖い感じが共有できる。
脚本ももちろん、演者の皆さん、スタッフ全てのレベルの高さ、伝えようという思いに脱帽です。

かをるの銚子高等女学校はもちろんですが、市役所や保健所とか、街の文化の象徴的なところから、神社仏閣という精神的に支えとなる場所まで、
その土地の人が昔から大切にしていて、皆が幼い頃から馴染んでいた場所が無くなる、そのショックは本当に大きかっただろうと。

 

皆、防空壕に逃げ込みますが、よく耐えられたなあと思う。
今の自分じゃあ、気が狂うわ…。